23 / 24
切迫2
しおりを挟む
うっすらと涙が滲んでいく。彼がこの場にいたならば、ロレンツォにこんな真似をさせなかったに違いない。
――死神《アンクー》。どこにいるの。
――お願い、助けて。
迫る唇を必死に避けながら心のどこかで念じていると、ふと懐かしい気配が傍らにやってきた気がして。ロレンツォの力が一瞬、緩んだように思えた。目の端に黒いものが横切ったように思えた。
ヴィオレッタはその隙に、手でベッドボードを探る。棒状のものを引っ掴み、無我夢中で前に突き刺した。
「ぎゃああああああ!」
右目を押さえたロレンツォが身体をのけぞらせる。彼の目にはレース針が刺さっていた。
「あ……」
彼女は唇をかみしめたが、身体を翻して、窓辺へ走る。ベランダに出た。下には暗い水路が潜んでいる。その黒い海に飛び込んだ。
水がみるみるうちに服に染み込む。思ったよりも水の流れが速い。流されて、身体が沈んでいく……。ゴンドラ乗りのように水で泳ぐ訓練をしていないヴィオレッタは、上下左右がわからなくなった水中でもがいて、もがいて。……こぽり、と最後の息を吐きだした。
――ねえ、死んだ?
――おねえさま、死んだ?
倒れ伏したヴィオレッタに、明るい声が……聞き覚えのある声がかかる。
カルロッタが、にこにこしながらその場に立っている。
「ねえ、死んだ? ねえ、死んだ?」
ヴィオレッタはこの問いには何か意味があるように思えてならなくて、「死んでいないわ」と答えた。
「ねえ、おねえさま。カルロッタの命《蝋燭》を奪っていきているのは、どんな気持ち?」
厳密には、ヴィオレッタの意思で「命の蝋燭」をもらったわけではなかったが、黙り込む。
するとヴィオレッタの首に白魚のような手がまとわりつく。
「それならあげた意味もないじゃない? 一緒に死にましょうよ、おねえさま。おねえさまもカルロッタが好きでしょう? だって――カルロッタが死んでからも、一度たりとも忘れていないもの。それって、愛されているってことでしょう? 愛するふたりは一緒にいなくてはいけないの」
首に回った手がゆるやかにしめつけを強めてくる。
「カルロッタはおねえさまを迎えにきたのです。ずっとここで待っていました。ほら、地獄の門がすぐそこに……」
なぜか、業火に包まれた黒くて威厳のある門が見えた。ごつごつとした彫刻が施され、開いた門の向こうから、何も聞こえてこないのが不気味だった。
「カルロッタ……。あなた、私を呪っていたのね」
どうしてか、そんな言葉が出て来た。カルロッタは無邪気に頷いた。ああ、毒のあるかわいらしさとは、カルロッタのことを言うのだろう。
夢見心地の彼女は、もう休みたいと思った。ヴィオレッタにはヴィオレッタの愛があるけれど、方々から差し出される「愛」に疲れてしまったのだ。
でも……。ヴィオレッタはカルロッタの非力な手をはがした。
幼少の頃からいた寂しい死神《アンクー》を思い出した。幸せになってほしい、と彼が言っていたから、ヴィオレッタは今も生きていられたのだと思う。ヴィオレッタの死を願うカルロッタの呪いとは、別の形の呪いだ。ただし、彼の呪いは祝福だった。
「さようならしましょう、カルロッタ。私と血の繋がったたったひとりの姉妹だけど、だからこそ、離れなければならないの。同じ日、同じ時間、同じ場所に生まれてしまったのが、不幸のはじまりだったわね」
正妻の子と愛人の子。取り換えられた姉妹。もしも正しく育てられていたならば、もっと違う形で関係を持てたのかもしれない。カルロッタの異常性を止められていたかもしれない。
