63 / 87
【第63話】 「“自分で決めて、従って”って言われたとき── 私の中の“主に飼われたい女”が、静かに目を覚ました」
しおりを挟む
「今夜は、映像にするね」
彼女はそう言って、
小さな三脚とスマホをテーブルに置いた。
「でも、場所も姿も──ミオが選んで」
「“どういうふうに記録されたいか”は、
ミオの羞恥をいちばん知ってる、ミオが決めて」
私は、その言葉に飲み込まれそうになった。
“自分で選べ”という命令ほど、
残酷なものはない。
けれど、
逃げたくはなかった。
“どんな姿なら、この人に使ってもらえるか”
そう考える自分が、
もう彼女の中に“飼われる快感”に慣れていた。
「……ソファの前、カーテンの隙間から外がちょっと見える場所」
「服は……パーカーだけ着て、下は何も履かずに」
「脚は崩して、背もたれに寄りかかって」
「手は……自分で、膝に添える。動かさない」
「声は出していいけど、“目線”だけは、ずっとカメラのほう向いてる」
自分で言いながら、
喉が乾いていくのがわかった。
羞恥は、誰かに命じられるよりも──
自分で演出したほうが、ずっと深く、後に残る。
彼女はカメラをセットして言った。
「了解。じゃあ、スタートの合図は、ミオが自分で出して」
「わたしは、“記録するだけ”。
でも、“何をどう晒すか”を選んだのはミオ自身──それが、今日の記録の価値やから」
私は、深く息を吸って、
小さく「始めます」とだけつぶやいた。
録画のランプが点く。
視線を逸らさず、
足をゆっくり崩す。
背もたれに体を預けながら、
カメラ越しの彼女に、
**“この姿をどう使ってもらってもいい”**と、
黙って伝えた。
撮影が終わったあと、
彼女は無言でスマホを確認し、
満足げに言った。
「──完璧やったよ、ミオ」
「“自分の羞恥で、わたしを喜ばせるための姿”って感じが、全部出てた」
「こういうの、もっと撮ってこっか。
“命令されずに従うミオ”のシリーズってことで」
私はうなずいた。
そのタイトルに、
なぜか少し、誇らしさすら感じていた。
彼女はそう言って、
小さな三脚とスマホをテーブルに置いた。
「でも、場所も姿も──ミオが選んで」
「“どういうふうに記録されたいか”は、
ミオの羞恥をいちばん知ってる、ミオが決めて」
私は、その言葉に飲み込まれそうになった。
“自分で選べ”という命令ほど、
残酷なものはない。
けれど、
逃げたくはなかった。
“どんな姿なら、この人に使ってもらえるか”
そう考える自分が、
もう彼女の中に“飼われる快感”に慣れていた。
「……ソファの前、カーテンの隙間から外がちょっと見える場所」
「服は……パーカーだけ着て、下は何も履かずに」
「脚は崩して、背もたれに寄りかかって」
「手は……自分で、膝に添える。動かさない」
「声は出していいけど、“目線”だけは、ずっとカメラのほう向いてる」
自分で言いながら、
喉が乾いていくのがわかった。
羞恥は、誰かに命じられるよりも──
自分で演出したほうが、ずっと深く、後に残る。
彼女はカメラをセットして言った。
「了解。じゃあ、スタートの合図は、ミオが自分で出して」
「わたしは、“記録するだけ”。
でも、“何をどう晒すか”を選んだのはミオ自身──それが、今日の記録の価値やから」
私は、深く息を吸って、
小さく「始めます」とだけつぶやいた。
録画のランプが点く。
視線を逸らさず、
足をゆっくり崩す。
背もたれに体を預けながら、
カメラ越しの彼女に、
**“この姿をどう使ってもらってもいい”**と、
黙って伝えた。
撮影が終わったあと、
彼女は無言でスマホを確認し、
満足げに言った。
「──完璧やったよ、ミオ」
「“自分の羞恥で、わたしを喜ばせるための姿”って感じが、全部出てた」
「こういうの、もっと撮ってこっか。
“命令されずに従うミオ”のシリーズってことで」
私はうなずいた。
そのタイトルに、
なぜか少し、誇らしさすら感じていた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
還暦の性 若い彼との恋愛模様
MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。
そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。
その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。
全7話
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる