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勇者
探索依頼
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訓練を終了してバルドルに仕事の内容を聞く。
「以前お前らが見つけた遺跡なんだが、調査隊を3回派遣したが最深部まで到達出来なかったんだ」
「調査隊は私達よりも上位ランクの人達ではないのですか?」
「勿論だ。遺跡探索を得意としているパーティを二組ずつ投入したが、どれも遺跡を守護している魔物に阻まれて撤退してきた」
幸いな事に被害者は出ていないが、六パーティを投入しても三層目の守護者を攻略出来ずに帰ってきたらしい。
「ソイツは五メートル程のゴーレムで、武器攻撃も魔法攻撃も通じなかったそうだ」
「そんなに硬いんだ?」
「傷一つ付かなかったそうだぞ」
芽依が聞くとバルドルが答える。
「もしかしたらセロさんの持っている剣でしかダメージを与えられないのかも知れませんね」
「そう、その可能性があるから声を掛けたんだ」
なるほどね。
「ジェイドもセロ達と一緒に行ってもらえるか?」
「そりゃ構いませんが、報酬は如何程で?」
「最深部到達を達成条件として、一人当たり三万だ。遺跡内で取得した物の所有権はお前らで構わない。どうだ?」
最深部に到達出来なければ報酬は出ないが、取得物の所有権は私達にあるそうだ。それなら悪くは無い。
「面白そう!私はやりたいな」
「私もやってみたいです!」
芽依とエレはやりたいと宣言する。
「セロさん、リンさん、ミラさんはどうですか?」
「この剣が鍵になっているのなら行かなくちゃな」
「そうだね」「私も賛成です」
全員行くと言う事で同意した。
「因みに行くのは私達だけですか?」
「サポートを一チームつける。チームの指揮は俺がとるから安心しろ」
「バルドルさんなら安心だね」
笑顔で言う芽依を見てバルドルは顔を顰める。
「出会った時が嘘みたいだな」
「先日も私達の為に体を張ってくれたのですから、今更バルドルさんを疑ったりはしませんよ」
「お、おう……」
私が言うとバルドルは照れ臭そうにそっぽを向いた。
「出発は明日でいいか?サポートの俺達は入り口で待機させてもらうぞ」
「分かりました」
セロが返事をして、正式に依頼を受諾する。
私達はギルドを出て、今日は解散する。
「ジェイドさん、明日もよろしくお願いします」
「ああ、お前らといると退屈しなくていい。明日は宜しくな」
挨拶を交わしてジェイド、セロ達と別れて宿に帰る。
「おかえりなさい。お早いお帰りですね?」
「はい。明日探索の仕事をする事になりまして」
「急な話ですね。食料の準備はお済みですか?まだなら用意しますよ」
「助かります。お願いします」
ラティーシアが料理を作ってくれるそうなので指輪に格納して持って行こう。
「楽しみですね!」
「うん!」
エレと芽依は楽しみでたまらない様だ。
「武具の手入れと準備はしっかりとしておきましょうね」
「「はーい!」」
遠足に行くみたいなテンションだ。
☆★☆★☆★☆★
翌日、朝食をいただいて、作ってもらった食料を指輪に入れてギルドに向かいセロ達とジェイドと合流。
バルドルとサポートの冒険者数人と共に街を出て遺跡を目指す。
以前偶々見つけて中に入って死に掛けた遺跡だ。
そういえばあの時私達は最深部?に落ちたのだ。
……あそこが本当に最深部だったら飛び降りるだけで目標は達成できてしまうのだが、調査は未踏破エリアの調査もやらなければならないだろう。
私達が見つけた入り口の付近にバルドル達がキャンプを張ってサポートに徹してくれる。
「医薬品や食料、使えそうな道具は一通り持ってきたから、必要ならいつでも取りに来てくれ」
「はい。それでは行ってきます!」
セロが代表して挨拶をして全員で遺跡へと入っていく。
崩壊した上層のフロアに入る手前に通路が増えていて、探索隊はここから深部を目指したらしい。
この遺跡の構造からしてここから入るのは逆走になるのではないだろうか?
