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~第2章~
キ○肉バスター
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アカリが敬語を忘れている?
朝起きたら裸で私を温めてトイレから風呂、寝るまでずっと私の世話をしてくれる、何故か朝と風呂とトイレと夜だけ涎と鼻血が出やすいあのアカリが?
そんな事今までに無く、これからも無いと思っていた。
そんなアカリの顔を見るために肩を押すと、その顔は涙目で震えながらクビを横に振った。
一体何をしているんだ!!
まずはクソ魔王に目を向けると…笑顔だった。
背中に虫酸が走った。
次にケントに目を向けると…笑顔だった。
頭にハテナが浮かんだ。
「ほらほらほらほらぁ!!安全な遠距離の攻撃ばっかじゃ相手も慣れてくるぞ!」
するとケントはクソ魔王の椅子の後ろへと回り込み、レイピアへと持ち替えて椅子の後ろから椅子ごと突き刺した。
「だからと言って言われた瞬間に行動するのは馬鹿のすることだ。」
椅子を貫通したレイピアを当たり前のように避けたクソ魔王は体をひねってレイピアを手で掴むと90度に折り曲げた。
そしてケントがレイピアを引くと曲がった部分が椅子に引っかかる。その一瞬の隙を待っていたかのようにクソ魔王は椅子に座ったまま後ろに倒れた。
ケントは飛ぶように後ろに避けたが間に合わず、左足が椅子の下敷きになった。
いや、ケントほどなら椅子の下敷きになった足を抜くなど簡単だろう。しかしあの魔王は認めなくないが私よりも強い…あんな隙を見逃すはずがない。つまり…。
「負けだ………。」
そのケントの声にクソ魔王はわざとらしく笑顔を浮かべた。
「分かってくれたならオッケー。どうだ?俺に付いてくる気になったか?」
付いてくる?
「………しかし。」
倒れた椅子に座ったまま後ろを見上げるクソ魔王から視線を逸らしたケントは私に気付くと顔を暗くして俯いた。
「…もう少し鑑定させてくれ。」
鑑定する?
「そうか。俺はいつでも待ってるぜ~、なんつってな。」
クソ魔王は今度はわざとらしくない満面の笑みをケントに向けた。
「…いや、それよりも!このクソ魔王がぁ!!」
すると当たり前のように椅子から立ち上がり腰をパンパンと叩いた。
「え!?」というケントの反応にクソ魔王は「オマケ」とウインクをすると、溜め息を付いて私に目を向けた。
「だからさっきからなんだよクソ姫!」
「さっきはよくも私に!キッ!キキキ、キ!!」
「なんなの?猿なの?」
「違う!!さっきはよくも私に………キ○肉バスターを喰らわせてくれたなぁ!!」
「あ、やっぱ覚えてた?」
「覚えている!!」
というか我を忘れていたが、仮にも姫の私を辱めた奴を忘れるなど出来るか!
「ちなみにその後の事は覚えてないのか?」
その後?その後は。
「私の部屋で目を覚ました時のことか?」
「あぁ、覚えてないならいい………フッ。」
「なんだ今の笑いは!!」
「いいや?覚えてないならいいって………フフッ。」
「何なのだ!!」
「さて。冗談はさておき。目が覚めたんならさっさとイビルんとこ行こうぜ。」
「話を逸ら…すな………あ。」
忘れていた。
「なら作業を続けなければいけない。」
「作業とはなんぞ?」
◆◆◆
王-王城-中庭
なるほどね。
「つまりはこういう危険な探索では馬車が壊れる場合が多いから最低限の資源で作った、壊されてもいいような馬車を使う事で変に手をかけたような馬車を使うのよりも経費削減になるわけか。」
「つまりはこのような危険な探索では馬車が壊れる場合が多いので最低限の資源で作った、壊されてもいいような馬車を使う事で無駄に手をかけた馬車を使うよりも経費削減になるわけです。」
とケントは同意した。
説明におうむ返ししてくれてありがとう!!そしてそんな意味のない事は二度とするんじゃねぇ。
「で?俺馬車の作り方とか知らねぇよ?」
「その点はご心配なく、馬車作りに関してはシオン姫が優れていますので。」
………え?
