勇者パーティーの賢者、女奴隷を買って無人島でスローライフする

黒須

文字の大きさ
34 / 97
一章

第34話 セブンランド大陸

しおりを挟む


 朝食の後は皆に服を配った。
 全てネットで買った日本の服だからサイズが合ってない子もいる。
 獣族はお尻に尻尾が生えていて、パンツやズボンの加工が必要だったりと、全員に服を着せるのに時間が掛かってしまった。
 服も靴も全然足りていない。早速ゴロウズがネットで纏めて注文してくれている。


 服を着終えた皆の前に俺は立つ。
 こうして見ると、全員めちゃくちゃ可愛いけど小中学生と変わらんな。

「タマとフォンがまだ本調子じゃないから今日は家の周りで遊んでくれ。家の裏の薔薇園は今が見頃だぞ。近くに小川があるから川遊びしてもいいし、苺畑で苺を摘んで食べてもいい。この家の中を適当に散策してもらっても構わない。太陽が真上に上がったらお昼ご飯を出すからその時間までに食堂に戻ってくるように。以上だ。何か聞きたいことはあるか?」

 アストレナが遠慮気味に手を上げた。

「ゴロウ様、ここはどこの国なのですか?その、危険なモンスターは出ないのでしょうか?」

 ああ、そうか。まだ話していなかった。

「ここはセブンランド大陸だよ」

「「「セブンランド大陸!?」」」

 知っている子もいるようだ。
 まぁセブンランドは有名だからね。

 アストレナが不安そうな顔で俺に言う。

「かつて七つの王国があったセブンランド大陸はアイアンアントの大量発生で30年以上昔に人が住めない土地になったと教わりましたわ……。アイアンアントはS級モンスターです。もし襲われたら助かる方法はありません」

 アイアンアントは蟻のモンスター。体長は3メートルから5メートル程でぶ厚いステンレス金属の甲殻に覆われているからとにかく硬い。
 物理攻撃はもちろん魔法も効かない為、単体ではS級モンスターとなる。爆発的な繁殖力があり一度増えてしまうと大群で襲ってくる。因みに群は最高ランクのSSS級モンスターに分類される。
 体が重く水に沈むが故に水が苦手で水中に逃げると追ってこない。

「ここはセブンランド大陸の最北、第一ランド島だ。旧フィットリア王国があった場所だな。この島のアイアンアントは5年前に俺が絶滅させたから今は一体もいないよ。危険な動物もいないから安心して外で遊んで問題ないぞ」

 第一ランド島は北海道程の広さ。

 アイアンアントは雑食で動物はもちろん、シロアリのように木や草も食べる。食べ物が無くなると土や岩まで食べてしまう。
 5年前、俺がこの大陸に来たときは10歩あるけばアイアンアントにぶつかるくらい奴等は群生していた。そのせいでセブンランド大陸は草木が一本もない砂漠のような土地だった。おかげで今も野生動物どころか昆虫すらいない。
 まぁ葉物野菜は防虫ネット無しで栽培できるから助かっているけど。

「S級モンスターは1体倒すのも至難だと言うに。ゴロウ、お前ほんとうに凄いな」
 と嬉しそうなウィスタシア。

「弱点をつくと案外簡単に倒せるんだ。そうそう、ゴロウズのパーツは全てアイアンアントで出来ているんだぞ。頭は魔核、腕は触覚、足はアイアンアントの前足、胴体は後足だ。錆びない鉄だから他にも溶かして色々な鋼材に加工している」

「どうやって殺したのぉ?シャル気になる!」

「ん?ああ、アイアンアントは水に沈めると酸欠で死ぬから、さっきコップを浮かせた要領でアイアンアントを宙に浮かせて湖や深い川に放り込んだり、魔法で転送させた。海岸沿いなら海、水がない場所は土魔法で地面を掘って水魔法で水を張り池を作ったな。高位の炎魔法で溶かすと殺せるけど、後で加工が大変だからだいたい水攻めだ。とにかくだ!この辺りには危険な物は何もないから安心して遊んでくれよ」

 するとティアニーの手を挙げる。

「勉強はいつから教えてくれるの?」

「4、5日かけてうちの領地を案内するからその後だな。午前中は各自、興味のある分野……、農業、畜産、漁業、製造、魔法、剣術、政治、商売等を作業や実践をしながら教える。午後は教室で皆まとめて読み書き計算を教えようと思っている。何を学べばいいかわからない子は相談にのるからな」

「わかったわ」
「某は剣術を教えてもらいます!」
「ボクは魔法っ♪」

「領地を案内する間に色々な現場を見て何をしたいか改めて考えてみるといい。よし、ココノには話があるから、ココノ以外は出掛けていいぞ」

「「「「「 はーい! 」」」」」

 さて、ココノをどうしたものか……。
 奴隷商会にココノを売ったのは、この子の育ての母親だったんだよな……。





しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗@オートスキル第1巻発売中
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗@オートスキル第1巻発売中
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった

ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます! 僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか? 『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

処理中です...