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てんし
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「父上も私も、妹はとても可愛らしくて天使のようだと皆に言っているからね」
「ちょっと、お兄様!お父様も、なんということを!」
顔が真っ赤になる。
ナニソレ。
やっぱり、行くのやめた方がいいんじゃ。
いいえ、いいえ。
エミリーが無事に帰って来たんだもの。会いたい。1日も早く会いたい。
注目されるくらいなに?
変な男にいきなり腕をつかまれたり、腰に手を回されたりするよりはずっと平気よ。
ごくりと唾を飲み込む。
私、皇太子妃になりたいと、ローレル様に宣言したわ。
私にしか出来ないことがあるんじゃないかって思って。
人々の視線位なによ。注目されるならめいっぱい注目すればいい。
……全然天使ではないよなと、がっかりされるのは目に見えてるんだけれど……。そういう覚悟だって必要だ。
天使ではなかったとがっかりされても構わない。でも、エミリーとお似合いだとは思われたい。
いいえ、私ならばエミリーのいいえ、エミリオの隣に並んでも問題ないだろうと思われなければならない。
「お兄様、すぐに仕立屋を呼んでください!1日も無駄にできないわ!」
「ふふふ、じゃぁ、リリーとの打ち合わせが終わった後に僕も打合せをしてリリーをエスコートするための服を仕立てよう」
あれ?お兄様こそ沢山正装もお持ちだったのに、作るんだ。
「今ある服は……少々色目が派手だったからね」
エカテリーゼ様のドレスの色に合わせて仕立てていたからかしら?それともエカテリーゼ様が何色にしてとリクエストでもしてたのかしら?
「私は天使のエスコートに徹するから、目立たない色の服を仕立てるよ」
お兄様がふっと笑った。
う、うう。天使なんて、もう、本当に、なんてことを!
ああ、でも天使か。天使ってフワフワして可愛いわよね?
エミリーはそういうの好きかもしれない。
「まだ正式発表はされていないけれど、1か月後に祝賀会が開かれると思うの。それまでにドレスを1つお願いしたいのですわ」
仕立屋には早速着てもらう。
いつものデザイナーさんだ。
「はい、使いの者から簡単にお話を伺いました。公爵令嬢として両陛下や皇太子殿下にご挨拶をなさると……そのための特別なドレスを仕立てるということですね。お任せください!」
「本来なら、半年はかかるような仕事を……1か月でお願いするのは大変だと思いますが……」
そうなのだ。
ドレスをデザインを考え修正しながら仕立てるには最低でも3か月。特別なものであれば半年から1年ほどかかることもある。
世界に一つだけの特別なデザインのドレス。刺繍の模様一つとっても、専門の職人が一目ずつ丁寧に刺していくのだから、当然時間がかかる。
===============
ごらんいただきありがとうございます。
布を織るところからスタートすると、もっとかかる可能性も……。
糸を染めて布を織って……うん、きっとすごく時間がかかるよね。
そうそう、現代でも、繊細な部分、専門家のかんっぺきな仕事って、最後はミシンじゃなくて手縫いだとか。
テーラーとかいわれる、ほら、紳士服の体に合わせたなんたらかんたらとか。
でもって、えーっと、高校の受業で「浴衣」を塗ったんですよ。
そんときにもミシン使えばオッケーだったんですがここは手縫い」というのが出てきました。
「糸を引っ張りながらね、おさめて縫う」部分と、「縫い目を表に出さないようにしなければならない」部分。
ちなみに、市販の安い着物だと、そもそもそのための部分がありません。ついてないのですよ。高級なものならちゃんとしてるのか分からないですけど……。
てなわけで、たぶん貴族のすんごい金かけたドレスって、金だけじゃなくて時間も手もすごくかかってるよねぇ……。そもそも、よく考えたらさ、
庶民の私らでさえ、この現代において、結婚式とかって、半年前とかから準備するじゃない?
式場選びの段階も含めたら1年くらい前から始めるとかザラじゃない?違うのかな?事情通の人教えて!
てなわけでさぁ、貴族の結婚式なんて、準備に1年2年なんて当たり前のような気がするんだよねぇ。
てなわけで。1カ月で果たしてドレスは出来上がるのか?!
