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新たな異世界編

獣神国バスク

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 ワイバーンでの移動も飽き始めたころ国境が見えてきた。

 「ソロソロ着くからアシュバーン地上に降りてくれ。」

 『はーい。』

 地上に降りる。取りあえず歩く。獣神国周辺だけに獣人がちらほら見える。獣人達はワイバーンが珍しいのかアシュバーンをやたらと見ている。

 アシュバーンは視線を感じているのか興奮気味だ。

 『主人ーなんか沢山見られてる~興奮する~。』

 「わかったから鼻息を荒くするな。近くに体幹の弱い奴がきたら倒れるからな。」

 『・・・。』

 しょんぼりするアシュバーン。可愛そうと思うがしょうが無い。

 獣神国バスクに入国にあたり身分証明書が必要なので冒険者ギルドカードを見せる。

 「Sランク!!是非依頼を受けて欲しい。」

 確認をほったらかして依頼を進める兵士。後先考えない脳筋が多いのだろうか他の兵士も止める気はない。むしろ進めてくる。
 どうせギルドには行く予定なのでかまわない。

 「ギルドに用があるからいってみるが受けるかは個人の自由だろ?強制ならこの国から出るからな。」

 「わかった。取りあえず行ってみてくれ。」

 兵士達に見送られギルドに向かう。獣神国バスクは国土は狭く地球でいう大分県くらいの広さで温泉も有名らしい。

 国境を過ぎて一つ目の街が観光街トウセンだ。逆から読むと銭湯と読めない事も無い。観光街なのでワイバーンを連れて歩くと騒ぎになるのでアシュバーンに《縮小》をかけて隊長30㎝くらいにして左肩に乗って貰ってる。

 小さくなったアシュバーンは嬉しそうにはしゃいでいる。

 『主人~、一緒にいれてうれしいです。楽しいです。ゆっくり人の街を見たことなかったので楽しみです。』

 「わかったから余りはしゃぐなよ。あと迷子になるなよ。楽しいか?良かったなだが今は《縮小》をかけているが自分でも身体変化が出来るようになるんだぞ。俺の従魔だから出来ると思うから明日から練習するか?」

 『はーい。よろしくお願いします。』

 小さくなったアシュバーンは可愛かった。すれ違う獣人たちからも目立っていた。

 温泉が有名らしいので日本人としては是非浸かりたい。しかし、出来るだけ個室か家族風呂的な所を探すことにした。アシュバーンと一緒に入るためだ。
 情報入手の為にも冒険者ギルドに行く。

 冒険者ギルドは街の中央にあったので簡単にいけた。入ると昼間っから酒を飲んでいる冒険者達が大勢居た。

 「おっヒョロイ兄ちゃん何しに来たんだ?」

 「おー人族が受けれるクエストは無いぞ。」

 「があはあはあ、うけるぜ。」

 などとダイスケに向かって言い放つ冒険者達、ランクは精々Bランクが良いとこだろう。

 「昼間から酒とかよっぽど仕事が出来ない冒険者だろうな。」

 「「「なんだと!」」」

 殺気だつ冒険者達。

 「これだから冒険者が短気だのモラルがないとか言われるんだよ。」

 冒険者達が剣を抜いて攻撃体勢にはいった。


 「わかっているのか?剣を抜いたな?死ぬ覚悟はあるのか?」

 「はぁ、なにいっているんだ死ぬのはお前だ。」

 「おい、ギルド職員止めなくていいのか?」

 「・・・」

 ギルド職員は無視している。冒険者達が剣を振り回してくる。

 ブンブンブン

 その攻撃を避けりダイスケ、どうらやギルド職員は人族だからといって見下して知らんぷり。止める気配はない。

 「ギルド職員は中立ではないのか?そうかわかった。規定でギルド内での戦闘行為は禁止だったはずだがしらないのか?」

 「泣き言か?人族には適応されないのだよ。死ね。避けるな。」

 「ほう、そうか?わかった。ならこちらも反撃する。」

 しゅっ!すぱっ


 一瞬で刀を抜いて居合い斬りする。1回の抜刀で十数回の暫撃が飛んでいく。

 「なにしたんだ人族よぉ刀はおもちゃか?はははは。」

 「ははは」

 笑っていられるのも今のうちだ。

 かちーん。

 鞘に刀をしまう。

 ボトボドブシュー

 冒険者達の手足が冒険者ギルドの床に落ち血の水たまりが多数できる。

 「「いでぇーだずけでぉー」」

 「ポーションをかげでぇくれー。」

 泣き叫ぶ冒険者達、五月蠅いがそのままにしておく。受付カウンターに行きギルドカードを見せる。


 「Sランク!!」

 真っ青になるギルド職員、震えて今にも失禁しそうだ。

 「俺は国境の兵士達からギルドで依頼を受けて下さいと言われてやってきたんだがこう言う対応なのか?聞いていた話となかり違うがどうなんだ?いっておくが俺は依頼をうけないからな!」

 「そんなぁー。」

 「ギルド支部長にも言っておけよ。あーそうだこのことは各国のギルドに報告しておくからな。」

 Sランクには内部監査的な報告もしないといけない規定があったので当然報告する。この職員は間違いなく退職、支部長は降格は免れない。

 「まってくださーい。そこの冒険者達をどうにか助けてください!」

 「はい?なにいってるのかな?自己責任だろ?止めもしないで、あんたが責任持ってやれよ。」

 「そんなー。酷いぃー。」

 騒いでいると奥から誰か出てきた。
 
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