139 / 187
てんし
「父上も私も、妹はとても可愛らしくて天使のようだと皆に言っているからね」
「ちょっと、お兄様!お父様も、なんということを!」
顔が真っ赤になる。
ナニソレ。
やっぱり、行くのやめた方がいいんじゃ。
いいえ、いいえ。
エミリーが無事に帰って来たんだもの。会いたい。1日も早く会いたい。
注目されるくらいなに?
変な男にいきなり腕をつかまれたり、腰に手を回されたりするよりはずっと平気よ。
ごくりと唾を飲み込む。
私、皇太子妃になりたいと、ローレル様に宣言したわ。
私にしか出来ないことがあるんじゃないかって思って。
人々の視線位なによ。注目されるならめいっぱい注目すればいい。
……全然天使ではないよなと、がっかりされるのは目に見えてるんだけれど……。そういう覚悟だって必要だ。
天使ではなかったとがっかりされても構わない。でも、エミリーとお似合いだとは思われたい。
いいえ、私ならばエミリーのいいえ、エミリオの隣に並んでも問題ないだろうと思われなければならない。
「お兄様、すぐに仕立屋を呼んでください!1日も無駄にできないわ!」
「ふふふ、じゃぁ、リリーとの打ち合わせが終わった後に僕も打合せをしてリリーをエスコートするための服を仕立てよう」
あれ?お兄様こそ沢山正装もお持ちだったのに、作るんだ。
「今ある服は……少々色目が派手だったからね」
エカテリーゼ様のドレスの色に合わせて仕立てていたからかしら?それともエカテリーゼ様が何色にしてとリクエストでもしてたのかしら?
「私は天使のエスコートに徹するから、目立たない色の服を仕立てるよ」
お兄様がふっと笑った。
う、うう。天使なんて、もう、本当に、なんてことを!
ああ、でも天使か。天使ってフワフワして可愛いわよね?
エミリーはそういうの好きかもしれない。
「まだ正式発表はされていないけれど、1か月後に祝賀会が開かれると思うの。それまでにドレスを1つお願いしたいのですわ」
仕立屋には早速着てもらう。
いつものデザイナーさんだ。
「はい、使いの者から簡単にお話を伺いました。公爵令嬢として両陛下や皇太子殿下にご挨拶をなさると……そのための特別なドレスを仕立てるということですね。お任せください!」
「本来なら、半年はかかるような仕事を……1か月でお願いするのは大変だと思いますが……」
そうなのだ。
ドレスをデザインを考え修正しながら仕立てるには最低でも3か月。特別なものであれば半年から1年ほどかかることもある。
世界に一つだけの特別なデザインのドレス。刺繍の模様一つとっても、専門の職人が一目ずつ丁寧に刺していくのだから、当然時間がかかる。
===============
ごらんいただきありがとうございます。
布を織るところからスタートすると、もっとかかる可能性も……。
糸を染めて布を織って……うん、きっとすごく時間がかかるよね。
そうそう、現代でも、繊細な部分、専門家のかんっぺきな仕事って、最後はミシンじゃなくて手縫いだとか。
テーラーとかいわれる、ほら、紳士服の体に合わせたなんたらかんたらとか。
でもって、えーっと、高校の受業で「浴衣」を塗ったんですよ。
そんときにもミシン使えばオッケーだったんですがここは手縫い」というのが出てきました。
「糸を引っ張りながらね、おさめて縫う」部分と、「縫い目を表に出さないようにしなければならない」部分。
ちなみに、市販の安い着物だと、そもそもそのための部分がありません。ついてないのですよ。高級なものならちゃんとしてるのか分からないですけど……。
てなわけで、たぶん貴族のすんごい金かけたドレスって、金だけじゃなくて時間も手もすごくかかってるよねぇ……。そもそも、よく考えたらさ、
庶民の私らでさえ、この現代において、結婚式とかって、半年前とかから準備するじゃない?
式場選びの段階も含めたら1年くらい前から始めるとかザラじゃない?違うのかな?事情通の人教えて!
