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~第2章~
ツムギ
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「まぁいいや、どうせその剣も異世界クオリティで治るんだろ。さっさと次行くぞ。」
次?と、シオンは少し警戒しながら疑問を口にした。
「言ったろ?何があっても、って。」
そう言って襖を開けると、その先には紫色の部屋が広がっていた。
「ようこそ、魔王じょぉぉぉ!!」
俺が振り返った瞬間には、さっき壊したはずの剣が俺の眉間目がけて迫っていた。
数歩下がって、玉座の階段から少しかかとが浮いた状態で何とか白刃どりができた。
魔王-魔王城-玉座の間
「魔王、殺す!」
「すっごく理解が早いね!!ありがとう!!ただ今は勇者の眉間に剣を刺す場面じゃないよぉ!?」
「勇者?はっ!この人類の敵がぁ!!」
すると何処からか出した、もう一本の剣が俺のみぞおちに向かっていた。
「あっ!ズリィ!」
待って?無理だこれ!回避手段が3つしか思いつかねぇ!
仕方ない!たまにはこう言うのもありか。
「ハルさぁぁぁん!!たすけてぇぇぇ!!」
と言う言葉とほぼ同時。
みぞおちへと向かっていた剣先の周りに黒い正方形が現れ、剣が止まった。
「あぶねぇー。死ぬところだっ」
と、続きを言う前に獣のような爪を生やしたハルとは別の子供がシオンに向かって飛びかかっていた。
嘘、だろ?
ダメだ!助ける方法が見つからん!
無理だ。手は届いても、助けるには間に合わない!
ハルの時間停止は生命には意味がない。
いや服は止めれるから結果的にあの子を…。
ダメだ!それをハルに伝える時間がねぇ!
と言うかハルがどこにいるかも分からん!
待て!シオンはこんなところで殺しちゃダメだ!!
「やめろおぉぉぉぉぉ!!!!」
「仰せのままに。」
と、どこからか現れたハルと獣の爪のなくなった少女が俺の前にひざまづいた。
………。
「フッ…。」
ええ!カッコ付けましたよ?付けましたさ!それが何か!?
確かに悲劇のヒーロー?…カッケェ!て一瞬思ったよ!?
でも助けたいと思ったじゃん!
事実助ける方法がなかったし!?
ふとアニメを思い出して、悲劇のヒーロー風に大げさに叫んでもいいじゃないですか!
なのにさ…なんかさ…止まっちゃうし…。
いやいや!死んで欲しかった訳じゃないけど!…ほら、ね?
もうちょっとあったじゃん…。
声に反応したあのケモ爪少女のコースがズレて、爪がシオンの頬を擦るとか。
爪を寸止めして「魔王様の慈悲に感謝しろ。」とか…ああ!これすげぇいい!
…なのにさ、現実はこれだよ。
シオンも助かって、あのケモ爪少女も罪悪感に苛まれる事もない。
残ったのは1人羞恥心に襲われるオ、レ!
よし。
「死のう。」
俺は偶然天井から降ろされていた、偶然輪っかのついたロープに頭を通した。
「魔王様!?」
するとハルとケモ爪少女は急いで俺の足に掴まる。
いや、分かるよ?
多分止めようとしてくれたんでしょ?
でもさ、
◆◆◆
召喚者管理-魔王城-管理室
やぁ。私はツムギ。召喚者の管理をしている。
たしか皆と会うのは今回で2回目になるか。
誰かって?
あのクソミナトには。
き、〈金髪ロリBBA〉と、言、言われ、言わ、言われ、て………。
次あったら殺◯てやる。
っと、そんな事を言っていればあいつが来たようだ。
◆◆◆
召喚者管理-魔王城-玉座の間
私は昔もらった悪魔の血を使って、玉座の間に転移すると。
「無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理!!マジ無理!ガチ無理!絶対無理!2人の体重+俺の体重が全部首のロープにかかってるから!!」
そこには首を吊る主人公がいた。
「魔王様ぁ!!死んでは行けません!!し、死なないでぇぇぇ!」
さらにそれを不可抗力と言う暴力で全力全開手伝う召使い2人。
「あぁ死ぬ!死んじゃう!!あれ?母さん?久しぶり~、元気だった?」
そして、とうとう臨死体験をし始めたミナト。
「ま、ままま、守られたくらいで!と、とととと、ときめいてなんて!な、なななな、ないんだからな!」
と、話し方もろもろキャラが不安定な少女が、内股でへたり込んで顔を赤らめていた。
お前は誰だ。
※私は魔法的な何か…そう!悪魔の血で!出会った人の性格が分かる。
なので決して、決して!
作sy、神がストーリー進行を忘れて。
なんかストーリーを練り直すのがめんどくせぇ、ってなって悪魔の血で片付けたわけではない!
「ははは、は、はは…はは………はぁ~。」
さて、ミナトが本気で死にかけている。
激しい戦いの中で思い人を守るために切られたとか。
親友と思っていた奴に背後から斬られたとかではなく。
ただ首を吊って死にかけている。
「何をやっている!!」
私は転移とは別の悪魔の血を使い、首を絞めている縄を切った。
「た!助かった!!」
一体何がしたい。
「それで、そいつは?」
赤面少女を指差すと、顔を黒くして看病されているミナトが弱々しい声を出した。
「あぁそいつね。もう1人の勇者兼魔王兼国王兼不明。」
「………。」
あ?
つまりはなんだ?あの女はもう1人の召喚者だと言うことか?