エミリーが気に入るような飛び切りキュートなドレスを!
「ちょっと、お兄様!お父様も、なんということを!」
顔が真っ赤になる。
ナニソレ。
やっぱり、行くのやめた方がいいんじゃ。
いいえ、いいえ。
エミリーが無事に帰って来たんだもの。会いたい。1日も早く会いたい。
注目されるくらいなに?
変な男にいきなり腕をつかまれたり、腰に手を回されたりするよりはずっと平気よ。
ごくりと唾を飲み込む。
私、皇太子妃になりたいと、ローレル様に宣言したわ。
私にしか出来ないことがあるんじゃないかって思って。
人々の視線位なによ。注目されるならめいっぱい注目すればいい。
……全然天使ではないよなと、がっかりされるのは目に見えてるんだけれど……。そういう覚悟だって必要だ。
天使ではなかったとがっかりされても構わない。でも、エミリーとお似合いだとは思われたい。
いいえ、私ならばエミリーのいいえ、エミリオの隣に並んでも問題ないだろうと思われなければならない。
「お兄様、すぐに仕立屋を呼んでください!1日も無駄にできないわ!」
「ふふふ、じゃぁ、リリーとの打ち合わせが終わった後に僕も打合せをしてリリーをエスコートするための服を仕立てよう」
あれ?お兄様こそ沢山正装もお持ちだったのに、作るんだ。
「今ある服は……少々色目が派手だったからね」
エカテリーゼ様のドレスの色に合わせて仕立てていたからかしら?それともエカテリーゼ様が何色にしてとリクエストでもしてたのかしら?
「私は天使のエスコートに徹するから、目立たない色の服を仕立てるよ」
お兄様がふっと笑った。
う、うう。天使なんて、もう、本当に、なんてことを!
ああ、でも天使か。天使ってフワフワして可愛いわよね?
エミリーはそういうの好きかもしれない。
「まだ正式発表はされていないけれど、1か月後に祝賀会が開かれると思うの。それまでにドレスを1つお願いしたいのですわ」
仕立屋には早速着てもらう。
いつものデザイナーさんだ。
「はい、使いの者から簡単にお話を伺いました。公爵令嬢として両陛下や皇太子殿下にご挨拶をなさると……そのための特別なドレスを仕立てるということですね。お任せください!」
「本来なら、半年はかかるような仕事を……1か月でお願いするのは大変だと思いますが……」
そうなのだ。
ドレスをデザインを考え修正しながら仕立てるには最低でも3か月。特別なものであれば半年から1年ほどかかることもある。
世界に一つだけの特別なデザインのドレス。刺繍の模様一つとっても、専門の職人が一目ずつ丁寧に刺していくのだから、当然時間がかかる。
===============
ごらんいただきありがとうございます。
布を織るところからスタートすると、もっとかかる可能性も……。
糸を染めて布を織って……うん、きっとすごく時間がかかるよね。
そうそう、現代でも、繊細な部分、専門家のかんっぺきな仕事って、最後はミシンじゃなくて手縫いだとか。
テーラーとかいわれる、ほら、紳士服の体に合わせたなんたらかんたらとか。
でもって、えーっと、高校の受業で「浴衣」を塗ったんですよ。
そんときにもミシン使えばオッケーだったんですがここは手縫い」というのが出てきました。
「糸を引っ張りながらね、おさめて縫う」部分と、「縫い目を表に出さないようにしなければならない」部分。
ちなみに、市販の安い着物だと、そもそもそのための部分がありません。ついてないのですよ。高級なものならちゃんとしてるのか分からないですけど……。
てなわけで、たぶん貴族のすんごい金かけたドレスって、金だけじゃなくて時間も手もすごくかかってるよねぇ……。そもそも、よく考えたらさ、
庶民の私らでさえ、この現代において、結婚式とかって、半年前とかから準備するじゃない?
式場選びの段階も含めたら1年くらい前から始めるとかザラじゃない?違うのかな?事情通の人教えて!
てなわけでさぁ、貴族の結婚式なんて、準備に1年2年なんて当たり前のような気がするんだよねぇ。
てなわけで。1カ月で果たしてドレスは出来上がるのか?!
エミリーが気に入るような飛び切りキュートなドレスを!
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