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恋愛ドラマの主演だって?!
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「見ましたよ…」
そう言いながら入ってきたのは、マネージャーの寺田さん。
この人は、それこそ芸能人にでもなった方が良かったんでは無いかという程の端正な顔立ち。
しかし、裏方仕事に情熱を注ぎたい人なので、マネージャーが天職だと本人は言っている。
「素晴らしいじゃないですかーーー!!ネットでもザワザワ、ホームページの来訪者も倍以上伸びてます!!」
なんか、後ろに炎が見えます…熱い。
「それは良かった…ハハハ」
乾いた笑いは俺。
そう、るい君の匂わせ投稿、コメントが今までの投稿の中でも断トツ。
良い方での炎上一歩手前…
普通に、『ご飯が、美味しそうですね』というコメもあるが、殆どは『誰と行ったんですか?』『これは、リヒト君では??』
と、まぁ…反応のほとんどが『祝るいリヒの初おデート!!!』みたいな…コメント。
これって、本当に良いの?と思うけど…
マネージャーも社長も、良いと言うので…本当に変わった事務所だ。
匂わせ成功!とばかりに、超ご機嫌なのは、るい君で、今も隣でニコニコしている。
「まぁ、面白いからいいんじゃない?」
なんて言うのは、リーダーのとおる君
「俺もとおる君と…デートしたいな」
なんてミナミ君は、言ってるけど、笑ってサラリとかわされている。
とおる君は、ハッキリとは言わないけど、多分…彼女持ちだ。
時々…女性物の香水の香りをさせている事がある…しかし、その香りが都度変わるので、彼女が一人なのかどうかは怪しい…
ミナミ君は、意外と私生活が謎だ…
明るい性格で、オープンな様に見えるが…本当のところ、どんな暮らしぶりなのか、不明。家にも行った事が無い。
実際は、ゲーマーでめちゃくちゃオタクだという噂もある。
何年も一緒に活動しているけど、実は俺達は、お互いのプライベートには立ち入らない…みたいな暗黙のルールが存在する。4人で居る時は、普通に仲良しだから、特に困らないってのもある。
むしろプライベートでも仲が良いのは、俺とるい君だろう…お互いの家を行き来し、食の好みまで知っている。
「では、今後のスケジュールを発表します、半年後に始まる恋愛ドラマの主演に、なんと!るい君が決定しました!撮影は今月からです」
「え?ウソっ!マジで??!」
俺は思わず声をあげる…
今まで、スタドリのみんなで、ドラマにゲスト主演とかはあったけど…
歌やモデルの仕事じゃなく、まさかのドラマ、しかも主演、しかも…恋愛系。
俺の心臓がバクバクしてきた…
一気に、勝手に想像した様々なドラマのシーンが頭の中を駆け巡る。もちろん、キスシーンも。
恋人になるのを拒否ってる癖に、こんな事に動揺してしまうなんて。
寺田さんが、続けて他のスケジュールも言っているのだが、俺の頭の中には全然入ってこない…
るい君が…ドラマ…
そりゃ、スタドリとしては、めちゃくちゃオメデタイ話。
やったなぁ!とか、いいじゃん!とか、とおる君とミナミ君は言っている。
俺もお祝いの言葉をかけなきゃと思うのに、喉が張り付いて声が出ない。
「あれ?リヒトは、おめでとうくれないの?」
「あっ、やっ…おめでとう…」
やっと言えた。
るい君が少し離れていくような感覚が襲う。いや、俺って、もしかして、るい君の活躍を妬んでるのかな…
かといって、演技とか出来ない俺は…歌と踊りしかないし。
そもそも、ドラマ出演に興味は無い。
ということは…やはり、相手の女優さんへのジェラシーなのか…
まだ、どんな方なのかすら分からないのに…
「あ、ちなみに、るい君の恋人役は、三栗屋あかりさん」
清楚可憐な雰囲気を持ち、表情はとても愛らしいので、男女問わずとても人気高い女優さんだ。
そんな人と…
るい君は恋人同士の役。
そっか、しかも今月から撮影…
忙しくなる事は間違い無い…
「リヒト、差し入れ持って、会いに来てよね」
なんて、るい君は言うけど、絶対お邪魔でしかないだろ…
「それでは、各々、頑張ってください!リヒト君は、明日からしばらく、食事制限入ります!」
は?なんで?全く聞いてなかった俺がポカーンとしてるので、とおる君が言った
「リヒト…聞いてなかっただろ…1週間後に、雑誌撮影だって」
え?俺一人なわけ?
