学級委員長だったのにクラスのおまんこ係にされて人権がなくなりました

ごみでこくん

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本編6話(修学旅行編 三日目)

高瀬くんの修学旅行①

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修学旅行も早三日目。今日は朝一で京都から大阪へ移動し、ウニバーサルスタジオジャパンでの一日自由行動(班単位)である。班長の丹羽は学年副主任に付き添われながら泣く泣く東京へ帰ってしまったが、そんな丹羽に土産話を持って帰るためにも、僕らは気を取り直して残りの日程を楽しみたいところだ。ここで、我が班のクソ共を改めて紹介しよう。

まずは、こいつだ。

「もう一回復習だけど、開園したら西田がスーパーサンテンドーワールド、俺がパリーホッターの入場整理券を取りに行く。西田、場内の地図は頭に入れた?」

丹羽の離脱によって、繰り上げで班長に就任した元副班長。気が利いて、人望もあり、仕事も出来る。昼間は文句なしのリーダーではあるが……、まあいい、こいつのアレな点については後ほど述べるとしよう。

「バッチリです!地図を熟読してきました!」
「西田、それ上下逆!逆だから!」

次に、こいつ。

「入場整理券は俺たちがゲットしてくるので、高瀬様はカチューシャ選びに専念してくださいね。俺のおすすめは、このへんのもこもこカチューシャです!あと尾形くんは一人ですぐどっか行くので、お手数をおかけしますが高瀬様が見ててあげてください。俺が連れて行きたいのは山々なんですけど、尾形くんはキビキビ歩かないので整理券の争奪戦には不向きなんです」

ウーエスジェイが好きなのか、普段の三割増しで張り切っている元関西人。丹羽が早々に帰ると知ったときは人一倍ショックを受けて、俺が代わりに帰ります、などと意味不明な泣き言も漏らしていたが、丹羽の代わりに尾形をジェットコースターに乗せるという任を受けてからは、この通り、元気を取り戻した様子だ。

「お前、尾形クンに親でも殺されたん?」
「すーぐ一人でフラフラどっか行くから銅閣寺に置いて帰ろうかと思ったもんな、昨日は」

あとは、こいつ。

「はあ……俺も丹羽みたいに熱出せばウニバを回避しつつ瑞葵にナース服で看病してもらえると思って昨日はパンイチで寝たのに、三十五度八分だった……」

ばか。もう、ばか。とにかく、ばか。以上。

「バカ?明日あたり熱出しても知らないからね」
「尾形くんは多分一生風邪をひかないと思います」

最後に、班唯一の常識人であるこの僕……、と言いたいところだが、実は、さすがに僕も今日ばかりは、自分を常識人と称することに些かの抵抗感がある。

何故かって今日は、一見ごく普通のスラックスの下に女の子用のエッチな紐パンを穿いているからである。勿論、自主的に穿いているわけではなく、柏木にそうするよう命令されて穿いている。昨日、京都で尾形と西田がお土産を見ている隙を見計らって、その辺の下着屋で買ってきたらしい。今朝、突然渡された、黒のレース生地で布面積の小さい、見るからにエッチなやつ。これを一日中穿いたままウーエスジェイで過ごすように言われて、僕は勿論嫌がったけれど、例の動画をちらつかせられると、言う事を聞く他なかった。

「っ、……♡」

うぅ♡歩くたびに、スースーしてヘンな感じ……♡

小さな子供や家族連れも大勢いる明るく賑やかなテーマパークで、人知れず変態みたいな恰好をさせられている自分を俯瞰しただけで、じゅわ……♡と女の子パンツにシミを作ってしまいそうになる。それもこれも全部、柏木のせいだ。ふとした瞬間に目が合うたび、僕のほうからは恨めしげな視線を投げつけてやるのだけれど、向こうは何事もなかったかのようにけろりとしているのがまた歯痒い。みなさん!このパッと見しごでき好青年リーダー風の男、実は同級生の男に紐パン穿かせて恥ずかしがってるのを見て愉しむような変態むっつりすけべ野郎なんですよ!なーんて声を大にして言ってやりたい。何より、一日いい子にできたら今夜は高瀬のおねだり何でも一つ聞いてあげる、と朝言われたのを何処かで期待している浅ましい自分のことも憎らしい。ヒクヒクするな、僕のバカまんこっ♡

そうこうしているうちに、あっという間に開園時間となった。入場整理券を取りに行く組の二人と分かれ、僕と尾形はデカオンパークの視察とカチューシャ探しへ向かう。尾形と並んでテーマパーク内を歩くだなんて、小学一年生ぶりのことだ。あの頃はまだ尾形もジェットコースターに対する苦手意識はなく、逆に、僕と一緒に乗りたかったのに自分だけが身長制限に引っかかったのが悲しくて大泣きしたこともあったっけ。尾形組次期総長のお守り兼護衛で来ていた尾形の家の若い衆が、坊ちゃんをコースターに乗せろだの何だのとパークのキャストを脅して、あの日は大変だった。今でこそ仲間内ではお喋りでバカを言うやつになったけれど、幼少期の尾形は内気な人見知りで、幼稚園内で懐かれていたのは僕だけだったように思う。いつも僕の後ろをヒヨコのようにぽてぽてとついてきては、何をするのも何処にいくのもみじゅきと一緒がいいと言って聞かなかった。小柄でぷにぷにしていて、大きなたれ目で、みじゅきみじゅきって、本当に、本当に本当にかわいかった。それがどうしてこんなことに。

「…………」

今や僕より二十センチ以上もタテに伸びやがって、脂肪が落ちた代わりにそれなりに筋肉もついて、些ともかわいくなくなってしまった男をジト、と見上げる。僕の視線に気がついた尾形は、ん、とだけ言って、僕より二回りは大きくなった手を差し出してきた。

「……なんだよ、この手」
「いいの?俺が勝手に一人でどっか行っても。管理不行き届きってことで、怒られるのは瑞葵だよ?」
「なんでだよ!勝手なことすんな!じっとしてろ!」
「そう思うならリードで繋いどけば?」
「……ったく、しょうがないワンちゃんだな」

甘えたでスキンシップが好きなところは昔から変わっていないかもしれない。なんだかんだで頼られると満更でもない僕は、ぎこちなく尾形の手を握った。

「っ、ほら、さっさといくぞ!」
「……わん」
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