「おねえさま……?」
「姉妹になれなくて、ごめんなさい。私はまだ生きるわ」
遠くで、カルロッタが茫然と立ち尽くしていた。すぐ近くにいたはずの彼女が、あんなに遠くに。
「今度こそ、復讐を終わらせるわ」
執着するのも、ここまで。もうカルロッタのことは思い出さない。
そう思うと、ぐんぐんとカルロッタとの距離が離れていく。
カルロッタが、最期、寂しそうに「おねえさま」と呟いた。
――もう、すっかり、あの蝋燭《命》はおねえさまのものなのね……。
……ヴィオレッタは、水面に顔を出していた。
「大丈夫か!」
夜闇の中で、だれかの手が差し出されて掴む。ずぶぬれの身体が引っ張り上げられる。
ヴィオレッタはラザロの海にいた。月明りが近くの大聖堂や宮殿の影をぼんやりと浮かび上がらせている。海に浮かぶゴンドラがヴィオレッタを助けたのだ。
背中を叩かれ、ごほっ、ごほっ、と水を吐き出す。次は背中を優しくさすられて、ヴィオレッタの鼓動が跳ね上がる。
「また……助けていただきましたね。ありがとうございます」
「それは、いい」
体温を失った身体に、男の上着が着せかけられた。また礼を言って、上着を掻き合わせる。
「アルトゥル、さんは、どうしてここに……?」
「落ち着かなかったからだ」
ゴンドラ乗りの男は言葉少なに答えた。彼は夜でも器用にゴンドラを操り、ラザロの町にゴンドラを戻していく。
「屋敷に、送ればいいか?」
ふいに尋ねられて、ヴィオレッタは慌てて首を振る。
屋敷には、まだロレンツォがいるかもしれない。それに、ジャンも……。これからのことを思うと、不安になる。
「ごめんなさい。訳あって、屋敷には戻りたくなくて……」
「わかった」
ゴンドラが方向を変えた。ヴィオレッタは町中でゴンドラを下ろされて、手を握られながら青年の後をついていく。死神《アンクー》と同じ顔が、温かな手をしているのが不思議だった。
青年はとある建物に入り、屋根裏部屋に彼女を連れて来た。荷物は少ないものの、生活感のある部屋だ。彼が住む部屋だとわかった。
「椅子は置いていないから、そこに座って」
言われるがままにベッドの縁に座る。少し距離を開けて、青年も座る。清潔な布が差し出され、ヴィオレッタは髪や肌が見える部分を拭いた。
「女物の着替えは置いていないんだ。男物のシャツやズボンなら用意できるが、どうする?」
「お借りします」
着替えを用意した男はヴィオレッタが着替えている間だけ部屋を出ていき、着替え終わったヴィオレッタの合図でまた戻ってきた。男物の服を着た彼女を見て、男はわずかに怯んだ様子を見せたが、先ほどと同じようにベッドの縁に腰かける。火のついた蝋燭に照らされた頬が赤らんでいた。
「……聞いてもいいか。君は、なぜ水に落ちたんだ」
「それは。長い話になるかもしれませんが、それでもいいのですか」
「ああ」
人びとが寝静まる時刻であったが、ヴィオレッタはぽつぽつと自分にあった出来事を話した。
大公からされたプロポーズ。激高するジャン。彼女に迫るロレンツォと、それから逃れるためにしたこと。夢うつつに見たカルロッタ……。
思い出すと、手が震える。もう、レースは編めないかもしれない。
震えが止まらない両手を見つめていると、上から大きな手が包み込んだ。
驚いていると、「すまない」と声がして、ぱっと離される。
「嫌かもしれないが、そうした方がいいかもしれないと、思った」
「いえ。大丈夫です。……あの、そうしてください」
「わかった」
