61 / 111
刑
しおりを挟む
「この町、ブルーノから追放する」
追放?
「日が暮れるまでに、この町を出ていきなさい。そして、二度と足を踏み入れることは許されません」
え?
町を出ていくだけでいいの?
「二度と、友達にも家族にも会うことはできないでしょう」
ああそうか。
私は、数日前にこの町に流れ着いただけだから、失うものなんて何もない。だから、出ていくだけでいいんだって思っちゃったけれど。
生まれた時から町にいる人も多いのだろう。
商売していれば店を失う。
家があれば家を失う。
友達も家族も、思い出の場所も……全部失うことになるのか。
それは、辛い刑なのかもしれない。
ぼんやりと、男の顔を見ていると、男が言葉をつづけた。
「今、水晶にリョウナの犯罪歴が記録されました。これでペナルティ1です。ペナルティの合計が5つで労働刑、ペナルティが7つになれば死刑です。くれぐれも今後犯罪に手を染めないように」
5つで労働刑、7つで死刑……。
それって。罪の重いでペナルティのつく数は変わっていくのかもしれないけれど、小さな犯罪でも繰り返せば死刑になるってことよね。
例えば、日本では、万引きも7回やれば死刑みたいな。
……ごくりと唾を飲み込む。
ことの重さに思わず青ざめる。
今回だって、横領しようと思ったわけじゃない。本当にうっかりしていただけだ。でも、この世界ではそのうっかりで死刑になってしまう。
そこに悪意がなくても。
犯罪だと知らなくても。
牢のような鉄格子で囲まれた中に、聖騎士の一人が入ってきて、私の腕をつかんで引っ張った。
「さぁ、町を出ていく準備をして、さっさといなくなれ、薄汚い犯罪者め」
強い力でぐいぐいと引っ張られて、そのまま建物の外へと連れだされる。
そして、ドンッと突き飛ばされるようにして放り出された。
あまりにも強い力で放り出されたものだから、体制を崩して両手を地面について倒れる。
「あはははは、ざまぁないわね。リョウナ。いいえ、犯罪者さん」
ミミリアが両手をついている私の前に仁王立ちになる。
「犯罪者?あの女は犯罪者らしいぞ」
「何をやったんだろうな」
「盗みか?詐欺か?」
私が、聖騎士に追い出されたところを見ていた人たちが、噂を始める。
そうか、ここが犯罪者をさばくところだというのは、街の人たちには有名な話なんだ。
================
ずびびー。
すいません。ちょっとばかし、街と町の使い分けを1カ所ずつ考えながら書くことに疲弊して混じってます。
すいません。
追放?
「日が暮れるまでに、この町を出ていきなさい。そして、二度と足を踏み入れることは許されません」
え?
町を出ていくだけでいいの?
「二度と、友達にも家族にも会うことはできないでしょう」
ああそうか。
私は、数日前にこの町に流れ着いただけだから、失うものなんて何もない。だから、出ていくだけでいいんだって思っちゃったけれど。
生まれた時から町にいる人も多いのだろう。
商売していれば店を失う。
家があれば家を失う。
友達も家族も、思い出の場所も……全部失うことになるのか。
それは、辛い刑なのかもしれない。
ぼんやりと、男の顔を見ていると、男が言葉をつづけた。
「今、水晶にリョウナの犯罪歴が記録されました。これでペナルティ1です。ペナルティの合計が5つで労働刑、ペナルティが7つになれば死刑です。くれぐれも今後犯罪に手を染めないように」
5つで労働刑、7つで死刑……。
それって。罪の重いでペナルティのつく数は変わっていくのかもしれないけれど、小さな犯罪でも繰り返せば死刑になるってことよね。
例えば、日本では、万引きも7回やれば死刑みたいな。
……ごくりと唾を飲み込む。
ことの重さに思わず青ざめる。
今回だって、横領しようと思ったわけじゃない。本当にうっかりしていただけだ。でも、この世界ではそのうっかりで死刑になってしまう。
そこに悪意がなくても。
犯罪だと知らなくても。
牢のような鉄格子で囲まれた中に、聖騎士の一人が入ってきて、私の腕をつかんで引っ張った。
「さぁ、町を出ていく準備をして、さっさといなくなれ、薄汚い犯罪者め」
強い力でぐいぐいと引っ張られて、そのまま建物の外へと連れだされる。
そして、ドンッと突き飛ばされるようにして放り出された。
あまりにも強い力で放り出されたものだから、体制を崩して両手を地面について倒れる。
「あはははは、ざまぁないわね。リョウナ。いいえ、犯罪者さん」
ミミリアが両手をついている私の前に仁王立ちになる。
「犯罪者?あの女は犯罪者らしいぞ」
「何をやったんだろうな」
「盗みか?詐欺か?」
私が、聖騎士に追い出されたところを見ていた人たちが、噂を始める。
そうか、ここが犯罪者をさばくところだというのは、街の人たちには有名な話なんだ。
================
ずびびー。
すいません。ちょっとばかし、街と町の使い分けを1カ所ずつ考えながら書くことに疲弊して混じってます。
すいません。
26
あなたにおすすめの小説
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
勇者パーティーを追放されました。国から莫大な契約違反金を請求されると思いますが、払えますよね?