「邪魔をするなよ。」
そのシオンの言葉にここまで木を運んできた召使い達は頭を下げどこかへと歩いて行った。
「あり?手伝わねぇの?」
するとケントは「見ていれば分かる」とでも言うかのようにため息をつき、シオンに目を向ける。
ケントの言う通りシオンに目を向けるとそこには頭領がいた。
貴族の無駄に装飾された服の袖と裾を縛って長く美しい金の神を後ろで括り、目より上をタオルで覆う。そして頬と服を泥と木屑で汚しながらノコギリ剣で木を切っている頭領が…。
「と、言うことです。」
「うっ…見たくない!」
一国の姫が汗水流している。
いやいいよ?国の調査のために姫自身が大工になって潜入調査とか、敵と戦って汗水流す戦う姫だったりはむしろカッコいいじゃん。
でもね。なんだろうこのなんとも言えない感覚。悲しいを通り越して虚無を感じるこの感覚。
一国の姫が汗水たらして自分の使う馬車を作ってんだよ?しかも使い捨ての………。
「先入観も相まって辛いよ…。」
「私はもう慣れました。」
ケントよ。それに慣れたらもう女性に優しく出来ない気がするぞ?
◆◆◆
「完成だ!」
「マジパネェッス!」
いやマジか…これが小一時間で作られたのか?
俺の目の前にはシオンが一人で作った立派な。いや、もし日本で作れば普通に数千万必要だろう………。
「電車。」
そうシオンが作った馬車は完全に完璧に1/1スケールの電車の一車両だった。
「…馬車?」
いやいや、え?これどうやって走るんだよ。
◆◆◆
「さてと、これで最後か?」
電車の椅子の部分は開閉でき、中に旅に必要な物資を積み込む作業を俺とシオン、そしてケントで終わらせた。
「そうですね。あとは出発するだけです。」
って言っても…。
「もう夕方だぜ?」
「…出発は明日にして、夕食にしましょうか。」
頷いて同意すると、電車の下に潜って何かの作業をしていたシオンがクリーパーみたいな物に乗って下から顔だけを出した
「それならばさっきアカリが夕食を作っていると報告しにきたぞ。」
「………姫、少しは姫らしく。」と、いいかけたケントの言葉は聞こえなかったのか聞かなかったのか…シオンは電車の下へと戻って行った。
王-王城-食堂
日の出と共に起こされた俺は散々ベットでゴネたあげくアカリに布団から追い出され、食堂に来て用意されていた冷えて硬くなった食パンくわえた。
「あのベット寝心地どうなってんの?てかパン冷え…。」
「起きて早々文句か…。パンはちゃんと温かかったぞ、貴様が来るのが遅いせいで冷えただけ…って、肘をつくな。行儀が悪いぞ。」
「あ?口の中に物を入れたまま行儀の注意をされてもなぁ…。」
シオンはハッと口の中のベーコンを飲み込むとコップの牛乳を飲み干した。
「フッ…。」
いや、ドヤ顔されても………。
「じゃなくて!あのベットの寝心地どうなっての!?」
「なんだ。気に食わなかったのか?」
あ!?そんなの当たり前だろ!
「最高でしたぁ…。何あの寝心地!まるで包み込まれるような…それでいてしっかりと体を支える程よい反発……。ありがとうございやしタァ!」
「…フン!」
アレ?なんかシオン照れてた?
王-王城-中庭
今回のメンバー、俺、シオン、ケント、アカリの四人は電車に乗り出発を待っていた。
「さて、出発だが忘れ物は無いな?」
「先生!バナナはおやつに入りますか?」
「…無いな。」
おおっと?こちらの世界ではこのお約束は無いのかな?シオンさんよぉ!
