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「うん、よく覚えてるわね。ジャン偉いわ。手をつながないと迷子になっちゃうからね?」
エディが手を伸ばして私の手を指さす。
「おてて、ちゅないで、迷子いや」
きゅぅーん。かわいい。
ジャンってばなんてかわいいのかしら。
ジャンの手をぎゅっと握る。
「ちあう、ちあう」
違うって、何が?
「迷子になるの、おててちゃんとつなぐの」
ジャンに手を振り払われた。
どうして!
「ママとパパしゃんが迷子になりゅ」
は?
「おててちゅながないと、迷子になりゅ」
まさか、私とエディが手をつないで歩け、と?
「大丈夫よ、大人は手をつながなくても迷子にならないから」
と言っても、ジャンの目には涙がたまっている。
「迷子になると、会えなくなる、いやいや。ジャン、ママと会えなくなるのいや」
これは……迷子になると大変だと脅しすぎたのかな?いや、これくらいじゃないと本当に迷子になったら困るし。
「てて、ちゅなぐの、ちゅながないと迷子ににゃるの」
今にもイヤイヤと泣きだしそうだ。
周りにたくさん人がいて大泣きされるのも迷惑かなと思ったけれど、かといってエディと手をつなぐなんて、エディさんに迷惑をかけてしまう。どうしようかと思っていたら。
「シャリア、この公園は初めてなので、迷子にならないように……」
と、エディが手を差し出した。
躊躇する私の耳元でエディがささやいた。
「貴族は女性をエスコートすることが日常なんで、その、僕のことを考えて遠慮しているなら、遠慮は必要ないです。シャリアが嫌じゃなければ、お手を」
私が気負わないようにと思っての言葉だろう。
これ以上手を取らなければ、まるで私がエディを嫌っているみたいに思われちゃう。
と、差し出された手にそっと手をのせると、そっと握られた。
「ジャン、これで迷子にならないよ。次はどこへ行くか教えて」
「うんとね、あっち」
エディの何度も豆が出来てつぶれて硬くなった手のひら。
私の負担にならないようにふわりと握られた手のぬくもり。
エディはエスコートすることが日常なんて言ってたけど、私が知らないとでも思ったのかな。
貴族はよほどのことがない限り触れ合ったりしない。エスコートするときは手袋をはめている。
こうして……。
手袋もはめずに手をつなぐことなんて、無いのに。
私がエディの手のひらの硬さを感じているように、エディも私のカサカサになった荒れた手を感じているのだろうか。
……恥ずかしい。
別につるつるすべすべの手じゃないから恥ずかしいということじゃなくて……。
こんな風に、肌を感じたり、感じられたりすることが、恥ずかしい。
「おはようジャン」
寝坊助だったジャンが「エディが来るよ」の一言でしゃっきり起きるようになった。
「パパまだかな、パパまだかな」
ソワソワと服を着替えている間も、顔を洗っている間もずっとつぶやいている。
「ジャン、パパじゃなくて、エディは代理パパでしょう」
ジャンがはっと口を押える。
「しょうだ、パパしゃんだった。パパしゃんまだかな」
エディが手を伸ばして私の手を指さす。
「おてて、ちゅないで、迷子いや」
きゅぅーん。かわいい。
ジャンってばなんてかわいいのかしら。
ジャンの手をぎゅっと握る。
「ちあう、ちあう」
違うって、何が?
「迷子になるの、おててちゃんとつなぐの」
ジャンに手を振り払われた。
どうして!
「ママとパパしゃんが迷子になりゅ」
は?
「おててちゅながないと、迷子になりゅ」
まさか、私とエディが手をつないで歩け、と?
「大丈夫よ、大人は手をつながなくても迷子にならないから」
と言っても、ジャンの目には涙がたまっている。
「迷子になると、会えなくなる、いやいや。ジャン、ママと会えなくなるのいや」
これは……迷子になると大変だと脅しすぎたのかな?いや、これくらいじゃないと本当に迷子になったら困るし。
「てて、ちゅなぐの、ちゅながないと迷子ににゃるの」
今にもイヤイヤと泣きだしそうだ。
周りにたくさん人がいて大泣きされるのも迷惑かなと思ったけれど、かといってエディと手をつなぐなんて、エディさんに迷惑をかけてしまう。どうしようかと思っていたら。
「シャリア、この公園は初めてなので、迷子にならないように……」
と、エディが手を差し出した。
躊躇する私の耳元でエディがささやいた。
「貴族は女性をエスコートすることが日常なんで、その、僕のことを考えて遠慮しているなら、遠慮は必要ないです。シャリアが嫌じゃなければ、お手を」
私が気負わないようにと思っての言葉だろう。
これ以上手を取らなければ、まるで私がエディを嫌っているみたいに思われちゃう。
と、差し出された手にそっと手をのせると、そっと握られた。
「ジャン、これで迷子にならないよ。次はどこへ行くか教えて」
「うんとね、あっち」
エディの何度も豆が出来てつぶれて硬くなった手のひら。
私の負担にならないようにふわりと握られた手のぬくもり。
エディはエスコートすることが日常なんて言ってたけど、私が知らないとでも思ったのかな。
貴族はよほどのことがない限り触れ合ったりしない。エスコートするときは手袋をはめている。
こうして……。
手袋もはめずに手をつなぐことなんて、無いのに。
私がエディの手のひらの硬さを感じているように、エディも私のカサカサになった荒れた手を感じているのだろうか。
……恥ずかしい。
別につるつるすべすべの手じゃないから恥ずかしいということじゃなくて……。
こんな風に、肌を感じたり、感じられたりすることが、恥ずかしい。
「おはようジャン」
寝坊助だったジャンが「エディが来るよ」の一言でしゃっきり起きるようになった。
「パパまだかな、パパまだかな」
ソワソワと服を着替えている間も、顔を洗っている間もずっとつぶやいている。
「ジャン、パパじゃなくて、エディは代理パパでしょう」
ジャンがはっと口を押える。
「しょうだ、パパしゃんだった。パパしゃんまだかな」
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