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始まり
始まりの朝2
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騎士団の選定はそこまで必要でなかった。
基本的に入団テストに来たものは合格だったが、家門や人格などの問題で不合格を言い渡される事もあった。
入団テストから数日後、合格した者がもう一度集められた。
合格した者たちの前に第1騎士団と第2騎士団の団長と副団長が並んで入ってきた。
「合格おめでとう。ここに来る前に渡された布は配属先の物だからそれを腕に巻いてほしい。」
集められた場所に来る前に入り口でそれぞれ違う色の布が渡されていたが、詳細は伝えられてなかった。
赤と青の布を持つ合格者は大体半分ずつのようだった。
しかし、数名は何も渡されずその場にいた。合格者の中から手が上がった。
その様子にガルドが気づいて発言を促す。
「すいません、俺はもらっているんですがもらっていない者はそういうことですか?」
もらった布を腕に巻く一方で何も持っていないものが一握りいた。
その中にハルも入っていたが、質問した人物は以前ハルに突っかかった男だった。
普通に質問しているようだが、口許はにやりと笑ってハルを見ていた。
「・・・・あ~、もらっていないものは後でついてきてくれ。」
トヴァルが困ったような顔でもらっていないものの顔を見渡しながらいった。
ハルに目線が合うと、小さく合図が送られた。
(この後、殿下の元へ)
目線だけで答えると、トヴァルがあからさまにホッとしていた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
布を貰っていないものは10人いた。
今回、入団テストを受けた者の中に女性はハル以外居なかったがハルを含む10人がカイルの元に呼び出された。
マディルの先導でカイルの部屋の前にやってくると、部屋の前にはゼスが扉の前に立っていた。
ゼスは扉をノックして、入室をうかがうと中にいるカイルから入るように促された。
カイルは自分の机に向かい、仕事をしていた。
「よく来たな。まずはここに来てくれないか。」
呼び出した者たちをカイルの近くへと呼んだ。
その中にいるハルに目が合うと、少し顔を緩ませて目を合わせた。
「・・・ハル、よくやった。歓迎するよ。」
ハル以外の入団希望者はその言動に驚愕の表情をしてみていた。
「造作もないです。」
無機質にハルが答えるので、その姿にも驚く。
そこへ新たな人物が入室してきた。ターナとトヴァル、エウランにガルドだった。
どうやらカイルに呼び出されて他の入隊した者たちに連絡した後来たようだった。
「お呼びですか?」
ターナがすぐに声をかける。
「お前たちにも知らせておく。今回、第1騎士団と第2騎士団の他に新たに騎士団を設立する。それは第3騎士団と名称する。その騎士団の団員はここにいる今回の入団希望者のみで構成する。」
カイルの発言に一同が驚くなかハルは涼しい顔をしている。
「ちなみに団長はそこにいるハル。副団長にサベルとする。他の者は第3騎士団の団員として所属。」
皆の視線がハルに注いだ。が、そんな視線が注がれてもハルは涼しいまま。
カイルが言うには、第3騎士団の役目は裏方で動くことだった。
所属は第3騎士団になるものの、表向きは第1や第2に居るように装い別の任務につくものだった。
ただし、ハルとサベルは除外・・・所属は第3騎士団とし、表向きは所属なしとする。
「し、しかしカイル殿下!ハルというものを急に団長にするなど大丈夫なのですか!?」
皆の思っている事をトヴァルが代表して言う。
「大丈夫だ、実力はお前がみたんだろう?」
確かにハルと対したトヴァルが実力を見たはずだが信じがたかった。
そこにターナが手を挙げ、発言をしていいかカイルに目線を送る。
「落ち着け、トヴァル。ハルは正規に入団したが、実力ではお前より上だ。」
実はハルは常に裏で動いていたので、年齢が幼いうちは偵察だったものが年齢が上がると共に悪人を昏倒させたり、時には手をかけることもあった。
だから、何年も騎士団に所属している屈強な男でも倒せたりする。
「まぁ、不安は分かる。ハルはそこらに居る女と思わない方がいい、殺されるぞ。」
カイルが不気味にトヴァルや皆に言う。
「言いすぎです、さすがに同僚になるのに殺しません。」
「もしそうなったら殺るんだろう?まぁ、命令以外はやめておけ。」
「命令されない限りは殺しません。」
ハルとカイルの雰囲気と会話にまた皆が驚く。
「ハルは王太子になる辺りからの知り合いだ。その頃から裏でやっていたが、今回年齢も上がって騎士団に入隊してもらい私の裏で動いてもらおうとラベルト兄上から紹介してもらった。」
カイルに第3騎士団に所属するように言われた入団者の10名・・・。
団長に騎士団初の女の子、ハル。副団長にサベル、他の団員にイアン、ニゼス、クラジス、テイル、スカイ、ノーマ、ジャス、オーヴァ。
第3騎士団だが、表向きは第1騎士団にイアン、ニゼス、クラジス、テイル。第2騎士団にジャス、オーヴァ、ノーマ、スカイ。
カイルが言うにはそのまま演技することなく第1と第2に所属し内部からの情報屋になれということらしい。
時期を見て、新たに設立した第3騎士団の表明をするようだ。
「ハル、表向きは所属なしだが、大丈夫か?」
カイルは皆が思っている事を聞いてみた。
「大丈夫です。別になんとも思ってないです。」
表情が読めないが、ハルは本当になにも思っていないようだ。他の団員もなんとも言えない表情になっている。
「まぁ、そうだとは思ったが。早速、ハルには別任務についてもらう。サベルはその補佐をして他の団員は第1第2に別れて指示があるまで動くな。」
「はい!」
