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閑話
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白を基調とした落ち着いた部屋の一室は、お忍びの貴族が良く使うというだけあって
入り口から部屋まで誰にも会う事がなく辿り着けた。
「お、来たか」
部屋のテーブルにはフードを被った2人の人物がもう座っており、入り口側には2人の護衛と思われる人物達がそれぞれ立っていた。
遅れてきた最後の男も自分の護衛にそちらに立つ様伝え、空いているソファーに腰をかけた。
「招待状は言われた通りに出した。
これでもう来ないという事はないだろう。
あとは我々もお互いに正々堂々と。」
最後の男は2人に向かって拳を突き出した。
2人も合わせる様に突き出し
拳での握手の様な形で合わせ、それぞれの想いへの誓いとした。
「もし誰の事も選ばなかったら、みんなはどうするの?」
奥に座る男が不安げに声を上げた。
ブロンドの髪が小刻みに揺れ、震えているのだろうか。
普段とは全く違う態度に、この出来事が人生をかけたことになるのだと感じているのが伺えた。
「選ばれる前から自信がない様なら、今すぐ降りることだな」
フードの中の黒髪をかきむしり冷たい口振りで突き放す様に、手前に座る男は脚を組み直し不満を表した。
彼はもう進むしかないと己の道を見定めているのだ。
「そばで見守る事が叶わなくても彼女が幸せならそれでいい、きっと1人でも幸せを見つけれる女だ、ただそれでも自分の手で幸せにしたいと願った、だからこのままじゃなく進むことを選んだんだろう」
諭す様に発した彼も長く伸びる赤毛をくくる紐を握りしめている。
みな不安も恐れも迷いも持っていて、しかしその先にあるかもしれない希望に賭けているのだ。
「これが最後のここでも会合になるよね、せっかくだからワインでも呑むか~」
「いや、毒でも入れられたらかなわん、馴れ合うつもりはない。」
「お前あいからわずだな、、、
まあではみんな
夜会で」
そうして、それぞれの護衛と3人はそれぞれの立場の場所へ消えていった。
入り口から部屋まで誰にも会う事がなく辿り着けた。
「お、来たか」
部屋のテーブルにはフードを被った2人の人物がもう座っており、入り口側には2人の護衛と思われる人物達がそれぞれ立っていた。
遅れてきた最後の男も自分の護衛にそちらに立つ様伝え、空いているソファーに腰をかけた。
「招待状は言われた通りに出した。
これでもう来ないという事はないだろう。
あとは我々もお互いに正々堂々と。」
最後の男は2人に向かって拳を突き出した。
2人も合わせる様に突き出し
拳での握手の様な形で合わせ、それぞれの想いへの誓いとした。
「もし誰の事も選ばなかったら、みんなはどうするの?」
奥に座る男が不安げに声を上げた。
ブロンドの髪が小刻みに揺れ、震えているのだろうか。
普段とは全く違う態度に、この出来事が人生をかけたことになるのだと感じているのが伺えた。
「選ばれる前から自信がない様なら、今すぐ降りることだな」
フードの中の黒髪をかきむしり冷たい口振りで突き放す様に、手前に座る男は脚を組み直し不満を表した。
彼はもう進むしかないと己の道を見定めているのだ。
「そばで見守る事が叶わなくても彼女が幸せならそれでいい、きっと1人でも幸せを見つけれる女だ、ただそれでも自分の手で幸せにしたいと願った、だからこのままじゃなく進むことを選んだんだろう」
諭す様に発した彼も長く伸びる赤毛をくくる紐を握りしめている。
みな不安も恐れも迷いも持っていて、しかしその先にあるかもしれない希望に賭けているのだ。
「これが最後のここでも会合になるよね、せっかくだからワインでも呑むか~」
「いや、毒でも入れられたらかなわん、馴れ合うつもりはない。」
「お前あいからわずだな、、、
まあではみんな
夜会で」
そうして、それぞれの護衛と3人はそれぞれの立場の場所へ消えていった。
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