「で、昨日から思ってたんだけどさ。これ…どうやって走んの?馬も見当たらねえし、第一馬で動かせるか?これ。」
すると五人の召使いが電車を囲むように立った。
「走る?中を言っている?」
次の瞬間、五人の召使いが揃って何かを言い始めると、電車の下に巨大な緑の魔法陣が現れた。
王-城下町-上空
「うおおおぉぉぉ!!!スゲエェェェ!!!この電車空飛んでるぞおぉぉぉ!!!!」
「うるさい!そんな事は分かっている!!」
「え?え?え?何?馬車って名前なのに馬使わねぇの?スゲエェェェ!!!」
「誰か!!奴を黙らせろ!!」
「ですがシオン様!!急いで仕立てたせいで窓のなく、加速走行中のこの風の中では、っ!立つ事もままなりません!!!!」
「なら奴は何故立てるんだ!!!」
「リアル999フォォォォォォォ!!!!!」
「うるさぁぁぁぉぁい!!!」
◆◆◆
「うるさいぞ…。」
安定走行に入ったらしく風が弱まった電車の中で俺はシオンに胸ぐらを掴まれていた。
「悪かったって。ついついテンションが上がったんだよ。」
「フンッ。」とシオンは窓の外を眺めた。
「…?…………あぁっ!!!!」
思わず出してしまった声に反応して顔に飛んで来たレイピアを噛み砕き座席にうつ伏せで寝転ぶ。
あぁぁぁ………ミスったぁぁぁ………。
ダメじゃん。リヴァイアサンはどうやって魔王を見分けてるか…絶対に魔王は人間と違う何かを持ってるってことだ。
魔王の事を調べておくべきだった!
「なあ、魔王ってなんか特徴あったりすんの?」
すると「チッ。」と舌打ちをしたシオンは砕けたレイピアの柄を背中に消すと座席に腰掛け、足を組んだ。
「…魔王は性格はもちろん容姿も違ったらしい。獣の耳を持ったもの、悪魔のツノを持ったもの、42の手を持ったものも居たと古文書には書かれていた。
「42………。」
いやいや、42て。魔王向いてないじゃん、てかむしろ反対じゃん。一本で25の世界を救う気じゃん。
じゃなかった…。
「ダメだぁ…。リヴァイアサンとか無理だぁ…。」
朝起きたら裸で私を温めてトイレから風呂、寝るまでずっと私の世話をしてくれる、何故か朝と風呂とトイレと夜だけ涎と鼻血が出やすいあのアカリが?
そんな事今までに無く、これからも無いと思っていた。
そんなアカリの顔を見るために肩を押すと、その顔は涙目で震えながらクビを横に振った。
一体何をしているんだ!!
まずはクソ魔王に目を向けると…笑顔だった。
背中に虫酸が走った。
次にケントに目を向けると…笑顔だった。
頭にハテナが浮かんだ。
「ほらほらほらほらぁ!!安全な遠距離の攻撃ばっかじゃ相手も慣れてくるぞ!」
するとケントはクソ魔王の椅子の後ろへと回り込み、レイピアへと持ち替えて椅子の後ろから椅子ごと突き刺した。
「だからと言って言われた瞬間に行動するのは馬鹿のすることだ。」
椅子を貫通したレイピアを当たり前のように避けたクソ魔王は体をひねってレイピアを手で掴むと90度に折り曲げた。
そしてケントがレイピアを引くと曲がった部分が椅子に引っかかる。その一瞬の隙を待っていたかのようにクソ魔王は椅子に座ったまま後ろに倒れた。
ケントは飛ぶように後ろに避けたが間に合わず、左足が椅子の下敷きになった。
いや、ケントほどなら椅子の下敷きになった足を抜くなど簡単だろう。しかしあの魔王は認めなくないが私よりも強い…あんな隙を見逃すはずがない。つまり…。
「負けだ………。」
そのケントの声にクソ魔王はわざとらしく笑顔を浮かべた。
「分かってくれたならオッケー。どうだ?俺に付いてくる気になったか?」
付いてくる?
「………しかし。」
倒れた椅子に座ったまま後ろを見上げるクソ魔王から視線を逸らしたケントは私に気付くと顔を暗くして俯いた。
「…もう少し鑑定させてくれ。」
鑑定する?
