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第一章 国家消滅
第9話 特訓開始
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この世界に於いて魔法を使える者はそこそこ存在する。魔法使える者=貴族や、魔法使える=この世の勝ち組といったものではない。
そして名前も陳腐だ。魔法使い、魔導士等々御立派な名前ではなく魔法使用者と呼ばれている。これは先述したこの世界ではそこそこ存在することに起因する。そして命=寿命を削り取って使用するからこそ、易々と魔法を使うこともできない。現代のように寿命が長くはないこの世界に於いて、いつ寿命(自然死)を迎えるのか分からない。魔法を使うのはよっぽどの時と相場が決まっているのだ。
だからこそ、魔法使用者は一般人と変わらず戦争になれば銃を持ち戦う。
だが、軍隊に於いて魔法という存在はイラバニア帝国と戦う上でなくてはならない重要な戦力だ。イラバニア帝国の技術力はレイバン王国を遥かに凌ぎ拮抗するためには魔法が必要不可欠なのだ。
だからこそ、軍内における魔法使用者は贅沢な暮らしが保証される。その代償に戦時ともなれば指揮官の命令で魔法を放つことになる。ハイリスクハイリターンと言う訳だ。
ところがここにきて魔導鎧なる代物が誕生した。乗り物の動力源と考えられてきた魔導石を見事鎧に変換し、魔法使用者の命の代わりに代用しようというものだ。まだ数が少なく、発明間もないため色々不備が多く、実戦での使用がないことから不安視されることも多い。
だが、ない袖は振れない。イラバニア帝国が再度侵攻してきたことも重なり、いい加減王国側の堪忍袋の緒が切れたと言える。帝国軍を包囲撃滅し、逆侵攻を考えたのである。
帝国軍精鋭中の精鋭、第一師団は破竹の勢いで王都へと進撃。未だ主要都市には到達していないものの幾つもの村々を壊滅させてきた。王国側にとって手痛い出費となるが、主要都市さえ無事なら復興も容易と判断されたのだ。 またこの被害は帝国軍を勢い付かせる撒餌としても十分効果を発揮した。ついに帝国軍は三個軍を集中して王都へと進撃することになったのである。ここで魔導鎧を装備した魔法中隊に対し出撃命令が下された。
彼らは王国反撃の要として初戦を勝利という形で飾らなければならない。しかも華々しければ華々しいほど効果を増す。故に危険な作戦となるのは目に見えていた。
攻撃目標は帝国軍の物資集積地ローテル。王国に於いてそこそこ大きな町といったものだが、最初の主要都市ルンガに比べれば遥かに小さい。
魔法中隊はそのローテルを一個中隊で攻め落とさなければならず、余勢を持って敵軍後方から攻撃することまで命じられていた。
その為には帝国軍に察知されぬよう大きく迂回してローテルに近付かねばならず、王都から出発するにしても時間は残されていなかった……
「しょ、少佐……」
「どうしたユウスケ中尉?」
「こ、こ、これは、本当に、魔法と関係があるのでしょうか……」
「ある。人間何事も集中力が必要だ。ならばお前のなしていることも集中力を養うのに十分役立つではないか」
俺は所謂精神論に基づいた訓練を受けている。徹底的に体を扱き、その先にある精神力を磨き中級魔法を得ようというものだ。どうやらティーダ少佐はこの方法で今の地位に就き、やり方は間違っていないと思っている。
「ですが、これよりも……」
良い方法が、とは口が裂けても言えない。言ってはならないと俺のシックスセンスが語っている。
「これよりも、何かね?」
「いえ、何でもありません……」
「よかろう。ならばもう少し重りを追加しようではないか」
「マ、マジか……」
某スロットに登場してくる特訓に近い光景を俺は思い出した。ティーダが徐に紐を引っ張ると十割の確率で重りが加算される。
ほら紐を引いた……
「うぅぉぉぉ……」
「重いか? ならば重くならぬよう集中しろ。いずれ精神が肉体を凌駕する」
いやそれ死ぬから……
