青い獣の檻でSSSランクハイスペ退役軍人に拾われた駄犬の俺は愛に縋る

子犬一 はぁて

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第二部

138 上機嫌とうるうる

「唯斗さんの鎖骨、綺麗……」

「なんか照れるな」

 二人で仲良くシャワーを浴びた。唯斗の提案で体を洗いっこする。他の四人の目があるのだが、秀治には今、目の前にいる唯斗しか見えていなかった。それをわかっているのか唯斗は上機嫌で鼻歌混じりに背中を流してくれる。夜風に吹かれながら熱い湯に体を沈めた。寒暖差のせいかお湯は真っ白になって雲のように湯船の上を流されていく。

「えらく上機嫌だな」

 アレンを抱き寄せながら拓馬が口を開く。唯斗はそうかなと笑って隣にいる秀治の肩に手をまわした。アレンはぽやぁっとした顔で拓馬にくっついている。そんなアレンが可愛く見えてきて秀治は微笑んだ。それを見ていた拓馬が急に笑うなと怒る。

 すぐそばで泳ぎまわっていくクインを宥めるのに義則は必死だ。

「こら。クイン。皆の迷惑になるだろう?」

「別に怒られてないもん。ね、アレン、シュウ怒ってないでしょ」

 二人で頷くと、はぁっと義則は大きなため息をついた。言っても無駄とわかってゆっくりと湯船に肩まで沈む。クインの相手は疲れるらしく、目を閉じて風呂を堪能することに決めたらしい。そのあとクインがお湯を顔に引っ掛けても何も言わない。それがつまらないのかクインはアレンにお湯を吹っかける。それがたまたま、というより案の定拓馬の顔にバシャっとあたるものだから雷が落ちた。

「アレン。この馬鹿をどうにかしろ」

「クイン。ちょっと静かにしてて」

 恋人の怒りを宥めるようにアレンが拓馬を見つめる。

「怒ってる?」

 うるうるとした瞳で聞かれ、拓馬は顎をかいた。

「怒ってねぇよ。馬鹿な相手をするのに疲れただけだ」

「そろそろ上がる?」

 その一声でにやりと拓馬は口角を上げた。
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