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婚活8
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その瞬間、会場中で様々な反応が起こりました。
一番耐性が無い者は気絶。酷いと泡吹いて顔面崩壊したまま気を失います。ついでに失禁。次に恐慌。あまりの重圧に心のバランスが傾き、負の感情を丸出しにします。滂沱する者。叫ぶ者。ただ震える者。大半は身をすくめ恐怖を感じていることでしょう。
そんな阿鼻叫喚の中で平然としていられる殿方を探すことが、私の目的です。
前方の席にいらした魔蝶種は全滅ですね。失神しております。人魚のサクヤさんなんか水面に腹出して浮いてます。大丈夫でしょうか。
まあ、前方は至近距離でしたからね。幾ら耐性が少しあっても、結界を張っていても、目の前でくらったらこの有様というわけです。
申し訳ないことを致しました。後日、菓子折りでも送っておきましょう。
恐怖で遠吠えしたり尻尾巻いている魔狼種さんたちを横目に、生き残りを探します。
リンさん、気絶しておりますね。一番遠い席なのに……。
打たれ弱かったのですね。
モナミさんは気絶寸前な顔ですね。
淫魔お姉さんも顔面蒼白です。
樹人姉妹やエルフの皆様は手を取り合って慰め合っております。なんだか居た堪れない光景ですわ。
女性陣は往々にして恐怖の色を湛えておりますが、男性陣はどうでしょうか。
犬は震え、鰐さんと蝶々さんは気絶していますね。巨人さん、エルフのお兄さん方は顔青いです。
平然としているのは竜人さん、アサトさん、意外にもハワードさん。
それから熊さんが蜂蜜舐めています。あらラブリー。
魔力が高い種族は何とか耐えたという感じですわね。
魔力の高さは結界精度の高さです。今回は事前通告も致しましたし、平気そうな顔していても、不意打ちならどうなるかは分かりませんことよ。
そんな訳で、まさかの第二弾。
『うふふ。気張ってくださいませね──哀哭の笑顔──
にこにこっ!』
───────!!!!!!!!!!
私は会場にいる全ての魔族に恐怖を植え付けました。
なんとか正気を保っていた者たちは軒並み気絶し、先程は平気そうだったハワードさんも倒れました。
おそらく油断して結界を解いてしまっていたのでしょう。ずっと結界維持しておけば耐えられたかもしれませんのに……。
癒し系熊のハットベルさんの表情にも初めて焦りの色が見えております。
アサトさんも吃驚しておりますね。耐え切ったのは褒めてさしあげましょう。
さて、ここに来て余裕な表情を浮かべている者は只一人。余裕というか無表情なのですけども。
焦りもなく恐怖もなく、ただ泰然としているあの殿方は竜人の……お名前なんでしたっけね。確か自己紹介をしておりませんよ、あの御方。
私は背中に烏のような漆黒の羽を生やして、舞台から飛びました。
竜人の青年は私の方をジッと見つめてくれています。
「貴方は竜人ですよね。ちょっと私についてきてくださいまし」
「……どこへ行くつもりだ」
「ふたりっきりになれるところまでですわ」
私は意識なく彼に笑いかけました。竜人の青年はどこ吹く風で、背中に竜の翼を出してくれました。
私たちは手を取り合います。
「私が怖くないんですの?」
「別に……」
「不安とかないんですの?」
「特に……」
相変わらず無愛想ですわね。舞台での披露の時など一言も喋らなかったから、もしかしたら今は喋ってくれている方のなのかもしれませんけど……。
私たちは手を繋いだまま夜空を飛んでいます。赫月が煌々と照らしてくれるので、灯りの魔法も必要ありません。
どんどんと高度を上げて赫月に近づきました。竜人の彼は、とても無口です。
「この辺でいいでしょうか」
そう言って私が話し合いの場に選んだのは、かなりの高度で周りに何もない、ただ赫月が照らす空宙です。
魔族界も遥か下。婚活パーティー会場など目にも映らぬ距離まで来てしまいました。ここなら誰も聞き耳を立てれないはずです。
「率直に言います。私の伴侶になってくださいませ」
「……俺、竜人だけど」
「気にしません」
「え。でも……ここ、魔族界に住めないけど」
「知っております。そこは先代魔王を脅し……いえ、私がなんとか致します」
「……えーと、伴侶ってことは結婚して一緒に住むの?」
「そうです。私と共に生きましょう! むしろ、ついてこい!」