てなわけでさぁ、貴族の結婚式なんて、準備に1年2年なんて当たり前のような気がするんだよねぇ。
てなわけで。1カ月で果たしてドレスは出来上がるのか?!
エミリーが気に入るような飛び切りキュートなドレスを!
「ちょっと、お兄様!お父様も、なんということを!」
顔が真っ赤になる。
ナニソレ。
やっぱり、行くのやめた方がいいんじゃ。
いいえ、いいえ。
エミリーが無事に帰って来たんだもの。会いたい。1日も早く会いたい。
注目されるくらいなに?
変な男にいきなり腕をつかまれたり、腰に手を回されたりするよりはずっと平気よ。
ごくりと唾を飲み込む。
私、皇太子妃になりたいと、ローレル様に宣言したわ。
私にしか出来ないことがあるんじゃないかって思って。
人々の視線位なによ。注目されるならめいっぱい注目すればいい。
……全然天使ではないよなと、がっかりされるのは目に見えてるんだけれど……。そういう覚悟だって必要だ。
天使ではなかったとがっかりされても構わない。でも、エミリーとお似合いだとは思われたい。
いいえ、私ならばエミリーのいいえ、エミリオの隣に並んでも問題ないだろうと思われなければならない。
「お兄様、すぐに仕立屋を呼んでください!1日も無駄にできないわ!」
「ふふふ、じゃぁ、リリーとの打ち合わせが終わった後に僕も打合せをしてリリーをエスコートするための服を仕立てよう」
あれ?お兄様こそ沢山正装もお持ちだったのに、作るんだ。
「今ある服は……少々色目が派手だったからね」
エカテリーゼ様のドレスの色に合わせて仕立てていたからかしら?それともエカテリーゼ様が何色にしてとリクエストでもしてたのかしら?
「私は天使のエスコートに徹するから、目立たない色の服を仕立てるよ」
お兄様がふっと笑った。
う、うう。天使なんて、もう、本当に、なんてことを!
ああ、でも天使か。天使ってフワフワして可愛いわよね?
エミリーはそういうの好きかもしれない。
「まだ正式発表はされていないけれど、1か月後に祝賀会が開かれると思うの。それまでにドレスを1つお願いしたいのですわ」
仕立屋には早速着てもらう。
いつものデザイナーさんだ。
「はい、使いの者から簡単にお話を伺いました。公爵令嬢として両陛下や皇太子殿下にご挨拶をなさると……そのための特別なドレスを仕立てるということですね。お任せください!」
「本来なら、半年はかかるような仕事を……1か月でお願いするのは大変だと思いますが……」
そうなのだ。
ドレスをデザインを考え修正しながら仕立てるには最低でも3か月。特別なものであれば半年から1年ほどかかることもある。
世界に一つだけの特別なデザインのドレス。刺繍の模様一つとっても、専門の職人が一目ずつ丁寧に刺していくのだから、当然時間がかかる。
===============
ごらんいただきありがとうございます。
布を織るところからスタートすると、もっとかかる可能性も……。
糸を染めて布を織って……うん、きっとすごく時間がかかるよね。
そうそう、現代でも、繊細な部分、専門家のかんっぺきな仕事って、最後はミシンじゃなくて手縫いだとか。
テーラーとかいわれる、ほら、紳士服の体に合わせたなんたらかんたらとか。
でもって、えーっと、高校の受業で「浴衣」を塗ったんですよ。
そんときにもミシン使えばオッケーだったんですがここは手縫い」というのが出てきました。
「糸を引っ張りながらね、おさめて縫う」部分と、「縫い目を表に出さないようにしなければならない」部分。
ちなみに、市販の安い着物だと、そもそもそのための部分がありません。ついてないのですよ。高級なものならちゃんとしてるのか分からないですけど……。
てなわけで、たぶん貴族のすんごい金かけたドレスって、金だけじゃなくて時間も手もすごくかかってるよねぇ……。そもそも、よく考えたらさ、
庶民の私らでさえ、この現代において、結婚式とかって、半年前とかから準備するじゃない?
