異世界召喚に巻き込まれました。〜俺はこの異世界で自由に生きていく〜

詩嶋星那

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第6話 実力試験Part.1「スライム」

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 冒険者ギルドを出て、ウルクスを出て、近くにある大きく広がっている草原に向かった。
 ウルクスの門を出る時に、検問をしてくれた男に人がいたのでとりあえず話をしておいた。
 男は「分かったよ」と一言言って、もし自分が帰った時のために他の人たちにも事情を説明してもらっておいた。

 というわけで、俺はたった今シルフィーに出された実力試験の一つ目である、《スライムジェル》の回収へとやって来た。
 腰には、冒険者ギルドに置いてある剣をシルフィーから借りて、鞘に入っている状態でぶら下がっている。
 服装も制服ではなく、全身黒だが動きやすい服装になった。俺としても、異世界に来て初めて着る異世界服だったので少し気に入っている。まあ、服に関してはまた今度の機会だな。

 「まずは、《スライムジェル》を回収するか」

 視界に広がる草原にいる大量のスライムを見ながら、俺は腰にぶら下げている剣を鞘から出した。
 ちなみにスライムの色は全部、青である。まあ、青と言っても透明である。それと、中心部分にかくがある。
 スライムの場合、それを叩くか斬るか壊すかすればドロップ品に変化する。

 ーーぷよん

 そこで、一匹のスライムが俺に体当たりをしてきた。
 しかし、なんの痛みもない。ただ「ぷよん」という音が俺に当たるたびにしている。

 ーーぷよん、ぷよん
 ーーぷよん、ぷよん、ぷよん

 とりあえずすぐ横で俺に体当たりをしてきていたうちの一匹のスライムを倒した。
 すると倒したスライムは、またたきする間も無く霧散むさんして、そこに青色だが透明なジェルみたいなものが現れた。
 これが《スライムジェル》なのか?
 そう思いながらも実感が湧いてこなかった。そこで俺は持っているスキルの存在を思い出した。

 「えーっと、たしか、鑑定と解析があったよな」

 スキルはある。だが、使い方が全くわからない。というわけなので、目の前に落ちているスライムを倒した後に変化したモノが、《スライムジェル》なのかそれとも違う何かなのか調べることができない。
 とりあえずは、『調べたい』とかでも『行使こうしする』とかでも適当に思ってみるか。
 そんなわけで、俺は鑑定から試すことにした。
 まずはーー

 「スキル、鑑定を行使するっ!」

 鑑定の言葉を口に出して、使えるのかどうかを試す。
 しかし無反応だった。
 数秒待つのでは? と、そう思ったのだが、待っても待っても反応はなかった。
 その間にも周りに大量にいるスライムたちは俺目掛めがけて体当たりをしていた。

 ーーぷよん、ぷよん

 あぁー!! ぷよん、ぷよん、ウザいんだよなぁ!!
 柔らかすぎるスライムから出てくる、ぷよん、ぷよんとした攻撃に俺は苛立ちを覚えてしまったので、周りにいた五匹程のスライムに向かって剣を振り回した。
 戦い方はド素人だが、さすがの俺でもスライムに対して、てこずりはしない。
 俺の振り回した剣によって倒されたスライムたち五匹は、前に倒した一匹と同じように青色のような透明なジェルに変化した。
 次に俺は、変化したソレに対して念じるように鑑定を使う。
 すると次の瞬間ーー


 名前:《スライムジェル》
 説明:臭いにおいの強い食材の臭いを取るのに使われたり、錬金れんきんスキルと合わせることによりゴミ取りの魔道具にもなる。(錬金スキルのレベルによって魔道具の期限が変化する)他にも男性用の性処理道具にもなったりする。


 ーー目の前にステータスプレートのような透明な板が現れた。

 「へぇ~~」

 不思議な感じだったので、口から声が漏れてしまう。

 「ん?」

 そして最後の文を読むのと同時に、俺の脳内がフリーズをしかけてしまった。
 だがすぐに頭をぶんぶんと横に振り、その記憶を消す。

 「んー、次は解析を使うか」

 俺はすぐに次の行動に移る。
 鑑定を使った時同様に、解析を使う。
 すると鑑定でのプレートが目の前から消えて、解析でのプレートが目の前に現れた。


 名前 :《スライムジェル》
 種族 :NO DATA
 レベル:NO DATA
 スキル:NO DATA
 魔法 :NO DATA


 しかし目の前に現れたプレートには、目を疑うようなものばかりがしるされていた。
 ん? どういうことだ?
 そこで俺は、不思議に思ってしまった。と、そこで、あることに気がつく。
 あれ? これって、俺のステータスと同じ表記と同じじゃないかな?
 そう思い、解析を《スライムジェル》にではなく、スライムに使うことにした。


 名前 :スライム
 種族 :魔物
 レベル:1
 スキル:消化
 魔法 :
 称号 :魔物


 すると先程さきほどまでNO DATAとばかり記されていたプレートが消えて、新たなプレートがそこに現れた。
 そこにはしっかりとスライムについて書かれている。
 魔法がないのか。ということは、俺と同じだな。
 呑気のんきにそう思いながらも、今体当たりをしてきたスライムを二匹ほど剣で核を斬る。

