恋をし恋ひば~今更な新婚生活の顛末記~

川上桃園

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春の女神

春の女神

 

 彼女をはじめて見かけたのは、初冬に行われたある夜会だった。輝かしいシャンデリアの下に広がるダンスフロア。紳士淑女たちがひしめきあう中、目が合った友人に話しかけようと足を向けた時。

「ごめんなさい!」

 短くも耳に残るはきはきとした声。――小さな風が吹いた。
 白いシルクのドレスに縫い取られた青い花が目の前をちらついた。
 その裾が揺れ、膝を撫でる。
 花の気配をまとわせたそよ風は、前を遮った女性から起きたもので、刹那、春の女神が気まぐれに季節外れの地上に姿を現したかと思った。
 ユーモア好きの友人なら真っ先に「一目惚れ」というものを疑っただろうが、私は違う。
 すぐに彼女の髪に結いつけてあったコーラルの髪飾りが取れかけていることに気付き、フロアに落ちないかとそればかり気になった。
 彼女の笑い方も苦手だ。意地が悪そうに見える。それだけで結婚相手としては不合格で、後に名前を知ることになる彼女――マティルダ嬢はひそかに【対象外】のフォルダに入れ、はじめからの目的である友人との会話を楽しんで夜会を終えた。


 次に見かけたのは一か月後に行われた別の夜会だ。
 このころの私は倦んでいた。親から結婚相手を紹介されたのだがどうも互いに具合が悪い。何をするにも互いにボタンを掛け違えたようでちぐはぐとしている。
 どうやらそれは二人の相性のせいではなく、私が全部悪いのだと言う。いかにも決めつけたような言い方にも疲れ、勝手にすればいいと告げたところ、あっさり縁談はご破算になり、ついでに私の評判にも泥がついた。彼女はあることないことを噂として垂れ流すのが趣味だったらしいので結婚しなくてよかったと思う。
 だが、彼女の話を真に受けた両親と兄が一方的に私を責めたせいで言い争いになったのはいけなかった。二十数年も家族をしておきながら、たった数ヶ月付き合っただけの赤の他人の方を信じるのにほとほと呆れ、実家からも足が遠のいた。
 この夜会にも不参加を決め込むつもりだったが、友人がどうしても婚約者を紹介したいというので渋々出かけることにした。
 季節外れの春の女神はそこにも現れた。友人の婚約者となる女性とは友人関係にあるようで私のいるところから少し離れた場所にいる。

「彼女が気になるのか?」
「どちらの彼女のことを言っているんだ?」
「さあ? でも一人は売約済みだよ。もう一人のマティルダ嬢は聞いていないけれど。君が望むなら紹介するが?」
「いや、そういうのじゃない」

 彼女の名前がマティルダだと知った。


 はじめての会話は、私が長椅子に座っていたとき「隣に座ってもよろしくて?」と彼女が声をかけてきたときだ。

「どうぞ」

 私に何らかのアプローチをするつもりかと思ったが、彼女は単にダンスに疲れたため休憩したかっただけらしい。私と彼女は大きな長椅子の端と端に腰掛けるだけで彼女の方からは何もしてこない。

「……あなたは何度か見かけた顔ですね」
「ええ」

 急に話しかけられた彼女は戸惑ったように身体がこちらを向いた。

「そんな気がします。どこでだったか、残念ながら覚えておりませんが。お名前をお伺いしても?」
「サルマンと言います」
「サルマン伯爵家のご親戚?」
「次男ですよ」

 一般的に見て伯爵家の次男(スペア)は魅力的な肩書きにはならない。貴族の爵位と財産はほぼすべて長男のみが相続できるのがこの国の法だからだ。長男に大事がない限り、爵位は継げない微妙な立場だ。このことを告げると家付き娘以外には敬遠される。
 しかし彼女はすぐさまこう返してきた。

