【完結】うちの大公妃は肥満専攻です!

ariya

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4 図書館での襲撃

 ジャンルイジへの宣言の後、ルドヴィカは執事長に引きずられる形で自室へと案内された。もう少し会話はしておきたいが、動揺しまくりのジャンルイジとあれ以上の会話が成立するとは思えないので自分の存在をアピールできただけよしとしよう。
 治療開始宣言は大事なのだ。

 数日後に必要なものがあれば何なりとと言われたのでルドヴィカは図書館で医学の本を読ませてもらうことを望んだ。
 思った以上にこの世界の医療は独自の発展を進んでいるようだ。
 治癒魔法というものもあるようでなかなか便利なものである。

 何故か前世の朱美の記憶と適応する知識がいくつも散見される。
 世界や文化が違えば用語が違うのに、妙に用語がしっくりとくる。なぜか検査や治療方法もしっくりくるものだった。
 思ったよりも早く自分の知識とすり合わせができそうだ。

「これがチート能力というものか」

 違う。
 先駆者たちが妙に朱美の世界に近い科学と理論を敷き詰めた医学知識を組み立ててくれているのだ。
 もしかするとルドヴィカと同じように異世界の日本、もしくは海外からの転生者がいるのかもしれない。

「なーんて考えすぎよね」

 とりあえず先駆者ありがとうと感謝をすべきだろう。

 それにしても前世でこれだけの治療方法や薬があるなど、何故ジャンルイジを救えなかったのか。
 前世のルドヴィカがこの本を読んだからといってどうにかできた訳でもないのだが。

 とりあえず、今ジャンルイジに関して必要なこと。

 それは減量である。

 あの体重、あの肥満体型が悲劇を生みだした。

「といっても、何があってああなったのか」

 執事長からの情報ではジャンルイジの身長は183cmである。
 この世界の体重計では残念であるが、100kgまでしか測定できない。
 実際のジャンルイジの体格から、150kgはゆうに超えているだろう。

 だが、今のルドヴィカは2度の転生を越えた者である。
 前世は肥満症も専門的に診ていた医者である。
 10年の経験によりつちかったおおまかな目安では、BMIは45ほど。
 150kgはゆうに超えていることだろう。

「んじゃ、標準体重はっと……」

 ぱちぱちとそろばんをはじきだし、計算していく。
 (身長/100)の2乗に、さらに22をかけていく。

「1.83×1.83×22……73.675……。となると、せめて80kg以下は目指さないと全盛期の姿に戻れない? いや、筋肉量もあればもう少しあってもいいのかな」

 最低でも50kgは減らしておきたい。

「一気に体重を減らしても体の負荷がかかりすぎる。基本現体重の0.03%減量を3から6か月の間に目指す。その後は1か月に1~2kg程の減量。そうなると2,3年の時間は必要ね」

 順調にいけばの話である。途中のリバウンドや挫折も計算に入れればさらに時間を要すことだろう。

 だが、めげてはいけない。

 ルドヴィカはジャンルイジの妻になったのだ。
 肥満治療は家族の協力が大きな力になる。

 執事長から聞いたところ肖像画と同じ体格だったのは3年前のことだったようだ。2年前はデスクワークが重なって少し小太りになったが、肥満が激化してしまったのはこの2年の間である。部屋に引きこもったのも2年前だった。

「一体何が、2年前……2年」

 2年前何があったかと考えたところルドヴィカは意識をよそへと向けようとした。だが、目を背けてはならない。逃げてはいけない。

「あいた!」

 突然頭に衝撃が走ってルドヴィカは悲鳴をあげた。
 頭を撫でながらみてみると足元にぽつんとりんごが落ちていた。
 こんなものが直撃してはそりゃ痛い。

「えいえい、悪女め!」
「悪女を成敗するんだ」

 本棚に隠れていた小さい子供がぽんぽんと両手に抱えていたりんごをルドヴィカへと投げつけて来た。
 ルドヴィカはぱしっとりんごを右手で受け止めた。
 あまりの動作に少年たちはぽかんと口を開く。思わずすげと声がでた。

「っふ、高校時代ソフトボール部していた私をなめちゃいけない」

 とはいえ、少年はなかなか良い投手である。受け取った右手がじんじんと痛む。

「く、来るな! 悪女め」

 椅子から立ち上がったルドヴィカは少年たちへと近づいていく。

「君たちは悪いことをしました」

 ルドヴィカはりんごを握りしめながら声をかけていく。

「人に物を投げつける行為、これは悪いことです」
「悪女なんだから仕方ないだろう」
「人を悪女というのもよろしくありません。仮に本当に悪女だったとしても面と向かって言わないのが礼儀です」

 前世の贅沢三昧のルドヴィカであれば呼ばれて仕方ないが、今のルドヴィカは慎ましい日々を送っている。
 やはり今は呼ばれる筋合いなどないだろう。

「そして、食べ物を粗末にする行為は許せません」

 ルドヴィカの怒りのオーラに少年たちは悲鳴をあげた。

「うるさいですよ!」

 さすがに司書が駆けつけてきた。その隙に少年たちはささっと逃げ出した。

「大公妃……あ、これは」

 すぐに何があったか察した。あたりにりんごが散らばっている。
 少年たちがルドヴィカに向かって投げつけたのだというと司書が代わりに謝った。

「今の子は?」
「魔法棟の弟子たちです」

 魔法棟は魔法学の研究所であり、多くの魔法使いとその弟子たちが所属している。

「本当に申し訳ありません」
「どうしてあなたが謝るのかしら」

 ルドヴィカは首を傾げた。

「あれは私の弟の弟子たちなので……」
「あら」

 これはちょうどいいとルドヴィカは閃いた。
 魔法棟にはいずれは足を運ぶ予定だった。ジャンルイジ減量計画の為に。

「もしよければその弟さんを紹介していただけますか?」
「えっ……」

 司書は後ずさった。何故そこまで警戒するのか。
 よくみれば司書の顔は地味ながら整った顔立ちである。

「別に変な気は起こしませんよ。ただ、少し今後の治療計画の相談をしたかっただけです」
「失礼いたしました。その弟は大公妃に会いたがらないと思います」
「何故かしら」

