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ゴーレムは左腕を失い、左膝も粉砕されバランスを崩すと地面に倒れた。あと少しで討伐軍に届くと言う位置まで近付いた事でアプリット達は冷や冷や物の囮役を演じきる。
そこで彼等はグレアの指揮下でアレン・ドーソン捕縛に向けてゴーレムへと向けて移動する。そして残された司令官アプリット以下兵士たちは再度マルベールに入場し、館の接収と生存者の確認を行う。
「ふう、これで本当に終わりですわね」
サラは大きく息を吐き出し、目の前の状況から出番はないと判断する。それを見てマリアン達も大きく息を吐き、緊張感は維持しつつも体の力を抜く。彼女達は極秘部隊、未来の中核戦力と期待され相当重圧が有ったのだ。それを極上の結果で遂行し肩の荷が降りたことになる。
「お疲れさま、孝雄実」
「ああ、有難うエレオノーラ。でも俺はまだ一回しか投げていないから」
「一回も十回も同じよ。あれを一人で破壊したのは大きな功績よ」
サラ達はから少し離れていたからか安心してエレオノーラは思っていた事を孝雄実に対し労いの言葉を掛けた。だがその言葉は容易くサラの耳に届く。
「そうですわね。あれだけの巨体を投石だけで破壊した功績は非常に大きいですわね」
「ね、姉様!? ですが、我らも十分に戦果を挙げました!」
「そうですね、この銃も使い場所を間違えなければ十分に機能する事が分りました。ですが、これは更なる研究が必要です」
サラは孝雄実の投石が銃兵部隊の一点一斉射に勝っていると思っても敢えて口には出さなかった。
銃は誕生したばかりの武器であり、これから更なる改良が加えられ、発展進化の行程を何度となく繰り返すと考えているからだ。それに対して、あり得ない投石を披露したとはいえ、生身の力を用いているのだから自ずと限界を迎えると考えている。
「と、言う訳で部隊を移動させましょう。この場に留まれば手柄を全て持って行かれますから」
「はっ。それでは、移動する!!」
マリアンの言葉に銃兵は銃に装填していた火石と水石を捨てる。まだ使用出来るのだが、長時間使用しないと威力が減退する為必ず捨てる事と決められていた。
おりしも二つの部隊がゴーレムに進軍し、鉢合わせする。
「サラ・フロランス少佐、銃兵の威力この目でしっかりと確認した。よくやってくれた」
「コーンスッド子爵、有難う御座います。ですが、まだまだこれからですわ」
「そうだな、思わぬ戦闘で得た教訓は貴重だ。それを活かし王国の為更なる力を発揮して貰いたい」
「承知致しました。ところで、此方を御存じですの?」
部隊を分ける前、グレアは孝雄実をハバスロット帝国のスパイではないかと疑い、きつく締め上げた経緯がある。それを思い出したサラは彼にこの巨体について詳しく尋ねる。
「そうだな、これはハバスロット帝国の石製兵器だ。土石を加工し接着と動力は……、人間の血肉だ」
グレアは体を起こせなくなっているゴーレムの心臓部へと向かい、何かを探りながら説明を行う。
「人間の血肉!?」
「そうだ。おそらくマルベールの人口は大幅に減少している筈だ。あった、これが入口だ」
グレアは持っていた剣を心臓部に突き刺すと『バコッ』という音が聞こえる。
「数名上がってこい。フロランス少佐、副官と来るがいい」
「承知致しました。では行きましょう」
「はっ!」
ゴーレムの内部に進入出来たのは彼ら含め七名と非常に少なかった。何と言ってもこの兵器は一人乗りである為大人数は進入出来ない。この時孝雄実とエレオノーラは外でお留守番している。
「こ、これは……」
「解るかね、これがあのハバスロットが生み出した最悪の兵器なのだ」
「うっ……」
凄惨な光景に多少免疫が有ったサラも思わず口を押さえてしまった。
「な、何なのですかこれは……」
「人間の骨と肉と血だ。そして……、ふんっ!!」
ロボットアニメなどで見られるコックピットそのままに、骨格はそのまま骨で設えられ、壁は肉が敷き詰められていた。そしてその肉から延びる管が中央の棺に繋がりその中を血が通っていた。グレアはその棺に剣を突き立て梃の原理で強引に開放する。
