婚約破棄の代行はこちらまで 〜店主エレノアは、恋の謎を解き明かす〜

雨沢雫

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case2.虐げられた姉

case2ー1.ウェスト商会

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 その日、エレノアは店の応接室で、とある男の到着を待っていた。今日はその男と商談があるのだ。

 ソファに座ってしばらくくつろいでいると、程なくしてマリアがくだんの男を連れてやって来た。その若い男は応接室に入るや否や、いつも通りの軽々しい口調で挨拶をしてくる。

「まいど~、エレノアのあねさん。どうっすか、商いの方は?」

 この男はスノウ・ホークスという。

 赤い髪に夕焼けのようなオレンジ色の瞳を持ち、爽やかな見た目の男だ。いつも顔に張り付いたような微笑みを絶やさず、飄々としていて掴みどころのない人物だが、まあそれなりに気の良い青年である。

 そして、スノウは若干二十六歳ながら、大国オルガルム帝国で二番目に大きい「ウェスト商会」の若旦那を任されている男だ。

 ウェスト商会は表向きは普通の商会だが、裏では銃などを取引する闇商会である。エレノアはウェスト商会の元締めと馴染みがあり、武器は基本的にこの商会から調達していた。

「ぼちぼちだ。久しぶりだな、スノウ」

 エレノアがそう返している間に、スノウは勝手知ったる様子で向かいのソファに座ってきた。そして彼は、面白がるようにニヤリと笑う。

「埠頭の銃撃事件。あれ、やったの姐さんでしょ?」

 埠頭の銃撃事件とは、言わずもがなエレノアがアメリ・レイクロフトと対峙したあの事件だろう。

 もちろん新聞にエレノアの名は出ていなかったが、スノウは様々な情報が集まってくる商会の人間だ。なおかつ裏社会に身を置いているなら、知っていてもおかしくはない。

「フッ。さあな」

 軽くかわすと、スノウはにこりと目を細めた。

「またまたぁ。死者はなく、男たちは手や腕だけを正確に撃ち抜かれていた。そんな芸当ができる人間、うちの国でもそうそういないっすから」

 スノウの口ぶりから、確信している様子が伝わってきた。

 裏社会に身を置く者同士、彼はエレノアの裏稼業のことももちろん知っている。だから彼に対しては別に隠すようなことでもないので、「お褒めに預かりどうも」とだけ返しておいた。

 すると、ミカエルがお茶を持って応接室に入ってくる。

「こんにちは、スノウさん」

「おや、ミカエルの坊っちゃん。今日も美味しい紅茶をありがと」

 スノウは笑顔で受け取ると、うまそうに紅茶を飲んでいた。そしてミカエルが部屋を出ていった後、彼はいよいよ商談を始めた。

「姐さん。今日はいい商品をお持ちしたんですよ」

 スノウはそう言うと、テーブルの上に一丁の拳銃を置いた。

 見慣れない形に興味を持ち、エレノアはソファに沈めていた体を起こして前のめりになる。いつも使用している回転式拳銃とは、随分と形状が異なるものだ。

 すると、こちらが食いついたと思ったのか、スノウはわずかに口角を上げながら説明を始めた。

「これは最新式の自動式拳銃。今までの回転式よりも装填そうてんが遥かに楽でして。グリップ内の弾倉だんそうを交換するだけでいいんですよ。それに、装弾数も多い」

 彼はテーブルの上の拳銃を再び手に取ると、慣れた様子で装填の実演をしてみせた。あまりの簡便さに、流石のエレノアも目を見張る。

 回転式小銃は、弾を一つひとつ弾倉の穴に入れる必要があるので、再装填にどうしても時間がかかる。そして、一般的な装弾数は六発程度。

 相手が大人数だとすぐ弾切れになり、かつ装填時の隙も大きいので、エレノアは多対一の場合、銃より剣を好んで用いていた。しかし、自動式拳銃であれば戦い方が変わるかもしれない。

