デレがバレバレなツンデレ猫獣人に懐かれてます

キトー

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番外編

おれのもの (ノミネートお礼&お知らせ)

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「アムールはさ、いつから俺を好きになってくれたの?」

 またまた間違えて酒を飲んでしまったアムール。
 もう俺は諦めて頬をザリザリ舐めてくる酔っぱらいアムールを好きにさせながら、ふと浮かんだ疑問を投げかけてみた。
 今なら素直に答えてくれそうだったからだ。
 俺の質問にザラザラの舌で頬を舐めていたアムールは、一瞬動きを止めたかと思ったらふわりと笑った。
 その顔やめて、心臓に悪いから。

「……リョウは、初めから俺に嫌な顔しなかった」

「うん? そう、かなぁ」

「他のヤツはだいたい嫌な顔する。ウルスとか薬師のおやじも最初はそうだった」

「まぁ……」

 ……そうだろなぁ。
 俺だっていきなり悪口を言われてムカついたさ。ただ猫耳や尻尾の可愛さにムカつきが中和されてただけで、アムールが猫獣人じゃなかったら思いっきり嫌な顔をしてただろう。

「けどリョウは嫌な顔しねーし、俺に向かって笑ってくるし。良い匂いだし、良く見りゃ可愛いし……」

「か、可愛い……?」

「だから……コイツは俺のだと思った」

「……えっと、自分のモノにしようと思ったって事?」

「違う。リョウは俺のだと思った」

「そ、そっかぁ……」

 そっかぁ、俺は初めからアムールのモノだったのかぁ。
 横暴な気もするが、嫌な気はしていない自分に気づく。うーん、すっかり絆されてるな。
 にやついてしまう顔をなんとかしたかったが、なんとかする前にアムールに見られちゃって「その顔も可愛い」と、優しくキスをされた。
 長い尻尾が俺に絡まる。
 仕方ないなぁ、なんて思いながら、俺からもアムールにキスをした。
 お猫様が自分のモノだと主張するならその通りなのだ。
 だから俺は、アムールという男を自分のモノにしてやろうと決心する。

「リョウ、好きだ」

 まぁ、もうとっくの昔に、俺のモノのようだけど。
 
 
 ──────

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