俺の彼女はいつも隣に

作このえ りのん:校正ヴァルキュリア

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「私はその本読みたかったなぁ?破る前にちょっと渡して欲しかったなぁBy作者りのん」

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「いった~」

私達に聞こえる位、にぃは声を上げる。

(ねぇ、那由ちゃんそろそろ帰っといた方がいいかもね…)

誰だか顔見えないし。だったら、にぃ出てきたし、次の事しなきゃだと思うし。肝心の那由ちゃんの顔には、『なんで?  』と書いてある。

(なんで?  )

2回言うなよ。
※言ったのは1回

(いや、見つかって警戒されると友達に貸したりとかして、家には無い状態にするかもしれない。だから、バレないようにもう帰った方がいいかも……)

私が音で気付いたように、にぃも気がついてしまうかも……

(なるほど。わかったわ……)

私と那由ちゃんはコソコソと帰った。

―――――

「いった~」

拓斗と同じ格好をした人に、ぶつかった。このくだりは前回、前々回の最後と同じだ。もうみんなは「誰だアイツは」と、思ってるはず。はずなのだが、実際はどうなのか。と言うメタい事ばかり言う私はさておき、先に進もうと思う。
拓斗も一瞬「誰だアイツは」と思ったが、その相手はすぐ紙袋を取り、サッと立ち上がり何も言わずに去って行く。

「なんだアイツ!  謝りもしないのか!!  」

拓斗はブーメランを投げた。お前も謝ってないだろう。

「まったく……」

落とした物を回収し、家に向かう。

―――――
その少し後、家の前で……

「じゃあ、またね。また今度『楽しい事』しようね!  」

『楽しい事』とは前回したような人質ならぬ物質にして、言う事を聞かせたり、にぃの目の前で燃やしたり破いたり。こういう事を『楽しい事』と言わずになんと言う?

「ええ!  また『楽しい事』しましょう?  またね!  」

さて、安心して眠れるね!………って、後ろから那由ちゃんがついてくる?

「那由ちゃんどうしたの?  」

「いや?  帰ろうと思って」

この子は面白い事言うね。

「じゃあなんでついてくるの?  」

「そりゃあ…私の帰る場所は拓くんの布団のな・か。えっち本の代わりに拓くんの性欲を受け止めるのが私なのです」

何言ってやがるんですか。この変態女は。そんな恥じらう乙女みたいに言っても乙女でもなんともなく、ただの変態メスザルだよ。

「はぁ……」
と、ため息をついたと思うと慣れた手つきで玉響は那由の手足を縛り、タオルで口も縛り、那由の家に放り込む。

「さ、帰らないと」

玉響はやっと平和?に家に帰った。

―――――

無事、拓斗は自分の部屋に帰宅。

(ぃよっしゃぁあ!!  )

小声で勝利を叫ぶ。待ち切れず紙袋のセロハンテープを無視し、豪快に破く。

バリィ!!

「んなっ!?  」

ばさぁ……
よくある薄いビニールの包装は会計時に取ってもらえていたようで、ひらけたまま落ちてしまって表裏両方の表紙が見える状態になった。
その本は拓斗が買ったものではなかった。

『男子高校の放課後~先輩…どうしたら男にメイド服着せて竹刀持たせて叩かせる趣味になるんですか?』

その本の表紙にはそう書いてあり、可愛らしいメイド服に包まれた男性と言うより女性に見える男性と、剣道着を着て襟の隙間から逞しい胸板がチラリと見える男性が抱き合う絵。題名から察するに剣道着が先輩でメイド服が後輩だろう。

「き……ききも……ちわるい……」

ビリビリビリ……
無意識に拓斗は破り始める。

「こんな本買った覚えが…1冊になってるし……妙に軽いし厚さも違ってたな……」

ビリビリ……
拓斗はなおも破り続ける。

「なんなんだアイツは……ぶつかって謝らないで商品取り違えて……」

ビリ……
拓斗はふと手を止める。

「これ他人のじゃん。……まぁ誰かわからないから返すとか無いだろうからいいか」

拓斗は破片を紙袋に戻し、放り投げて眠りについた。

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