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サラを隊長とする極秘部隊は討伐軍とは別の場所に位置していた。ゴーレムと対峙するのは討伐軍の本隊であり、あの物体もその様に考え行動していた。
「この位置ならばあの化け物も気付く事は無いでしょう」
彼女の部隊が居る場所は本隊より真東の木々が生える身を隠すのに十分な場所だった。幾分小山に為っていて、射撃を阻害する物は無い。この部隊にとってこの上ない絶好のポジションだった。
「ところで彼は何故小石を集めているの?」
「投げる為です」
「はっ? 今何と?」
「ですから投げる為です、サラ様」
この部隊にはエレオノーラと孝雄実も参加し、彼はこの周辺で投げるに適した小石の探索を行っていた。その事を疑問に感じてサラは彼女に尋ねたが、何時もの事とごく当たり前に答えてしまう。それに対し、サラは珍しく茫然としてしまい、後ろに立つマリアンは顔を真っ赤にしていた。
「投石する為に我が部隊を待たせているというのか!!」
「いいえ、決して通常の投石では御座いません。ですので……」
「では待ちましょう」
「良いのですか、姉様?」
「良いのです」
彼女にとって姉サラの言葉は絶対だった。ここで否と言えばそれは過去に誓った約束を破る事と為り、彼女は渋々折れた。暫くして、サラの命令に従い待っていると孝雄実が戻って来る。
「す、すみません。遅くなりま、した……?」
場の空気は最悪だった。マリアンは怒りを惜しげもなく撒き散らし、その前でサラは微笑み、エレオノーラは疲れた表情を見せていた。他にも兵士たちは同様に不満げな表情で孝雄実を出迎える。それに当てられた孝雄実は恐怖する。
「戻りましたね。では早速攻撃を行いましょう」
「はっ、総員準備!!」
今まで我慢したからか、マリアンを始め兵士の動きはとにかく早かった。銃を撃つ為には準備が必要だった。一つは火石と水石だ。それを左右の専用ポケットに納める事で銃としての機能を発揮できる。加えて今回は威力を増す為に鉄の玉を用意していた。これは対石製兵器として造られた銃の真価を発揮する為の物で、鉄の球の威力が火の玉と合成され、硬い物も貫通し爆発させる徹甲弾の役割が与えられていた。
「これは我が銃兵部隊の試金石ですわね。先ずはあの邪魔な腕を破壊しましょう」
「はっ、総員左腕上腕部を狙え! 構え……、撃てっ!!」
マリアンの号令で三十名からなる銃兵部隊は一斉に引き金を引いた。一斉射と為ると激しい爆音が響き渡り、風圧もそれなりに発生する。エレオノーラは間近で見る銃の威力に圧倒される。
「冷却!!」
銃に取り付けてあるレバーを切り替えると即座に水石が起動して銃身を冷やす。その為水蒸気が発生し、密集している事もあって靄が生まれた。大爆音が前方から聞こえ、靄が晴れるとそこには腕を破壊されたゴーレムが存在する、訳ではなかった。本来ならば腕は破壊され、大質量が地面に落下していた筈だった。
「なっ!? 効いていないのか!?」
一斉射撃でも火力を目標一点に集中した事で必ず粉砕出来ると考えていたマリアンはほぼ無傷の状態だった事に愕然とする。これには囮と為っていた本隊も驚愕する。
だがグレアだけはその結果を受けて大きな怒りを抱いた。
「くそっ、それほどまで血を集めたのか!!」
石製兵器は土石を用いるのだが、それだけでは何の効果もない。この石の特殊性は人間の血をどの程度注いだかにより威力、強度が増す。彼はその事を知る唯一の人間であり、マルベールで何が行われたのかが手に取る様に分ってしまった。
「慌てる事はありません。マリアン、第二射の用意を」
マリアンを始め兵士たちの動揺を他所にサラは落ち着き払い第二斉射の用意を促す。その態度に見る見るうちに彼女たちは落ち着きを取り戻す。
「ですがその前に、孝雄実さんの投石を見せて頂きます。よろしいですね?」
「は、はい。狙いは左腕ですよね?」