「そうですよ、リレー形式でスタドリのメンバーを特集してくれるそうなんで!まず第一弾は、リヒト君から!」
マジか…全く聞いてなかったんだな、俺。
それは、肌の調子を整えとかないとイケナイヤツだな。
撮影当日に吹出物とか、笑えない。
「了解です」
寺田さんに親指を立てて見せた。
俺はちゃんと言われた通りに、1週間の間、高タンパク低脂肪な食事を取り、前日には、パックもして、バッチリのお肌の調子を完成させた。
目標があると出来るタイプなんで!
アイドルたるもの、魅せる努力を怠ってはならない。
やっぱり、油物を取り過ぎると、吹出物が出来ちゃうのは、当たり前なので…そこら辺は、気をつけて、ONとOFFを分けている。
今日は、撮影も終わって、お疲れ様会をるい君がしてくれると言うので、るい君の家にやってきた。
しばらくの間、るい君は撮影で忙しくなるから、特にその前の休息という事みたいだ…
ピンポンを鳴らす
ギャルソンエプロンをした、るい君が出てきた。
揚げ物の良い香りがする
「油物断ちしてただろ?唐揚げ作ったから…どうぞ」
自分もこれからの撮影の台本読みとか忙しくなるだろうに…俺の為に、めんどくさい揚げ物とか…マジで優しすぎる。
しかも、エプロン姿が、めちゃくちゃ格好良い…さすが、主演俳優…
「何それ?」
えっ?さすが主演俳優…って言葉、ポロッと口に出してたらしい
「いやぁ…俳優オーラ出てきて、距離を感じちゃうな…と思って…へへ」
「そんな事無いよ…僕達、るいリヒだよ?リヒトとのカップル枠を誰かに譲る気無いから、いつまでもゼロ距離!」
なんか、嬉しい事言ってくれる…
お邪魔します…って部屋に上がると、いつもの定位置へ、ソファに体操座りをして、俺の為に置いて貰ってる猫のクッションをギュウっと抱く。
少しだけ…るい君の香りが、ふわりと鼻をかすめた。
そういえば、二人きりな事に、急にドキドキしてくる。
この間、メンバー4人だったから…
「なんもしないから…安心して」
急に上から声が振ってきた。
そして、料理が次々と置かれる。
唐揚げに、筑前煮、おひたし、お吸い物に、具沢山な炊き込みご飯…
俺の好きな和食のメニューばっかり。
「これって…めちゃくちゃ時間かかってない?」
「ん?1時間ちょいだよ…炊き込みご飯は、材料と調味料入れてスイッチ入れるだけだし、煮物を煮る間に、唐揚げ揚げて…おひたしなんて、レンチンだよ?」
なんだその、主婦歴5年みたいな手際の良さ…
「るい君、いつでもお婿に行けるね」
「僕は、そんな予定は無いよ…まだ恋人すら居ないんだから」
ちょいちょいそのワード出してくるんだよな…
恋人…俺に向けてる事が分かってるのに、キチンと応えない俺ってヒドイよなって、自覚はある。
箸を渡され、いただきまぁす!と二人で声を合わせた。
どれも、本当に美味しくて
「るい君、芸能界引退して隠居する時には、絶対に小料理屋をやるべきだよ!」
「ハハハっ、それは良いかもね…」
顔が良くて、性格が良くて、部屋は綺麗で、料理が上手。
るい君のダメなとこを探す方が難しい位、完璧。
これで俳優業もこなすようになったら…
「ねぇ…るい君さぁ、アイドル辞めないよね?」
少し心配になり聞いてみた。
「辞めないよ…リヒトがスタドリやってる内は、一緒にやるよ?」
嬉しい事を言ってくれる。
こんなに優しい彼に頼るばかりの、ワガママな俺のドコが良いのか…本気で分からない。
今も、何となく漂う、甘い風を全身に浴びている。
「そうだ!料理のお返しに…セリフ合わせ手伝だおうか?」
「ん?じゃあ…お願いするか…でもさ、リヒトって演技とか出来るの?」
「出来ないって、だから、読むだけ…だよ」
ぷはっと笑われた
「それでも良いなら…だけど」
口を尖らせて、ブツブツと言うと
「ごめん、ごめん、リヒト様、どうか、新人の僕にご指導よろしくお願い致します」
ほんと、俺が役に立つ事って無い…
もっとちゃんとしなきゃな!と心に誓う!とりあえずは、間違わないように台本を読む事!
