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2軒目いこっ
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「おまたせしましたーっ」
「ううん。行こっか」
由羽が支払いを済ませていたことに気づいたウォン・ポムが申し訳なさそうに謝る。
「すみません。お会計……」
「気にしないで。俺が払いたかっただけだから。さ、2軒目探そ。この辺詳しいの?」
「あ……ありがとう、ございます。ええと、馴染みの店もありますけどそこだと店員からちょっかいかけられそうだから、新しい店探しましょ」
「うん。探そ」
ウォン・ポムが地図アプリを開いて道を確かめてくれる。雰囲気の良さそうなバーを見つけたというのでそこへ向かう。久しぶりに外で酒を飲んだ由羽は熱を持った身体と冬空のしんとした空気にあてられて、サウナで整うような心地良さを感じていた。後輩とお酒飲むの楽しいかも。さっきも職場では知らなかったウォン・ポムのこと知れたし。
「この地下にあるみたいです。入ってみましょ」
ウォン・ポムがバーのドアを開くとカランカランと鐘の音が鳴り響いた。モダン調なレンガ造りの壁紙と仄暗い店内。こぢんまりとしたバーらしく、カウンター席しかなかった。バーの店員に声をかけられて、目の前の席に座ることになった。穴場のバーらしく、あまり人がいない。BGMが古典的なクラシックミュージックで、正直すぐに眠たくなってしまいそうだ。由羽は自分の頬をつまみながら、隣に腰掛けるウォン・ポムを見る。バーに慣れていない由羽よりも、バー慣れをしているウォン・ポムに注文を任せる。
「先輩。かんぱーい」
「かんぱい」
シャンパングラスを傾け、コツンと合わせる。半透明のシャンパンの中には銀箔の欠片が待っている。それが店内の照明に反射してキラキラと光り輝いている。一口飲めば、スッキリとした味わいで舌触りもなめらかだった。
「おいし」
と小さくつぶやけば、ウォン・ポムが由羽を見て目元を狐のように細めている。
「先輩に聞きたかったんですけど、ここ最近ご機嫌じゃないですか? 何か良いことあったんですか?」
う、ばれてたのか。由羽は希逢との全てを話すわけにはいかないと思って曖昧に答える。
「うん。俺、動画配信サイトでインフルエンサーしてるんだけど、その登録者が10万人を突破したんだ。だから目標達成できて嬉しいっていうかさ……」
「えーっ!! 教えてくださいよ。知らなかった」
目をまん丸くさせてウォン・ポムが頬を膨らます。ちょっと拗ねてるみたいだ。その表情が小動物みたいにかわいくて笑ってしまう。
「じゃあお祝いしなくちゃですね」
「いやいや、いいよ。気持ちだけでホント嬉しいからさ」
「むう。先輩って礼儀正しくて真面目でザ・日本人だと思うけどたまには俺に頼ってほしいなあ」
「え……」
首を傾けてウォン・ポムは由羽を見つめる。ウォン・ポムの頬が紅く染まっている。やっぱりお酒弱いんだ。無理して飲まなくていいよ、と言おうと思ったのに。その言葉を飲み込むことになった。
「ふ」
ウォン・ポムの唇が由羽の唇に押し当てられている。ふに、とした感触に持っていたグラスを零しそうになった。慌ててカウンターに置く。口づけをされたのは数秒くらいなはずなのに、由羽にはもっと長く感じた。
「なっ、どうして……」
「ううん。行こっか」
由羽が支払いを済ませていたことに気づいたウォン・ポムが申し訳なさそうに謝る。
「すみません。お会計……」
「気にしないで。俺が払いたかっただけだから。さ、2軒目探そ。この辺詳しいの?」
「あ……ありがとう、ございます。ええと、馴染みの店もありますけどそこだと店員からちょっかいかけられそうだから、新しい店探しましょ」
「うん。探そ」
ウォン・ポムが地図アプリを開いて道を確かめてくれる。雰囲気の良さそうなバーを見つけたというのでそこへ向かう。久しぶりに外で酒を飲んだ由羽は熱を持った身体と冬空のしんとした空気にあてられて、サウナで整うような心地良さを感じていた。後輩とお酒飲むの楽しいかも。さっきも職場では知らなかったウォン・ポムのこと知れたし。
「この地下にあるみたいです。入ってみましょ」
ウォン・ポムがバーのドアを開くとカランカランと鐘の音が鳴り響いた。モダン調なレンガ造りの壁紙と仄暗い店内。こぢんまりとしたバーらしく、カウンター席しかなかった。バーの店員に声をかけられて、目の前の席に座ることになった。穴場のバーらしく、あまり人がいない。BGMが古典的なクラシックミュージックで、正直すぐに眠たくなってしまいそうだ。由羽は自分の頬をつまみながら、隣に腰掛けるウォン・ポムを見る。バーに慣れていない由羽よりも、バー慣れをしているウォン・ポムに注文を任せる。
「先輩。かんぱーい」
「かんぱい」
シャンパングラスを傾け、コツンと合わせる。半透明のシャンパンの中には銀箔の欠片が待っている。それが店内の照明に反射してキラキラと光り輝いている。一口飲めば、スッキリとした味わいで舌触りもなめらかだった。
「おいし」
と小さくつぶやけば、ウォン・ポムが由羽を見て目元を狐のように細めている。
「先輩に聞きたかったんですけど、ここ最近ご機嫌じゃないですか? 何か良いことあったんですか?」
う、ばれてたのか。由羽は希逢との全てを話すわけにはいかないと思って曖昧に答える。
「うん。俺、動画配信サイトでインフルエンサーしてるんだけど、その登録者が10万人を突破したんだ。だから目標達成できて嬉しいっていうかさ……」
「えーっ!! 教えてくださいよ。知らなかった」
目をまん丸くさせてウォン・ポムが頬を膨らます。ちょっと拗ねてるみたいだ。その表情が小動物みたいにかわいくて笑ってしまう。
「じゃあお祝いしなくちゃですね」
「いやいや、いいよ。気持ちだけでホント嬉しいからさ」
「むう。先輩って礼儀正しくて真面目でザ・日本人だと思うけどたまには俺に頼ってほしいなあ」
「え……」
首を傾けてウォン・ポムは由羽を見つめる。ウォン・ポムの頬が紅く染まっている。やっぱりお酒弱いんだ。無理して飲まなくていいよ、と言おうと思ったのに。その言葉を飲み込むことになった。
「ふ」
ウォン・ポムの唇が由羽の唇に押し当てられている。ふに、とした感触に持っていたグラスを零しそうになった。慌ててカウンターに置く。口づけをされたのは数秒くらいなはずなのに、由羽にはもっと長く感じた。
「なっ、どうして……」
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