男性アレルギー令嬢とオネエ皇太子の偽装結婚 ~なぜか溺愛されています~

富士とまと

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秘密の告白

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「ローレル様、私……」
 私のために怒ってくださるローレル様がこのことを知ったからって馬鹿にしたり言いふらしたりするはずはない。
「男性アレルギーなのです……」
「え?」
 ローレル様がきょとんとした顔で私を見る。
 お兄様の手を取り、私の手首にふれさせた。
「……男の人が苦手だと言っていましたが……本当はアレルギーがあるのです。家族であるお父様やお兄様にすら……」
 お兄様の手をどかして手首を見せると、頬紅を乗せたようにうっすらと赤くなっている。
「アレルギーが強く出る人には、側にいるだけで呼吸が苦しくなります。もし触れられれば、赤くかぶれ、全身に発疹が出て熱が上がり倒れてしまうこともあります……」
 ローレル様が目を丸くして驚いている。
「会場で気分を悪くしていたのは……そのせいで……?」
 ローレル様が漏らした呟きに、頷く。
「はい。アレルギーが強く出る方に、腕をつかまれてしまって……体も寄せてこられ、その……あの時は助けていただいて」
 ありがとうございましたとお礼を言おうとすると、ぎゅっとローレル様に抱きしめられた。
「大変だったわね。今まで、とても色々と苦労したでしょう……!……ご家族にもアレルギーが出てしまうなんて……。こうして、誰がリリーシェンヌ様を抱きしめてあげたの?お母様が生きていらっしゃれば……」
 暖かい……。とても、暖かくて。
 ずっと、こうしていたいと思っていたら、すぐにローレル様は体を離した。
「だからなのね?男性アレルギーがあったから、だから……」
 ローレル様がドレスのポケットからしわだらけの紙を取り出した。
 すぐに、その紙が私が皇太子妃にはなれないと。プロポーズを断る返事を書きかけて捨てた紙だと気が付いた。
「それでも、その後に馬車で言ったわよね?皇太子妃になるって。殿下のプロポーズを受けるつもりだったんでしょう?」
 ローレル様の言葉に、お兄様が慌てた。
「ど、どういうことだリリー!殿下のプロポーズって?お前たち、一体……ああ、待てよ、待て……」
 混乱するお兄様が、私の目を見た。
「殿下は、リリーのアレルギーのことを知っているんだな?」
 兄の質問に素直に頷く。
 兄はそれを見て、右手で前髪をかき上げた。
「そういうことか。……殿下が皇太子の地位を弟に譲ろうとあれほど躍起になっていたのは……リリー、お前を皇太子妃……いや、王妃にしないようにと……考えてのことだったのか……それほどまでに愛されているんだな?」
 違う。
 私はエミリーのことが大好きだけれど、エミリーは私のことを愛しては……いない。
 お互いの利害が一致したから婚約をしようと言われただけで……エミリーがいなくなった今、利害なんてもう……。シェミリオール殿下にメリットなんて何もないよ。




=================
もうごちゃごちゃうるさいんだよ。好きなら好きって
私ですって言えばすむじゃないか!

と、思いながら書いてますよ。
なんで、物語の主人公たちは、こう、色々一人で考えて自己解決という名の単に誤解と思い込みによる混乱を引き起こす生き物なのか……(´・ω・`)


さて。兄にはバレた。兄、これからどうする?
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