もう一度、手に包まれる。温かくて、泣きそうだった。
もしかしたら、彼が死神《アンクー》だったとしても、そうでなかったとしても、どうでもよいのかもしれない。はじまりは、顔が同じだったことでも、今ではもう、彼自身を好ましく感じている。こんなことになるなんて思わなかった。
「実は、見せたいものがある」
ややあって、手を離し、彼は躊躇いながら、自分のポケットを探った。
見せて来たのは、色あせたレースの腕輪だ。長年経過したせいでぼろぼろにくたびれているものの、彼女には一目で自分で編んだものだとわかった。
――これは、死神《アンクー》に渡したものだ……。
ヴィオレッタは信じられない気持ちで、アルトゥルの顔を見る。
黒目、黒髪で、どこか異国情緒のある顔立ち。死神《アンクー》と違うのは、彼が生きていることと、ゴンドラに乗るために日焼けした肌だ。
「死神《アンクー》……」
彼女は呆然と呟いていた。
――死神《アンクー》。どこにいるの。
――お願い、助けて。
迫る唇を必死に避けながら心のどこかで念じていると、ふと懐かしい気配が傍らにやってきた気がして。ロレンツォの力が一瞬、緩んだように思えた。目の端に黒いものが横切ったように思えた。
ヴィオレッタはその隙に、手でベッドボードを探る。棒状のものを引っ掴み、無我夢中で前に突き刺した。
「ぎゃああああああ!」
右目を押さえたロレンツォが身体をのけぞらせる。彼の目にはレース針が刺さっていた。
「あ……」
彼女は唇をかみしめたが、身体を翻して、窓辺へ走る。ベランダに出た。下には暗い水路が潜んでいる。その黒い海に飛び込んだ。
水がみるみるうちに服に染み込む。思ったよりも水の流れが速い。流されて、身体が沈んでいく……。ゴンドラ乗りのように水で泳ぐ訓練をしていないヴィオレッタは、上下左右がわからなくなった水中でもがいて、もがいて。……こぽり、と最後の息を吐きだした。
――ねえ、死んだ?
――おねえさま、死んだ?
倒れ伏したヴィオレッタに、明るい声が……聞き覚えのある声がかかる。
カルロッタが、にこにこしながらその場に立っている。
「ねえ、死んだ? ねえ、死んだ?」
ヴィオレッタはこの問いには何か意味があるように思えてならなくて、「死んでいないわ」と答えた。
「ねえ、おねえさま。カルロッタの命《蝋燭》を奪っていきているのは、どんな気持ち?」
厳密には、ヴィオレッタの意思で「命の蝋燭」をもらったわけではなかったが、黙り込む。
するとヴィオレッタの首に白魚のような手がまとわりつく。
「それならあげた意味もないじゃない? 一緒に死にましょうよ、おねえさま。おねえさまもカルロッタが好きでしょう? だって――カルロッタが死んでからも、一度たりとも忘れていないもの。それって、愛されているってことでしょう? 愛するふたりは一緒にいなくてはいけないの」
首に回った手がゆるやかにしめつけを強めてくる。
「カルロッタはおねえさまを迎えにきたのです。ずっとここで待っていました。ほら、地獄の門がすぐそこに……」
なぜか、業火に包まれた黒くて威厳のある門が見えた。ごつごつとした彫刻が施され、開いた門の向こうから、何も聞こえてこないのが不気味だった。
「カルロッタ……。あなた、私を呪っていたのね」
どうしてか、そんな言葉が出て来た。カルロッタは無邪気に頷いた。ああ、毒のあるかわいらしさとは、カルロッタのことを言うのだろう。
夢見心地の彼女は、もう休みたいと思った。ヴィオレッタにはヴィオレッタの愛があるけれど、方々から差し出される「愛」に疲れてしまったのだ。