サラは「勿論です」と答え、孝雄実は早速小石を一つ取り上げて投球モーションに入る。
「変わった投げ方をするのですね、エレオノーラ」
「私も最初は驚きました。ですが、驚くのはこの後です」
エレオノーラは自信を持って孝雄実の投石を誇る。あの威力を見た事がなければたかが投石としか考えられない。だが、彼女はあの光景を知り、命を助けられている。その自信に満ち溢れた彼女を見てサラはお手並み拝見と黙り込み、孝雄実を見詰める。
そうとは知らない孝雄実は振り被ると何時もの通り程良い力加減で右腕を振り抜いた。
その瞬間、サラ達は信じられない物を見てしまう。
指から放れたと思ったその瞬間、目にも止まらぬ速さで飛び去り、瞬く間にゴーレムの左腕に衝突する。
「やったのか!」
銃よりも大きな衝突音と粉塵が発生するとマリアンの声が響き渡る。依然濛々と粉塵が舞う中、大きな音が再び聞こえてくるとさらなる粉塵が巻き起こった。
「グゥ、グォォオオオ!?」
ゴーレムからは悲鳴と咆哮の入り混じった音が聞こえ、孝雄実は小さくガッツポーズを決める。
「う、嘘だろ、あの腕を破壊したというのか……」
マリアンのプライドはずたずたになった。苦しい訓練を潜り抜け、フロランス侯爵家の名を汚さぬ様さらなる努力を続け、漸く得た活躍の場がぽっと出の男に奪われた事に我慢ならなかった。銃兵は一人一人が百名近くの部下を持てるだけの者たちであり、王国騎士団の兵士でも上位に位置する。それをして通用しなかったにも拘らず、孝雄実は容易く投石で破壊する事に納得出来なかった。
「これがエレオノーラの自信の根拠という事ですね?」
「その通りです。サラ様」
この光景は本隊から見た方が衝撃は大きかった。激しい火力が一斉に放たれる瞬間と一つの小石による攻撃で、後者が勝ると誰が考えるだろうか。一射目は無理でも二射目で、と考えるアプリットを始めとした幹部たちはその時を待っていた。だが飛んだのは一筋の石ころだった。ところがそれはゴーレムの左腕を粉砕し、修復する事なく地面に落下した。
「ば、バカな……」
「あれは投石ではないのか?」
様々な言葉が飛び交う中、銃兵ですら成しえなかった破壊を行った事に歓声が上がる。
それはマルベールで恐怖を味わった者ほどこの声は大きく、サラ達にもこの声は届いていた。マリアン以下の兵士たちはこの声が心底悔しく、皆一様に歯を食いしばる。
「まだ戦いは終わっていませんわ。その悔しさを次の目標に叩き込みなさい」
サラも悔しい思いはある。だからと言ってそれで終わりという訳にはいかず、目の前のゴーレムは動きを再開していた。
片腕を失いバランスを崩し一度動きを止めていたが、再び立ち上がると本隊へと移動を開始し始める。それをサラは冷静に見ていた。幸いにもサラ達に向かわなかった事で新たな目標が見つかる。
「次は脚を狙います。関節部を狙いなさい」
「はっ、は! 総員構え!! 左膝を狙う!! ……撃てぇ!!」
呼吸の合った一斉射は見事の一言だった。タイミングもほぼ一緒である為命中した瞬間相当な威力が期待出来る。
「ど、どうだ!!」
爆発音と粉塵で再び視界が失われ、マリアンの期待の籠った声が響き渡る。
そして、粉塵が収まるとゴーレムは何ともなく立っている様に見える。その光景に皆は落胆する。
「だ、駄目か……」
流石のサラも心が折れそうになるが、それにしては動きが無いと考え、目を凝らすと僅かな変化を発見する。
「マリアン、攻撃箇所をしっかり見なさい!」
「攻撃箇所ですか……。あっ!?」
そこには横の亀裂が確りと刻まれていた。時間が経つにつれ、ゴーレムの上半身は小刻みに揺れ始め、亀裂に掛かる力が限界を超えた瞬間、膝部分が砕け散りバランスを崩し倒壊した。
「う、ウォオオオー!! やったぞ! 倒したぞ!!」
兵士たちは互いに抱き合い銃兵の威力が発揮できたことを喜んだ。
「倒したのか……」
「まだ分らん。だが、これであれは立ち上がれない」
唯一ゴーレムを知るグレアはこれで内部へと進入する事が出来ると考え、次なる先頭を進言する。
