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地球
散り散りの仲間達1
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~side マサキ~
ここは…どうやら地球の日本、それも実家の近くだ。
咄嗟に剣も投げてしまったし、この格好じゃ目立ち過ぎるか…。
みんなとの合流場所は決めてある。そこへはかなりの距離もあるし、足も確保しなければならないか。
ネネとハナは…近くにはいない。
ネネはともかく、ハナはこっちの人間じゃない。早く見つけてやらないとマズいだろう。
何となくだけど、実家に行ってしまった。時間は早朝。人通りが少ないのご幸いして久し振りの実家を近くで眺めていた。
俺は中学への通学中に車にはねられて生命を落とした。
あれからどれくらい経ったんだろうな。
玄関のドアが開いて、出て来たのは白髪混じりのやつれた女性。
「母さん…」
思わず言ってしまった。こちらでは何年経っているのだろうか?母親が生きているという事は80年という月日は流れていない事は間違いない。
「正樹…正樹なのね。」
俺を見つけて近付いてくる母さん。
「おかえりなさい。何をしてあるの、さあ、うちに入りなさい。」
俺の手を引いて家に入る母さん。
「あなた!正樹が帰って来たわ!この子ったら今までどこに行っていたのやら…お腹空いたでしょ?昨日の残りならすぐに出せるから、待ってなさい」
そう言って俺を居間に残して台所に行ってしまった。
廊下から足音が聞こえて来る。
今の扉がゆっくりと開いて白髪混じりの眼鏡の男性が顔を覗かせる。
「君は…何だねその格好は?」
「え、あぁ…すみません」
父さんは俺の事を正樹だとは思っていない様だ。まあ、当たり前か。
「家内が迷惑を掛けてしまったね。今の内に帰りなさい」
「そう、ですね。そうさせてもらいます」
居間から出ようとすると母さんが戻ってきた。
「何処に行くの?ご飯食べて行きなさい!」
「あ、はい…」
父さんは『やれやれ』とため息をついて、俺を促してダイニングに座る。
並べられたのは煮物に焼き魚。
いただきますをして食べ始める。
「美味い……」
久し振りの母の料理。まさかまた食べられる日が来ようとは。
「泣くほど美味しいの?作り甲斐があるわ」
笑顔で言っている母さん。その様子を見て父さんも目を潤ませていた。
「ご馳走様でした」
食器を下げて洗い物を始める母さん。
「すまないな」
「いえ…」
父さんは他人だと思っている俺に詫びていた。そんな必要は無いのに。
「家内は息子が死んでからおかしくなってしまってな。あれから20年、ずっと帰りを待っているんだ」
「20年…」
そうか、そんなに経っていたのか…。
「あんなに元気な家内を見たのは久し振りだ。見ず知らずの老人に付き合ってもらって悪かった」
「気にしないでください」
2人は俺が人生を狂わせてしまったんだな。
ごめん…。
「正樹、今日はどうするの?」
母さんが洗い物を済ませてこちらにやって来る。
言わなくちゃな。
「母さん。俺は20年前に車に轢かれて死んだんだ。でも、アスティアって世界に生まれ変わって今は楽しくやってるよ。だから2人も、俺の事で苦しまないで、これから生きて欲しいんだ」
母さんは俺の言う事を黙って聞いていた。そして俺の事を抱きしめてくれた。
「ありがとう…ごめんなさい」
母さんはしっかりとした口調で言った。
もしかしたら、とっくの昔に俺の事を死んだと認めていたのかも知れない。でも認めたくない心もあって、いつまでも引き摺っていたのだろう。
「もう、行くのね?」
「うん。ごめん母さん。俺が行かなくちゃ、待ってる奴もいるんだ。俺の妻と娘だよ。いつか合わせてやりたい」
「ええ、今度来る時は連れてきて。楽しみだわ」
母さんは瞳を潤ませながら笑顔を作る、
「部屋のものはあの時のままにしてあるんだ。必要なものがあれば持っていけ」
父さんが言ってくれる。
ありがたい、使わせてもらおう。
2階の自分の部屋に行って、服を着替えて幾つかを大きなリュックに詰め込む。着ている服と鎧も入れた。靴もスニーカーに履き替える。
靴のサイズも変わってなくて助かった。
「なぜ息子の部屋がすぐに分かった?」
「本当に俺が正樹だからだよ。父さん」
父さんは何も言わなかったが、ポケットから自分の財布を出して渡して来る。
「持っていけ」
「いや、久し振りに帰ってきて金をせびるなんて、何処の放蕩息子だよ。いいよそんな事」
「久し振りに息子に会えたんだ。これくらいは親として当然だ。持っていけ」
無理やり手に握らされる。
「わかったよ。でも、全部は要らない。」
財布を開けると5万円入っていたが、1枚だけ抜き取ると返す。
「これだけあれば充分だよ。ありがとう、父さん」