「以前お前らが見つけた遺跡なんだが、調査隊を3回派遣したが最深部まで到達出来なかったんだ」
「調査隊は私達よりも上位ランクの人達ではないのですか?」
「勿論だ。遺跡探索を得意としているパーティを二組ずつ投入したが、どれも遺跡を守護している魔物に阻まれて撤退してきた」
幸いな事に被害者は出ていないが、六パーティを投入しても三層目の守護者を攻略出来ずに帰ってきたらしい。
「ソイツは五メートル程のゴーレムで、武器攻撃も魔法攻撃も通じなかったそうだ」
「そんなに硬いんだ?」
「傷一つ付かなかったそうだぞ」
芽依が聞くとバルドルが答える。
「もしかしたらセロさんの持っている剣でしかダメージを与えられないのかも知れませんね」
「そう、その可能性があるから声を掛けたんだ」
なるほどね。
「ジェイドもセロ達と一緒に行ってもらえるか?」
「そりゃ構いませんが、報酬は如何程で?」
「最深部到達を達成条件として、一人当たり三万だ。遺跡内で取得した物の所有権はお前らで構わない。どうだ?」
最深部に到達出来なければ報酬は出ないが、取得物の所有権は私達にあるそうだ。それなら悪くは無い。
「面白そう!私はやりたいな」
「私もやってみたいです!」
芽依とエレはやりたいと宣言する。
「セロさん、リンさん、ミラさんはどうですか?」
「この剣が鍵になっているのなら行かなくちゃな」
「そうだね」「私も賛成です」
全員行くと言う事で同意した。
「因みに行くのは私達だけですか?」
「サポートを一チームつける。チームの指揮は俺がとるから安心しろ」
「バルドルさんなら安心だね」
笑顔で言う芽依を見てバルドルは顔を顰める。
「出会った時が嘘みたいだな」
「先日も私達の為に体を張ってくれたのですから、今更バルドルさんを疑ったりはしませんよ」
「お、おう……」
私が言うとバルドルは照れ臭そうにそっぽを向いた。
「出発は明日でいいか?サポートの俺達は入り口で待機させてもらうぞ」
「分かりました」
セロが返事をして、正式に依頼を受諾する。
私達はギルドを出て、今日は解散する。
「ジェイドさん、明日もよろしくお願いします」
「ああ、お前らといると退屈しなくていい。明日は宜しくな」
挨拶を交わしてジェイド、セロ達と別れて宿に帰る。
「おかえりなさい。お早いお帰りですね?」
「はい。明日探索の仕事をする事になりまして」
「急な話ですね。食料の準備はお済みですか?まだなら用意しますよ」
「助かります。お願いします」
ラティーシアが料理を作ってくれるそうなので指輪に格納して持って行こう。
「楽しみですね!」
「うん!」
エレと芽依は楽しみでたまらない様だ。
「武具の手入れと準備はしっかりとしておきましょうね」
「「はーい!」」
遠足に行くみたいなテンションだ。
☆★☆★☆★☆★
翌日、朝食をいただいて、作ってもらった食料を指輪に入れてギルドに向かいセロ達とジェイドと合流。
バルドルとサポートの冒険者数人と共に街を出て遺跡を目指す。
以前偶々見つけて中に入って死に掛けた遺跡だ。
そういえばあの時私達は最深部?に落ちたのだ。
……あそこが本当に最深部だったら飛び降りるだけで目標は達成できてしまうのだが、調査は未踏破エリアの調査もやらなければならないだろう。
私達が見つけた入り口の付近にバルドル達がキャンプを張ってサポートに徹してくれる。
「医薬品や食料、使えそうな道具は一通り持ってきたから、必要ならいつでも取りに来てくれ」
「はい。それでは行ってきます!」
セロが代表して挨拶をして全員で遺跡へと入っていく。
崩壊した上層のフロアに入る手前に通路が増えていて、探索隊はここから深部を目指したらしい。
この遺跡の構造からしてここから入るのは逆走になるのではないだろうか?
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