異世界無料体験サービスから始まった異世界冒険だと思う。

ダイスケイマイチ

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新たな異世界編

納品依頼(強制)1

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 宿泊所アイネでの問題が終わり次の街に行く為、冒険者ギルドに申請しにいく。緊急依頼が発生した場合冒険者は駆り出されるからだ。

 「すいません。次の街に行きますので街を出ます。」

 ついでにギルドカードを渡す。

 「かしこまりました。少々お待ち下さい。」

 受付がカードを受け取り奥に入っていった。そして、上司と一緒に出てきた。

 「君がダイスケか?すまないが依頼を受けてくれないか?」

 「依頼ですか?断る事は出来ますか?」

 「無理だ。ギルドからの強制依頼だ。断ると罰則が発生する。」

 「ギルドからの強制依頼と言われましても俺はランクは最下位ランクですから強制依頼は無いはずですがどんなですかね?」

 「嫌ならギルドから除名だがいいのだな?」

 職位による圧力を掛けるギルド職員。

 「依頼内容はどんな内容ですか?」

 「受ける気になったか?内容は納品依頼だ。とあるお方から指名依頼だ。よかったな。」

 そしてリストを渡された。


 納品リスト

 薬草 1000束

 毒消し草 500束

 下級ポーション 1000本

 中級ポーション 100本

 納期期限 2週間後 ギルド提出

 
 

 馬鹿げた納品依頼に頭を抱える。

 「では頼んだぞ。」

 そういってギルド職員は去って行った。誰かの陰謀だと思ったダイスケは直ぐに行動にでる。

 まず、バニールの街にある薬草や毒消し草を買い占める。当然アルバノール商会にも協力を要請。

 大体の価格(売値)

 薬草 10束 → 銀貨1枚 約500円

 毒消し草 10束 → 銀貨2枚 約1000円

 下級ポーション 1本 → 金貨1枚 約10000円

 中級ポーション 1本 → 大金貨1枚 約50000円

 納品依頼金額

 薬草 1000束  → 銀貨100枚 約50000円

 毒消し草 500束 → 銀貨100枚 約50000円

 下級ポーション 1000本 → 金貨1000枚 約10000000円

 中級ポーション 100本 → 大金貨100枚 約5000000円 

 計 黒金貨1枚 白金貨5枚 金貨板1枚 約
15100000円

 新人冒険者に依頼する金額ではない。しかし、ダイスケは以前別の異世界に行ったことがあるのでかなりの在庫を持っている。

 アルバノール商会に協力要請をしたのは依頼主の動きを見るための布石だ。

 ダイスケは《転移》でバニールのギルドに来ている。ギルド支部長のワトソン・バーグレーに会うためだ。

 「すまない、ギルド支部長はいるか?エルラルド王女の件で話がある。」

 「はい。王女?少々お待ち下さい。」

 王女と聞いて慌てて支部長を呼びにいった。

 「ダイスケかどうした?ラダールに行ったのではないか?」

 「とりあえずこれを見てくれ。」

 そういって納品依頼のリストを見せる。受け取ってリストを見る支部長。

 「はぁーありえない。どうなっているラダールのギルドは個人にしかも冒険者に登録したての者にこの依頼とは本部に報告をしないと。」

 「やはりおかしいか。」

 「当たり前だ。大商会が扱う量だぞ。しかも1ヶ月分だ。」

 「俺の予想だが(確定)王女がらみだと思う。仕返しに依頼を受けさせて失敗させて奴隷にでもするのだろう。」

 「あの王女ならありえる反省していなかったからな。しかし、どうする?」

 「大丈夫だ。物ならある。」

 ギルド内に突然納品依頼の品々が現れた。

 「はぁ!まじか?規格外すぎる。」

 「あまり目立ちたくないが仕方ないだろ。ラダールで納品してもあちらのギルドで不正があるだろうからバニールで納品する。いいか?」

 「わかった。その方がいいだろう。その事も含めてギルド本部に報告する。」

 「あとさーこの依頼を出したラダールの職員バニスと言う奴の処遇だけどどうなる?」

 「バニスだと?副支部長のはずだが、王女辺りから上手くいったら支部長昇進とか言われたのかもしれないが、多分懲戒解雇で犯罪奴隷になるな。」

 「つまらんな、仕返ししたかったんだがな。」

 「そう言うな。依頼主が悪いからな!そーだ依頼主にはこちらから報告を上げておく。報酬もそれなりの額になる。支払いは2日後だ。金額は黒金貨2枚だ。」

 「はあ?黒金貨1枚と白金貨5枚くらいじゃないのか?」

 「馬鹿を言うな短期間にこの量で指名依頼となると安いくらいだ。王女でも短期間でこのしはらいは厳しいだろう。こないだ問題起こしたばかりだからな。わはは。」

 後の事をバニールのギルド支部長に任せて。《転移》でラダールに戻る。

 ギルドに向かうとバニスが待っていた。

 「あらダイスケとやら納品は遅れるのか?」

 もう終わっているとは言わずにとりあえず無視。

 「こらー聞いてるのか?」

 五月蠅いのでギルドに売っているポーションやらを全て買取でていく。

 アルバノール商会に様子を見にいくと会長代理が心配そうに近づいてくる。

 「ダイスケさんすいません。あんまり力になれなくて流石に中級ポーションは手にはいりません。」

 「いえいえ、協力ありがとうございます。助かります。」

 集めて貰った品の代金を支払う。白金貨2枚少しくらい多く入れている。

 「こんなには貰えません。」

 「いやいや、お世話になっているので迷惑料だと思って頂けると助かります。」

 今回アルバノール商会から得た品はダイスケの在庫になるのだった。
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