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~第2章~
キ、キキ、キ………………
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「今なんと?」
難聴か?イヤホン難聴なのか?
というかこの世界、合金があったり燃える剣…は除外するとして。かと思ったら萌える荷台があったり。
この国の事はもっと知っておかないとな。あとで調べておこう。
「俺の弟子にならないか?理想を言えばシオンのような美少女がいいんだけどアレはダメだ。根本的に間違ってる。」
あと性格が可愛くない。
「シオンは弟子にする前に人の道に…いや生物としての道に戻さないといけない。その分ではケントは十分だ、人の道を歩いたまま人とは違う道を歩いている。」
確かに今のケントは少し人の道を踏み外しているのかもしれない。
しかしこいつは生物としての道は歩いている。
なら今はそれで十分じゃないだろうか?
「人の道…。」
と、ケントは俯いき呟く。
あれ?
てっきり「シオン姫が人の道を踏み外しているだと!?」とか言いながら剣を振ってくるかと思ってたけど…。
………もしかしたらもしかするか?
「お前、なんのためにそこまで強くなった?」
「っ!!」
ケントは形相を変えて顔をあげた
もしかした。
「あぁいいいい。言わなくていい。もう分かった。じゃあなおさら俺の弟子になれ。」
まあ、こいつは頭にシオンしかいないしなぁ…。
さてどのエサを吊るせばいいだろう。
「俺は王だ、王の言う事を聞け。」………だめだ、ケントは国ではなくシオンに仕えている。
なら、「今のところ俺はシオンと共に行動している…なら着いてこればシオンと一緒だぞ?」………これもだめだ、短期間で終わってしまう。
なら………。
「俺の弟子になれば〈強く〉なれるぞ?」
ケントの左目袋がピクっと動いた。
はい釣れたー。中学生ハッカーぐらい簡単に釣れたー。
「まぁ?簡単に信用、信頼は出来ないよな?安心しろ、優しい優しいミナトさんは鑑定期間をくれてやる。俺が師匠としてふさわしいかを、ケントお前自身が鑑定しろ。」
「………鑑定方法は?」
それは考えてなかったなぁ………。
そうだ!!アニメでたまに見るアレにしよう!
あれならちょうど俺の目的にもなるし。
「じゃあ。いつでもどこでも俺を襲ってもいいってのはどうだ?寝ている時も、遊んでいる時も、玉座の間でも、俺の部屋でも。好きに来ていい。」
ケントは信じられないとでも言うように俺を見る。
「全て防ぐと?」
「そうだなぁ。暇があれば反撃もしてみるかな。」
事実、寝ている間からの殺気のないケントからの攻撃は防げるかは五分五分だ。
でもまぁ、これくらいは出来るようになっとかないとな。
と、思っている時期がワタクシにございました。
でもさ?思わないじゃん。まさか殺しに来るのがケントだけじゃなくて………シオンもだなんて。
◆◆◆
「キン肉!!」
………。
その私の言葉に、私の周りにいたメイド達が目を丸くして私を見た。
父に頼んで簡単な作りにしてもらったこのベット…私の部屋?
姫-王城-自室
「っ!」
頭が痛い。
一体何…が………。
「~~~!!!」
私は思わず顔を布団に埋めた。
そうだ!我を失った私はあのクソ勇者にキ、キキ、キ………………をされたんだ!!
「姫、体調がよろしくないので」
「キィィィィィ!!!」
今すぐアイツを殺さねば!
私は頭痛など忘れて部屋を飛び出した。
というか正直頭痛などどうでもいい。
部屋を飛び出る瞬間、メイドの1人が口にした「姫…顔が赤い。」という言葉は忘れよう。
◆◆◆
姫-王城-玉座の間
「このクソ魔おぉぉぉぉぉぉぉう!!!」
「おいおい急にどうした。言葉使いが悪いぞ?クソ姫。」
玉座の間は未だに穴や焼け焦げた跡があるが瓦礫などは片付けられ、ここに戻ってきた時よりも綺麗になっていた。
木を切っている間に他の使用人が片付けたのだろう。
その玉座の間の奥。王の椅子で足を組み、肘をついたクソ魔王がそこにはいた。
アイツをいつか…いや今殺してやる!