猿喰 森繁
ファンタジー
「パーティーを抜けてほしい」
「え?なんて?」
私がパーティーメンバーにいることが国の条件のはず。
彼らは、そんなことも忘れてしまったようだ。
私が聖女であることが、どれほど重要なことか。
聖女という存在が、どれほど多くの国にとって貴重なものか。
―まぁ、賠償金を支払う羽目になっても、私には関係ないんだけど…。
前の話はテンポが悪かったので、全文書き直しました。
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
異世界に召喚されたが「間違っちゃった」と身勝手な女神に追放されてしまったので、おまけで貰ったスキルで凡人の俺は頑張って生き残ります!
椿紅颯
ファンタジー
神乃勇人(こうのゆうと)はある日、女神ルミナによって異世界へと転移させられる。
しかしまさかのまさか、それは誤転移ということだった。
身勝手な女神により、たった一人だけ仲間外れにされた挙句の果てに粗雑に扱われ、ほぼ投げ捨てられるようなかたちで異世界の地へと下ろされてしまう。
そんな踏んだり蹴ったりな、凡人主人公がおりなす異世界ファンタジー!
戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに
千石
ファンタジー
「絶対生きて帰ってくる。その時は結婚しよう」
「はい。あなたの帰りをいつまでも待ってます」
許嫁と涙ながらに約束をした20年後、英雄と呼ばれるまでになったルークだったが生還してみると死亡扱いにされていた。
許嫁は既に結婚しており、ルークは絶望の只中に。
上官の陰謀だと知ったルークは激怒し、殴ってしまう。
言い訳をする気もなかったため、全ての功績を抹消され、貰えるはずだった年金もパー。
絶望の中、偶然助けた子が許嫁の娘で、
「ルーク、あなたに惚れたわ。今すぐあたしと結婚しなさい!」
何故か求婚されることに。
困りながらも巻き込まれる騒動を通じて
ルークは失っていた日常を段々と取り戻していく。
こちらは他のウェブ小説にも投稿しております。
ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います
とみっしぇる
ファンタジー
スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。
食っていくのがギリギリの冒険者ユリナは同じ境遇の友達3人と、先輩冒険者ジュリアから率のいい仕事に誘われる。それが罠と気づいたときには、絶対絶命のピンチに陥っていた。
もうあとがない。そのとき起死回生のスキルオーブを手に入れたはずなのにオーブは無反応。『』の中には何が入るのだ。
ギリギリの状況でユリアは瀕死の仲間のために叫ぶ。
ユリナはスキルを手に入れ、ささやかな幸せを手に入れられるのだろうか。
アイテムボックスの最も冴えた使い方~チュートリアル1億回で最強になったが、実力隠してアイテムボックス内でスローライフしつつ駄竜とたわむれる~
うみ
ファンタジー
「アイテムボックス発動 収納 自分自身!」
これしかないと思った!
自宅で休んでいたら突然異世界に拉致され、邪蒼竜と名乗る強大なドラゴンを前にして絶対絶命のピンチに陥っていたのだから。
奴に言われるがままステータスと叫んだら、アイテムボックスというスキルを持っていることが分かった。
得た能力を使って何とかピンチを逃れようとし、思いついたアイデアを咄嗟に実行に移したんだ。
直後、俺の体はアイテムボックスの中に入り、難を逃れることができた。
このまま戻っても捻りつぶされるだけだ。
そこで、アイテムボックスの中は時間が流れないことを利用し、チュートリアルバトルを繰り返すこと1億回。ついにレベルがカンストする。
アイテムボックスの外に出た俺はドラゴンの角を折り、危機を脱する。
助けた竜の巫女と共に彼女の村へ向かうことになった俺だったが――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる