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特別編3:異世界
復活
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世界の再設定は完了して、地形の変更も行われた。
海が再生されて絶滅した生物も順次復活させていく。
元々のこの世界はある程度文明が進んでいた様だが、それについては再生の手助けはしないでおく。それらを再生するかはこれから生きていく知的生命体達に委ねる事にした。
それから私達の討伐した神獣達も復活させることにした。サイズはかなり小さくしてあり、それぞれ地球で違和感のない位の大きさだった。
「これから人間達が地上の支配者の如く振る舞うかもしれない。その時は彼らに手を貸してもらうつもりだ」
私が受け取った記憶からなので、始まりの神獣こと翼の生えたライオンとドゥームのコアに突撃して命を落とした鳥の神獣も再生した。
名前を付けようという話になって、ライオンに付いた名前はシャルベーシャ。
「他所の世界に来て地球の神様の名前を付けるのも変な話だけどね」
「見た目がそのままですからね」
「足は4本ですけどね」
リオさんとユキさんとレアさんが話しているけど、どこの神様だろう?
鳥の神獣はラクタパクシャ。レアさんがシャルベーシャに合わせて付けてくれた名前。
「ん、ガルダ」
「ガルダね」
「少し捻ってみました」
ユキさんは言うまでもなく、ソラちゃんもリオさんも分かったみたい。みんな物知りだなぁ。
他の神獣達にもそれぞれ名前を付けたけど、それはまたいずれ。神獣達は人の言葉を話せる様にしてあって頭も良い。
神様は不在だけど天使みたいな扱いになるらしい。
「神獣達はリソースから再利用してあるが記憶は残っていない。性格なども全く別のものだろう」
川本さんが設定を確認しながら教えてくれる。
神界も新たに創り出して、アスティアの様に白い部屋を構築した。暫く神獣達は神界にいてもらうらしい。
ちなみに魚型の神獣が何体かいたけど、空は飛ばずにちゃんと海を守ってもらうそう。
神界でも池っぽい所で亀型神獣と元気に泳いでいた。
「普通のサイズにすると普通の動物ね」
「動物園みたい」
「随分と偏った動物園ですね」
少しだけ神獣達と戯れてから神界を出る事に。
「それでは私はルトシカと虚空宮のリンクを開いてそちらから出入りする事にする」
「分かりました」
じゃあ川本さんとはここでお別れだね。
「ほのかには何も言わなくていいの?」
「杉浦か。ミナ殿から伝えておいてくれれば良いと思うのだが…」
川本さんがそう言うとリオさんは呆れ顔をしていた。
「女心が分かってない」
「む、そうなのか…?」
ソラちゃんに言われるのは意外だったみたい。
「川本さん、一度挨拶にいきましょう」
「分かった」
レアさんに言われて素直に従う川本さん。
管理者権限は川本さんに渡しておかないとね。
「それなのだが、現状のままにしておいてもらえるか?アスティアに保護されている神が正式にこの世界の主神になる時にミナ殿から渡してやってほしい」
「分かりました」
川本さんがそう言うなら保留だね。
ということで、私達は神界から出て城に戻る事に。
城にはアスティアから来たみんなとアニエスさん達、エリザベートさんが待っていてくれた。
「お疲れ。他の連中は一足先に帰ってもらったぞ」
エリザベートさん以外の船は先に帰っているそう。
「おかえり。コミュニティの代表達との話はある程度まとめておいた。地上での復興は少しずつ自分達でやっていくそうだ」
マサルさんがレアさんに説明していた。
《建設》で建てるのは簡単だけど、何もかも揃えてしまうとあり余ったエネルギーを争い事に使うかも知れないという話になり、支援をしない事にした。
そのかわり食料についてはかなり多めに渡しておいたそうなので暫くは大丈夫だし、その他に何かあれば川本さんが対応してくれるだろうから大丈夫だと思う。
「杉浦、俺はここに残る」
「そうなんだ。川本君、1人で寂しくない?」
「ああ、問題ないぞ。虚空宮との直通のゲートをすぐに作るから部下達も出入りする様になる」
「そっか。じゃあここでお別れだね」
「直ぐにまた会える。心配するな」
「うん。またね」
ほのかさんの表情は変わらないけど少し残念そうに見えた。
「…これで良かったのだろうか?」
「カワモトさん、こういう些細な事が大事らしいぜ。俺もあまり分からないけど」
隅で川本さんとテュケ君が話していた。
「よし、全員エリザベート殿の船に乗ってヌスクァムに帰るぞ。乗り遅れたらここで暫く復興の手伝いだからな」
ルーティアさんの号令で全員が城から出て飛空艇に乗り込む。
川本さんは神界へと戻っていった。
ヘッジホッグセレイラはゆっくりと飛行して次元の門を潜る。
ヌスクァム側には他の兄弟の飛空艇が待っていてくれた。私達の船が門を通り終えると、空間の裂け目はゆっくりと閉じていき完全に消えてしまった。
「長いようであっという間だったわね」
「これで一件落着ですね」
「《ピクシーハンズ》のメンバーがお疲れ会をやるそうだから全員セラの屋敷に向かうぞ」
エリザベートさんは私達に告げてから船員に指示を出している。
「久し振りにお腹いっぱい食べれる」
「何言ってるのよ…毎食4人前食べてたじゃない」
ソラちゃんが喜んでいる横で呆れているリオさん。
「遠慮してたんだよ?」
「うん。私とソラは遠慮していた」
アンネさんもだったんだね。
何はともあれ全員無事だし、ルトシカも再生出来そうだから良かったよ。
今日は美味しいものを沢山食べてゆっくり休もうね。
海が再生されて絶滅した生物も順次復活させていく。
元々のこの世界はある程度文明が進んでいた様だが、それについては再生の手助けはしないでおく。それらを再生するかはこれから生きていく知的生命体達に委ねる事にした。
それから私達の討伐した神獣達も復活させることにした。サイズはかなり小さくしてあり、それぞれ地球で違和感のない位の大きさだった。
「これから人間達が地上の支配者の如く振る舞うかもしれない。その時は彼らに手を貸してもらうつもりだ」
私が受け取った記憶からなので、始まりの神獣こと翼の生えたライオンとドゥームのコアに突撃して命を落とした鳥の神獣も再生した。
名前を付けようという話になって、ライオンに付いた名前はシャルベーシャ。
「他所の世界に来て地球の神様の名前を付けるのも変な話だけどね」
「見た目がそのままですからね」
「足は4本ですけどね」
リオさんとユキさんとレアさんが話しているけど、どこの神様だろう?