全員が返事をする中、ハルはカイルを見ているだけだった。
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基本的に入団テストに来たものは合格だったが、家門や人格などの問題で不合格を言い渡される事もあった。
入団テストから数日後、合格した者がもう一度集められた。
合格した者たちの前に第1騎士団と第2騎士団の団長と副団長が並んで入ってきた。
「合格おめでとう。ここに来る前に渡された布は配属先の物だからそれを腕に巻いてほしい。」
集められた場所に来る前に入り口でそれぞれ違う色の布が渡されていたが、詳細は伝えられてなかった。
赤と青の布を持つ合格者は大体半分ずつのようだった。
しかし、数名は何も渡されずその場にいた。合格者の中から手が上がった。
その様子にガルドが気づいて発言を促す。
「すいません、俺はもらっているんですがもらっていない者はそういうことですか?」
もらった布を腕に巻く一方で何も持っていないものが一握りいた。
その中にハルも入っていたが、質問した人物は以前ハルに突っかかった男だった。
普通に質問しているようだが、口許はにやりと笑ってハルを見ていた。
「・・・・あ~、もらっていないものは後でついてきてくれ。」
トヴァルが困ったような顔でもらっていないものの顔を見渡しながらいった。
ハルに目線が合うと、小さく合図が送られた。
(この後、殿下の元へ)
目線だけで答えると、トヴァルがあからさまにホッとしていた。
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布を貰っていないものは10人いた。
今回、入団テストを受けた者の中に女性はハル以外居なかったがハルを含む10人がカイルの元に呼び出された。
マディルの先導でカイルの部屋の前にやってくると、部屋の前にはゼスが扉の前に立っていた。
ゼスは扉をノックして、入室をうかがうと中にいるカイルから入るように促された。
カイルは自分の机に向かい、仕事をしていた。
「よく来たな。まずはここに来てくれないか。」
呼び出した者たちをカイルの近くへと呼んだ。
その中にいるハルに目が合うと、少し顔を緩ませて目を合わせた。
「・・・ハル、よくやった。歓迎するよ。」
ハル以外の入団希望者はその言動に驚愕の表情をしてみていた。
「造作もないです。」
無機質にハルが答えるので、その姿にも驚く。
そこへ新たな人物が入室してきた。ターナとトヴァル、エウランにガルドだった。
どうやらカイルに呼び出されて他の入隊した者たちに連絡した後来たようだった。
「お呼びですか?」
ターナがすぐに声をかける。
「お前たちにも知らせておく。今回、第1騎士団と第2騎士団の他に新たに騎士団を設立する。それは第3騎士団と名称する。その騎士団の団員はここにいる今回の入団希望者のみで構成する。」
カイルの発言に一同が驚くなかハルは涼しい顔をしている。
「ちなみに団長はそこにいるハル。副団長にサベルとする。他の者は第3騎士団の団員として所属。」
皆の視線がハルに注いだ。が、そんな視線が注がれてもハルは涼しいまま。
カイルが言うには、第3騎士団の役目は裏方で動くことだった。
所属は第3騎士団になるものの、表向きは第1や第2に居るように装い別の任務につくものだった。
ただし、ハルとサベルは除外・・・所属は第3騎士団とし、表向きは所属なしとする。
「し、しかしカイル殿下!ハルというものを急に団長にするなど大丈夫なのですか!?」
皆の思っている事をトヴァルが代表して言う。
「大丈夫だ、実力はお前がみたんだろう?」
確かにハルと対したトヴァルが実力を見たはずだが信じがたかった。
そこにターナが手を挙げ、発言をしていいかカイルに目線を送る。
「落ち着け、トヴァル。ハルは正規に入団したが、実力ではお前より上だ。」
実はハルは常に裏で動いていたので、年齢が幼いうちは偵察だったものが年齢が上がると共に悪人を昏倒させたり、時には手をかけることもあった。
だから、何年も騎士団に所属している屈強な男でも倒せたりする。
「まぁ、不安は分かる。ハルはそこらに居る女と思わない方がいい、殺されるぞ。」
カイルが不気味にトヴァルや皆に言う。
「言いすぎです、さすがに同僚になるのに殺しません。」
「もしそうなったら殺るんだろう?まぁ、命令以外はやめておけ。」
「命令されない限りは殺しません。」
ハルとカイルの雰囲気と会話にまた皆が驚く。
「ハルは王太子になる辺りからの知り合いだ。その頃から裏でやっていたが、今回年齢も上がって騎士団に入隊してもらい私の裏で動いてもらおうとラベルト兄上から紹介してもらった。」
カイルに第3騎士団に所属するように言われた入団者の10名・・・。
団長に騎士団初の女の子、ハル。副団長にサベル、他の団員にイアン、ニゼス、クラジス、テイル、スカイ、ノーマ、ジャス、オーヴァ。
第3騎士団だが、表向きは第1騎士団にイアン、ニゼス、クラジス、テイル。第2騎士団にジャス、オーヴァ、ノーマ、スカイ。
カイルが言うにはそのまま演技することなく第1と第2に所属し内部からの情報屋になれということらしい。
時期を見て、新たに設立した第3騎士団の表明をするようだ。
「ハル、表向きは所属なしだが、大丈夫か?」
カイルは皆が思っている事を聞いてみた。
「大丈夫です。別になんとも思ってないです。」
表情が読めないが、ハルは本当になにも思っていないようだ。他の団員もなんとも言えない表情になっている。
「まぁ、そうだとは思ったが。早速、ハルには別任務についてもらう。サベルはその補佐をして他の団員は第1第2に別れて指示があるまで動くな。」
「はい!」
全員が返事をする中、ハルはカイルを見ているだけだった。
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