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日常編(単発)
レッツゴーイントゥーザゲーム
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ある日、フーリがギャルゲーをしていると近くにいたクライブがテレビに吸い込まれゲームの世界に入ってしまった。
『そんなナチュラルに言わないでくんね?あたかも当然のようにさぁ……』
「おーすげー!クライブがテロップで話してる」
『感心してねぇで出せよ!』
「クライブいいな~。お前ハーレムじゃん。異世界転生ものの花形じゃん」
『助ける気皆無かよ。しかも異世界転生じゃねぇし』
「まぁほら、クライブ。多分完クリすれば出れるよ。これ選択肢ゲーだからいけるだろ」
『は?無理だよ?俺こういうゲームやったことないかんな?』
クライブがそうテロップを表示すると、ゲーム画面が切り替わりドアの開く音とともにクライブの友達(という設定)の女子高生キャラクター『ミア』の一枚絵がクライブの横に表示された。
『ごめーんああああ!遅くなっちゃった!』
『ああああ……?』
「ごめん主人公の名前適当に付けてた」
『どうしたのああああ?』
『そうか……俺ああああなのか……』
『ああああはああああでしょ。何言ってるのああああ?』
『あいあい、ああああねああああ』
「『あ』のインフレが止まらねぇな」
『ねぇああああ、一緒に学校行こう』
ミアがクライブ改めああああにそう聞くと、画面下に三択が現れた。
『▼一緒に行く、▼断る、▼告白してその場で襲う……え、俺この中から選ばなきゃなの?』
「ゲームシステム的にね」
『ああああどうするの?早く答えてよ!じゃないとこの包丁でズタズタに……』
『なんでそうなる!なんで俺こんなに殺されそうなの?』
「あ、クライ……じゃなくてああああ。確か選択肢画面で一定時間経つと死ぬんだっけな」
『マジかよ焦るな。てかお前はああああって呼ばなくていいんだよ』
『ああああ早くして!じゃないと私不可抗力で貴方を殺すことになるの!』
『え、じゃあ行くよ、一緒に』
『やったー!ありがとー!』
「ふんふん、物語が進んだな。この調子でクリア目指して頑張れ」
『他人事だと思いやがって……』
『ああああ誰に話してるの?』
『ああ、いやなんでもない』
クライブとミアがゲーム内で歩き始めると、外のスピーカから靴の音が響く。しかし、歩き出してすぐに茂みが揺れる音がすると同時にまたもう一人、黒髪ロングの清楚系キャラクター『ソフィ』の立ち絵が画面に表示された。
『二人とも、止まりなさい!ああああ、こっちに』
ソフィが強引にクライブを引っ張った。……らしい。
『え、何?誰?』
「おーい、クライブ!そいつ一応幼馴染キャラクターだから誰はやべーと思う」
『そうなんだ……』
『ああああ!独り言言ってないでもっと下がって!』
ソフィはミアを睨みつけている。なんとも唐突な出来事だ。
『何この険悪な空気。これどんなゲームだよ』
「ギャルゲーで険悪なぁ……あ」
『どうした?』
「ごめん、お前が入る前にソフィとミアで二股かけてたわ」
『お前最低だな』
「でもほら、今はお前が主人公だから実質お前がやったって事で」
『は?ふざけんな!冤罪じゃねぇかよ』
「冤罪というか罪を擦り付けただけだけどな」
『一応罪の意識はあるんだな。ん?待てよ……大体浮気がバレた時ってボコボコにされる気が……』
そう呟きながら右腰をちらりと見る。そこにはいつも通り刀がある。
『……よし!』
「よしじゃねぇよなに殺す気満々なんだよ」
『ゲームだからいいかなって……』
クライブがフーリと話していると、睨み合いを続けていたソフィが話しかけてきた。
『ああああ!』
『はい!ごめんなさい!』
『安心して。貴方が浮気をしてしまったのはこいつの魔法のせいよ!』
『へ?魔法?』
『あいつの洗脳魔法で貴方を手駒にしようとしていたのよ。そしてそんな魔法を使うのは……サキュバスくらいしかいないわ!』
『ふふふ……バレてしまったなら仕方ないわ!』
そう叫ぶとミアは派手なエフェクトと共によくゲームで見るサキュバスの格好になる。
『ちょっと待て!フーリ、このゲームどういう世界観なんだよ!』
「これ?魔物と人類のそれぞれの想いが交差する系だよ」
『なんだそれ、初めて聞いたぞ。でも……魔物が相手ならばやることは同じだ!』
そう叫びクライブは刀を鞘から抜く。そして、冷気に覆われている刀身でサキュバスに斬りかかった。
『いや!止めてああああ!ああああ!ああああ、ああああ!』
「名前か叫びか区切れが分かんねぇな」
刀はサキュバスの体を軽々と切りつけ、彼女は為す術なく絶命した。しかし、それと同時にクライブを突如暗闇が包む。
『何!?なんだ!?さっきまで昼だったのに……』
「あーあ……」
『なんだよあーあって!』
「あのな、これはゲームなんだぞ。それに、確かにこれは魔物はいるけど争うんじゃなくて共存していくゲームなんだ。つまり……その架け橋になる重要キャラクターのミアを殺した時点でゲームは進行不可能になったわけだ!」