台本を渡された、結構分厚いなぁ…主役だから、かなり覚える量がありそうだ
「じゃ、始めるよ?」
「うん、俺は…三栗屋さんの台詞を読めばいい?」
「よろしく」
フゥーっと一呼吸おいた
「ねぇ、私の仕事の邪魔しないで」
「はぁ?アンタの邪魔なんてしてないでしょ?むしろ、そっちが邪魔」
なんか、喧嘩から始まる恋愛ドラマみたいだ。
口調がキツくて、いつも優しい言葉を繰り出す、るい君とは、全く別人みたい。
感情を込めて台詞を言うるい君は、本当になりきっていて、全然違う人みたいだった。
凄いな…
本当にアイドルより俳優の方が向いてるのかもしれない…
自然な台詞回しと、感情の乗せ方…
一通り読み終え俺は聞いてみる
「るい君、かなり練習した?」
「まぁね、下手な芝居して、リヒトにガッカリされたくないから」
「凄い上手だよ!これなら、もっとファンが増えるね…」
少しだけ寂しい気持ちになる…置いてかれた子犬みたいな。
「リヒト?」
「いやっ、頑張ってよ!本読みなら、いつでも付き合うから!」
「ありがとう」
優しい笑みを貰って、いつものるい君の笑顔に安心した。
その日は、本当にるい君から触れられる事が全く無くて、ハグどころか手を繋いだりとかも無くて、逆に、何も無いのが久しぶりというか…
ちょっぴり何かあるのでは?なんて期待した俺が、本当に馬鹿野郎なんだと改めて実感した。
俺こそ、この宙ぶらりんにかまけて、ガッカリされないようにしないと…
そう言いながら入ってきたのは、マネージャーの寺田さん。
この人は、それこそ芸能人にでもなった方が良かったんでは無いかという程の端正な顔立ち。
しかし、裏方仕事に情熱を注ぎたい人なので、マネージャーが天職だと本人は言っている。
「素晴らしいじゃないですかーーー!!ネットでもザワザワ、ホームページの来訪者も倍以上伸びてます!!」
なんか、後ろに炎が見えます…熱い。
「それは良かった…ハハハ」
乾いた笑いは俺。
そう、るい君の匂わせ投稿、コメントが今までの投稿の中でも断トツ。
良い方での炎上一歩手前…
普通に、『ご飯が、美味しそうですね』というコメもあるが、殆どは『誰と行ったんですか?』『これは、リヒト君では??』
と、まぁ…反応のほとんどが『祝るいリヒの初おデート!!!』みたいな…コメント。
これって、本当に良いの?と思うけど…
マネージャーも社長も、良いと言うので…本当に変わった事務所だ。
匂わせ成功!とばかりに、超ご機嫌なのは、るい君で、今も隣でニコニコしている。
「まぁ、面白いからいいんじゃない?」
なんて言うのは、リーダーのとおる君
「俺もとおる君と…デートしたいな」
なんてミナミ君は、言ってるけど、笑ってサラリとかわされている。
とおる君は、ハッキリとは言わないけど、多分…彼女持ちだ。
時々…女性物の香水の香りをさせている事がある…しかし、その香りが都度変わるので、彼女が一人なのかどうかは怪しい…
ミナミ君は、意外と私生活が謎だ…
明るい性格で、オープンな様に見えるが…本当のところ、どんな暮らしぶりなのか、不明。家にも行った事が無い。