「さあ、内部に籠る者たちを捕縛しましょう、エルノアン司令官」
脅威は無くなったと考えるグレアの提案で討伐軍は最後の戦いに突入する。
「この位置ならばあの化け物も気付く事は無いでしょう」
彼女の部隊が居る場所は本隊より真東の木々が生える身を隠すのに十分な場所だった。幾分小山に為っていて、射撃を阻害する物は無い。この部隊にとってこの上ない絶好のポジションだった。
「ところで彼は何故小石を集めているの?」
「投げる為です」
「はっ? 今何と?」
「ですから投げる為です、サラ様」
この部隊にはエレオノーラと孝雄実も参加し、彼はこの周辺で投げるに適した小石の探索を行っていた。その事を疑問に感じてサラは彼女に尋ねたが、何時もの事とごく当たり前に答えてしまう。それに対し、サラは珍しく茫然としてしまい、後ろに立つマリアンは顔を真っ赤にしていた。
「投石する為に我が部隊を待たせているというのか!!」
「いいえ、決して通常の投石では御座いません。ですので……」
「では待ちましょう」
「良いのですか、姉様?」
「良いのです」
彼女にとって姉サラの言葉は絶対だった。ここで否と言えばそれは過去に誓った約束を破る事と為り、彼女は渋々折れた。暫くして、サラの命令に従い待っていると孝雄実が戻って来る。
「す、すみません。遅くなりま、した……?」
場の空気は最悪だった。マリアンは怒りを惜しげもなく撒き散らし、その前でサラは微笑み、エレオノーラは疲れた表情を見せていた。他にも兵士たちは同様に不満げな表情で孝雄実を出迎える。それに当てられた孝雄実は恐怖する。
「戻りましたね。では早速攻撃を行いましょう」
「はっ、総員準備!!」
今まで我慢したからか、マリアンを始め兵士の動きはとにかく早かった。銃を撃つ為には準備が必要だった。一つは火石と水石だ。それを左右の専用ポケットに納める事で銃としての機能を発揮できる。加えて今回は威力を増す為に鉄の玉を用意していた。これは対石製兵器として造られた銃の真価を発揮する為の物で、鉄の球の威力が火の玉と合成され、硬い物も貫通し爆発させる徹甲弾の役割が与えられていた。
「これは我が銃兵部隊の試金石ですわね。先ずはあの邪魔な腕を破壊しましょう」
「はっ、総員左腕上腕部を狙え! 構え……、撃てっ!!」
マリアンの号令で三十名からなる銃兵部隊は一斉に引き金を引いた。一斉射と為ると激しい爆音が響き渡り、風圧もそれなりに発生する。エレオノーラは間近で見る銃の威力に圧倒される。
「冷却!!」
銃に取り付けてあるレバーを切り替えると即座に水石が起動して銃身を冷やす。その為水蒸気が発生し、密集している事もあって靄が生まれた。大爆音が前方から聞こえ、靄が晴れるとそこには腕を破壊されたゴーレムが存在する、訳ではなかった。本来ならば腕は破壊され、大質量が地面に落下していた筈だった。
「なっ!? 効いていないのか!?」
一斉射撃でも火力を目標一点に集中した事で必ず粉砕出来ると考えていたマリアンはほぼ無傷の状態だった事に愕然とする。これには囮と為っていた本隊も驚愕する。
だがグレアだけはその結果を受けて大きな怒りを抱いた。
「くそっ、それほどまで血を集めたのか!!」
石製兵器は土石を用いるのだが、それだけでは何の効果もない。この石の特殊性は人間の血をどの程度注いだかにより威力、強度が増す。彼はその事を知る唯一の人間であり、マルベールで何が行われたのかが手に取る様に分ってしまった。
「慌てる事はありません。マリアン、第二射の用意を」
マリアンを始め兵士たちの動揺を他所にサラは落ち着き払い第二斉射の用意を促す。その態度に見る見るうちに彼女たちは落ち着きを取り戻す。
「ですがその前に、孝雄実さんの投石を見せて頂きます。よろしいですね?」
「は、はい。狙いは左腕ですよね?」
サラは「勿論です」と答え、孝雄実は早速小石を一つ取り上げて投球モーションに入る。
「変わった投げ方をするのですね、エレオノーラ」
