スペーシアフォース

山ピー

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宇宙の勇者

第3話「暗黒帝国の脅威」

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水の星アクア星に攻め込んで来た暗黒帝国軍に対し、この星の戦士ドルフィーは仲間達と共に戦っていた。

しかし、ドルフィー達は追い詰められ、暗黒魔獣ヘルゲリアに襲われた所をアレンがやって来てコスモと共に戦う。

コスモはヘルゲリアの毒液を受け大ピンチ!? 

「くっ…さっさと…決着を…」
コスモは『コスモバスター』を撃ちヘルゲリアに攻撃。
しかし、その威力まで弱まりヘルゲリアを倒すには至らなかった。
ダメージを受けたヘルゲリアは逃走した。
「うっ…うっ…」
コスモは倒れる。

「大変だ…」
ドルフィーは倒れたコスモの方に急いで向かう。

コスモは姿を消し、アレンが倒れている。
「ぐぁっ…クソッ…」
(ハァ…ハァ…すまない…君にまで毒が…)
「いや…コスモが居なかったら…一撃でやられてたさ…」
アレンは力尽きて倒れる。

しばらくしてそこにドルフィーがやって来た。
「あれは…」
ドルフィーがアレンに駆け寄る。
「君!しっかりしろ!君!」
ドルフィーが呼び掛けるがアレンは目を覚まさない。

ドルフィーはアレンを担いで村まで戻った。

ドルフィーの村には長老達を始めまだ多くの者が残っていた。
長老の家でアレンを寝かせる。
「ん~…どうやらこの若者はあの怪物の毒を浴びてしまった様じゃな…」
そう言うのはアクア星の医者、イカール先生。
名前からしてお分かりだろう。
イカの姿をした人型のアクア星人だ。
「やっぱり…先生、治せますか?」
「ん~…彼は見た所我々の星の者じゃないし…体の構造も違う…せめてあの怪物の毒が手に入れば解毒剤を作れるんじゃが…」
そう、イカール先生でも種族の違うアレンを下手に治療する事は出来なかった。

その頃、アレンの中でコスモは毒を追い出そうと必死に抵抗していた。
(クソッ…このままでは私もアレンも危ない…早く毒を…追い出さなければ…)

既にこの星の太陽は傾き夕刻を迎える時間だが、暗雲に覆われた空ではそれも確認出来なかった。

ドルフィーはずっと考えていた。
「……先生、あの怪物の毒液…手に入るかも知れません」
「何?それは本当か?」
「はい、私が攻撃された時、避けた毒液は周りの木々に付着しました。それを手に入れれば」
「なるほどな…だが、木々を一瞬で枯らしてしまう程の毒液じゃ…扱いを間違えれば直ぐにやられてしまう…」
「ですが、彼を救うには…」
「確かに…それしかない…だが、今日はもう遅い…明日の朝私と共に行こう」
「しかし、それでは彼が…」
「大丈夫…さっき彼の血を採らせて貰った。彼の体に合わせた薬も作れるかも知れん…」
イカール先生はアレンの体に合った薬を作る為にアレンの血液を調べ始めた。
その間もアレンは苦しんでいる。

その頃、アクア星からは遠く離れた星…。
暗黒帝国軍の本拠地がそこにはあった。
 中央の玉座には暗黒帝国の皇帝、ギルファー·フェンリネス·ダークが鎮座している。
そして、その前には暗黒帝国の3幹部が立っている。
ギルファーから見て左に謎の戦士ギルティア、中央に暗黒兵団長イザレス、右に暗黒大神官シュドラが並び立っていた。
イザレスがギルファーに報告を始める。
「報告!現在、我が暗黒兵団はアクア星に侵攻を開始…しかし、何者かの襲撃により一時撤退しました」
「ほぉ…その何者かとは?」
ギルファーが問い掛ける。
「今の所、正体はわかっておりません…ただ…相当な手練れであると思われます」
そうイザレスは答えた。
シュドラも口を開く。
「しかし、その何者かも先程私の暗黒魔獣の毒に侵しました。まもなく死を迎えるかと…」
「奴の正体が分からぬ以上油断は出来ん…もし、奴が伝説の宇宙を救う勇者ならば…我々の脅威となろう…」
ギルファーはそう言って立ち上がる。
「進撃の手を緩めるな!必ずや邪魔者を排除し我ら暗黒帝国軍が全ての宇宙を支配するのだ!!」
ギルファーが部下達に命令を下す。
「ははっ!!」
3幹部は胸の前に拳を置き忠誠の意を示す。

