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第二章 国家解体
第33話 お酒は程々
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話は城塞都市ヘレルに戻る。
魔導石の増産命令による混乱が駆け巡ったが、そこは賃金を割り増しすることで事なきを得る。
ユウスケはこの職場で初の給料を得て帰宅する。此処では基本手渡しで貰うのだが、新人が貰うにしては分厚いものだった。
「ただいま」
「おかえりなさい」
俺たちのやり取りは定番化し始めた。
彼女はご近所で若奥さんとして気に入られているらしい。
俺は彼女に給料を手渡した。
「随分入っているわね」
「ああ、班長の判断でボーナスも含まれてるんだ」
俺は嬉しそうに答えると、リッカは頑張ったじゃないと褒めてくれた。前世においてもこうして稼いだ金銭を手渡すなんてしたことがなく、充実感が俺を包み込んでいた。
「ご飯できてるけど食べる?」
「そうだね。じゃあ先にご飯にするよ」
リッカは本当に若奥さんとしての地位と働きを手にしたみたいだ。
「どうしたのよ?」
「本当に、奥さんなんだなって」
そう答えるとリッカは少し照れて「馬鹿じゃないの」と言っていた。
「今日、周りの奥さんたちから聞いたわ」
彼女の口から語られたのは王国領内で徴兵が始まったとのことだった。再び戦争になるのではないかという不安が渦巻いているらしい。幸いここへレルでは徴兵は行われたていなかった。
「それって、魔導石の増産と関係があるのかな」
「そう言えば増産していると言っていたわね」
なくはないと俺たちの意見は一致する。
「でも、関係あるとすれば職にあぶれた元軍人の救済が目的じゃないかしら?」
王国は領土を取られ国力が減退する中で、帝国軍から軍事力の削減を命じられていた。
そうなると、民間で雇用を生み出すことは難しく。さらには国にもその受け皿を生み出すことは困難を極める。元々手に職のある者はすんなりと職を得ることはできたが、そうでない者は辛うじて得られる国からの収入に頼る他なく、あっという間に貧困へと叩き落される。
そもそも国からの保障が雀の涙なのだ。
「国のために頑張ってきたのにな……」
「仕方がないわ、レイブル王国は負けたのよ……」
折角リッカが作ってくれた料理もこの話題だとダメになってしまうな……
俺は気分を変えようと、話題を変える。
「なあ、明日街を探索しないか?」
「街を? 買い物なら休日にしているじゃない」
「違うよ。別の階層にも足を運ぼうって言ってるんだ」
リッカは若干驚いた表情を見せた。
ヘレルは各階層で造られる設備が異なる。俺はそこで前から行きたかった場所を選んだ。
「へーここがユウの来たかった場所?」
「まあね。息抜きも必要じゃないかなと思って」
この世界にもあった娯楽、ボーリングだ。前世では学生の時よく遊んだもんだ。
「懐かしいわね。私も此処は好きだわ」
リッカは腕捲りをすると中へと入った。
この世界と前世の違いを見つけようと思ったが、ここではほとんど同じだった。違うのは、ボールは自分で取りに行くことだ。自動で戻る利便性を教え込んでやりたい。
「それじゃあ、さっそく遊びましょうか。私からでいい?」
「ああ、構わないよ」
お手並み拝見とばかりに俺はリッカに先頭を譲った。
「じゃあ、行くわね」
リッカはそこそこ重りのあるボールを選ぶと慣れた手付きで、滑らかなフォームと共に一頭目を投じた。
「まあ、こんなものね」
「マジか……」
きれいなカーブを掛けたボールは、セオリー通りストライクを取るべくしたピンにヒットした。
「久し振りだったけれど、腕は鈍っていなかったわ」
リッカは王都でもよく遊んでいたとのことだった。
「さあ、早く投げちゃってよ」
何だ。この余裕な表情は……
「勿論、負けたら奢りだからね」
「何だよ……」
俺は昔を思い出し、リッカに負けまいと投じた……
「勝利の美酒ってやつは最高ね!」
結果は御覧の通りだ。リッカは俺に差をつけて勝った。
「そうだな……」
「あのね、ユウは初めてだったんでしょ。なら、あれは仕方がないわ。むしろよくあの数字ですんだわよ」
三ゲームやって俺の平均は五十前後だった……
言えない、これは初めてじゃないとは言えない……
「ほら、ここのお酒は美味しいわ! それに料理もね‼」
慰めなのか、リッカは俺に酒や料理を進めてくる。
「ああ、うまいぜ。本当に! お姉さん! もう一杯‼」
俺はジョッキに注がれた酒を飲み干すとやけっぱちとばかりに飲み干した。その勢いに、周囲の客は歓声を上げる。
「ちょっと。いくら何でもペース早すぎじゃない?」
「良いんだよ! このくらい大したことじゃない‼」