私は走りながらレーヴァティンを取り出す。
このクソ魔王にはノコギリだとかダサいだとか言われたが、れっきとした神具。炎の剣だ。
「死ねぇ!!!」
まずは爆煙を起こさせて目くらましをする。
これでクソ魔王の視界は遮った。
あとは、今まで培ったもの全てで奴を殺す!!
すると煙の中から声が聞こえる。
「あぁ、ちょっと待って?今忙しいから。」
すると私の体に誰かが抱きついて来た。
クソ魔王…じゃない。
奴はバカだが無能ではない。
私が奴に対して容赦が無いことは奴自身知っている。
つまり別の誰か?いや、そう思わせる為の攻撃か?
いや、この体大きさは女?
これもそう思わせる罠?
でももし奴ではなかったら…。
私は仕方なく爆煙が引くのを待った。
そして爆煙の中からその姿が現れる。
「!?」
意味がわからない。
私に抱きついていたのはアカリだった。
私の胸に顔を押し付け、全力だろう力で私を押している。
アカリが私を裏切って奴についた?
ありえない。アカリは召使いの中でも最も従順な1人。
そんなアカリが邪魔をするのは私の為か国の為…。
すると玉座の間に座ったクソ魔王は何かを話していた。
「甘い!甘いぞ!!椅子に接着剤を塗って動けなくするまでは良かったが、攻撃が甘いわ!いくら殺気を消しても気配はある。足音、息遣い、服の擦れ、剣の持ち方、全てを考えろ!」
次の瞬間、クソ魔王に向かって短剣が飛んで行く。
そのナイフを当たり前のように避けたクソ魔王は、椅子の背もたれに刺さったナイフの柄を咥え、ニヤっと不敵な笑みを浮かべた。
あの短剣は…。
アレは昔私が持っていた短剣だ。初めて父に買ってもらった短剣。でもいつの間にか他の剣を使うようになって。
確か私専属使用人のケントに………。
「まさか!!」
短剣の飛んできた方を見ると、柱の影にはケントが立っていた。
よく見ると服はボロボロで、数本のナイフを指と指の間に挟み、いつでも投げれるように構えている。
「ケント!!」
すると今まで黙っていたアカリが肩を震わせた。
「姫。おやめください。ケントはまだしも、あの男は…化け物だ………。」
難聴か?イヤホン難聴なのか?
というかこの世界、合金があったり燃える剣…は除外するとして。かと思ったら萌える荷台があったり。
この国の事はもっと知っておかないとな。あとで調べておこう。
「俺の弟子にならないか?理想を言えばシオンのような美少女がいいんだけどアレはダメだ。根本的に間違ってる。」
あと性格が可愛くない。
「シオンは弟子にする前に人の道に…いや生物としての道に戻さないといけない。その分ではケントは十分だ、人の道を歩いたまま人とは違う道を歩いている。」
確かに今のケントは少し人の道を踏み外しているのかもしれない。
しかしこいつは生物としての道は歩いている。
なら今はそれで十分じゃないだろうか?
「人の道…。」
と、ケントは俯いき呟く。
あれ?
てっきり「シオン姫が人の道を踏み外しているだと!?」とか言いながら剣を振ってくるかと思ってたけど…。
………もしかしたらもしかするか?
「お前、なんのためにそこまで強くなった?」
「っ!!」
ケントは形相を変えて顔をあげた
もしかした。
「あぁいいいい。言わなくていい。もう分かった。じゃあなおさら俺の弟子になれ。」
まあ、こいつは頭にシオンしかいないしなぁ…。
さてどのエサを吊るせばいいだろう。
「俺は王だ、王の言う事を聞け。」………だめだ、ケントは国ではなくシオンに仕えている。
なら、「今のところ俺はシオンと共に行動している…なら着いてこればシオンと一緒だぞ?」………これもだめだ、短期間で終わってしまう。
なら………。
「俺の弟子になれば〈強く〉なれるぞ?」
ケントの左目袋がピクっと動いた。
はい釣れたー。中学生ハッカーぐらい簡単に釣れたー。
「まぁ?簡単に信用、信頼は出来ないよな?安心しろ、優しい優しいミナトさんは鑑定期間をくれてやる。俺が師匠としてふさわしいかを、ケントお前自身が鑑定しろ。」
「………鑑定方法は?」
それは考えてなかったなぁ………。
そうだ!!アニメでたまに見るアレにしよう!