-アクア星-
日が暮れた頃にはイカール先生の調合した薬がアレンに効き始め苦しみが緩和されていた。

「よし…とりあえずは落ち着いたな…」
「先生、彼は助かりますか?」
「いや…まだ毒が消えた訳では無いから油断は出来んな…」
「そうですか…」
ドルフィーは心配そうな表情でアレンの方を見る。
そこへ、ドルフィーの弟のルカーが入って来た。
「兄ちゃん大変だよ!!」
「どうした?ルカー」
「ポルポック村で暗黒兵団が暴れてるんだ!!」
「何だって!?」
ポルポック村とはドルフィー達の村から南西に5キロ程の場所に位置する大きめの村だ。
そこは豊富な資源のある村でドルフィー達の生活も支えていた。
「クソッ…ポルポック村がやられたら俺達の村も危ない…」
「ドルフィー、無茶はするなよ」
長老が奥の部屋から出てきて言う。
「はい!」

ドルフィー達生き残っている戦士達は急いでポルポック村の救援に向かった。

その頃、イカール先生の薬の効果で落ち着きを取り戻したアレンの体でコスモが解毒を試みていた。
(今なら…毒を浄化出来るかも知れない…うぉぉぉぉぉ!!)
コスモは必死に毒と戦っていた。

ポルポック村では村の戦士達が暗黒兵団と激闘を繰り広げていた。
しかし、彼らの種族にとって暗黒兵団の兵士は巨大過ぎた。
必死に戦うが歯が立たず暗黒兵団は侵攻を続ける。

少し遅れてドルフィー達も到着するが、既に多くの戦士達が倒れていた。
「クソッ…我々の力だけでは勝てないのか…」
ドルフィーはそう言いながらも武器を構える。
今度はより強力なバズーカを用意していた。
「喰らえ!!」
ドルフィー達はバズーカで暗黒兵団に攻撃を開始。
しかし、それでも奴らの侵攻は止められない…。
「クソッ…何でだ…俺達は…自分達の星すら守れないのか…」
ドルフィーの仲間達も次々に倒れて行く。
そしてその度にドルフィーの戦意は失われていった……。

そして、兵士の1体がドルフィーに狙いを定める。
「ここまでか…」
ドルフィーは死を覚悟した。

兵士がドルフィーに攻撃。
しかし、その瞬間光が兵士に突撃。
兵士は倒れた。
「な…何だ!?」

光の中からコスモが現れた。
「あ…あれは…」

コスモは復活した、しかし解毒の為にエネルギーを消耗し既にスターシグナルは黄色になっている。
「アレン…あまり余裕はない…一気に倒すぞ!」
(ああ!)
コスモが暗黒兵団に戦いを挑む。

コスモは確かにエネルギーを消耗しているしかし、決して諦めず戦う姿にドルフィーも戦意を取り戻した。
「そうだ…俺だって…諦めない!!」
ドルフィーは再び立ち上がりバズーカで暗黒兵団を攻撃し、コスモを援護する。

だが、コスモのエネルギーを次第に減りとうとうスターシグナルが赤に変わった。
「くっ…流石にそろそろまずいな…」
そこでコスモはある事を閃く。
「そうだ!コレを彼に…」
コスモは『コスモスパーク』をドルフィーに渡した。
(コスモスパーク?何で?)
アレンは不思議の思う。
「まぁ、見てろ」

ドルフィーが『コスモスパーク』を受け取ると『コスモスパーク』が輝き出した。
「うわっ!?」
気が付くとドルフィーは光に包まれた不思議な空間に居た。
そして、ドルフィーの前にコスモが現れた。
「うぉっ!?」
「驚かせてすまない…君が私達を助けてくれたのは知っている…だが、もう一度私達に力を貸して欲しい」
「力を?どうすればいいんだ?」
「そのコスモスパークの力を使って私と融合するんだ!」
「融合?」
「ああ!コスモフュージョンだ!」

ドルフィーは言われるまま『コスモスパーク』のスイッチを押す。
《コスモフュージョン》
コスモとドルフィーは融合し、アクアコスモが誕生した。
(え?え?どうなってんの?)
アレンも驚く。
「アレン、ドルフィー、この姿でいられるのは1分間だ!一気に決着を付けるぞ!」
そう言うとアクアコスモは高くジャンプし、暗黒兵団に向かって突撃。
暗黒兵団も構える。
アクアコスモの必殺技『アクアバスター』が暗黒兵団を一気に倒す。
アクアバスターはコスモバスターに水の力が加わった技、機械である暗黒兵団には効果抜群だった。
アクアバスターを浴びた暗黒兵団が次々に倒れて行く。
アクアコスモが地上に降りる。

その様子を暗黒帝国の本拠地からイザレスが見ていた。
「クソッ!何なんだアイツは!?イライラするー!!」
悔しがるイザレス。

そして、シュドラは…。
「フッフッフッ…次は私の番ですよ…」

続く…。
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