 スノウはエレノアの反応に満足したように、ニコリと笑いながら拳銃を差し出してきた。

「どうですか? めちゃくちゃ簡単でしょ? どうぞ、触ってみてください」

 エレノアは拳銃を受け取ると、先ほどの実演を思い出しながら自分でも色々といじってみる。そしてグリップを握り、徐に部屋に飾ってある花瓶に銃口を向けた。

 手に馴染む感触も悪くない。ここで試し打ちができないのが残念だ。

 いい商品に出会ったと満足気に頷きながら、エレノアは思わず称賛の言葉を漏らした。

「なるほど、これは良い。いつもながら良い商品を持ってくるな」

「姐さんに半端な商品は出せないっすからね」

「値段は?」

 ストレートにそう問うと、スノウは微笑みながら指を一本立てた。

「一丁につき百万シリカでどうでしょう」

「三丁いただこう」

 エレノアは即決した。少し値は張るが、支払う価値のある商品だ。それに、アメリからふんだくった依頼料で十分に支払える。

「流石は姐さん。随分と儲かってますね~」

「最近少々稼いだものでね」

「それは良いタイミングに来ました。俺もついてる」

 スノウは嬉しそうに笑っているが、恐らくはアメリの事件でエレノアに金が入ってきたことを察して商談を持ちかけてきたのだろう。抜かりのない男だ。

 こういうところが認められて、若くして商会の二番手にまで上り詰めたのだろう。

「では、納品は後日、近いうちに」

 商談が一段落すると、スノウは残りの紅茶をすすりながら雑談を始めた。

「ああ、そうそう、姐さん。最近何かと物騒なんで、夜道にはお気をつけを。ノスキアから難民がどっと押し寄せてきてるって話だ。この街に来るのも時間の問題でしょう」

「内紛のせいか」

「そうっす」

 隣国ノスキアではここ数年、内紛が続いている。

 ノスキアの民はそのほとんどがモジ教という宗教を信仰しているのだが、その二大宗派が熾烈しれつに争っているのだ。いわゆる宗教戦争である。

 内紛が激しくなる時期は、こうしてオルガルム帝国に難民が流れ込んでくることも珍しくなかった。

 この国は政策のおかげで、浮浪者や孤児の数が他国よりも圧倒的に少ない。それ故に、夜遅くに出歩いてもそこまで危険な目には遭わないのだが、難民が流れ込む時期はよく治安が悪化していた。

「あそこの内紛も長いな」

「もう、かれこれ三年くらいっすかねえ。鉄鉱石の輸入ができないんで参りますよ、ほんと」

 スノウは眉を下げながら、心底困った様子でそう言った。

 ノスキアは小国ながらも鉄鉱石などの資源が豊富に取れるため、大陸の重要な貿易拠点のひとつになっている。そのため各国は、長らく続く内紛に頭を悩ませているのだ。

「三年か……もうそろそろ終わるかもな」

 窓の外を眺めながらポツリとつぶやくと、スノウがすぐさま反応してくる。

「えっ。何か情報が?」

 戦争の動向は商人にとっては最重要情報と言ってもいい。彼が食いついてくるのも当然だ。

 しかし、エレノアは別に何か情報を掴んでいてそういう発言をしたわけではなかった。

「いや、ただの勘だ」

 その返事にスノウはポカンと呆けた顔をしたが、すぐに笑いをこぼした。

「ハハッ。姐さんの勘は当たりそうだ。では姐さんの勘を信じて、戦争終結を期待しています」

 そうしてしばらく雑談をした後、スノウは帰り支度をしながら思い出したように声を上げた。

「あ、そうだ。旦那からのご伝言です。『手に負えない事件に出くわしたら、いくらでも協力するから、いつでも言いなさい』とのことで」

 旦那。それはウェスト商会の元締めである、シルヴェスター・ウェストゲートのことを指す。

 そして彼は、五大公爵家のうちのひとつ、ウェストゲート公爵家の当主でもあり、裏社会を牛耳る男でもあるのだ。

 ウェストゲート公爵家は二百年以上続く由緒ある一族で、元々は王族が興したと聞く。

 昔は裏社会とは何ら関わりない彼らだったが、いつしか力を持ちすぎた公爵家を危険視した何代か前の皇帝が、その持て余した力を裏社会の統率に使うよう命じた。毒をもって毒を制した、というわけだ。

 それ以降、裏社会は彼らの縄張りなのである。

 特に現ウェストゲート公爵は歴代の中でも群を抜いて頭の切れる男であり、この国で生き延びたければ絶対に彼の恨みを買ってはならないとまで言われている。

 それは裏社会での常識のようなもので、ウェストゲート公爵と馴染みがあるエレノアとて、それは例外ではなかった。

『手に負えない事件に出くわしたら、いくらでも協力するから、いつでも言いなさい』

 その言葉は、捉えようによっては「何も言わずに私の縄張りで勝手なことをするな」という忠告のようにも聞こえる。もしかしたら、ここ最近起こした銃撃事件のせいで釘を刺されているのかもしれない。
 
 余計な衝突を避けたいエレノアは、真意を確かめるべく口を開いた。

「それは――」

「『それは忠告かって聞かれると思うから、他意はなく言葉通りの意味だよと伝えておいてくれ』とも言われてます」

 エレノアが問う前に、スノウがにこりと笑みを浮かべてそう言ってきた。こちらの反応を完全に読まれていたことに驚き一瞬目を見開くも、すぐに苦笑を浮かべる。

「全く……恐ろしいお方だ」

「ハハッ。ほんとそうっすよね。つくづく思います」

 どうやら敵視はされていなかったようで、エレノアはひとまず安堵する。オルガルム帝国はミカエルとマリアがこれから過ごしていく国として選んだ場所なので、居づらくなるような揉め事はできれば避けたいのだ。

「お気遣い痛み入ります、と伝えておいてくれ」

「了解っす」

 そしてスノウは、穏やかに微笑みながら続けた。

「でも、心配することはないと思いますよ、本当に。旦那はいつも、『エレノアには大き過ぎるほどの借りがある』と仰ってますから。あと、ミカエルとマリアのこと、めちゃくちゃ気に入ってますし、あの人」

 スノウの声音と表情から、その言葉が嘘でないことはすぐに分かった。双子が気に入られているという事実ほど安心できるものはない。そして、こちらを心配させまいとする彼の気遣いに感謝した。

「そうか。それを聞いて安心したよ。ありがとう」

「よかった。そんじゃ、そろそろ帰りますね。まいど、どうも~」

 スノウは風のようにからりと笑うと、ひらひらと手を振りながら帰っていった。
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