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一章

大嫌いな世界

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死にたいと、そう思っていた。
死んでしまいたい。と思っていた。
例えば、この学校に連続殺人事件の犯人が入ってきて、私以外の生徒がバラバラにされてしまえば、私が死にたいと思うこともなくなる。
そんな事を想像すると思わず笑いたくなる。
でも多分、一人で笑いなんてしたらアイツらに散々な事を言われて蹴られ殴られることなんて、バカな私でも分かる。
 それに、こんなことを考える私はサイコパスなのかも。
ううん。サイコパスなのは私じゃない。
人のことをどこかの汚い虫みたいに扱うアイツらの方なんだ。
 痛い視線を感じる。
そして、その視線の痛さに負けて少しでも視線が刺さる方向を見た私がバカだった。
「何?こっち見てんじゃねぇよ」
私をいじめるグループのボスザル見たいなやつが、私を鋭い目私をで見る。
「あははっw   何あいつw   やる気なのかな?」
「まさかでしょー?w  あたし達に勝てると思ってんのかな?バカみたい!」
バカなのはお前らの方でしょ。
そう。 バカなのはアイツらの方なんだ。
心の中で何回も自分にそう言い聞かせ、
また自分の机に伏せる。
私は、誰も救いの手を差し伸べてくれない、いじめの耐えないこの世界が大嫌いだ。
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