「そうか。俺はいつでも待ってるぜ~、なんつってな。」
クソ魔王は今度はわざとらしくない満面の笑みをケントに向けた。
「…いや、それよりも!このクソ魔王がぁ!!」
すると当たり前のように椅子から立ち上がり腰をパンパンと叩いた。
「え!?」というケントの反応にクソ魔王は「オマケ」とウインクをすると、溜め息を付いて私に目を向けた。
「だからさっきからなんだよクソ姫!」
「さっきはよくも私に!キッ!キキキ、キ!!」
「なんなの?猿なの?」
「違う!!さっきはよくも私に………キ○肉バスターを喰らわせてくれたなぁ!!」
「あ、やっぱ覚えてた?」
「覚えている!!」
というか我を忘れていたが、仮にも姫の私を辱めた奴を忘れるなど出来るか!
「ちなみにその後の事は覚えてないのか?」
その後?その後は。
「私の部屋で目を覚ました時のことか?」
「あぁ、覚えてないならいい………フッ。」
「なんだ今の笑いは!!」
「いいや?覚えてないならいいって………フフッ。」
「何なのだ!!」
「さて。冗談はさておき。目が覚めたんならさっさとイビルんとこ行こうぜ。」
「話を逸ら…すな………あ。」
忘れていた。
「なら作業を続けなければいけない。」
「作業とはなんぞ?」
◆◆◆
王-王城-中庭
なるほどね。
「つまりはこういう危険な探索では馬車が壊れる場合が多いから最低限の資源で作った、壊されてもいいような馬車を使う事で変に手をかけたような馬車を使うのよりも経費削減になるわけか。」
「つまりはこのような危険な探索では馬車が壊れる場合が多いので最低限の資源で作った、壊されてもいいような馬車を使う事で無駄に手をかけた馬車を使うよりも経費削減になるわけです。」
とケントは同意した。
説明におうむ返ししてくれてありがとう!!そしてそんな意味のない事は二度とするんじゃねぇ。
「で?俺馬車の作り方とか知らねぇよ?」
「その点はご心配なく、馬車作りに関してはシオン姫が優れていますので。」
………え?
「邪魔をするなよ。」
そのシオンの言葉にここまで木を運んできた召使い達は頭を下げどこかへと歩いて行った。
「あり?手伝わねぇの?」
するとケントは「見ていれば分かる」とでも言うかのようにため息をつき、シオンに目を向ける。
ケントの言う通りシオンに目を向けるとそこには頭領がいた。
貴族の無駄に装飾された服の袖と裾を縛って長く美しい金の神を後ろで括り、目より上をタオルで覆う。そして頬と服を泥と木屑で汚しながらノコギリ剣で木を切っている頭領が…。
「と、言うことです。」
「うっ…見たくない!」
一国の姫が汗水流している。
いやいいよ?国の調査のために姫自身が大工になって潜入調査とか、敵と戦って汗水流す戦う姫だったりはむしろカッコいいじゃん。
でもね。なんだろうこのなんとも言えない感覚。悲しいを通り越して虚無を感じるこの感覚。
一国の姫が汗水たらして自分の使う馬車を作ってんだよ?しかも使い捨ての………。
「先入観も相まって辛いよ…。」
「私はもう慣れました。」
ケントよ。それに慣れたらもう女性に優しく出来ない気がするぞ?
◆◆◆
「完成だ!」
「マジパネェッス!」
いやマジか…これが小一時間で作られたのか?