「何かお仕事をなさっているのですか」

 その反応が新鮮に思えた。

「ええ、総務省で役人を」
「ならば自立なさっているのですね。私も家の次男と三男といった方々とお話をすることもありますが、私の質問にも当然のような顔をして『いえ、なにも』と答えられてしまうことが多いです。きっとあの方たちはご自分の実家が死ぬまで安泰だと信じ切っているのでしょうね。ああいう方とは価値観が合いません」

 素朴な風貌をしておきながら言い分は辛辣で、率直な物言いをする。

「では次男や三男であっても、私は合格点に入るというわけですか」
「互いに気に入ることが大前提ですけれど。残念ながら私には他に心に決めていた方がいますから成立しませんね」

 どうしてかむっとする。別に相手として見られたい理由もないのだが、はじめから対象に入っていないのは自尊心が傷つくものだ。

「どんな方でしょう。お聞きしても?」

 それは、と言いかけてから彼女は顔を赤くした。ちらりと会場に向けた視線を見逃さなかった。その先にいたのは私の友人だ。
「心に決めていた」。過去形で語られているだけ、彼女は失恋したことを受け入れているのか。
 彼女は不器用に笑っていた。

「私の方が先に好きになりました。でもあの方の目には入っていなかったようです。運命の人は私ではなかったんです」

 彼女は明るい口調で「次の機会に期待する」と語った。
 名前を名乗り合わないでそのまま別れた。
 彼女の第二印象は「気の毒な女性。でも前向きな女性」。彼女のことがよく印象に残る理由もなんとなくわかった。彼女の体からは力強いエネルギーが発せられている。それは彼女自身の芯の強さや活力が他と比べて際立っているから。だから目につきやすいのだ。



 催しの中で何回か出くわすたびに、マティルダ嬢とささやかな会話をするようになっていった。その何回かのうちに彼女からは自然と「サルマンさん」と呼ばれるようになった。私も「マティルダ嬢」といつからか呼ぶようになった。
 はじめてダンスをしたのもこのころだった。二人で話しているところがたまたまダンスフロアの片隅で、ワルツの曲が流れて、周囲がみんな踊り始めたものだから浮かないために仕方がなく。
 彼女にはまた別の思い人ができていたから、わりと真剣な顔でこう持ち掛けられた。

「サルマンさん。もしもバンクシー卿の背中あたりで私が転んだらバンクシー卿はぶつかったことに詫びを入れたついでにダンスも踊ってくれて、私のことを好きになってくれると思いません?」
「無謀ですよ」
「やってみないとわかりませんよ。『ロマンチックは自らの手で作るもの』ですから」
「計算高い女性は嫌われますよ」

 そう、と踊りながら彼女は上目遣いになる。これはダンスの際に体同士を密着させ、かつ、身長差があるために不可避の状況であるため、彼女も意識していないに違いない。

「好きな人を振り向かせるために努力できる女性は男性にも魅力的だと小説にも書いてありましたが、もしやあれは嘘……?」
「引用元を知らないので何とも言えませんね」

 『ロマンチックは云々』も小説の受け売りだろうか。彼女からはよく小説の話題が出てくる。どうせ俗な恋愛小説に影響されているのだろう。なんとわかりやすい。

「サルマンさんはいつも否定ばかり。もう少し女性の機微に敏感でないと。だからこの間も意中の相手に逃げられるのです。声をかけるならとびっきり優しく甘い声でないと警戒されますし、女性はただ自分の話を聞いて頷いてもらいたいだけなのに」
「別に意中の相手ではありませんでしたよ。袖に糸くずがついていたのを伝えようとしていただけです」

 彼女は「そういうことにしておきましょう」と含み笑いをする。

「私もいい加減、男性受けしないことはわかってきましたが、サルマンさんも女性受けしませんね。なんだか、サルマンさんが戦友と思えてきました」
「あなたが男性受けしないということはないでしょう」