実際は、ゲーマーでめちゃくちゃオタクだという噂もある。
何年も一緒に活動しているけど、実は俺達は、お互いのプライベートには立ち入らない…みたいな暗黙のルールが存在する。4人で居る時は、普通に仲良しだから、特に困らないってのもある。
むしろプライベートでも仲が良いのは、俺とるい君だろう…お互いの家を行き来し、食の好みまで知っている。
「では、今後のスケジュールを発表します、半年後に始まる恋愛ドラマの主演に、なんと!るい君が決定しました!撮影は今月からです」
「え?ウソっ!マジで??!」
俺は思わず声をあげる…
今まで、スタドリのみんなで、ドラマにゲスト主演とかはあったけど…
歌やモデルの仕事じゃなく、まさかのドラマ、しかも主演、しかも…恋愛系。
俺の心臓がバクバクしてきた…
一気に、勝手に想像した様々なドラマのシーンが頭の中を駆け巡る。もちろん、キスシーンも。
恋人になるのを拒否ってる癖に、こんな事に動揺してしまうなんて。
寺田さんが、続けて他のスケジュールも言っているのだが、俺の頭の中には全然入ってこない…
るい君が…ドラマ…
そりゃ、スタドリとしては、めちゃくちゃオメデタイ話。
やったなぁ!とか、いいじゃん!とか、とおる君とミナミ君は言っている。
俺もお祝いの言葉をかけなきゃと思うのに、喉が張り付いて声が出ない。
「あれ?リヒトは、おめでとうくれないの?」
「あっ、やっ…おめでとう…」
やっと言えた。
るい君が少し離れていくような感覚が襲う。いや、俺って、もしかして、るい君の活躍を妬んでるのかな…
かといって、演技とか出来ない俺は…歌と踊りしかないし。
そもそも、ドラマ出演に興味は無い。
ということは…やはり、相手の女優さんへのジェラシーなのか…
まだ、どんな方なのかすら分からないのに…
「あ、ちなみに、るい君の恋人役は、三栗屋あかりさん」
清楚可憐な雰囲気を持ち、表情はとても愛らしいので、男女問わずとても人気高い女優さんだ。
そんな人と…
るい君は恋人同士の役。
そっか、しかも今月から撮影…
忙しくなる事は間違い無い…
「リヒト、差し入れ持って、会いに来てよね」
なんて、るい君は言うけど、絶対お邪魔でしかないだろ…
「それでは、各々、頑張ってください!リヒト君は、明日からしばらく、食事制限入ります!」
は?なんで?全く聞いてなかった俺がポカーンとしてるので、とおる君が言った
「リヒト…聞いてなかっただろ…1週間後に、雑誌撮影だって」
え?俺一人なわけ?
「そうですよ、リレー形式でスタドリのメンバーを特集してくれるそうなんで!まず第一弾は、リヒト君から!」
マジか…全く聞いてなかったんだな、俺。
それは、肌の調子を整えとかないとイケナイヤツだな。
撮影当日に吹出物とか、笑えない。
「了解です」
寺田さんに親指を立てて見せた。
俺はちゃんと言われた通りに、1週間の間、高タンパク低脂肪な食事を取り、前日には、パックもして、バッチリのお肌の調子を完成させた。
目標があると出来るタイプなんで!