 「消化ってなんだろう?」

 そこでふと、俺の口からそんな声が漏れてしまった。
 初めて見るスキルだったので、全く意味がわからなかったのもあるが、食べ物を消化する以外に何も浮かばなかったから、口から声が漏れてしまったと思う。
 ん? 鑑定使えば分かるくないかな。


 スキル:消化
 説明 :スライム限定のスキル。体に取り込んだものを消化することが出来る。他にも、衣服などなんでも溶かす。(女の敵)


 また目の前に現れたプレートのおかげで俺の疑問はありがたいことに解くことが出来た。
 最後の一文の意味が俺にはわからんが、まあ、どうでもいいか。スキルの使い方も分かったし、後は実力試験を終わらせるだけだな。
 そう思いつつ、落ちているやっつの《スライムジェル》を素材袋そざいぶくとろにポイポイと入れていく。
 何も入っていなかった最初の状態の時と比べても、少しは重みがあるが大して変化はしていないようだ。
 それから俺はすぐに残りの二つを集めるために、スライムを二匹、手際良く倒した。

 「ふぅー。簡単すぎる気がする」

 合計十個の《スライムジェル》を素材袋に入れ終わり、俺はそんなことを呟いてしまっていた。
 魔物と戦う冒険者という職業がいくら危ないものだとしても、冒険者登録をするためにこんな簡単な実力試験だと意味がないのでは?と思ってしまう。
 だが、どれだけ簡単だったとしても、気を抜いてはいけないと思う。
 周りを見渡してみると、今までいたスライムの数が少なくなっていた。
 一、二、三‥‥‥あと五匹くらいか。
 俺は、ポヨン、ポヨンと跳ね回っているスライムのところに行き、剣を振って、核を斬った。

 「よし。これくらいかな」

 素材服の中に《スライムジェル》十五個を入れ終えた俺は、握っていた剣を鞘に戻した。
 そういえば、スライム十匹目を倒した時に体が軽くなったような‥‥‥。
 そう思った俺はステータスを確認することにする。


 名前  :霧雨灯流
 種族 :人間(異世界人)
 レベル:2
 ギフト:
 スキル:鑑定・解析・言語習得
 魔法 :
 称号 :異世界人


 そこには、「レベル:1」だったはずのところが「レベル:2」と変わっていた。

 「おぉ~~」

 やっぱりレベルが上がってたのか。一つだけだけど。
 レベルが上がっていたことにより、俺は意外にもはしゃいでしまっていた。
 さすが異世界!
 だがレベルが上がった以外、ステータスに変化は全く見られなかった。ギフトやスキル、魔法や称号に新たな追加はされていないようだ。

 「ん?」

 と、視界にスライムが入った。しかしそのスライムの色は青色という普通の色ではなく、金色という普通ではない色だった。
 不思議だったが、俺はすぐに解析を使った。


 名前 :スライム(異種)
 種族 :魔物
 レベル:10
 スキル:消化・経験値倍化EX(Lv10)・ギフト選択・スキル創造・魔法創造
 魔法 :水魔法:Lv2
 称号 :魔物・異種


 色が金色なだけあって、普通の青色のスライムとはステータスが全く違った。というか、スキルがおかしいというか、なんというか変な気がする。
 不思議に感じている間にも、そのスライムは俺の存在に気づくと、ポヨン、ポヨンとしながら近づいてきた。
 鑑定を使おうかなと一瞬思ったのだが、レベル:10だったので、剣を鞘から抜いて倒すことにした。
 一撃じゃ無理かな?そんな疑問が浮かんだが、核は一発で二つに斬られて、金色のスライムは溶ける。そしてそこには、普通の色のスライムがドロップさせる《スライムジェル》が大量に現れた。

 「!?」

 声にはならなかったが一瞬驚いてしまった。
 その時、体にレベルが上がった時の不思議な感覚が俺の中で起きた。それは一瞬だけではなく、何度も何度も起きている。
 まさかな。
 そう思いつつ、ステータスを確認することにした。


 名前  :霧雨灯流
 種族 :人間(異世界人)
 レベル:82
 ギフト:神々かみがみ使徒しと(何人もの神々から色々な加護や恩恵を賜る。加護や恩恵の種類は様々)
 スキル: 経験値倍化EX(Lv10)・ギフト選択・スキル創造・魔法創造・鑑定・解析・言語習得
 魔法 :水魔法:Lv10
 称号 :異世界人・神々の使徒


 結果、レベルはプラス80されており、ギフトやスキル、魔法に称号のららんにはいろいろなものが追加されていた。
 しかしそれは一度見たもので‥‥‥

 「どういうことなんだ? 金色のスライムの時に見たやつがなんで俺のとこにあるんだ?」

 不思議すぎることを目の当たりにしてしまい、脳内はフリーズしてそんな言葉が口から出ていた。
 だがすぐに脳内のフリーズは解ける。
 あ、ここは異世界だからあれなんだよな?
 俺は強引にもそう思った。
 そこで突然、目の前にあるプレートが一枚現れたのだった。
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