 私が力を込めて言ったが、彼女は物憂げな顔で首を振る。

「顔がまずい、スタイルがまずい、性格がまずい。思い当たる節はたくさんあるの……ふふふ」

 掴んでいた彼女の右手がぶるぶると震えた。

「でもいいのです。世の中には自分にぴったりな理想の王子様がきっといるはず。……相手が気づいていないなら、私から迎えに行きます!」
「……がんばってください」

 曲が終わり、ダンスのホールドを解くと、彼女は意気揚々と目当ての男へ突撃をかけに行った。
 彼女の社交界は一年目の終わりに差し掛かっていた。若く、はつらつとした春の女神は彼女だけの輝きを身に纏っていた。

 では彼女の自信が徐々に喪失していったのはいつのころだろう。そう、社交界二年目の半ばを過ぎた辺りから己れの目にも明らかになったのはたしかである。
 どこぞの邸宅で家の息子の成人を祝うパーティーが開かれ、邸宅の立派な庭が開放されたのだ。滅多にない機会だからと一人で歩いていたところ、同じく一人でいた彼女と出くわした。
 彼女は芝生に降りて来たリスにパンの欠片を与えていた。

「マティルダ嬢」

 名前を呼べば、彼女は期待の眼差しでこちらを見て、あからさまにがっかりした顔になる。

「なぜそんな顔を?」
「このシチュエーションだったら運命の出逢いだと思うでしょう? なのに、サルマンさんだったから……」

 失礼ですね、と返そうとしたのだが、彼女の声や仕草に覇気が感じられないことに気付いた。彼女の隣で腰を下ろして話を聞いてみれば、「最近は絶望を感じます」と言い出した。

「今の私の年頃には姉二人も母も婚約を済ませていたのですよ? それを過ぎてきた私って何なのでしょう?」
「さあ」
「世間の風に当たっているといろんなことも耳にします。不倫も、浮気も、死別も、不幸な結婚生活も。それに煩わされるぐらいなら立派な職業婦人として身を立てる方が楽しく人生を過ごせるのかもしれません」

 餌を食べ終わったリスが木に上り、なんとなしに腰を上げて二人で歩き始める。彼女は真っ白なパラソルの柄をくるくると回して弄ぶ。

「兄は言っていましたよ。『結婚は自分で味わってみないことにはわからない』と。あなたはどんな味かわからないのに食べないでいるのがもったいないと思っているのでは?」
「そうですね、きっと、そう。せっかくだから味わってみたいですね」

 彼女はしみじみと呟いて、

「ところでサルマンさんのお兄様は独身でいらっしゃるのでしたっけ?」
「もう子どもが二人いて、夫婦円満ですよ」
「めでたい話だけれど……また絶望を感じます」

「絶望」という言葉は大げさではあったが、彼女の希望が現実にどんどん押しつぶされていったのは想像に難くない。
 彼女を見ていたらそれも仕方がないことだ。彼女は高望みの相手を追いかけがちだし、彼女は自分に合う男性を選んでいないように見えた。どの男を隣に並べてみてもしっくりこない。私は特攻をかける彼女を見送るばかりだったのだが、毎度「今回もまただめになるんだろう」と思い、実際その通りになった。
 その後、社交界に出ていてもふとした話の瞬間に考え込む表情を見せたり、目立たない壁際であくびをかみ殺しているのを目撃したこともある。これが社交界三年目の彼女だった。話し方も初々しさも抜け、シニカルで冷静な声になっていた。
 春の女神は季節を通り過ぎる中で萎れて枯れてしまった。どんなに瑞々しい草花でも水と栄養を受けなければ生きていけない。
 彼女との交流は細々と続いていた。手紙を交わすことも、逢引を約束することもなく、男女めいたやりとりをすることもなかったが、顔を合わせれば挨拶をするし、世間話もする。そんな距離感で満足していた。
 いまだぎくしゃくとしていた父と兄から久々に呼び出されたのは晩秋のころだった。二度目の本格的な縁談が来ていると父が告げた。

