魔力無しだと追放されたので、今後一切かかわりたくありません。魔力回復薬が欲しい?知りませんけど

富士とまと

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あっというまに

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 と、言う感じであっという間に2週間が過ぎた。
 道を作りながら森に入り、マナナの実を採取し、皆でワインもどき……えーっと、魔力回復薬を作る日々。
 モモちゃんはさすがにちょっと飽きちゃったみたいだけれど、ドンタくんはいまだに実をつぶす作業は大喜びでやっている。……まぁ、時々つまみ食いするのが好きといえば、そうなのかも。
 ミーニャちゃんも頑張ってくれてるし、おばばさんも疲れない程度に手伝ってくれている。
 初めに見つけたマナナの木の近くにあった6本の木からの収穫が終わった後は私とネウス君も実の加工作業に加わる。
 で、ディラの仕事はモモちゃんの見張り。
 モモちゃんが一人で森の中に入ろうとしたり、何か危険なことをしようとしてたら私に教えるのがディラの役割。
 ……うん、いや、私たちみんなで頑張ってマナナつぶしたり、つぶした液体を樽に詰めたりと働いているでしょう。
『僕にも手伝わせてくれ!僕一人が何もしないなんて……』
 と、申し訳なさそうな顔をしてるから。
「手伝う?どうやって?」
 ……と、尋ねると、うーんと少し考えて、ひらめいたとばかりににこっと笑った。
『僕を踏みつけてくれ!』
 ……言っている意味がわからない。
『ほ、ほら、小さな足で踏むよりも、剣を実の上に置いて踏んでいった方が、面積が大きくなる分、いっぱいつぶれる?』
 ……なんていうかさ。
 とっても残念な気持ちになった私を、皆は理解してくれるだろうか。黙っていると、ディラが続ける。
『僕は、ユキに踏まれるのは構わないよ……いくらだって踏んでいいよ。いや、むしろ踏んでくれ!』
 ……ヤバイ幽霊だ。
 こいつ、今までイケメンで騙されそうになってたけど、残念イケメンじゃない。
 変態イケメン幽霊だ!
 剣を手に持ち、歩き出す。
『え?ちょっと、ユキ?樽はあっちだよ、僕をどこに連れていくつもり?ねぇ、そっち荒野だよ、ユキ、ユキっ』
 ディラが慌てて私の前に回り込んで両手を振り回す。
「ディラ、人に踏まれたいという人のことを、私の住んでいた世界ではMというの。私はね、Mと相性の良いSにはなれそうにないから。きっといつか、ディラとお似合いのSと出会えるわ……」
 と、分かりやすくお別れの言葉を口にする。
『ま、まって、違うよ、踏まれたいなんて思ってないよ、ユキ、踏まれるのは剣だから、僕は踏めないでしょ?』
 ん?
『そりゃ、ユキとか子供たちに踏まれたら、背中のマッサージになって気持ちいいかもとか少しは思うけれど、踏まれるのが好きなんて、そんな気持ちがあったら、アイラに叱られてもご褒美だったじゃないか!』
 ん?
 前にも出てきたアイラさん。ディラを叱るときに踏んだりしてたの?
 っていうか、何をしたらいい大人が踏まれるまで叱られるの?それとも、子供の時の話?


==========
そう。2週間経ちました。
あっという間に。実は……汗
感想いただく前にすでに展開遅いなーと、スピードアップしておりましたーわははは。
流石、私!……じゃないよっ!もう、なんか、こう、世界は白いね……ふふふ
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