俺は立て続けに三杯飲み干した。周囲の客共はさらに興奮気味に歓声を上げる。
「もう知らないわよ……」
リッカはどうやら俺のことを諦め、自分のことに集中し始める。
「ウェ……」
案の定、俺は酔っぱらった。それも最悪の状況だ……
「だから言ったのよ。この酔っ払い」
俺はリッカの肩を借りて家路についている。周囲の目は酷いものだろう。
「ごめん……」
「謝るくらいなら最初からペースを乱さないの。自分の酒量を把握しなさい」
「はい……」
俺たちはまず階層を移動する巨大なエレベーターに向かっている。
ここは魔導石を長年掘りだした坑道の中にある巨大な街だ。上下層に行くためには階段かエレベーターを使う以外になかった。
「おう、兄ちゃん。この階層のもんじゃないな」
気付けば俺たちの前にはガラの悪い男たちが集まっていた。
「チッ、何よこいつら……」
リッカの口調は酷く蔑んでいた。
「おいおい、そんな怖い顔するなよ。姉ちゃん」
俺の酔いも彼らの雰囲気に充てられ醒め始める。その証拠にリッカの肩から離れ、戦闘態勢に構える。
「おっ、酔っぱらっていた割には彼女を守ろってか?」
「そんなんで守れるのかねぇ~」
確かにその不安はある。だけど、俺は元軍人だ。徒手空拳についても叩き込まれている。
多少酔っぱらっていてもなんとかなるはずだ。
「おいおい、そんなおっかない顔すんなって。俺たちは姉ちゃんに酌してほしいだけなんだよ」
「冗談じゃないわ。私たちはこれから家に帰るのよ。邪魔だからどいてくれない?」
リッカは目の前の人数にも臆せず言い放つ。対して彼らの表情は歪む。
「リッカ、挑発し過ぎじゃない?」
「良いのよ。こんなことしかできない連中に負けるわけないわ」
確かにその通りだが、俺たちはヘレルの一般人だ。軍人ではない。
「で、戦うのか?」
「最悪は、ね……」
その言葉にここまでの行動と辻褄が合わないことに首を傾げる。
「何をこそこそと……」
「何を話したっていいじゃない。さあ、道を開けてくれないかしら?」
そんなことを言ってすんなりと道を開けてくれる者たちではない。
「テメェ、女だからって大人しくしてれば……」
「女だからってお淑やかとは限らないのよ!」
頼むからこれ以上挑発はしないでくれ。二人に対し、相手は十人近くいる。戦闘が始まればあっという間に囲まれるだろう。
「お前ら、女は傷つけるなよ!」
ああ、これがフラグと言うやつなのかね。リッカが言ってた意味がようやく分かった瞬間だった。
「はい、そこまで。みなさん、落ち着いてください。あーそこ逃げないで下さいね~」
魔導石の増産命令による混乱が駆け巡ったが、そこは賃金を割り増しすることで事なきを得る。
ユウスケはこの職場で初の給料を得て帰宅する。此処では基本手渡しで貰うのだが、新人が貰うにしては分厚いものだった。
「ただいま」
「おかえりなさい」
俺たちのやり取りは定番化し始めた。
彼女はご近所で若奥さんとして気に入られているらしい。
俺は彼女に給料を手渡した。
「随分入っているわね」
「ああ、班長の判断でボーナスも含まれてるんだ」
俺は嬉しそうに答えると、リッカは頑張ったじゃないと褒めてくれた。前世においてもこうして稼いだ金銭を手渡すなんてしたことがなく、充実感が俺を包み込んでいた。
「ご飯できてるけど食べる?」
「そうだね。じゃあ先にご飯にするよ」
リッカは本当に若奥さんとしての地位と働きを手にしたみたいだ。
「どうしたのよ?」
「本当に、奥さんなんだなって」
そう答えるとリッカは少し照れて「馬鹿じゃないの」と言っていた。
「今日、周りの奥さんたちから聞いたわ」
彼女の口から語られたのは王国領内で徴兵が始まったとのことだった。再び戦争になるのではないかという不安が渦巻いているらしい。幸いここへレルでは徴兵は行われたていなかった。
「それって、魔導石の増産と関係があるのかな」
「そう言えば増産していると言っていたわね」
なくはないと俺たちの意見は一致する。
「でも、関係あるとすれば職にあぶれた元軍人の救済が目的じゃないかしら?」
王国は領土を取られ国力が減退する中で、帝国軍から軍事力の削減を命じられていた。
そうなると、民間で雇用を生み出すことは難しく。さらには国にもその受け皿を生み出すことは困難を極める。元々手に職のある者はすんなりと職を得ることはできたが、そうでない者は辛うじて得られる国からの収入に頼る他なく、あっという間に貧困へと叩き落される。
そもそも国からの保障が雀の涙なのだ。
「国のために頑張ってきたのにな……」
「仕方がないわ、レイブル王国は負けたのよ……」
折角リッカが作ってくれた料理もこの話題だとダメになってしまうな……
俺は気分を変えようと、話題を変える。
「なあ、明日街を探索しないか?」
「街を? 買い物なら休日にしているじゃない」