アイドルたるもの、魅せる努力を怠ってはならない。
やっぱり、油物を取り過ぎると、吹出物が出来ちゃうのは、当たり前なので…そこら辺は、気をつけて、ONとOFFを分けている。
今日は、撮影も終わって、お疲れ様会をるい君がしてくれると言うので、るい君の家にやってきた。
しばらくの間、るい君は撮影で忙しくなるから、特にその前の休息という事みたいだ…
ピンポンを鳴らす
ギャルソンエプロンをした、るい君が出てきた。
揚げ物の良い香りがする
「油物断ちしてただろ?唐揚げ作ったから…どうぞ」
自分もこれからの撮影の台本読みとか忙しくなるだろうに…俺の為に、めんどくさい揚げ物とか…マジで優しすぎる。
しかも、エプロン姿が、めちゃくちゃ格好良い…さすが、主演俳優…
「何それ?」
えっ?さすが主演俳優…って言葉、ポロッと口に出してたらしい
「いやぁ…俳優オーラ出てきて、距離を感じちゃうな…と思って…へへ」
「そんな事無いよ…僕達、るいリヒだよ?リヒトとのカップル枠を誰かに譲る気無いから、いつまでもゼロ距離!」
なんか、嬉しい事言ってくれる…
お邪魔します…って部屋に上がると、いつもの定位置へ、ソファに体操座りをして、俺の為に置いて貰ってる猫のクッションをギュウっと抱く。
少しだけ…るい君の香りが、ふわりと鼻をかすめた。
そういえば、二人きりな事に、急にドキドキしてくる。
この間、メンバー4人だったから…
「なんもしないから…安心して」
急に上から声が振ってきた。
そして、料理が次々と置かれる。
唐揚げに、筑前煮、おひたし、お吸い物に、具沢山な炊き込みご飯…
俺の好きな和食のメニューばっかり。
「これって…めちゃくちゃ時間かかってない?」
「ん?1時間ちょいだよ…炊き込みご飯は、材料と調味料入れてスイッチ入れるだけだし、煮物を煮る間に、唐揚げ揚げて…おひたしなんて、レンチンだよ?」
なんだその、主婦歴5年みたいな手際の良さ…
「るい君、いつでもお婿に行けるね」
「僕は、そんな予定は無いよ…まだ恋人すら居ないんだから」
ちょいちょいそのワード出してくるんだよな…
恋人…俺に向けてる事が分かってるのに、キチンと応えない俺ってヒドイよなって、自覚はある。
箸を渡され、いただきまぁす!と二人で声を合わせた。
どれも、本当に美味しくて
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「ハハハっ、それは良いかもね…」
顔が良くて、性格が良くて、部屋は綺麗で、料理が上手。
るい君のダメなとこを探す方が難しい位、完璧。
これで俳優業もこなすようになったら…
「ねぇ…るい君さぁ、アイドル辞めないよね?」
少し心配になり聞いてみた。
「辞めないよ…リヒトがスタドリやってる内は、一緒にやるよ?」
嬉しい事を言ってくれる。
こんなに優しい彼に頼るばかりの、ワガママな俺のドコが良いのか…本気で分からない。
今も、何となく漂う、甘い風を全身に浴びている。
「そうだ!料理のお返しに…セリフ合わせ手伝だおうか?」
「ん?じゃあ…お願いするか…でもさ、リヒトって演技とか出来るの?」
「出来ないって、だから、読むだけ…だよ」
ぷはっと笑われた
「それでも良いなら…だけど」
口を尖らせて、ブツブツと言うと
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ほんと、俺が役に立つ事って無い…
もっとちゃんとしなきゃな!と心に誓う!とりあえずは、間違わないように台本を読む事!
台本を渡された、結構分厚いなぁ…主役だから、かなり覚える量がありそうだ
「じゃ、始めるよ?」
「うん、俺は…三栗屋さんの台詞を読めばいい?」
「よろしく」
フゥーっと一呼吸おいた
「ねぇ、私の仕事の邪魔しないで」
「はぁ?アンタの邪魔なんてしてないでしょ?むしろ、そっちが邪魔」
なんか、喧嘩から始まる恋愛ドラマみたいだ。
口調がキツくて、いつも優しい言葉を繰り出す、るい君とは、全く別人みたい。
感情を込めて台詞を言うるい君は、本当になりきっていて、全然違う人みたいだった。
凄いな…
本当にアイドルより俳優の方が向いてるのかもしれない…
自然な台詞回しと、感情の乗せ方…
一通り読み終え俺は聞いてみる
「るい君、かなり練習した?」
「まぁね、下手な芝居して、リヒトにガッカリされたくないから」
「凄い上手だよ!これなら、もっとファンが増えるね…」
少しだけ寂しい気持ちになる…置いてかれた子犬みたいな。
「リヒト?」
「いやっ、頑張ってよ!本読みなら、いつでも付き合うから!」
「ありがとう」
優しい笑みを貰って、いつものるい君の笑顔に安心した。
その日は、本当にるい君から触れられる事が全く無くて、ハグどころか手を繋いだりとかも無くて、逆に、何も無いのが久しぶりというか…
ちょっぴり何かあるのでは?なんて期待した俺が、本当に馬鹿野郎なんだと改めて実感した。
俺こそ、この宙ぶらりんにかまけて、ガッカリされないようにしないと…
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