 司書は複雑な表情を浮かべた。

「別に怒らないわ。罪にも問わないから言ってごらんなさい」
「原因はその、大公妃さまの妹のアリアンヌ様のことで」

 ここにきてアリアンヌが来るとは思わなかった。

 司書の名はバルド・フィオーレ。
 代々大公家に仕える学者の家系であった。
 弟の名はルフィーノ。バルドが言うにはかなり顔立ちが整った美青年なのだという。
 普段は魔法棟に籠っているが、時々薬草摘みに庭園を訪れることがあった。
 そこでアリアンヌと遭遇し、アリアンヌはルフィーノの顔を気に入り虜にしようと迫った。
 この時、ルフィーノはアリアンヌの危険を察して逃げたが、アリアンヌは諦めずにルフィーノを追いかけてきて、彼の研究の邪魔ばかりしてきた。
 ルフィーノはついに我慢できずに魔法の知識を詰め込んでアリアンヌの魔法を見極めて、術式を完成させアリアンヌの持つ魔法を無効化した。これにより取り巻きとなっていた騎士たちの目を覚まさせた。
 正気に戻った騎士たちはアリアンヌを軽蔑のまなざしで睨み、自信を失ったアリアンヌは逃げるように大公城から去っていったという。
 アリアンヌが訪問した半年後のことだという。

 話を聞きルドヴィカは頭を抱えた。
 ここで妹の魅了魔法に気づいた者が現れるとは。それよりも妹の魅了魔法を破った魔法使いがいるとは思いもしなかった。是非ルフィーノに会っておきたいがその前にすべきことがあった。

「その、妹がいろいろとたいへんなことをしていたようで」

 ルドヴィカはぺこりとバルドに謝罪した。貴婦人たるもの従者・臣下に簡単に頭を下げるものではないが、それでも居たたまれなくなってしまった。
 身内のしでかしたことだし責任は感じてしまう。

「いえ、大公妃がしたことではありませんので」

 バルドは手を振ってルドヴィカに顔をあげるように頼んだ。
 しばらくして彼はルドヴィカの席に置かれている書物をみた。

「ここ最近、大公妃のお姿を拝見しておりますがあなたは大層勉強熱心な方のようで」
「え、そうですか?」
「はい。このように難しい医学の本を何日も読み込むなど」

 前世の記憶のおかげで何とか読めているだけである。少しこそばゆい。

「一体何の為に勉強されているのでしょうか。もしかして治療院に興味とかあるのでしょうか?」

 大公領は長年の騎馬民族との争いの為に治癒魔法や医学が発展していた。特に外傷の対応方法については目覚ましい進化を遂げてある。

「あー、えーっと」

 ルドヴィカは目を泳がせた。治療院に興味など高尚な気持ちはなかったのだが。

「実は大公殿下の肥満を治療したくて」
「治療? 肥満を?」

 バルドは首を傾げた。
 そういえば、肥満医学はそれほど発展していないようである。
 糖尿病や内分泌に関しては海外の語学で書かれた本の方が詳しい。
 それは地域性の問題なのかもしれない。
 この大公領では肥満は病気としてみなされていなかった。
 肥満は怠惰な生活によってなるものとみなされて、だらしないからそういう風になるのだと思われている。
 さすがに大公に対してそのような不敬な発言はできないだろうが、それでも治療するものという認識が希薄のようだ。

「肥満は治療するものです!」

 ルドヴィカははっきりと言った。
 何とかバルドに肥満治療の意義について語った。
 そして肥満の原因は食生活だけの問題ではないことも必死にいう。

「あ」

 今の行為はいくらなんでもよくなかったかもしれない。知識の弾け散らかしだっただろう。生意気だったかもしれない。
 何しろ目の前の男は司書、学者の一族の者である。
 きっと面白くなかっただろう。

「素晴らしい」

 バルドは目を輝かせた。

「肥満をそのように考えるなど、理解はすぐにはできませんでしたが大公妃の必死な説明に感銘を受けました。なるほど、肥満医学……この国ではあまり重要視されていませんが、この南国の本には書かれていますね」

 理解は得られなかったが熱意は認められたようである。

「大公妃がお望みであれば、他にも肥満医学についての書物がないか探して取り寄せてみましょう」

 バルドの提案は思いもしないことでルドヴィカは喜んだ。
 資料を集めてくれる存在はありがたい。

「ええ、是非……というかいいのかしら」
「はい。ルドヴィカ大公妃がお望みのものは可能な限り叶えるようにと大公からのお達し……あ」

 バルドはもごっと口に手をあてた。
 ジャンルイジに口留めされていた内容だったようだ。
 別に隠そうとしなくても前世の記憶で既に知っている。知った時は何もかも遅かったのだが。

「いいのよ。大公様が私のことをよくしてくれているのはわかっているから。だから、少しでもあの方のお役に立ちたいの」
「素晴らしいことです。是非このバルド、協力させていただきます!」

 ここで協力者を得られたことは結構大きい。図書館は知恵の宝庫。専門家ではなくても、知恵を集める者が現れてくれた。
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