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第130話「声だけの支配」
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ある夜、
私はベッドに寝転びながら、
スマホをいじっていた。
なんとなく、退屈だった。
普通にサークルも行って、
友達とも遊んで。
それなりに「普通」をやれているはずなのに、
どこか、
心の奥が満たされなかった。
(なんか……物足りへん)
スクロールしているうちに、
ふと、目に留まった。
匿名チャットサイト。
「趣味の合う人、気軽に通話しませんか?」
そんな書き込み。
(……ちょっとだけ)
好奇心だけだった。
軽い気持ちで、
チャットを送った。
返事はすぐに来た。
「よかったら、スカイプで話そう。」
知らない人。
顔も、年齢も、わからない。
でも、
それが──
怖いよりも、
どこか、
甘くゾクゾクした。
⸻
スカイプ通話がつながった。
「こんばんは。」
落ち着いた、
低い男の声だった。
姿は見えない。
画面はオフのまま。
ただ、
声だけが、耳に響いた。
(……知らん人の声)
(でも、なんか、……心地いい)
「ナナちゃん、何してたの?」
「……ベッドで、ゴロゴロしてた。」
ぽつりぽつりと話すうちに、
少しずつ緊張がほぐれた。
でも──
「今、何着てる?」
ふいに、
そんな言葉が落ちてきた。
(……え)
戸惑った。
でも、
なぜか、拒否する気持ちは起きなかった。
「……Tシャツと、ショートパンツ。」
小さく答えた。
「ふうん。想像しただけで、ドキドキするな。」
くすっと笑う声。
耳元に、直接吹きかけられたみたいに、
背筋がゾクッと震えた。
(やばい)
(なにこれ……)
でも、
怖くはなかった。
それどころか──
(……ナナ、また、疼いてる)
声だけの存在に、
命令される。
見えない相手に、
支配される。
それが、
たまらなく、
甘く感じた。
「ナナちゃん、今、……Tシャツ、めくってみて?」
優しい声で、
でも確かな命令で。
私は、
言われるままに、
Tシャツの裾を指でつまんだ。
震えながら、
めくり上げた。
「──えらいね。」
優しく、
褒めるような声。
(……見られてないのに)
(命令されるだけで、こんな……)
声だけの支配。
名前も、顔も知らない相手に。
ナナは、
じわじわと支配される快感に、
静かに堕ちていった。
──つづく。
私はベッドに寝転びながら、
スマホをいじっていた。
なんとなく、退屈だった。
普通にサークルも行って、
友達とも遊んで。
それなりに「普通」をやれているはずなのに、
どこか、
心の奥が満たされなかった。
(なんか……物足りへん)
スクロールしているうちに、
ふと、目に留まった。
匿名チャットサイト。
「趣味の合う人、気軽に通話しませんか?」
そんな書き込み。
(……ちょっとだけ)
好奇心だけだった。
軽い気持ちで、
チャットを送った。
返事はすぐに来た。
「よかったら、スカイプで話そう。」
知らない人。
顔も、年齢も、わからない。
でも、
それが──
怖いよりも、
どこか、
甘くゾクゾクした。
⸻
スカイプ通話がつながった。
「こんばんは。」
落ち着いた、
低い男の声だった。
姿は見えない。
画面はオフのまま。
ただ、
声だけが、耳に響いた。
(……知らん人の声)
(でも、なんか、……心地いい)
「ナナちゃん、何してたの?」
「……ベッドで、ゴロゴロしてた。」
ぽつりぽつりと話すうちに、
少しずつ緊張がほぐれた。
でも──
「今、何着てる?」
ふいに、
そんな言葉が落ちてきた。
(……え)
戸惑った。
でも、
なぜか、拒否する気持ちは起きなかった。
「……Tシャツと、ショートパンツ。」
小さく答えた。
「ふうん。想像しただけで、ドキドキするな。」
くすっと笑う声。
耳元に、直接吹きかけられたみたいに、
背筋がゾクッと震えた。
(やばい)
(なにこれ……)
でも、
怖くはなかった。
それどころか──
(……ナナ、また、疼いてる)
声だけの存在に、
命令される。
見えない相手に、
支配される。
それが、
たまらなく、
甘く感じた。
「ナナちゃん、今、……Tシャツ、めくってみて?」
優しい声で、
でも確かな命令で。
私は、
言われるままに、
Tシャツの裾を指でつまんだ。
震えながら、
めくり上げた。
「──えらいね。」
優しく、
褒めるような声。
(……見られてないのに)
(命令されるだけで、こんな……)
声だけの支配。
名前も、顔も知らない相手に。
ナナは、
じわじわと支配される快感に、
静かに堕ちていった。
──つづく。
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