「アレン・ドーソン……」
胸で手を組み、彼は眠っていた。だがその体には血がびっしりとこびり付いている。それを見てとうとう気分を害する兵士が現れた。
「気分は悪くなった者は出ろ。これは貴重なサンプルと為る。汚される訳にはいかん」
グレアも胃から込み上げるものはあっても一度体験している為、それほど酷くは無かった。だからこそ臆することなくこの様な事を成し遂げられる。
「これはな、マルベールに暮らす領民のそれだ」
「そんなっ! ではアレン・ドーソンはこれを動かす為に全てを犠牲にしたというのですか?」
マリアンはサラを押し退け思わずグレアに問い掛けてしまった。それを二人は咎めもせず、グレアは答える。
「そうなる。だが、何故この兵器が此処に在るのか、どの様に領民を集めたのか、盾にされた領民兵の家族が処刑されている筈だがその遺体が見えない、等などの疑問は残るが確実に領民を此処に投じている」
「お待ち下さい。遺体はこれには使用出来ないのですか?」
「ああ、殺されてから五秒で使用出来なくなる。基本は生きたままこれに取り込まれ一部とされる」
「生きたまま……」
「なんと非道な……」
サラとマリアンはこれを選択したドーソンに激しい怒りを覚える。そしてハバスロット帝国に対し憎悪を抱いた。その間にグレアは管を切り離し眠るドーソンを担ぎ上げる。
「さて、一先ず此処を出るぞ。長居するにしても我らの装備では病を引き起こす」
「はっ!」
これを維持するには核と為る生きた人間が棺に収まることが必要だった。それを取り外した今と為ってはゆっくりと腐敗が始まり約一年掛けて内部が腐り切る。後は繋ぎ止めていた土石が崩壊し、砂と為り姿を消す。最初に腐るのは彼女たちが居る場所で、備えを怠った状態でこの場に留まると死に到る病を発症する為注意が必要だった。
急ぎコックピットを脱したサラ達は地面に降り立つと新鮮な空気を肺に納め、これほど空気が美味いのか実感した。
「よいしょっと、おい、こいつを捕縛しろ」
「はっ!」
外で待機していた兵士にドーソンを拘束させるとこびり付いた血を拭うグレアは孝雄実へと視線を向ける。思わずあの時の事を思い出し緊張する孝雄実を他所に、彼は近付くと深々と頭を下げた。
「えっ?」
「済まなかった。君の事をスパイと疑った事許してほしい」
中年の身分確かな男が孝雄実に深々と頭を下げた事で周囲は騒然とする。これでも彼は子爵位を持ち、平民に対し頭を下げる事などまずあり得ない。
「あ、頭を上げて下さい」
「いや、君が許すまで上げる訳にはいかない」
「ゆ、許します! 許しますから!!」
周囲の視線は非常に厳しかった。中でもマリアンのそれは殺せそうなほどきつく、恐怖を抱いていた。その為か孝雄実は激しく狼狽し、許しを得たグレアは体勢を起こす。
「そうか、感謝する」
グレアはあの投石を行ったのが孝雄実だった事を知っている。これでも視力はすこぶる良く銃兵部隊もつぶさに見ていた。
「ウッ、こ、ここは……」
グレアの謝罪で和やかな雰囲気に為っていたところ、ようやく首謀者のアレン・ドーソンが目を覚ました。皆気持ちを入れ直し身構える。
「気付いたか、ドーソン」
「なっ、何者だ貴様!」
「私か? 私はコーンスッド子爵だ」
「コーンスッド……? っ!?」
「気付いたようだな。まあ同じ中央貴族の仲間であれば知らぬ方が悪いのだが……」
アレン・ドーソンはこの状況に理解出来ていなかった。思わず周囲を見渡し、自らの体にこれでもかと血が付いている事に驚いてしまった。
「正直に答えろ、お前はどの程度前から記憶を失くしている?」
「き、記憶を……?」
「そうだ。お前は確実に記憶を失っている筈だ。喫緊の記憶を思い起こしてみろ」
そこでドーソンは記憶を辿る。するとほとんどが白い靄にかき消され思い出せなかった。
「お、思い出せない……。教えてくれ! 俺は、俺は何をしていたのだ!!」
縋り付くドーソンにグレアは同情するが手を緩める事は考えていない。彼は廃絶と捕縛に到る記憶をごっそりと消していた。それは後に分る事だが、グレアだけはそうであると確信していた。