ガッツポーズ! と、しまった。地が出てしまいました。
違いますよ私は淑女。お母様の教えを守る貞淑なる娘です。
実は私、昔はお転婆さんだったのです。
魔王になる為の英才教育をずっと受けて参りました。その中にはマナーや身分ある人の振る舞いなど、淑女としてのお勉強もあったのですが、どちらかというと苦手でしたわ。それよりも先代魔王様から教わる戦略的大規模魔術など、過去の英雄譚を聞いている方が楽しかったのです。
竜人の彼を眼前にして早速剥がれた金メッキ。私は少し慌てます。どんなに雄々しく振舞っても、私が未熟な小娘である限り年上の者たちからは侮られます。
いくら先代閣僚のおじ様方に可愛がって頂いても、私はまだまだ魔王の風格は備わっておりません。
だからこそ、せめて言葉遣いだけはと心から丁寧な言葉を心がけていたのですが、なかなか難しいです。
「ぷっ、ふふ……」
脳内猛省中の私の前で、何故か竜人の彼は笑っているようです。というか笑えたのですね。無表情ばかりでしたので、この姿は意外でした。
それに少しの会話からでも分かる彼の声は素敵で……なんていうか、腰にきます。あと、全身色々なところがムズムズしますわね。私どうしちゃったのかしら。
「私、おかしかったですか?」
「あー……うん、いや、そうじゃなくて、可愛いなと思った」
「ちょ、あ?! ──っ!」
なに言ってやがりますかこの方わあああああああああちょ、ちょ、ちょっと、まぢで、可愛いとか言ってくれやがりまくりましたわね?! 本気にすっぞすっとこどっこい!! て、あああああ心の中だけとはいえこんな下品な言葉遣いばかり……駄目よ駄目ダメ、動転して顔真っ赤ですわワタクシやっちまったああああ。
「うん、いいよ」
「ふあ?」
間抜けな声しかでません。
竜人の彼が紡ぐ言葉にも、私、理解が追いつきません。
今、いいよって言いました……?
「いいよ。アナタは魅力的だと思う……一緒に暮らそう?」
「――――――――!!!!」
キタアアアコレエエエエエエ!!!!
私、私、こんな一世一代の告白で大失敗ガッツポーズした女を魅力的だと……!
この竜人、お人好し過ぎませんか?!
「わ、私でよろしければ! 是非!!」
お人好しだろうと何だろうと、このチャンス逃がしゃあしないです。ガッチリ彼の両手を食い気味に握ったのは言うまでもありませんわ。
よっしゃ初彼ゲット!
そして彼を私のお婿さんにします。誰であろうと異論は認めません。
もし彼の魔族界への移住に反対する輩が出ましたら、私は全力で対処させていただく所存です。
たとえ先代の魔王様でも私の恋路は邪魔させませんわよ!
一番耐性が無い者は気絶。酷いと泡吹いて顔面崩壊したまま気を失います。ついでに失禁。次に恐慌。あまりの重圧に心のバランスが傾き、負の感情を丸出しにします。滂沱する者。叫ぶ者。ただ震える者。大半は身をすくめ恐怖を感じていることでしょう。
そんな阿鼻叫喚の中で平然としていられる殿方を探すことが、私の目的です。
前方の席にいらした魔蝶種は全滅ですね。失神しております。人魚のサクヤさんなんか水面に腹出して浮いてます。大丈夫でしょうか。
まあ、前方は至近距離でしたからね。幾ら耐性が少しあっても、結界を張っていても、目の前でくらったらこの有様というわけです。
申し訳ないことを致しました。後日、菓子折りでも送っておきましょう。
恐怖で遠吠えしたり尻尾巻いている魔狼種さんたちを横目に、生き残りを探します。
リンさん、気絶しておりますね。一番遠い席なのに……。
打たれ弱かったのですね。
モナミさんは気絶寸前な顔ですね。
淫魔お姉さんも顔面蒼白です。
樹人姉妹やエルフの皆様は手を取り合って慰め合っております。なんだか居た堪れない光景ですわ。
女性陣は往々にして恐怖の色を湛えておりますが、男性陣はどうでしょうか。
犬は震え、鰐さんと蝶々さんは気絶していますね。巨人さん、エルフのお兄さん方は顔青いです。
平然としているのは竜人さん、アサトさん、意外にもハワードさん。
それから熊さんが蜂蜜舐めています。あらラブリー。
魔力が高い種族は何とか耐えたという感じですわね。
魔力の高さは結界精度の高さです。今回は事前通告も致しましたし、平気そうな顔していても、不意打ちならどうなるかは分かりませんことよ。
そんな訳で、まさかの第二弾。
『うふふ。気張ってくださいませね──哀哭の笑顔──
にこにこっ!』
───────!!!!!!!!!!