「私も最初は驚きました。ですが、驚くのはこの後です」
エレオノーラは自信を持って孝雄実の投石を誇る。あの威力を見た事がなければたかが投石としか考えられない。だが、彼女はあの光景を知り、命を助けられている。その自信に満ち溢れた彼女を見てサラはお手並み拝見と黙り込み、孝雄実を見詰める。
そうとは知らない孝雄実は振り被ると何時もの通り程良い力加減で右腕を振り抜いた。
その瞬間、サラ達は信じられない物を見てしまう。
指から放れたと思ったその瞬間、目にも止まらぬ速さで飛び去り、瞬く間にゴーレムの左腕に衝突する。
「やったのか!」
銃よりも大きな衝突音と粉塵が発生するとマリアンの声が響き渡る。依然濛々と粉塵が舞う中、大きな音が再び聞こえてくるとさらなる粉塵が巻き起こった。
「グゥ、グォォオオオ!?」
ゴーレムからは悲鳴と咆哮の入り混じった音が聞こえ、孝雄実は小さくガッツポーズを決める。
「う、嘘だろ、あの腕を破壊したというのか……」
マリアンのプライドはずたずたになった。苦しい訓練を潜り抜け、フロランス侯爵家の名を汚さぬ様さらなる努力を続け、漸く得た活躍の場がぽっと出の男に奪われた事に我慢ならなかった。銃兵は一人一人が百名近くの部下を持てるだけの者たちであり、王国騎士団の兵士でも上位に位置する。それをして通用しなかったにも拘らず、孝雄実は容易く投石で破壊する事に納得出来なかった。
「これがエレオノーラの自信の根拠という事ですね?」
「その通りです。サラ様」
この光景は本隊から見た方が衝撃は大きかった。激しい火力が一斉に放たれる瞬間と一つの小石による攻撃で、後者が勝ると誰が考えるだろうか。一射目は無理でも二射目で、と考えるアプリットを始めとした幹部たちはその時を待っていた。だが飛んだのは一筋の石ころだった。ところがそれはゴーレムの左腕を粉砕し、修復する事なく地面に落下した。
「ば、バカな……」
「あれは投石ではないのか?」
様々な言葉が飛び交う中、銃兵ですら成しえなかった破壊を行った事に歓声が上がる。
それはマルベールで恐怖を味わった者ほどこの声は大きく、サラ達にもこの声は届いていた。マリアン以下の兵士たちはこの声が心底悔しく、皆一様に歯を食いしばる。
「まだ戦いは終わっていませんわ。その悔しさを次の目標に叩き込みなさい」
サラも悔しい思いはある。だからと言ってそれで終わりという訳にはいかず、目の前のゴーレムは動きを再開していた。
片腕を失いバランスを崩し一度動きを止めていたが、再び立ち上がると本隊へと移動を開始し始める。それをサラは冷静に見ていた。幸いにもサラ達に向かわなかった事で新たな目標が見つかる。
「次は脚を狙います。関節部を狙いなさい」
「はっ、は! 総員構え!! 左膝を狙う!! ……撃てぇ!!」
呼吸の合った一斉射は見事の一言だった。タイミングもほぼ一緒である為命中した瞬間相当な威力が期待出来る。
「ど、どうだ!!」
爆発音と粉塵で再び視界が失われ、マリアンの期待の籠った声が響き渡る。
そして、粉塵が収まるとゴーレムは何ともなく立っている様に見える。その光景に皆は落胆する。
「だ、駄目か……」
流石のサラも心が折れそうになるが、それにしては動きが無いと考え、目を凝らすと僅かな変化を発見する。
「マリアン、攻撃箇所をしっかり見なさい!」
「攻撃箇所ですか……。あっ!?」
そこには横の亀裂が確りと刻まれていた。時間が経つにつれ、ゴーレムの上半身は小刻みに揺れ始め、亀裂に掛かる力が限界を超えた瞬間、膝部分が砕け散りバランスを崩し倒壊した。
「う、ウォオオオー!! やったぞ! 倒したぞ!!」
兵士たちは互いに抱き合い銃兵の威力が発揮できたことを喜んだ。
「倒したのか……」
「まだ分らん。だが、これであれは立ち上がれない」
唯一ゴーレムを知るグレアはこれで内部へと進入する事が出来ると考え、次なる先頭を進言する。
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