この世界の魔法に於いて、呪文を覚える、レベルアップと同時に魔法が使えるなんてことはない。すべては己の集中力がその魔法に対し満たしているかで使えるかどうかが決まる。属性によって得意不得意もある為一律に使用できるものではない。
それを為すためにもこの場ではティーダ少佐の様な訓練も施されてしまうのだ。
集中力を高めるなら絶対に座禅がいい。俺はそう思うのだが、そう簡単にはいかない……
そもそもこの地域には座禅という考え方がないのだから……
「今日はここまでだ。確りと食べよく寝ておくのだぞ」
「ハァハァ、わ、わかり…… ました…… ありがとう、ございました……」
普段と変わらぬ声で言うだけ言って去るティーダに対し、俺は虫の息と等しい声で返すのに精一杯だった。
何も訓練はただ重りを落とされていくだけではないのだ。これは周囲の隊員も同情的な表情で眺めていた。
「おい、大丈夫か?」
「こ、これが、大丈夫、にみえる……?」
「見えないから声を掛けたんだ。ほらまずはこれでも飲め」
そう言って親切にマルは俺の苦手なドリンクを差し出してきた。
「げ、激マズドリンク……」
「馬鹿だな、この苦みがきつい訓練後に染み渡るんじゃないか! かーっ、不味いなこれは! だけど喉に染み渡るぜ!」
こいつとは一生分かり合えないと思った瞬間でもあった。
そうこうしていると駆けながら我が副官レイ准尉がやってきた。本来ならばたかだか中尉一人に副官を付ける筈がないのだが、ホーブルの命令と言うことと本人の強い希望により変わらず俺の副官となっている。だが訓練中は魔法中隊の雑務を一手に担っているのが現実だ。これには書類関係を面倒と考えるレイムにとって幸運とも呼べる出来事であった。
おかげでレイムは書類仕事から解放され、こう言った。
「これで遊べる」とだがそれを見逃してくれるほどこの部隊は甘くなかった。
この話は何れ語られるが、彼の行動がなければこの中隊が成り立たなかったのは言うまでもない。
「も、もう無理だ……」
俺は寮に戻るなりベッドに倒れ込んだ。
「中尉、さっさとシャワーを浴びてください」
次いでながらレイ准将も同室の人間であった。
「あー無理、先に入っちゃってー」
「中尉より先に入るのは憚られます。お願いですから先に入ってください」
いつもこれだよ。偶には先に入ればいいのによ。だけどレイ中尉は譲らなかった。
「ああ分かった。じゃあ先に入るから……」
「はい。お願いいたします」
俺は瞼が落ちそうになりながら風呂場へと向かい熱めのお湯で一日の汚れを洗い流す。
「あー、気持ちいい! 魔法って素晴らしいな!」
寮とはいえ各部屋に風呂トイレが備え付けられ、台所まで存在している。食堂もあるが、自炊も出来る造りなのだ。
「あー体に沁みるー」
浴槽に体を浸けると思わず親父臭い声が出た。その声は外にも聞こえたのだろうレイ准尉の笑い声が聞こえてきた。
「笑うことないんじゃないか?」
「ハハハ、申し訳ございません。中尉の声が面白かったもので」
レイも最初の頃の様な余所余所しさはなくなった。人がいる場合はその限りじゃないが、二人きりだとこうしてフランクな会話ができるようになっていた。やっぱり年の近い友達のように思えるのは気が楽だ。
「にしても、この世界は……」
俺は所謂転生者だ。女神の言葉を思い出せばこの世界には俺と同じような存在がいる。
「頼むから帝国に居ないことを祈るぜ」
俺の前世は酷いものだった。何しろさして仕事もせず、女に養ってもらっていたからな…… そう、俺は生粋のヒモと呼ばれる屑の部類に入る人間だった。そんな俺が第二の人生でこんなことになるなんてな……
「そう言えば俺は何で死んだんだ……」
思い出そうとしても思い出せない。なにやら靄がかかっているようなイメージでしかない。
「此処に居るってことは、俺は一度死んだんだよな…… まあ、俺なんて逆恨みした女に殺されて終わりっていうのが合っているかもな~」
原因の第一位に挙げられる内容に俺は思わず声をあげて笑ってしまった。また外ではレイが俺の笑い声に反応して話し掛けたのは言うまでもない。
