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恋人の写真
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映りこむ残影。
旅路を終えるそのまえに、止まない雨が瞼にかすみ、僕は君を想いだす。
笑っていた君の横顔は、時のなかで、眠りゆく静かな夜に、月が照らしだした光の鼓動を、かみしめる、キス。
歌を歌っていたあの頃、僕たちには、ポップソングと肌のぬくもりがあれば、それでよかったんだ。
愛してる、その声だけが、枕の上で飛び跳ねる、手を重ねて、握りしめた君のぬくもりは、解けていくよるべの祈り、祭りの後に、恋をして、最後の花火を待たずに、散って逝った君と言う花。
「ねえ、かき氷は?」
「ああ、君の口の中で溶けている」
キスをして、またキスをして、最後にまだキスをしたまま、僕たちは写真に並んだ、夜が明けるその前に。
速く、と言った、速く、ねえ、速く、逝こうよ。
鼓動だけが高鳴り、速く打つ、血液は、君の乳房を流れて張り出す、触れる、指が、切なく泣いた愛のままに。
誓ってと言って、泣いた。
絶命の絆。
撃たれた世界に、命は散って、花火が終わるころに、君をまた抱きしめた。
旅路を終えるそのまえに、止まない雨が瞼にかすみ、僕は君を想いだす。
笑っていた君の横顔は、時のなかで、眠りゆく静かな夜に、月が照らしだした光の鼓動を、かみしめる、キス。
歌を歌っていたあの頃、僕たちには、ポップソングと肌のぬくもりがあれば、それでよかったんだ。
愛してる、その声だけが、枕の上で飛び跳ねる、手を重ねて、握りしめた君のぬくもりは、解けていくよるべの祈り、祭りの後に、恋をして、最後の花火を待たずに、散って逝った君と言う花。
「ねえ、かき氷は?」
「ああ、君の口の中で溶けている」
キスをして、またキスをして、最後にまだキスをしたまま、僕たちは写真に並んだ、夜が明けるその前に。
速く、と言った、速く、ねえ、速く、逝こうよ。
鼓動だけが高鳴り、速く打つ、血液は、君の乳房を流れて張り出す、触れる、指が、切なく泣いた愛のままに。
誓ってと言って、泣いた。
絶命の絆。
撃たれた世界に、命は散って、花火が終わるころに、君をまた抱きしめた。
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