鳥の神獣はラクタパクシャ。レアさんがシャルベーシャに合わせて付けてくれた名前。
「ん、ガルダ」
「ガルダね」
「少し捻ってみました」
ユキさんは言うまでもなく、ソラちゃんもリオさんも分かったみたい。みんな物知りだなぁ。
他の神獣達にもそれぞれ名前を付けたけど、それはまたいずれ。神獣達は人の言葉を話せる様にしてあって頭も良い。
神様は不在だけど天使みたいな扱いになるらしい。
「神獣達はリソースから再利用してあるが記憶は残っていない。性格なども全く別のものだろう」
川本さんが設定を確認しながら教えてくれる。
神界も新たに創り出して、アスティアの様に白い部屋を構築した。暫く神獣達は神界にいてもらうらしい。
ちなみに魚型の神獣が何体かいたけど、空は飛ばずにちゃんと海を守ってもらうそう。
神界でも池っぽい所で亀型神獣と元気に泳いでいた。
「普通のサイズにすると普通の動物ね」
「動物園みたい」
「随分と偏った動物園ですね」
少しだけ神獣達と戯れてから神界を出る事に。
「それでは私はルトシカと虚空宮のリンクを開いてそちらから出入りする事にする」
「分かりました」
じゃあ川本さんとはここでお別れだね。
「ほのかには何も言わなくていいの?」
「杉浦か。ミナ殿から伝えておいてくれれば良いと思うのだが…」
川本さんがそう言うとリオさんは呆れ顔をしていた。
「女心が分かってない」
「む、そうなのか…?」
ソラちゃんに言われるのは意外だったみたい。
「川本さん、一度挨拶にいきましょう」
「分かった」
レアさんに言われて素直に従う川本さん。
管理者権限は川本さんに渡しておかないとね。
「それなのだが、現状のままにしておいてもらえるか?アスティアに保護されている神が正式にこの世界の主神になる時にミナ殿から渡してやってほしい」
「分かりました」
川本さんがそう言うなら保留だね。
ということで、私達は神界から出て城に戻る事に。
城にはアスティアから来たみんなとアニエスさん達、エリザベートさんが待っていてくれた。
「お疲れ。他の連中は一足先に帰ってもらったぞ」
エリザベートさん以外の船は先に帰っているそう。
「おかえり。コミュニティの代表達との話はある程度まとめておいた。地上での復興は少しずつ自分達でやっていくそうだ」
マサルさんがレアさんに説明していた。
《建設》で建てるのは簡単だけど、何もかも揃えてしまうとあり余ったエネルギーを争い事に使うかも知れないという話になり、支援をしない事にした。
そのかわり食料についてはかなり多めに渡しておいたそうなので暫くは大丈夫だし、その他に何かあれば川本さんが対応してくれるだろうから大丈夫だと思う。
「杉浦、俺はここに残る」
「そうなんだ。川本君、1人で寂しくない?」
「ああ、問題ないぞ。虚空宮との直通のゲートをすぐに作るから部下達も出入りする様になる」
「そっか。じゃあここでお別れだね」
「直ぐにまた会える。心配するな」
「うん。またね」
ほのかさんの表情は変わらないけど少し残念そうに見えた。
「…これで良かったのだろうか?」
「カワモトさん、こういう些細な事が大事らしいぜ。俺もあまり分からないけど」
隅で川本さんとテュケ君が話していた。
「よし、全員エリザベート殿の船に乗ってヌスクァムに帰るぞ。乗り遅れたらここで暫く復興の手伝いだからな」
ルーティアさんの号令で全員が城から出て飛空艇に乗り込む。
川本さんは神界へと戻っていった。
ヘッジホッグセレイラはゆっくりと飛行して次元の門を潜る。
ヌスクァム側には他の兄弟の飛空艇が待っていてくれた。私達の船が門を通り終えると、空間の裂け目はゆっくりと閉じていき完全に消えてしまった。
「長いようであっという間だったわね」
「これで一件落着ですね」
「《ピクシーハンズ》のメンバーがお疲れ会をやるそうだから全員セラの屋敷に向かうぞ」
エリザベートさんは私達に告げてから船員に指示を出している。
「久し振りにお腹いっぱい食べれる」
「何言ってるのよ…毎食4人前食べてたじゃない」
ソラちゃんが喜んでいる横で呆れているリオさん。
「遠慮してたんだよ?」
「うん。私とソラは遠慮していた」
アンネさんもだったんだね。
何はともあれ全員無事だし、ルトシカも再生出来そうだから良かったよ。
今日は美味しいものを沢山食べてゆっくり休もうね。
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