私は会場にいる全ての魔族に恐怖を植え付けました。
なんとか正気を保っていた者たちは軒並み気絶し、先程は平気そうだったハワードさんも倒れました。
おそらく油断して結界を解いてしまっていたのでしょう。ずっと結界維持しておけば耐えられたかもしれませんのに……。
癒し系熊のハットベルさんの表情にも初めて焦りの色が見えております。
アサトさんも吃驚しておりますね。耐え切ったのは褒めてさしあげましょう。
さて、ここに来て余裕な表情を浮かべている者は只一人。余裕というか無表情なのですけども。
焦りもなく恐怖もなく、ただ泰然としているあの殿方は竜人の……お名前なんでしたっけね。確か自己紹介をしておりませんよ、あの御方。
私は背中に烏のような漆黒の羽を生やして、舞台から飛びました。
竜人の青年は私の方をジッと見つめてくれています。
「貴方は竜人ですよね。ちょっと私についてきてくださいまし」
「……どこへ行くつもりだ」
「ふたりっきりになれるところまでですわ」
私は意識なく彼に笑いかけました。竜人の青年はどこ吹く風で、背中に竜の翼を出してくれました。
私たちは手を取り合います。
「私が怖くないんですの?」
「別に……」
「不安とかないんですの?」
「特に……」
相変わらず無愛想ですわね。舞台での披露の時など一言も喋らなかったから、もしかしたら今は喋ってくれている方のなのかもしれませんけど……。
私たちは手を繋いだまま夜空を飛んでいます。赫月が煌々と照らしてくれるので、灯りの魔法も必要ありません。
どんどんと高度を上げて赫月に近づきました。竜人の彼は、とても無口です。
「この辺でいいでしょうか」
そう言って私が話し合いの場に選んだのは、かなりの高度で周りに何もない、ただ赫月が照らす空宙です。
魔族界も遥か下。婚活パーティー会場など目にも映らぬ距離まで来てしまいました。ここなら誰も聞き耳を立てれないはずです。
「率直に言います。私の伴侶になってくださいませ」
「……俺、竜人だけど」
「気にしません」
「え。でも……ここ、魔族界に住めないけど」
「知っております。そこは先代魔王を脅し……いえ、私がなんとか致します」
「……えーと、伴侶ってことは結婚して一緒に住むの?」
「そうです。私と共に生きましょう! むしろ、ついてこい!」
ガッツポーズ! と、しまった。地が出てしまいました。
違いますよ私は淑女。お母様の教えを守る貞淑なる娘です。
実は私、昔はお転婆さんだったのです。
魔王になる為の英才教育をずっと受けて参りました。その中にはマナーや身分ある人の振る舞いなど、淑女としてのお勉強もあったのですが、どちらかというと苦手でしたわ。それよりも先代魔王様から教わる戦略的大規模魔術など、過去の英雄譚を聞いている方が楽しかったのです。
竜人の彼を眼前にして早速剥がれた金メッキ。私は少し慌てます。どんなに雄々しく振舞っても、私が未熟な小娘である限り年上の者たちからは侮られます。
いくら先代閣僚のおじ様方に可愛がって頂いても、私はまだまだ魔王の風格は備わっておりません。
だからこそ、せめて言葉遣いだけはと心から丁寧な言葉を心がけていたのですが、なかなか難しいです。
「ぷっ、ふふ……」
脳内猛省中の私の前で、何故か竜人の彼は笑っているようです。というか笑えたのですね。無表情ばかりでしたので、この姿は意外でした。
それに少しの会話からでも分かる彼の声は素敵で……なんていうか、腰にきます。あと、全身色々なところがムズムズしますわね。私どうしちゃったのかしら。
「私、おかしかったですか?」
「あー……うん、いや、そうじゃなくて、可愛いなと思った」
「ちょ、あ?! ──っ!」
なに言ってやがりますかこの方わあああああああああちょ、ちょ、ちょっと、まぢで、可愛いとか言ってくれやがりまくりましたわね?! 本気にすっぞすっとこどっこい!! て、あああああ心の中だけとはいえこんな下品な言葉遣いばかり……駄目よ駄目ダメ、動転して顔真っ赤ですわワタクシやっちまったああああ。
「うん、いいよ」
「ふあ?」
間抜けな声しかでません。
竜人の彼が紡ぐ言葉にも、私、理解が追いつきません。
今、いいよって言いました……?
「いいよ。アナタは魅力的だと思う……一緒に暮らそう?」
「――――――――!!!!」
キタアアアコレエエエエエエ!!!!
私、私、こんな一世一代の告白で大失敗ガッツポーズした女を魅力的だと……!
この竜人、お人好し過ぎませんか?!
「わ、私でよろしければ! 是非!!」
お人好しだろうと何だろうと、このチャンス逃がしゃあしないです。ガッチリ彼の両手を食い気味に握ったのは言うまでもありませんわ。
よっしゃ初彼ゲット!
そして彼を私のお婿さんにします。誰であろうと異論は認めません。
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