父を助けに18年

クルミ

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第17話

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今日の夕飯は私の1番好きなオムライスをママが作ってくれた。

やっぱり美味しかった。

考えてみれば何日間かはこの家にも帰って来られないかも知れないし、ママにも会えない。

今まで私はタイムスリップどころか1人で電車やバスに乗って出掛けたこともない。

18年前に行くとはいっても佃町は今とそれほどは変わらないから、いつも私が行動している範囲なら道に迷うこともないだろうと、将也さんと総治さんは言っていた。
でも、本当にそうなのだろうか?

隣の家には今年で85歳になる私の曾おばあちゃんが住んでいる。
つまりはパパのおばあちゃんだ。
歳のわりに全然ボケてもなくて、しっかりしている。

実は曾おばあちゃんにはタイムスリップのことを話している。
どうしても曾おばあちゃんには協力してもらわないといけないことがあったからだ。

最初、説明した時にはもちろん信じられなかったみたいだけど、パパを助けるためならと、協力してくれた。

協力はしてくれたけど、曾おばあちゃんがタイムスリップのことを理解できているのか、いないのかもよく分からない…。

ただ、曾おばあちゃんは私に一言、

「18年前とは言え、同じ佃町だし、私も悠人や雪愛のじいちゃんやばあちゃんも居るし何とかなるよ!
18年前の私なら、今よりもしっかりしているよ。
曾じいちゃんも居るけど、あの人はあまりあてにならないかな。(笑)
まあ、戦時中の大変な時代に行くわけでもないからな。」

と、軽い感じで言って、私のことはあまり心配していない感じだった。

やはりタイムスリップのことを
理解していないのか、曾おばあちゃんが強いのか?

戦時中は本当に大変だったらしい。
帰って来たら、その話もじっくり聞かせてもらおう。

この日はパパと私の昔の写真をたくさん見た。

まだ赤ちゃんの私をパパが抱いている写真。

泣いている私をパパが困った顔であやしている写真。

公園でブランコに乗っている私を後ろからパパが押してくれている写真。

遊園地のメリーゴーランドにパパと私の2人で乗っている写真。

小学校に入学して、新しい制服を着てランドセルを背負ってる私とパパが家の玄関の前で並んで撮っている写真。

赤ちゃんの時の私が覚えていない時の写真もたくさんあった。

最近はパパはお仕事が忙しい中でも、お休みの日は私と庭や近くの公園で遊んでくれたり、お買い物に連れて行ってくれたり、習い事の送り向かいをしてくれたりした。

パパは普段はあまり話さない方だけど、看護師のさつきさんも言ってたように、私のことを生まれた時から愛してくれてたんだな、と思った。

このままずっと、パパとママと3人で楽しく暮らしていくと、当たり前のように思っていた。

こんなことになるとは思ってもいなかった。

いつも当たり前に思っていることが、本当は大切なのかも知れない。

いつの間にか涙が出てきた。

ママが気がついて、何も言わずに私をぎゅっと抱き締めてくれた。

必ずパパを助けよう!と思った。

私は昨年の小学校3年生からは自分の部屋で1人で寝ているけど、この日は久しぶりにママと同じお布団で寝た。
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