うん、こういった生活もいいかもしれないな。新鮮だ……
さて風呂出るか、全裸で出るとレイが女みたいにキャーキャー五月蠅いから今日もやってやろう。悪戯心が芽生えた俺に止める者はなし。
そして名前も陳腐だ。魔法使い、魔導士等々御立派な名前ではなく魔法使用者と呼ばれている。これは先述したこの世界ではそこそこ存在することに起因する。そして命=寿命を削り取って使用するからこそ、易々と魔法を使うこともできない。現代のように寿命が長くはないこの世界に於いて、いつ寿命(自然死)を迎えるのか分からない。魔法を使うのはよっぽどの時と相場が決まっているのだ。
だからこそ、魔法使用者は一般人と変わらず戦争になれば銃を持ち戦う。
だが、軍隊に於いて魔法という存在はイラバニア帝国と戦う上でなくてはならない重要な戦力だ。イラバニア帝国の技術力はレイバン王国を遥かに凌ぎ拮抗するためには魔法が必要不可欠なのだ。
だからこそ、軍内における魔法使用者は贅沢な暮らしが保証される。その代償に戦時ともなれば指揮官の命令で魔法を放つことになる。ハイリスクハイリターンと言う訳だ。
ところがここにきて魔導鎧なる代物が誕生した。乗り物の動力源と考えられてきた魔導石を見事鎧に変換し、魔法使用者の命の代わりに代用しようというものだ。まだ数が少なく、発明間もないため色々不備が多く、実戦での使用がないことから不安視されることも多い。
だが、ない袖は振れない。イラバニア帝国が再度侵攻してきたことも重なり、いい加減王国側の堪忍袋の緒が切れたと言える。帝国軍を包囲撃滅し、逆侵攻を考えたのである。
帝国軍精鋭中の精鋭、第一師団は破竹の勢いで王都へと進撃。未だ主要都市には到達していないものの幾つもの村々を壊滅させてきた。王国側にとって手痛い出費となるが、主要都市さえ無事なら復興も容易と判断されたのだ。 またこの被害は帝国軍を勢い付かせる撒餌としても十分効果を発揮した。ついに帝国軍は三個軍を集中して王都へと進撃することになったのである。ここで魔導鎧を装備した魔法中隊に対し出撃命令が下された。
彼らは王国反撃の要として初戦を勝利という形で飾らなければならない。しかも華々しければ華々しいほど効果を増す。故に危険な作戦となるのは目に見えていた。
攻撃目標は帝国軍の物資集積地ローテル。王国に於いてそこそこ大きな町といったものだが、最初の主要都市ルンガに比べれば遥かに小さい。
魔法中隊はそのローテルを一個中隊で攻め落とさなければならず、余勢を持って敵軍後方から攻撃することまで命じられていた。
その為には帝国軍に察知されぬよう大きく迂回してローテルに近付かねばならず、王都から出発するにしても時間は残されていなかった……
「しょ、少佐……」
「どうしたユウスケ中尉?」
「こ、こ、これは、本当に、魔法と関係があるのでしょうか……」
「ある。人間何事も集中力が必要だ。ならばお前のなしていることも集中力を養うのに十分役立つではないか」
俺は所謂精神論に基づいた訓練を受けている。徹底的に体を扱き、その先にある精神力を磨き中級魔法を得ようというものだ。どうやらティーダ少佐はこの方法で今の地位に就き、やり方は間違っていないと思っている。
「ですが、これよりも……」
良い方法が、とは口が裂けても言えない。言ってはならないと俺のシックスセンスが語っている。
「これよりも、何かね?」
「いえ、何でもありません……」
「よかろう。ならばもう少し重りを追加しようではないか」
「マ、マジか……」
某スロットに登場してくる特訓に近い光景を俺は思い出した。ティーダが徐に紐を引っ張ると十割の確率で重りが加算される。
ほら紐を引いた……
「うぅぉぉぉ……」
「重いか? ならば重くならぬよう集中しろ。いずれ精神が肉体を凌駕する」
いやそれ死ぬから……
この世界の魔法に於いて、呪文を覚える、レベルアップと同時に魔法が使えるなんてことはない。すべては己の集中力がその魔法に対し満たしているかで使えるかどうかが決まる。属性によって得意不得意もある為一律に使用できるものではない。