俺の目の前にはシオンが一人で作った立派な。いや、もし日本で作れば普通に数千万必要だろう………。
「電車。」
そうシオンが作った馬車は完全に完璧に1/1スケールの電車の一車両だった。
「…馬車?」
いやいや、え?これどうやって走るんだよ。
◆◆◆
「さてと、これで最後か?」
電車の椅子の部分は開閉でき、中に旅に必要な物資を積み込む作業を俺とシオン、そしてケントで終わらせた。
「そうですね。あとは出発するだけです。」
って言っても…。
「もう夕方だぜ?」
「…出発は明日にして、夕食にしましょうか。」
頷いて同意すると、電車の下に潜って何かの作業をしていたシオンがクリーパーみたいな物に乗って下から顔だけを出した
「それならばさっきアカリが夕食を作っていると報告しにきたぞ。」
「………姫、少しは姫らしく。」と、いいかけたケントの言葉は聞こえなかったのか聞かなかったのか…シオンは電車の下へと戻って行った。
王-王城-食堂
日の出と共に起こされた俺は散々ベットでゴネたあげくアカリに布団から追い出され、食堂に来て用意されていた冷えて硬くなった食パンくわえた。
「あのベット寝心地どうなってんの?てかパン冷え…。」
「起きて早々文句か…。パンはちゃんと温かかったぞ、貴様が来るのが遅いせいで冷えただけ…って、肘をつくな。行儀が悪いぞ。」
「あ?口の中に物を入れたまま行儀の注意をされてもなぁ…。」
シオンはハッと口の中のベーコンを飲み込むとコップの牛乳を飲み干した。
「フッ…。」
いや、ドヤ顔されても………。
「じゃなくて!あのベットの寝心地どうなっての!?」
「なんだ。気に食わなかったのか?」
あ!?そんなの当たり前だろ!
「最高でしたぁ…。何あの寝心地!まるで包み込まれるような…それでいてしっかりと体を支える程よい反発……。ありがとうございやしタァ!」
「…フン!」
アレ?なんかシオン照れてた?
王-王城-中庭
今回のメンバー、俺、シオン、ケント、アカリの四人は電車に乗り出発を待っていた。
「さて、出発だが忘れ物は無いな?」
「先生!バナナはおやつに入りますか?」
「…無いな。」
おおっと?こちらの世界ではこのお約束は無いのかな?シオンさんよぉ!
「で、昨日から思ってたんだけどさ。これ…どうやって走んの?馬も見当たらねえし、第一馬で動かせるか?これ。」
すると五人の召使いが電車を囲むように立った。
「走る?中を言っている?」
次の瞬間、五人の召使いが揃って何かを言い始めると、電車の下に巨大な緑の魔法陣が現れた。
王-城下町-上空
「うおおおぉぉぉ!!!スゲエェェェ!!!この電車空飛んでるぞおぉぉぉ!!!!」
「うるさい!そんな事は分かっている!!」
「え?え?え?何?馬車って名前なのに馬使わねぇの?スゲエェェェ!!!」
「誰か!!奴を黙らせろ!!」
「ですがシオン様!!急いで仕立てたせいで窓のなく、加速走行中のこの風の中では、っ!立つ事もままなりません!!!!」
「なら奴は何故立てるんだ!!!」
「リアル999フォォォォォォォ!!!!!」
「うるさぁぁぁぉぁい!!!」
◆◆◆
「うるさいぞ…。」
安定走行に入ったらしく風が弱まった電車の中で俺はシオンに胸ぐらを掴まれていた。
「悪かったって。ついついテンションが上がったんだよ。」
「フンッ。」とシオンは窓の外を眺めた。
「…?…………あぁっ!!!!」
思わず出してしまった声に反応して顔に飛んで来たレイピアを噛み砕き座席にうつ伏せで寝転ぶ。
あぁぁぁ………ミスったぁぁぁ………。
ダメじゃん。リヴァイアサンはどうやって魔王を見分けてるか…絶対に魔王は人間と違う何かを持ってるってことだ。
魔王の事を調べておくべきだった!
「なあ、魔王ってなんか特徴あったりすんの?」
すると「チッ。」と舌打ちをしたシオンは砕けたレイピアの柄を背中に消すと座席に腰掛け、足を組んだ。
「…魔王は性格はもちろん容姿も違ったらしい。獣の耳を持ったもの、悪魔のツノを持ったもの、42の手を持ったものも居たと古文書には書かれていた。
「42………。」
いやいや、42て。魔王向いてないじゃん、てかむしろ反対じゃん。一本で25の世界を救う気じゃん。
じゃなかった…。
「ダメだぁ…。リヴァイアサンとか無理だぁ…。」
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