そこで彼等はグレアの指揮下でアレン・ドーソン捕縛に向けてゴーレムへと向けて移動する。そして残された司令官アプリット以下兵士たちは再度マルベールに入場し、館の接収と生存者の確認を行う。
「ふう、これで本当に終わりですわね」
サラは大きく息を吐き出し、目の前の状況から出番はないと判断する。それを見てマリアン達も大きく息を吐き、緊張感は維持しつつも体の力を抜く。彼女達は極秘部隊、未来の中核戦力と期待され相当重圧が有ったのだ。それを極上の結果で遂行し肩の荷が降りたことになる。
「お疲れさま、孝雄実」
「ああ、有難うエレオノーラ。でも俺はまだ一回しか投げていないから」
「一回も十回も同じよ。あれを一人で破壊したのは大きな功績よ」
サラ達はから少し離れていたからか安心してエレオノーラは思っていた事を孝雄実に対し労いの言葉を掛けた。だがその言葉は容易くサラの耳に届く。
「そうですわね。あれだけの巨体を投石だけで破壊した功績は非常に大きいですわね」
「ね、姉様!? ですが、我らも十分に戦果を挙げました!」
「そうですね、この銃も使い場所を間違えなければ十分に機能する事が分りました。ですが、これは更なる研究が必要です」
サラは孝雄実の投石が銃兵部隊の一点一斉射に勝っていると思っても敢えて口には出さなかった。
銃は誕生したばかりの武器であり、これから更なる改良が加えられ、発展進化の行程を何度となく繰り返すと考えているからだ。それに対して、あり得ない投石を披露したとはいえ、生身の力を用いているのだから自ずと限界を迎えると考えている。
「と、言う訳で部隊を移動させましょう。この場に留まれば手柄を全て持って行かれますから」
「はっ。それでは、移動する!!」
マリアンの言葉に銃兵は銃に装填していた火石と水石を捨てる。まだ使用出来るのだが、長時間使用しないと威力が減退する為必ず捨てる事と決められていた。
おりしも二つの部隊がゴーレムに進軍し、鉢合わせする。
「サラ・フロランス少佐、銃兵の威力この目でしっかりと確認した。よくやってくれた」
「コーンスッド子爵、有難う御座います。ですが、まだまだこれからですわ」
「そうだな、思わぬ戦闘で得た教訓は貴重だ。それを活かし王国の為更なる力を発揮して貰いたい」
「承知致しました。ところで、此方を御存じですの?」
部隊を分ける前、グレアは孝雄実をハバスロット帝国のスパイではないかと疑い、きつく締め上げた経緯がある。それを思い出したサラは彼にこの巨体について詳しく尋ねる。
「そうだな、これはハバスロット帝国の石製兵器だ。土石を加工し接着と動力は……、人間の血肉だ」
グレアは体を起こせなくなっているゴーレムの心臓部へと向かい、何かを探りながら説明を行う。
「人間の血肉!?」
「そうだ。おそらくマルベールの人口は大幅に減少している筈だ。あった、これが入口だ」
グレアは持っていた剣を心臓部に突き刺すと『バコッ』という音が聞こえる。
「数名上がってこい。フロランス少佐、副官と来るがいい」
「承知致しました。では行きましょう」
「はっ!」
ゴーレムの内部に進入出来たのは彼ら含め七名と非常に少なかった。何と言ってもこの兵器は一人乗りである為大人数は進入出来ない。この時孝雄実とエレオノーラは外でお留守番している。
「こ、これは……」
「解るかね、これがあのハバスロットが生み出した最悪の兵器なのだ」
「うっ……」
凄惨な光景に多少免疫が有ったサラも思わず口を押さえてしまった。
「な、何なのですかこれは……」
「人間の骨と肉と血だ。そして……、ふんっ!!」
ロボットアニメなどで見られるコックピットそのままに、骨格はそのまま骨で設えられ、壁は肉が敷き詰められていた。そしてその肉から延びる管が中央の棺に繋がりその中を血が通っていた。グレアはその棺に剣を突き立て梃の原理で強引に開放する。
「アレン・ドーソン……」
胸で手を組み、彼は眠っていた。だがその体には血がびっしりとこびり付いている。それを見てとうとう気分を害する兵士が現れた。