「まぁ、そうなるな。」
心を読むんじゃない。
次?と、シオンは少し警戒しながら疑問を口にした。
「言ったろ?何があっても、って。」
そう言って襖を開けると、その先には紫色の部屋が広がっていた。
「ようこそ、魔王じょぉぉぉ!!」
俺が振り返った瞬間には、さっき壊したはずの剣が俺の眉間目がけて迫っていた。
数歩下がって、玉座の階段から少しかかとが浮いた状態で何とか白刃どりができた。
魔王-魔王城-玉座の間
「魔王、殺す!」
「すっごく理解が早いね!!ありがとう!!ただ今は勇者の眉間に剣を刺す場面じゃないよぉ!?」
「勇者?はっ!この人類の敵がぁ!!」
すると何処からか出した、もう一本の剣が俺のみぞおちに向かっていた。
「あっ!ズリィ!」
待って?無理だこれ!回避手段が3つしか思いつかねぇ!
仕方ない!たまにはこう言うのもありか。
「ハルさぁぁぁん!!たすけてぇぇぇ!!」
と言う言葉とほぼ同時。
みぞおちへと向かっていた剣先の周りに黒い正方形が現れ、剣が止まった。
「あぶねぇー。死ぬところだっ」
と、続きを言う前に獣のような爪を生やしたハルとは別の子供がシオンに向かって飛びかかっていた。
嘘、だろ?
ダメだ!助ける方法が見つからん!
無理だ。手は届いても、助けるには間に合わない!
ハルの時間停止は生命には意味がない。
いや服は止めれるから結果的にあの子を…。
ダメだ!それをハルに伝える時間がねぇ!
と言うかハルがどこにいるかも分からん!
待て!シオンはこんなところで殺しちゃダメだ!!
「やめろおぉぉぉぉぉ!!!!」
「仰せのままに。」
と、どこからか現れたハルと獣の爪のなくなった少女が俺の前にひざまづいた。
………。
「フッ…。」
ええ!カッコ付けましたよ?付けましたさ!それが何か!?
確かに悲劇のヒーロー?…カッケェ!て一瞬思ったよ!?
でも助けたいと思ったじゃん!
事実助ける方法がなかったし!?
ふとアニメを思い出して、悲劇のヒーロー風に大げさに叫んでもいいじゃないですか!
なのにさ…なんかさ…止まっちゃうし…。
いやいや!死んで欲しかった訳じゃないけど!…ほら、ね?
もうちょっとあったじゃん…。
声に反応したあのケモ爪少女のコースがズレて、爪がシオンの頬を擦るとか。
爪を寸止めして「魔王様の慈悲に感謝しろ。」とか…ああ!これすげぇいい!
…なのにさ、現実はこれだよ。
シオンも助かって、あのケモ爪少女も罪悪感に苛まれる事もない。
残ったのは1人羞恥心に襲われるオ、レ!
よし。
「死のう。」
俺は偶然天井から降ろされていた、偶然輪っかのついたロープに頭を通した。
「魔王様!?」
するとハルとケモ爪少女は急いで俺の足に掴まる。
いや、分かるよ?
多分止めようとしてくれたんでしょ?
でもさ、
◆◆◆
召喚者管理-魔王城-管理室
やぁ。私はツムギ。召喚者の管理をしている。
たしか皆と会うのは今回で2回目になるか。
誰かって?
あのクソミナトには。
き、〈金髪ロリBBA〉と、言、言われ、言わ、言われ、て………。
次あったら殺◯てやる。
っと、そんな事を言っていればあいつが来たようだ。
◆◆◆
召喚者管理-魔王城-玉座の間
私は昔もらった悪魔の血を使って、玉座の間に転移すると。
「無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理!!マジ無理!ガチ無理!絶対無理!2人の体重+俺の体重が全部首のロープにかかってるから!!」
そこには首を吊る主人公がいた。
「魔王様ぁ!!死んでは行けません!!し、死なないでぇぇぇ!」
さらにそれを不可抗力と言う暴力で全力全開手伝う召使い2人。
「あぁ死ぬ!死んじゃう!!あれ?母さん?久しぶり~、元気だった?」
そして、とうとう臨死体験をし始めたミナト。
「ま、ままま、守られたくらいで!と、とととと、ときめいてなんて!な、なななな、ないんだからな!」
と、話し方もろもろキャラが不安定な少女が、内股でへたり込んで顔を赤らめていた。
お前は誰だ。
※私は魔法的な何か…そう!悪魔の血で!出会った人の性格が分かる。
なので決して、決して!
作sy、神がストーリー進行を忘れて。
なんかストーリーを練り直すのがめんどくせぇ、ってなって悪魔の血で片付けたわけではない!
「ははは、は、はは…はは………はぁ~。」
さて、ミナトが本気で死にかけている。
激しい戦いの中で思い人を守るために切られたとか。
親友と思っていた奴に背後から斬られたとかではなく。
ただ首を吊って死にかけている。
「何をやっている!!」
私は転移とは別の悪魔の血を使い、首を絞めている縄を切った。
「た!助かった!!」
一体何がしたい。
「それで、そいつは?」
赤面少女を指差すと、顔を黒くして看病されているミナトが弱々しい声を出した。
「あぁそいつね。もう1人の勇者兼魔王兼国王兼不明。」
「………。」
あ?
つまりはなんだ?あの女はもう1人の召喚者だと言うことか?
「まぁ、そうなるな。」
心を読むんじゃない。
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