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第60話 「光のなかで、もう一度生まれる」
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初めてのステージは、
思った以上に眩しかった。
体育館の簡易ステージ。
ライトは控えめで、
客席もクラスメートばかり。
それでも、
私には、
眩しすぎた。
何日も練習した振り付け。
何度も繰り返したフォーメーション。
リハーサルでは平気だったのに、
本番前、
ステージ袖で待っていると、
膝が震えた。
喉がカラカラに渇く。
耳の奥で、
心臓の音が暴れていた。
──また、壊れるかもしれない。
そんな予感が、
身体の奥をかすめた。
でも、
私は、逃げなかった。
ここまで来たんだ。
怖い。
でも、
逃げたくなかった。
「いくで、ナナ!」
先輩の声が聞こえた。
音楽が流れる。
ステージに、踏み出す。
ライトが当たる。
眩しくて、
何も見えなかった。
でも。
私は、
一歩、また一歩、
カラダを動かした。
リズムに合わせて、
ステップを踏む。
腕を伸ばす。
ターンする。
そのたびに、
カラダが、
心が、
熱く震えた。
誰が見てるかなんて、もうどうでもよかった。
誰かに見られることを恐れていた私が、
今、
自分から、
光の中へ飛び込んでいる。
カラダが動くたび、
私は、
自分自身に近づいていく気がした。
痛みも。
傷も。
恥も。
全部、
今この瞬間、
音と光に溶けていく。
私は、
この場所で、
もう一度、生まれようとしていた。
ステージが終わったとき、
拍手が聞こえた。
耳の奥が、
じんじんと響いた。
私は、
ぜいぜいと息を切らしながら、
ステージ袖に駆け戻った。
仲間たちの笑顔。
背中を叩かれる感触。
私は、
笑っていた。
心の底から、
笑っていた。
まだ、私は壊れたままかもしれない。
でも、
それでもいい。
私は、
このカラダで、
この心で、
もう一度、何かを掴みたかった。
春の体育館の、
少し埃っぽい空気の中。
私は、
確かに、
また、ひとつ、
生まれ変わった。
──つづく。
思った以上に眩しかった。
体育館の簡易ステージ。
ライトは控えめで、
客席もクラスメートばかり。
それでも、
私には、
眩しすぎた。
何日も練習した振り付け。
何度も繰り返したフォーメーション。
リハーサルでは平気だったのに、
本番前、
ステージ袖で待っていると、
膝が震えた。
喉がカラカラに渇く。
耳の奥で、
心臓の音が暴れていた。
──また、壊れるかもしれない。
そんな予感が、
身体の奥をかすめた。
でも、
私は、逃げなかった。
ここまで来たんだ。
怖い。
でも、
逃げたくなかった。
「いくで、ナナ!」
先輩の声が聞こえた。
音楽が流れる。
ステージに、踏み出す。
ライトが当たる。
眩しくて、
何も見えなかった。
でも。
私は、
一歩、また一歩、
カラダを動かした。
リズムに合わせて、
ステップを踏む。
腕を伸ばす。
ターンする。
そのたびに、
カラダが、
心が、
熱く震えた。
誰が見てるかなんて、もうどうでもよかった。
誰かに見られることを恐れていた私が、
今、
自分から、
光の中へ飛び込んでいる。
カラダが動くたび、
私は、
自分自身に近づいていく気がした。
痛みも。
傷も。
恥も。
全部、
今この瞬間、
音と光に溶けていく。
私は、
この場所で、
もう一度、生まれようとしていた。
ステージが終わったとき、
拍手が聞こえた。
耳の奥が、
じんじんと響いた。
私は、
ぜいぜいと息を切らしながら、
ステージ袖に駆け戻った。
仲間たちの笑顔。
背中を叩かれる感触。
私は、
笑っていた。
心の底から、
笑っていた。
まだ、私は壊れたままかもしれない。
でも、
それでもいい。
私は、
このカラダで、
この心で、
もう一度、何かを掴みたかった。
春の体育館の、
少し埃っぽい空気の中。
私は、
確かに、
また、ひとつ、
生まれ変わった。
──つづく。
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