でも……。ヴィオレッタはカルロッタの非力な手をはがした。
幼少の頃からいた寂しい死神《アンクー》を思い出した。幸せになってほしい、と彼が言っていたから、ヴィオレッタは今も生きていられたのだと思う。ヴィオレッタの死を願うカルロッタの呪いとは、別の形の呪いだ。ただし、彼の呪いは祝福だった。
「さようならしましょう、カルロッタ。私と血の繋がったたったひとりの姉妹だけど、だからこそ、離れなければならないの。同じ日、同じ時間、同じ場所に生まれてしまったのが、不幸のはじまりだったわね」
正妻の子と愛人の子。取り換えられた姉妹。もしも正しく育てられていたならば、もっと違う形で関係を持てたのかもしれない。カルロッタの異常性を止められていたかもしれない。
「おねえさま……?」
「姉妹になれなくて、ごめんなさい。私はまだ生きるわ」
遠くで、カルロッタが茫然と立ち尽くしていた。すぐ近くにいたはずの彼女が、あんなに遠くに。
「今度こそ、復讐を終わらせるわ」
執着するのも、ここまで。もうカルロッタのことは思い出さない。
そう思うと、ぐんぐんとカルロッタとの距離が離れていく。
カルロッタが、最期、寂しそうに「おねえさま」と呟いた。
――もう、すっかり、あの蝋燭《命》はおねえさまのものなのね……。
……ヴィオレッタは、水面に顔を出していた。
「大丈夫か!」
夜闇の中で、だれかの手が差し出されて掴む。ずぶぬれの身体が引っ張り上げられる。
ヴィオレッタはラザロの海にいた。月明りが近くの大聖堂や宮殿の影をぼんやりと浮かび上がらせている。海に浮かぶゴンドラがヴィオレッタを助けたのだ。
背中を叩かれ、ごほっ、ごほっ、と水を吐き出す。次は背中を優しくさすられて、ヴィオレッタの鼓動が跳ね上がる。
「また……助けていただきましたね。ありがとうございます」
「それは、いい」
体温を失った身体に、男の上着が着せかけられた。また礼を言って、上着を掻き合わせる。
「アルトゥル、さんは、どうしてここに……?」
「落ち着かなかったからだ」
ゴンドラ乗りの男は言葉少なに答えた。彼は夜でも器用にゴンドラを操り、ラザロの町にゴンドラを戻していく。
「屋敷に、送ればいいか?」
ふいに尋ねられて、ヴィオレッタは慌てて首を振る。
屋敷には、まだロレンツォがいるかもしれない。それに、ジャンも……。これからのことを思うと、不安になる。
「ごめんなさい。訳あって、屋敷には戻りたくなくて……」
「わかった」
ゴンドラが方向を変えた。ヴィオレッタは町中でゴンドラを下ろされて、手を握られながら青年の後をついていく。死神《アンクー》と同じ顔が、温かな手をしているのが不思議だった。
青年はとある建物に入り、屋根裏部屋に彼女を連れて来た。荷物は少ないものの、生活感のある部屋だ。彼が住む部屋だとわかった。
「椅子は置いていないから、そこに座って」
言われるがままにベッドの縁に座る。少し距離を開けて、青年も座る。清潔な布が差し出され、ヴィオレッタは髪や肌が見える部分を拭いた。
「女物の着替えは置いていないんだ。男物のシャツやズボンなら用意できるが、どうする?」
「お借りします」
着替えを用意した男はヴィオレッタが着替えている間だけ部屋を出ていき、着替え終わったヴィオレッタの合図でまた戻ってきた。男物の服を着た彼女を見て、男はわずかに怯んだ様子を見せたが、先ほどと同じようにベッドの縁に腰かける。火のついた蝋燭に照らされた頬が赤らんでいた。
