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山奈ちさとは箸を置く
しおりを挟む今日はなんだかいいことがありそうだ。
いや、みゆが恋の話をしてくれた日からずっといいこと続きなんだけど。
なんだか、いいニュースの予感がする。
「みゆ、今日はお弁当いつもと違う?」
みゆのお弁当箱を指さし、みゆの方へと目を向ける。
「へへ、気付いた?」
あ、今日は赤飯炊こう。
まだ何を言われたわけじゃないけど、早まる鼓動がそう告げる。
今夜はお祝いだと。
「おねぇちゃんがね、作ってくれたの」
「最高だね……」
「うん」
最高だね……。なにその胸が熱くなる展開。
その溶けちゃいそうな笑顔は破壊力が強い。5人いたら8人恋に落ちてる。あ、だめだ日本語がうまく言えない。
何が言いたいかというと"尊い"だ。
この二人は尊いが過ぎる。前も言ったかもしれないが二人はもうキスもしてる仲なのにこの進展のアンバランス加減、可愛すぎないか。
「先輩、料理得意なの?」
いかんいかん、思わず未来へトリップするところだった。ここは1つ会話を振って……
「苦手らしいけど、玉子焼きが食べたいってねだったら頑張ってくれたみたい」
落ち着けませんね!!はい!
さらに喜ぶような要素ありがとうございます!私は今日も立派にモブになります!!
「玉子焼きが食べたいのって言ったらじゃあ今日は遅いから明日のお弁当にって」
「へぇ、優しいね」
ダメだ。
推しを感じるときの悪い癖だよ山奈ちさと。会話の流れからして夜遅くまでどちらかの家にどちらかが居たことになる。私の心の名探偵は告げている。
ー夜遅くまで先輩と何してたんだろうーと。
聞くのは野暮だ。みゆは先輩との話をけっこう話してくれるようにはなったけど、内緒にしたい思い出もあるだろう。
むしろ思い出は二人で噛みしめていただいて私は推しの幸せオーラさえ感じれればそれで幸せなので。
「よかったね、みゆ」
今は笑顔だけ送っておこう。
推しの幸せが私の幸せで、私の源だから。
「…………うん」
・・・・・・ウン?
あのいつもおねぇちゃんは私のだからとか言ってイタズラっぽく笑うみゆが。
おねぇちゃんには分からせてあげなくちゃねとかニヤリとするみゆが。
頬を赤らめて俯いている……だって?
どうしたの二人とも何があったの何したのねぇその意味深な表情はなんなの。
ダメだとわかっても深読みしてしまう私を許してほしい。それでも私は好きなのです。
「私……もうお腹いっぱい……」
「まだ食べてないじゃん」
戸惑うみゆと大事に食べているのかなかなか減らないみゆのお弁当箱を見ながら、私は静かにお箸を置いた。
「今日も……ごちそうさまでした」
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