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山奈ちさとは駆け出した
しおりを挟む歩くだけで可愛いと思うのは、あの子がとても可愛い女の子で。恋をしているからだ。
恋する女の子は無条件に可愛い。ただでさえ周りの注目を無意識に集めちゃうくらいに可愛いのだから、恋をしてるその子の可愛さはもう世界を救うレベルだ。
「おはよう、みゆ」
「おはようちさとちゃん」
まぁそんなこと言いませんけどね。
でも実際、先輩に恋をして、先輩に夢中なこの友達はとても可愛いくて。私は目の保養として楽しんでいる。あと耳も。
「昨日ね、おねぇちゃんとお出かけしたんだ」
「へぇ、いつもお家デートなのに。珍しいね」
「手を繋いで歩くのに慣れてもらおうかなって」
……可愛い、ね。なんだか微笑ましいといいますか。キスまでしてる仲だというのにそんな可愛いお出かけの理由があるんですね尊い。
「篠山先輩、手を繋ぐの苦手なの?」
「んー、なんか逃げようとするんだよね」
離してあげないけどさ、だって。
みゆと将来を約束しちゃったらしい篠山先輩、健闘を祈ります。
みゆはあまり嫉妬とかを口には出さない分、おねぇちゃんは私の、みたいな自信は強い。
話を聞く限りまだ好きだと言ってもらったことはないらしいけど(あるかもしれないけど)みゆは先輩の手を離す気はないらしい。
「最初は逃げようとしてたんだけど、寒くなくなるんだからお互い良いでしょって言ったら「そっか!」なんて納得しちゃって」
可愛いなぁ、先輩もみゆも。
たった数分で終わってしまう会話も私に幸福感をくれる。
「みゆ、今日もありがとう」
「1日はまだ始まったばかりでしょ?」
そうでした。
またお昼にも聞けるのかな。そうなったら幸せだ。
「どうしよう、お腹いっぱいになりそう……」
「なんで?」
友達は可愛い。恋をして、幸せそうに笑っている。今はそれだけでうれしい。
どうかこの子の恋が報われますように。
ーーそして。
「明日が早く来ますように!」
変なの、と首を傾げるみゆをよそに、私は幸せすぎて学校へと駆け出した。
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