「……聞いてもいいか。君は、なぜ水に落ちたんだ」
「それは。長い話になるかもしれませんが、それでもいいのですか」
「ああ」
人びとが寝静まる時刻であったが、ヴィオレッタはぽつぽつと自分にあった出来事を話した。
大公からされたプロポーズ。激高するジャン。彼女に迫るロレンツォと、それから逃れるためにしたこと。夢うつつに見たカルロッタ……。
思い出すと、手が震える。もう、レースは編めないかもしれない。
震えが止まらない両手を見つめていると、上から大きな手が包み込んだ。
驚いていると、「すまない」と声がして、ぱっと離される。
「嫌かもしれないが、そうした方がいいかもしれないと、思った」
「いえ。大丈夫です。……あの、そうしてください」
「わかった」
もう一度、手に包まれる。温かくて、泣きそうだった。
もしかしたら、彼が死神《アンクー》だったとしても、そうでなかったとしても、どうでもよいのかもしれない。はじまりは、顔が同じだったことでも、今ではもう、彼自身を好ましく感じている。こんなことになるなんて思わなかった。
「実は、見せたいものがある」
ややあって、手を離し、彼は躊躇いながら、自分のポケットを探った。
見せて来たのは、色あせたレースの腕輪だ。長年経過したせいでぼろぼろにくたびれているものの、彼女には一目で自分で編んだものだとわかった。
――これは、死神《アンクー》に渡したものだ……。
ヴィオレッタは信じられない気持ちで、アルトゥルの顔を見る。
黒目、黒髪で、どこか異国情緒のある顔立ち。死神《アンクー》と違うのは、彼が生きていることと、ゴンドラに乗るために日焼けした肌だ。
「死神《アンクー》……」
彼女は呆然と呟いていた。
1
あなたにおすすめの小説
誰でもイイけど、お前は無いわw
猫枕
恋愛
ラウラ25歳。真面目に勉強や仕事に取り組んでいたら、いつの間にか嫁き遅れになっていた。
同い年の幼馴染みランディーとは昔から犬猿の仲なのだが、ランディーの母に拝み倒されて見合いをすることに。
見合いの場でランディーは予想通りの失礼な発言を連発した挙げ句、
「結婚相手に夢なんて持ってないけど、いくら誰でも良いったってオマエは無いわww」
と言われてしまう。
今日から悪役令嬢になります!~私が溺愛されてどうすんだ!
ユウ
恋愛
姉の婚約破棄により、公爵家だった我が家は衰退の一途をたどり。
嫉妬に狂った姉は壊れて行った。
世間では悪役令嬢として噂を流されてしまう。
どうしてこうなってしまったのだろうか。
姉はただ愛を望んだだけだったのに、そんなことを想いながらマリーは目を覚ますと体が小さくなっていた。
二度目の人生を終えて新たな転生を果たしたと思ったら何故か再び転生して、悪役令嬢の妹として転生するのだが…何故か姉のポジションになり私は誓った。
こうなったら私が悪役令嬢になって私が姉と家族を守ろうと誓ったが…
悪役令嬢ってどうしたらいいんだけっけ?
間違った方向に努力を続けたら、冷たい婚約者は何故か優しく微笑んで来たり、ライバル令嬢も何故か優しくしてくれる。
「あれ?おかしくね?」
自称悪役令嬢の奮闘劇が始まる!
離婚寸前で人生をやり直したら、冷徹だったはずの夫が私を溺愛し始めています
腐ったバナナ
恋愛
侯爵夫人セシルは、冷徹な夫アークライトとの愛のない契約結婚に疲れ果て、離婚を決意した矢先に孤独な死を迎えた。
「もしやり直せるなら、二度と愛のない人生は選ばない」
そう願って目覚めると、そこは結婚直前の18歳の自分だった!