式場選びの段階も含めたら1年くらい前から始めるとかザラじゃない?違うのかな?事情通の人教えて!
てなわけでさぁ、貴族の結婚式なんて、準備に1年2年なんて当たり前のような気がするんだよねぇ。
てなわけで。1カ月で果たしてドレスは出来上がるのか?!
エミリーが気に入るような飛び切りキュートなドレスを!
あなたにおすすめの小説
夫が運命の番と出会いました
重田いの
恋愛
幼馴染のいいなづけとして育ってきた銀狼族の族長エーリヒと、妻ローゼマリー。
だがエーリヒに運命の番が現れたことにより、二人は離別する。
しかし二年後、修道院に暮らすローゼマリーの元へエーリヒが現れ――!?
王宮の万能メイド、偏屈魔術師を餌付けする
葉山あおい
恋愛
王宮で働く勤続八年のメイド、エレナ・フォスター。仕事は完璧だが愛想がない彼女は、いつしか「鉄の女」と呼ばれ恐れられていた。
そんな彼女に下された辞令は、王宮の敷地内にありながら「魔窟」と呼ばれる『北の塔』の専属メイドになること。そこの主である宮廷魔術師団長・シルヴィス・クローデルは、稀代の天才ながら極度の人嫌い&生活能力ゼロの偏屈男だった!
ゴミ屋敷と化した塔をピカピカに掃除し、栄養失調寸前の彼に絶品の手料理を振る舞うエレナ。黄金色のオムレツ、とろける煮込みハンバーグ、特製カツサンド……。美味しいご飯で餌付けされた魔術師様は、次第にエレナへの独占欲を露わにし始めて――?
意地悪な聖女や侯爵夫人のいびりも、完璧なスキルで華麗に返り討ち。平民出身のメイドが、身分差を乗り越えて幸せな花嫁になるまでの、美味しくて甘いシンデレラストーリー。
存在感のない聖女が姿を消した後 [完]
風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは
永く仕えた国を捨てた。
何故って?
それは新たに現れた聖女が
ヒロインだったから。
ディアターナは
いつの日からか新聖女と比べられ
人々の心が離れていった事を悟った。
もう私の役目は終わったわ…
神託を受けたディアターナは
手紙を残して消えた。
残された国は天災に見舞われ
てしまった。
しかし聖女は戻る事はなかった。
ディアターナは西帝国にて
初代聖女のコリーアンナに出会い
運命を切り開いて
自分自身の幸せをみつけるのだった。
帰国した王子の受難
ユウキ
恋愛
庶子である第二王子は、立場や情勢やら諸々を鑑みて早々に隣国へと無期限遊学に出た。そうして年月が経ち、そろそろ兄(第一王子)が立太子する頃かと、感慨深く想っていた頃に突然届いた帰還命令。
取り急ぎ舞い戻った祖国で見たのは、修羅場であった。
私の手からこぼれ落ちるもの
アズやっこ
恋愛
5歳の時、お父様が亡くなった。
優しくて私やお母様を愛してくれたお父様。私達は仲の良い家族だった。
でもそれは偽りだった。
お父様の書斎にあった手記を見た時、お父様の優しさも愛も、それはただの罪滅ぼしだった。
お父様が亡くなり侯爵家は叔父様に奪われた。侯爵家を追い出されたお母様は心を病んだ。
心を病んだお母様を助けたのは私ではなかった。
私の手からこぼれていくもの、そして最後は私もこぼれていく。
こぼれた私を救ってくれる人はいるのかしら…
❈ 作者独自の世界観です。
❈ 作者独自の設定です。
❈ ざまぁはありません。
【完結】番としか子供が産まれない世界で
さくらもち
恋愛
番との間にしか子供が産まれない世界に産まれたニーナ。
何故か親から要らない子扱いされる不遇な子供時代に番と言う概念すら知らないまま育った。
そんなニーナが番に出会うまで
4話完結
出会えたところで話は終わってます。