それを為すためにもこの場ではティーダ少佐の様な訓練も施されてしまうのだ。
集中力を高めるなら絶対に座禅がいい。俺はそう思うのだが、そう簡単にはいかない……
そもそもこの地域には座禅という考え方がないのだから……
「今日はここまでだ。確りと食べよく寝ておくのだぞ」
「ハァハァ、わ、わかり…… ました…… ありがとう、ございました……」
普段と変わらぬ声で言うだけ言って去るティーダに対し、俺は虫の息と等しい声で返すのに精一杯だった。
何も訓練はただ重りを落とされていくだけではないのだ。これは周囲の隊員も同情的な表情で眺めていた。
「おい、大丈夫か?」
「こ、これが、大丈夫、にみえる……?」
「見えないから声を掛けたんだ。ほらまずはこれでも飲め」
そう言って親切にマルは俺の苦手なドリンクを差し出してきた。
「げ、激マズドリンク……」
「馬鹿だな、この苦みがきつい訓練後に染み渡るんじゃないか! かーっ、不味いなこれは! だけど喉に染み渡るぜ!」
こいつとは一生分かり合えないと思った瞬間でもあった。
そうこうしていると駆けながら我が副官レイ准尉がやってきた。本来ならばたかだか中尉一人に副官を付ける筈がないのだが、ホーブルの命令と言うことと本人の強い希望により変わらず俺の副官となっている。だが訓練中は魔法中隊の雑務を一手に担っているのが現実だ。これには書類関係を面倒と考えるレイムにとって幸運とも呼べる出来事であった。
おかげでレイムは書類仕事から解放され、こう言った。
「これで遊べる」とだがそれを見逃してくれるほどこの部隊は甘くなかった。
この話は何れ語られるが、彼の行動がなければこの中隊が成り立たなかったのは言うまでもない。
「も、もう無理だ……」
俺は寮に戻るなりベッドに倒れ込んだ。
「中尉、さっさとシャワーを浴びてください」
次いでながらレイ准将も同室の人間であった。
「あー無理、先に入っちゃってー」
「中尉より先に入るのは憚られます。お願いですから先に入ってください」
いつもこれだよ。偶には先に入ればいいのによ。だけどレイ中尉は譲らなかった。
「ああ分かった。じゃあ先に入るから……」
「はい。お願いいたします」
俺は瞼が落ちそうになりながら風呂場へと向かい熱めのお湯で一日の汚れを洗い流す。
「あー、気持ちいい! 魔法って素晴らしいな!」
寮とはいえ各部屋に風呂トイレが備え付けられ、台所まで存在している。食堂もあるが、自炊も出来る造りなのだ。
「あー体に沁みるー」
浴槽に体を浸けると思わず親父臭い声が出た。その声は外にも聞こえたのだろうレイ准尉の笑い声が聞こえてきた。
「笑うことないんじゃないか?」
「ハハハ、申し訳ございません。中尉の声が面白かったもので」
レイも最初の頃の様な余所余所しさはなくなった。人がいる場合はその限りじゃないが、二人きりだとこうしてフランクな会話ができるようになっていた。やっぱり年の近い友達のように思えるのは気が楽だ。
「にしても、この世界は……」
俺は所謂転生者だ。女神の言葉を思い出せばこの世界には俺と同じような存在がいる。
「頼むから帝国に居ないことを祈るぜ」
俺の前世は酷いものだった。何しろさして仕事もせず、女に養ってもらっていたからな…… そう、俺は生粋のヒモと呼ばれる屑の部類に入る人間だった。そんな俺が第二の人生でこんなことになるなんてな……
「そう言えば俺は何で死んだんだ……」
思い出そうとしても思い出せない。なにやら靄がかかっているようなイメージでしかない。
「此処に居るってことは、俺は一度死んだんだよな…… まあ、俺なんて逆恨みした女に殺されて終わりっていうのが合っているかもな~」
原因の第一位に挙げられる内容に俺は思わず声をあげて笑ってしまった。また外ではレイが俺の笑い声に反応して話し掛けたのは言うまでもない。
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