「私が結婚する必要がどこに? 跡継ぎだって兄さんのところにいるし、私は一人でもやっていける。実家に依存するつもりもないから好きなようにさせてくれないか」

 すると向かい側のソファーで父の隣に座る兄が口を挟む。

「違うよ、アド。別にこれは家のための結婚ではないんだ。相手も爵位持ちの娘でもないしね。ただ、先方が……おまえがいいと」
「は? なぜ?」
「あちらの娘さんの父親がおまえを見て『これだ!』と確信したらしい。要は父親がおまえに一目惚れした」

 にわかには信じがたい話だ。

「悪いがあちら側にはお断りの連絡を入れてくれるか。私がどこかの誰かを幸せにできるとは思わないよ。今の生活が気楽だ」
「相手はおまえの知り合いだよ。断るにしても相手を聞いてからにしないか」
「……だれだ」

 立ち上がりかけたところをまた座る。

「シャトルワース伯爵家の三女だよ。名前はたしか……マティルダ。そう、マティルダ・シャトルワースだ」

 心臓が止まりかけた。

「あの、マティルダ嬢……」

 彼女と自分が、結婚。なんとも不思議な組み合わせだ。想像がつかないし、彼女を愛する自信もなければ幸せにしてやる自信もない。第一、自分は彼女の思う「理想の王子様」とやらには程遠いだろうに。

「無茶だよ。やめておいた方がいい。本人だって嫌がりそうじゃないか」
「そこはもう本人の了承を取っていると言っていたよ」
「……嘘だ」
「嘘ではないさ。とりあえず一回会ってみたらいい。僕は賛成だ。マティルダ嬢は元気がよすぎるが、人のことを考えられない人ではなさそうだしね。感情に抑揚が見えないおまえにはよく合っている」

 熟考した挙句、受けることにした。彼女がどんな気持ちでいるのか気になったから。ただそれだけの話だった。

 二人の会食は街の中心部から少し離れたところにある、隠れ家のような小さなレストラン。整えられた小さな中庭を臨むベランダ席に案内された。
 店員にエスコートされてきた彼女はどこかそわそわした様子だった。

「知り合ってそれなりに経ちますが一緒に食事をするのははじめてですね。あの……私、父に言われて来ただけなので状況が飲み込めていないのですが、これはどういうことですか?」
「お父上から話は聞いていませんか?」
「何も。でもまるでこれって……お見合いみたいですね」

 微笑み半分、はにかみ半分で彼女は言う。
 どうやら何も知らされていなかったようだ。「本人の了承を得た」という話はどこに行ったのか。

「私には何も。父から厳命されただけなので」

 半分だけ嘘をつきながら自分の中に知らず「期待」を抱いていたことに気付いた。「期待」とは何に。なぜ。
 自然と湧いた落胆を押さえつけると低い声が出た。

「ただ、状況は明らかです。我々は婚姻を望まれているようですね。あなたもいい加減独り身が寂しいなら私で妥協しておきなさい。幸せになれるかはあなた次第ですが」





 あれから一年以上経つ。その間の出来事はいろいろとめまぐるしかった。結婚、隣国への長期出張、遅れた新婚生活の開始。主に妻のせいでかなりの精神的疲労を負った一年だった。
 休日のサロンで適当な本を片手にコーヒーを飲みながら、過去の出来事を含めて思索にふけっていれば、妻の足音がして顔を上げる。

「アドルファス。これなのですが、イザベラが前の衣装を整理していたところ見つけたそうです」

 妻になったマティルダが僕に見せて来たのは小さなコーラルの粒が二つ。見た瞬間、ある記憶が頭をよぎる。……あぁ、あれからずいぶんと遠くに来たものだ。

「何年か前、たまたま夜会で拾ったものだね。ある女性の髪飾りについていたのだが、床に落ちてしまってね、拾い上げたのだが返しそびれてしまったんだよ」
「知り合いですか?」
「いいや、その時は違っていた」

 でも今はよく知っている。
 かつて見惚れた春の女神は今、僕の隣にいる。
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