“新しい主”に調教される私を、あなたはまだ見てるだけ?

nana

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『あなたの画面の中で、私がずっと濡れてると思うなよ』

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──わたし、そんな都合よくできてへん。

あなたたちは、
私がずっと、
気持ちよくて、
喘いでて、
欲しがってると思ってる。

カメラの向こうで、
私が毎晩、“その気”になってるって思ってる。

「今日も濡れてるんでしょ?」
「声がエロくなってた」
「もう始まってたんじゃないの?」

──勝手に決めんなや。

私は、ただ話してるだけの日もある。
ただ笑ってるだけのときもある。
照明の熱に少し顔が火照っただけで、
“興奮してる”って言われる筋合い、どこにあるん。

でもね、
その勘違いが、
ちょっとだけ、愛しくもあった。

だから、その夜。
私は、言ってみた。

「……あなたの画面の中で、
私がずっと濡れてると思わんといて?」

コメント欄が一瞬、止まった。
文字が滲むように遅れて流れてくる。

《え、今の…》《こわ》《興奮した》《ごめんなさい》《もっと言って》

──わたしは、“想像を否定する言葉”で、
逆に、想像を焚きつけてしまった。

その感覚が、
くせになりそうやった。

私は、
男たちの脳内で勝手に濡らされて、
勝手にイカされてる“ナナ”を、
少しずつ書き換えてやろうと思った。

だって、濡れるかどうかは、
あんたらの想像やなくて、
私の温度で決まるんやから。

カメラの前で、わざとため息をつく。
でも目線は、
“濡れてなんかない”顔で睨み返す。

そうやって、
興奮と現実の“差”を突きつけて、
その差を逆に利用していく女に、わたしはなっていく。

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