「気分は悪くなった者は出ろ。これは貴重なサンプルと為る。汚される訳にはいかん」
グレアも胃から込み上げるものはあっても一度体験している為、それほど酷くは無かった。だからこそ臆することなくこの様な事を成し遂げられる。
「これはな、マルベールに暮らす領民のそれだ」
「そんなっ! ではアレン・ドーソンはこれを動かす為に全てを犠牲にしたというのですか?」
マリアンはサラを押し退け思わずグレアに問い掛けてしまった。それを二人は咎めもせず、グレアは答える。
「そうなる。だが、何故この兵器が此処に在るのか、どの様に領民を集めたのか、盾にされた領民兵の家族が処刑されている筈だがその遺体が見えない、等などの疑問は残るが確実に領民を此処に投じている」
「お待ち下さい。遺体はこれには使用出来ないのですか?」
「ああ、殺されてから五秒で使用出来なくなる。基本は生きたままこれに取り込まれ一部とされる」
「生きたまま……」
「なんと非道な……」
サラとマリアンはこれを選択したドーソンに激しい怒りを覚える。そしてハバスロット帝国に対し憎悪を抱いた。その間にグレアは管を切り離し眠るドーソンを担ぎ上げる。
「さて、一先ず此処を出るぞ。長居するにしても我らの装備では病を引き起こす」
「はっ!」
これを維持するには核と為る生きた人間が棺に収まることが必要だった。それを取り外した今と為ってはゆっくりと腐敗が始まり約一年掛けて内部が腐り切る。後は繋ぎ止めていた土石が崩壊し、砂と為り姿を消す。最初に腐るのは彼女たちが居る場所で、備えを怠った状態でこの場に留まると死に到る病を発症する為注意が必要だった。
急ぎコックピットを脱したサラ達は地面に降り立つと新鮮な空気を肺に納め、これほど空気が美味いのか実感した。
「よいしょっと、おい、こいつを捕縛しろ」
「はっ!」
外で待機していた兵士にドーソンを拘束させるとこびり付いた血を拭うグレアは孝雄実へと視線を向ける。思わずあの時の事を思い出し緊張する孝雄実を他所に、彼は近付くと深々と頭を下げた。
「えっ?」
「済まなかった。君の事をスパイと疑った事許してほしい」
中年の身分確かな男が孝雄実に深々と頭を下げた事で周囲は騒然とする。これでも彼は子爵位を持ち、平民に対し頭を下げる事などまずあり得ない。
「あ、頭を上げて下さい」
「いや、君が許すまで上げる訳にはいかない」
「ゆ、許します! 許しますから!!」
周囲の視線は非常に厳しかった。中でもマリアンのそれは殺せそうなほどきつく、恐怖を抱いていた。その為か孝雄実は激しく狼狽し、許しを得たグレアは体勢を起こす。
「そうか、感謝する」
グレアはあの投石を行ったのが孝雄実だった事を知っている。これでも視力はすこぶる良く銃兵部隊もつぶさに見ていた。
「ウッ、こ、ここは……」
グレアの謝罪で和やかな雰囲気に為っていたところ、ようやく首謀者のアレン・ドーソンが目を覚ました。皆気持ちを入れ直し身構える。
「気付いたか、ドーソン」
「なっ、何者だ貴様!」
「私か? 私はコーンスッド子爵だ」
「コーンスッド……? っ!?」
「気付いたようだな。まあ同じ中央貴族の仲間であれば知らぬ方が悪いのだが……」
アレン・ドーソンはこの状況に理解出来ていなかった。思わず周囲を見渡し、自らの体にこれでもかと血が付いている事に驚いてしまった。
「正直に答えろ、お前はどの程度前から記憶を失くしている?」
「き、記憶を……?」
「そうだ。お前は確実に記憶を失っている筈だ。喫緊の記憶を思い起こしてみろ」
そこでドーソンは記憶を辿る。するとほとんどが白い靄にかき消され思い出せなかった。
「お、思い出せない……。教えてくれ! 俺は、俺は何をしていたのだ!!」
縋り付くドーソンにグレアは同情するが手を緩める事は考えていない。彼は廃絶と捕縛に到る記憶をごっそりと消していた。それは後に分る事だが、グレアだけはそうであると確信していた。
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