あれならちょうど俺の目的にもなるし。
「じゃあ。いつでもどこでも俺を襲ってもいいってのはどうだ?寝ている時も、遊んでいる時も、玉座の間でも、俺の部屋でも。好きに来ていい。」
ケントは信じられないとでも言うように俺を見る。
「全て防ぐと?」
「そうだなぁ。暇があれば反撃もしてみるかな。」
事実、寝ている間からの殺気のないケントからの攻撃は防げるかは五分五分だ。
でもまぁ、これくらいは出来るようになっとかないとな。
と、思っている時期がワタクシにございました。
でもさ?思わないじゃん。まさか殺しに来るのがケントだけじゃなくて………シオンもだなんて。
◆◆◆
「キン肉!!」
………。
その私の言葉に、私の周りにいたメイド達が目を丸くして私を見た。
父に頼んで簡単な作りにしてもらったこのベット…私の部屋?
姫-王城-自室
「っ!」
頭が痛い。
一体何…が………。
「~~~!!!」
私は思わず顔を布団に埋めた。
そうだ!我を失った私はあのクソ勇者にキ、キキ、キ………………をされたんだ!!
「姫、体調がよろしくないので」
「キィィィィィ!!!」
今すぐアイツを殺さねば!
私は頭痛など忘れて部屋を飛び出した。
というか正直頭痛などどうでもいい。
部屋を飛び出る瞬間、メイドの1人が口にした「姫…顔が赤い。」という言葉は忘れよう。
◆◆◆
姫-王城-玉座の間
「このクソ魔おぉぉぉぉぉぉぉう!!!」
「おいおい急にどうした。言葉使いが悪いぞ?クソ姫。」
玉座の間は未だに穴や焼け焦げた跡があるが瓦礫などは片付けられ、ここに戻ってきた時よりも綺麗になっていた。
木を切っている間に他の使用人が片付けたのだろう。
その玉座の間の奥。王の椅子で足を組み、肘をついたクソ魔王がそこにはいた。
アイツをいつか…いや今殺してやる!
私は走りながらレーヴァティンを取り出す。
このクソ魔王にはノコギリだとかダサいだとか言われたが、れっきとした神具。炎の剣だ。
「死ねぇ!!!」
まずは爆煙を起こさせて目くらましをする。
これでクソ魔王の視界は遮った。
あとは、今まで培ったもの全てで奴を殺す!!
すると煙の中から声が聞こえる。
「あぁ、ちょっと待って?今忙しいから。」
すると私の体に誰かが抱きついて来た。
クソ魔王…じゃない。
奴はバカだが無能ではない。
私が奴に対して容赦が無いことは奴自身知っている。
つまり別の誰か?いや、そう思わせる為の攻撃か?
いや、この体大きさは女?
これもそう思わせる罠?
でももし奴ではなかったら…。
私は仕方なく爆煙が引くのを待った。
そして爆煙の中からその姿が現れる。
「!?」
意味がわからない。
私に抱きついていたのはアカリだった。
私の胸に顔を押し付け、全力だろう力で私を押している。
アカリが私を裏切って奴についた?
ありえない。アカリは召使いの中でも最も従順な1人。
そんなアカリが邪魔をするのは私の為か国の為…。
すると玉座の間に座ったクソ魔王は何かを話していた。
「甘い!甘いぞ!!椅子に接着剤を塗って動けなくするまでは良かったが、攻撃が甘いわ!いくら殺気を消しても気配はある。足音、息遣い、服の擦れ、剣の持ち方、全てを考えろ!」
次の瞬間、クソ魔王に向かって短剣が飛んで行く。
そのナイフを当たり前のように避けたクソ魔王は、椅子の背もたれに刺さったナイフの柄を咥え、ニヤっと不敵な笑みを浮かべた。
あの短剣は…。
アレは昔私が持っていた短剣だ。初めて父に買ってもらった短剣。でもいつの間にか他の剣を使うようになって。
確か私専属使用人のケントに………。
「まさか!!」
短剣の飛んできた方を見ると、柱の影にはケントが立っていた。
よく見ると服はボロボロで、数本のナイフを指と指の間に挟み、いつでも投げれるように構えている。
「ケント!!」
すると今まで黙っていたアカリが肩を震わせた。
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