今世こそ平穏な人生を歩もうとするセシルだったが、なぜか夫の「感情の色」が見えるようになった。
冷徹だと思っていた夫の無表情の下に、深い孤独と不器用で一途な愛が隠されていたことを知る。
彼の愛をすべて誤解していたと気づいたセシルは、今度こそ彼の愛を掴むと決意。積極的に寄り添い、感情をぶつけると――
竜帝に捨てられ病気で死んで転生したのに、生まれ変わっても竜帝に気に入られそうです
みゅー
恋愛
シーディは前世の記憶を持っていた。前世では奉公に出された家で竜帝に気に入られ寵姫となるが、竜帝は豪族と婚約すると噂され同時にシーディの部屋へ通うことが減っていった。そんな時に病気になり、シーディは後宮を出ると一人寂しく息を引き取った。
時は流れ、シーディはある村外れの貧しいながらも優しい両親の元に生まれ変わっていた。そんなある日村に竜帝が訪れ、竜帝に見つかるがシーディの生まれ変わりだと気づかれずにすむ。
数日後、運命の乙女を探すためにの同じ年、同じ日に生まれた数人の乙女たちが後宮に召集され、シーディも後宮に呼ばれてしまう。
自分が運命の乙女ではないとわかっているシーディは、とにかく何事もなく村へ帰ることだけを目標に過ごすが……。
はたして本当にシーディは運命の乙女ではないのか、今度の人生で幸せをつかむことができるのか。
短編:竜帝の花嫁 誰にも愛されずに死んだと思ってたのに、生まれ変わったら溺愛されてました
を長編にしたものです。
身代わりの公爵家の花嫁は翌日から溺愛される。~初日を挽回し、溺愛させてくれ!~
湯川仁美
恋愛
姉の身代わりに公爵夫人になった。
「貴様と寝食を共にする気はない!俺に呼ばれるまでは、俺の前に姿を見せるな。声を聞かせるな」
夫と初対面の日、家族から男癖の悪い醜悪女と流され。
公爵である夫とから啖呵を切られたが。
翌日には誤解だと気づいた公爵は花嫁に好意を持ち、挽回活動を開始。
地獄の番人こと閻魔大王(善悪を判断する審判)と異名をもつ公爵は、影でプレゼントを贈り。話しかけるが、謝れない。
「愛しの妻。大切な妻。可愛い妻」とは言えない。
一度、言った言葉を撤回するのは難しい。
そして妻は普通の令嬢とは違い、媚びず、ビクビク怯えもせず普通に接してくれる。
徐々に距離を詰めていきましょう。
全力で真摯に接し、謝罪を行い、ラブラブに到着するコメディ。
第二章から口説きまくり。
第四章で完結です。
第五章に番外編を追加しました。
二度目の初恋は、穏やかな伯爵と
柴田はつみ
恋愛
交通事故に遭い、気がつけば18歳のアランと出会う前の自分に戻っていた伯爵令嬢リーシャン。
冷酷で傲慢な伯爵アランとの不和な結婚生活を経験した彼女は、今度こそ彼とは関わらないと固く誓う。しかし運命のいたずらか、リーシャンは再びアランと出会ってしまう。
【完結】惨めな最期は二度と御免です!不遇な転生令嬢は、今度こそ幸せな結末を迎えます。
糸掛 理真
恋愛
倉田香奈、享年19歳。
死因、交通事故。
異世界に転生した彼女は、異世界でエマ・ヘスティア・ユリシーズ伯爵令嬢として暮らしていたが、前世と同じ平凡さと運の悪さによって不遇をかこっていた。
「今世こそは誰かにとって特別な存在となって幸せに暮らす」
という目標を達成するために、エマは空回りしまくりながらも自分なりに試行錯誤し続ける。
果たして不遇な転生令嬢の未来に幸せはあるのか。
これ以上私の心をかき乱さないで下さい
Karamimi
恋愛
伯爵令嬢のユーリは、幼馴染のアレックスの事が、子供の頃から大好きだった。アレックスに振り向いてもらえるよう、日々努力を重ねているが、中々うまく行かない。
そんな中、アレックスが伯爵令嬢のセレナと、楽しそうにお茶をしている姿を目撃したユーリ。既に5度も婚約の申し込みを断られているユーリは、もう一度真剣にアレックスに気持ちを伝え、断られたら諦めよう。
そう決意し、アレックスに気持ちを伝えるが、いつも通りはぐらかされてしまった。それでも諦めきれないユーリは、アレックスに詰め寄るが
“君を令嬢として受け入れられない、この気持ちは一生変わらない”
そうはっきりと言われてしまう。アレックスの本心を聞き、酷く傷ついたユーリは、半期休みを利用し、兄夫婦が暮らす領地に向かう事にしたのだが。
そこでユーリを待っていたのは…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる