スパダリDomに愛されると天使Subは溶けてしまうよ

子犬一 はぁて

文字の大きさ
117 / 288

117

しおりを挟む
 ピッと僕の斜め前で機械音が鳴った。僕は背中を押されて足を進める。

「右足上げて……そう。次は左足」

 相良さんは僕の靴を脱がしているらしい。ということは、ここは室内? 

「こっちだよ。……足元段差あるから気をつけて」

 相良さんの注意を聞いて、僕はゆっくりと足を上げる。あれ、でも足の高さは変わらなくて。僕の右足はすかすかと空中を舞う。くす、と相良さんの笑い声が頭の後ろで聞こえた。

「ごめん。今の嘘。李子くんを困らせたかった。そのまま歩いて大丈夫だよ」

 僕は内心むっとむくれてしまう。相良さん意地悪だ……。10歩ほど進んでから相良さんの手が離れた。僕は目的地に着いたんだと思って、目元に巻かれたネクタイを外そうと手をかけた。

kneelおすわり

「っ」

 相良さんのCommandが耳の奥で響く。

「だめだよ。勝手に外そうとしちゃ」

 斜め前からの声を耳で追う。相良さんは僕の近くを円を描くように歩いているらしく、あちらこちらから声が聞こえた。

「今、李子くんは視界を奪われた。だから、異常に聴覚が発達してる」

 今度は後ろから相良さんの声がする。

「振り向かないで。前を向いたまま……今から5分間、声を出したらだめだよ」

 すっ、と相良さんの気配が遠のくのを感じた。声を出したらだめ。その言葉が僕の体を支配する。

「っ」

 じゅ、と耳に触れる熱。僕は口元に手を被せて震えた。相良さんは僕の耳たぶを甘噛みしている。舌先をすぼめて、僕の右耳に侵入した。なに、これ。耳の中熱くて……。何よりもじゅ、じゅと鳴る音が恥ずかしい。水音が鼓膜で響く。奥深くまで、僕の体の1番深くまで届く。相良さんは何も言わない。無言で僕の耳を吸う。ぱちん、と僕の着ているシャツのボタンが外れる。胸元に相良さんの手がまわって、静かに服を脱がされていく。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【BL】捨てられたSubが甘やかされる話

橘スミレ
BL
 渚は最低最悪なパートナーに追い出され行く宛もなく彷徨っていた。  もうダメだと倒れ込んだ時、オーナーと呼ばれる男に拾われた。  オーナーさんは理玖さんという名前で、優しくて暖かいDomだ。  ただ執着心がすごく強い。渚の全てを知って管理したがる。  特に食へのこだわりが強く、渚が食べるもの全てを知ろうとする。  でもその執着が捨てられた渚にとっては心地よく、気味が悪いほどの執着が欲しくなってしまう。  理玖さんの執着は日に日に重みを増していくが、渚はどこまでも幸福として受け入れてゆく。  そんな風な激重DomによってドロドロにされちゃうSubのお話です!  アルファポリス限定で連載中

世界で一番優しいKNEELをあなたに

珈琲きの子
BL
グレアの圧力の中セーフワードも使えない状態で体を弄ばれる。初めてパートナー契約したDomから卑劣な洗礼を受け、ダイナミクス恐怖症になったSubの一希は、自分のダイナミクスを隠し、Usualとして生きていた。 Usualとして恋をして、Usualとして恋人と愛し合う。 抑制剤を服用しながらだったが、Usualである恋人の省吾と過ごす時間は何物にも代えがたいものだった。 しかし、ある日ある男から「久しぶりに会わないか」と電話がかかってくる。その男は一希の初めてのパートナーでありSubとしての喜びを教えた男だった。 ※Dom/Subユニバース独自設定有り ※やんわりモブレ有り ※Usual✕Sub ※ダイナミクスの変異あり

愛されSubは尽くしたい

リミル
BL
【Dom/Subユニバース】 玩具メーカーの取締役開発部長Dom(37)×元子役の大学生Sub(20) かつて天才子役として名を馳せていた天使 汐は、収録中にSub drop(サブドロップ)に陥り、生死の境をさまよう。 不安定になっていた汐を救ったのは、スーツ姿の男だった。 素性や名前も知らない。でも、優しく撫でて「いい子」だと言ってくれた記憶は残っている。 父親の紹介で、自身の欲求を満たしてくれるDomを頼るものの、誰も彼も汐をひたすらに甘やかしてくる。こんなにも尽くしたい気持ちがあるのに。 ある夜、通っているサロンで不正にCommand(コマンド)を使われ、心身ともにダメージを負った汐を助けたのは、年上の男だ。 それは偶然にも15年前、瀕死の汐を救った相手──深見 誠吾だった。 運命的な出会いに、「恋人にもパートナーにもなって欲しい」と求めるも、深見にきっぱりと断られてしまい──!? 一筋縄ではいかない17才差の、再会から始まるラブ! Illust » 41x様

幸せの温度

本郷アキ
BL
※ラブ度高めです。直接的な表現もありますので、苦手な方はご注意ください。 まだ産まれたばかりの葉月を置いて、両親は天国の門を叩いた。 俺がしっかりしなきゃ──そう思っていた兄、睦月《むつき》17歳の前に表れたのは、両親の親友だという浅黄陽《あさぎよう》33歳。 陽は本当の家族のように接してくれるけれど、血の繋がりのない偽物の家族は終わりにしなければならない、だってずっと家族じゃいられないでしょ? そんなのただの言い訳。 俺にあんまり触らないで。 俺の気持ちに気付かないで。 ……陽の手で触れられるとおかしくなってしまうから。 俺のこと好きでもないのに、どうしてあんなことをしたの? 少しずつ育っていった恋心は、告白前に失恋決定。 家事に育児に翻弄されながら、少しずつ家族の形が出来上がっていく。 そんな中、睦月をストーキングする男が現れて──!?

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

仕方なく配信してただけなのに恋人にお仕置される話

カイン
BL
ドSなお仕置をされる配信者のお話

カテーテルの使い方

真城詩
BL
短編読みきりです。

借金のカタに同居したら、毎日甘く溺愛されてます

なの
BL
父親の残した借金を背負い、掛け持ちバイトで食いつなぐ毎日。 そんな俺の前に現れたのは──御曹司の男。 「借金は俺が肩代わりする。その代わり、今日からお前は俺のものだ」 脅すように言ってきたくせに、実際はやたらと優しいし、甘すぎる……! 高級スイーツを買ってきたり、風邪をひけば看病してくれたり、これって本当に借金返済のはずだったよな!? 借金から始まる強制同居は、いつしか恋へと変わっていく──。 冷酷な御曹司 × 借金持ち庶民の同居生活は、溺愛だらけで逃げ場なし!? 短編小説です。サクッと読んでいただけると嬉しいです。

処理中です...