「そうか…気をつけて行くんだぞ」
2人に見送られて家を出る。
ありがとう、行ってきます。
ここは…どうやら地球の日本、それも実家の近くだ。
咄嗟に剣も投げてしまったし、この格好じゃ目立ち過ぎるか…。
みんなとの合流場所は決めてある。そこへはかなりの距離もあるし、足も確保しなければならないか。
ネネとハナは…近くにはいない。
ネネはともかく、ハナはこっちの人間じゃない。早く見つけてやらないとマズいだろう。
何となくだけど、実家に行ってしまった。時間は早朝。人通りが少ないのご幸いして久し振りの実家を近くで眺めていた。
俺は中学への通学中に車にはねられて生命を落とした。
あれからどれくらい経ったんだろうな。
玄関のドアが開いて、出て来たのは白髪混じりのやつれた女性。
「母さん…」
思わず言ってしまった。こちらでは何年経っているのだろうか?母親が生きているという事は80年という月日は流れていない事は間違いない。
「正樹…正樹なのね。」
俺を見つけて近付いてくる母さん。
「おかえりなさい。何をしてあるの、さあ、うちに入りなさい。」
俺の手を引いて家に入る母さん。
「あなた!正樹が帰って来たわ!この子ったら今までどこに行っていたのやら…お腹空いたでしょ?昨日の残りならすぐに出せるから、待ってなさい」
そう言って俺を居間に残して台所に行ってしまった。
廊下から足音が聞こえて来る。
今の扉がゆっくりと開いて白髪混じりの眼鏡の男性が顔を覗かせる。
「君は…何だねその格好は?」
「え、あぁ…すみません」
父さんは俺の事を正樹だとは思っていない様だ。まあ、当たり前か。
「家内が迷惑を掛けてしまったね。今の内に帰りなさい」
「そう、ですね。そうさせてもらいます」
居間から出ようとすると母さんが戻ってきた。
「何処に行くの?ご飯食べて行きなさい!」
「あ、はい…」
父さんは『やれやれ』とため息をついて、俺を促してダイニングに座る。
並べられたのは煮物に焼き魚。
いただきますをして食べ始める。
「美味い……」
久し振りの母の料理。まさかまた食べられる日が来ようとは。
「泣くほど美味しいの?作り甲斐があるわ」
笑顔で言っている母さん。その様子を見て父さんも目を潤ませていた。
「ご馳走様でした」
食器を下げて洗い物を始める母さん。
「すまないな」
「いえ…」
父さんは他人だと思っている俺に詫びていた。そんな必要は無いのに。
「家内は息子が死んでからおかしくなってしまってな。あれから20年、ずっと帰りを待っているんだ」
「20年…」
そうか、そんなに経っていたのか…。
「あんなに元気な家内を見たのは久し振りだ。見ず知らずの老人に付き合ってもらって悪かった」
「気にしないでください」
2人は俺が人生を狂わせてしまったんだな。
ごめん…。
「正樹、今日はどうするの?」
母さんが洗い物を済ませてこちらにやって来る。
言わなくちゃな。
「母さん。俺は20年前に車に轢かれて死んだんだ。でも、アスティアって世界に生まれ変わって今は楽しくやってるよ。だから2人も、俺の事で苦しまないで、これから生きて欲しいんだ」
母さんは俺の言う事を黙って聞いていた。そして俺の事を抱きしめてくれた。
「ありがとう…ごめんなさい」
母さんはしっかりとした口調で言った。
もしかしたら、とっくの昔に俺の事を死んだと認めていたのかも知れない。でも認めたくない心もあって、いつまでも引き摺っていたのだろう。
「もう、行くのね?」
「うん。ごめん母さん。俺が行かなくちゃ、待ってる奴もいるんだ。俺の妻と娘だよ。いつか合わせてやりたい」
「ええ、今度来る時は連れてきて。楽しみだわ」
母さんは瞳を潤ませながら笑顔を作る、
「部屋のものはあの時のままにしてあるんだ。必要なものがあれば持っていけ」
父さんが言ってくれる。
ありがたい、使わせてもらおう。
2階の自分の部屋に行って、服を着替えて幾つかを大きなリュックに詰め込む。着ている服と鎧も入れた。靴もスニーカーに履き替える。
靴のサイズも変わってなくて助かった。
「なぜ息子の部屋がすぐに分かった?」
「本当に俺が正樹だからだよ。父さん」
父さんは何も言わなかったが、ポケットから自分の財布を出して渡して来る。
「持っていけ」
「いや、久し振りに帰ってきて金をせびるなんて、何処の放蕩息子だよ。いいよそんな事」
「久し振りに息子に会えたんだ。これくらいは親として当然だ。持っていけ」
無理やり手に握らされる。
「わかったよ。でも、全部は要らない。」
財布を開けると5万円入っていたが、1枚だけ抜き取ると返す。
「これだけあれば充分だよ。ありがとう、父さん」
「そうか…気をつけて行くんだぞ」
2人に見送られて家を出る。
ありがとう、行ってきます。
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