「違うよ。別の階層にも足を運ぼうって言ってるんだ」
リッカは若干驚いた表情を見せた。
ヘレルは各階層で造られる設備が異なる。俺はそこで前から行きたかった場所を選んだ。
「へーここがユウの来たかった場所?」
「まあね。息抜きも必要じゃないかなと思って」
この世界にもあった娯楽、ボーリングだ。前世では学生の時よく遊んだもんだ。
「懐かしいわね。私も此処は好きだわ」
リッカは腕捲りをすると中へと入った。
この世界と前世の違いを見つけようと思ったが、ここではほとんど同じだった。違うのは、ボールは自分で取りに行くことだ。自動で戻る利便性を教え込んでやりたい。
「それじゃあ、さっそく遊びましょうか。私からでいい?」
「ああ、構わないよ」
お手並み拝見とばかりに俺はリッカに先頭を譲った。
「じゃあ、行くわね」
リッカはそこそこ重りのあるボールを選ぶと慣れた手付きで、滑らかなフォームと共に一頭目を投じた。
「まあ、こんなものね」
「マジか……」
きれいなカーブを掛けたボールは、セオリー通りストライクを取るべくしたピンにヒットした。
「久し振りだったけれど、腕は鈍っていなかったわ」
リッカは王都でもよく遊んでいたとのことだった。
「さあ、早く投げちゃってよ」
何だ。この余裕な表情は……
「勿論、負けたら奢りだからね」
「何だよ……」
俺は昔を思い出し、リッカに負けまいと投じた……
「勝利の美酒ってやつは最高ね!」
結果は御覧の通りだ。リッカは俺に差をつけて勝った。
「そうだな……」
「あのね、ユウは初めてだったんでしょ。なら、あれは仕方がないわ。むしろよくあの数字ですんだわよ」
三ゲームやって俺の平均は五十前後だった……
言えない、これは初めてじゃないとは言えない……
「ほら、ここのお酒は美味しいわ! それに料理もね‼」
慰めなのか、リッカは俺に酒や料理を進めてくる。
「ああ、うまいぜ。本当に! お姉さん! もう一杯‼」
俺はジョッキに注がれた酒を飲み干すとやけっぱちとばかりに飲み干した。その勢いに、周囲の客は歓声を上げる。
「ちょっと。いくら何でもペース早すぎじゃない?」
「良いんだよ! このくらい大したことじゃない‼」
俺は立て続けに三杯飲み干した。周囲の客共はさらに興奮気味に歓声を上げる。
「もう知らないわよ……」
リッカはどうやら俺のことを諦め、自分のことに集中し始める。
「ウェ……」
案の定、俺は酔っぱらった。それも最悪の状況だ……
「だから言ったのよ。この酔っ払い」
俺はリッカの肩を借りて家路についている。周囲の目は酷いものだろう。
「ごめん……」
「謝るくらいなら最初からペースを乱さないの。自分の酒量を把握しなさい」
「はい……」
俺たちはまず階層を移動する巨大なエレベーターに向かっている。
ここは魔導石を長年掘りだした坑道の中にある巨大な街だ。上下層に行くためには階段かエレベーターを使う以外になかった。
「おう、兄ちゃん。この階層のもんじゃないな」
気付けば俺たちの前にはガラの悪い男たちが集まっていた。
「チッ、何よこいつら……」
リッカの口調は酷く蔑んでいた。
「おいおい、そんな怖い顔するなよ。姉ちゃん」
俺の酔いも彼らの雰囲気に充てられ醒め始める。その証拠にリッカの肩から離れ、戦闘態勢に構える。
「おっ、酔っぱらっていた割には彼女を守ろってか?」
「そんなんで守れるのかねぇ~」
確かにその不安はある。だけど、俺は元軍人だ。徒手空拳についても叩き込まれている。
多少酔っぱらっていてもなんとかなるはずだ。
「おいおい、そんなおっかない顔すんなって。俺たちは姉ちゃんに酌してほしいだけなんだよ」
「冗談じゃないわ。私たちはこれから家に帰るのよ。邪魔だからどいてくれない?」
リッカは目の前の人数にも臆せず言い放つ。対して彼らの表情は歪む。
「リッカ、挑発し過ぎじゃない?」
「良いのよ。こんなことしかできない連中に負けるわけないわ」
確かにその通りだが、俺たちはヘレルの一般人だ。軍人ではない。
「で、戦うのか?」
「最悪は、ね……」
その言葉にここまでの行動と辻褄が合わないことに首を傾げる。
「何をこそこそと……」
「何を話したっていいじゃない。さあ、道を開けてくれないかしら?」
そんなことを言ってすんなりと道を開けてくれる者たちではない。
「テメェ、女だからって大人しくしてれば……」
「女だからってお淑やかとは限らないのよ!」
頼むからこれ以上挑発はしないでくれ。二人に対し、相手は十人近くいる。戦闘が始まればあっという間に囲まれるだろう。
「お前ら、女は傷つけるなよ!」
ああ、これがフラグと言うやつなのかね。リッカが言ってた意味がようやく分かった瞬間だった。
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