『えーなんか俺やばいことしたってこと?』
「まぁ簡単に言えばバグだな。で、今の状況はフリーズ」
『ほんとだ……体が動かねぇ』
「どうすんの?アキレス腱伸ばしてるみたいな格好だけど」
『踏み込んで切ったからだよ。俺どうすればいいんだよ!』
「なぁ、僕そろそろろ飽きたから格ゲーやっていい?」
『やめろ!ふざけんな!ディスク出した瞬間存在が消滅するかもしれねぇだろ』
「そん時って葬儀どうすんだろうな」
『そこの心配はいいわ!』
こうして、フーリがギャルゲーのディスクを出すとそれと共にクライブも出てきた。ちなみに後日マルセルにこの話をしたところ、こいつがテレビに「画面内進入魔法」をかけていたらしくクライブにめっちゃ怒られていた。
『そんなナチュラルに言わないでくんね?あたかも当然のようにさぁ……』
「おーすげー!クライブがテロップで話してる」
『感心してねぇで出せよ!』
「クライブいいな~。お前ハーレムじゃん。異世界転生ものの花形じゃん」
『助ける気皆無かよ。しかも異世界転生じゃねぇし』
「まぁほら、クライブ。多分完クリすれば出れるよ。これ選択肢ゲーだからいけるだろ」
『は?無理だよ?俺こういうゲームやったことないかんな?』
クライブがそうテロップを表示すると、ゲーム画面が切り替わりドアの開く音とともにクライブの友達(という設定)の女子高生キャラクター『ミア』の一枚絵がクライブの横に表示された。
『ごめーんああああ!遅くなっちゃった!』
『ああああ……?』
「ごめん主人公の名前適当に付けてた」
『どうしたのああああ?』
『そうか……俺ああああなのか……』
『ああああはああああでしょ。何言ってるのああああ?』
『あいあい、ああああねああああ』
「『あ』のインフレが止まらねぇな」
『ねぇああああ、一緒に学校行こう』
ミアがクライブ改めああああにそう聞くと、画面下に三択が現れた。
『▼一緒に行く、▼断る、▼告白してその場で襲う……え、俺この中から選ばなきゃなの?』
「ゲームシステム的にね」
『ああああどうするの?早く答えてよ!じゃないとこの包丁でズタズタに……』
『なんでそうなる!なんで俺こんなに殺されそうなの?』
「あ、クライ……じゃなくてああああ。確か選択肢画面で一定時間経つと死ぬんだっけな」
『マジかよ焦るな。てかお前はああああって呼ばなくていいんだよ』
『ああああ早くして!じゃないと私不可抗力で貴方を殺すことになるの!』
『え、じゃあ行くよ、一緒に』
『やったー!ありがとー!』
「ふんふん、物語が進んだな。この調子でクリア目指して頑張れ」
『他人事だと思いやがって……』
『ああああ誰に話してるの?』
『ああ、いやなんでもない』
クライブとミアがゲーム内で歩き始めると、外のスピーカから靴の音が響く。しかし、歩き出してすぐに茂みが揺れる音がすると同時にまたもう一人、黒髪ロングの清楚系キャラクター『ソフィ』の立ち絵が画面に表示された。
『二人とも、止まりなさい!ああああ、こっちに』
ソフィが強引にクライブを引っ張った。……らしい。
『え、何?誰?』
「おーい、クライブ!そいつ一応幼馴染キャラクターだから誰はやべーと思う」
『そうなんだ……』
『ああああ!独り言言ってないでもっと下がって!』
ソフィはミアを睨みつけている。なんとも唐突な出来事だ。
『何この険悪な空気。これどんなゲームだよ』
「ギャルゲーで険悪なぁ……あ」
『どうした?』
「ごめん、お前が入る前にソフィとミアで二股かけてたわ」
『お前最低だな』
「でもほら、今はお前が主人公だから実質お前がやったって事で」
『は?ふざけんな!冤罪じゃねぇかよ』
「冤罪というか罪を擦り付けただけだけどな」
『一応罪の意識はあるんだな。ん?待てよ……大体浮気がバレた時ってボコボコにされる気が……』
そう呟きながら右腰をちらりと見る。そこにはいつも通り刀がある。
『……よし!』
「よしじゃねぇよなに殺す気満々なんだよ」
『ゲームだからいいかなって……』
クライブがフーリと話していると、睨み合いを続けていたソフィが話しかけてきた。
『ああああ!』
『はい!ごめんなさい!』
『安心して。貴方が浮気をしてしまったのはこいつの魔法のせいよ!』
『へ?魔法?』
『あいつの洗脳魔法で貴方を手駒にしようとしていたのよ。そしてそんな魔法を使うのは……サキュバスくらいしかいないわ!』
『ふふふ……バレてしまったなら仕方ないわ!』
そう叫ぶとミアは派手なエフェクトと共によくゲームで見るサキュバスの格好になる。
『ちょっと待て!フーリ、このゲームどういう世界観なんだよ!』
「これ?魔物と人類のそれぞれの想いが交差する系だよ」
『なんだそれ、初めて聞いたぞ。でも……魔物が相手ならばやることは同じだ!』
そう叫びクライブは刀を鞘から抜く。そして、冷気に覆われている刀身でサキュバスに斬りかかった。
『いや!止めてああああ!ああああ!ああああ、ああああ!』
「名前か叫びか区切れが分かんねぇな」
刀はサキュバスの体を軽々と切りつけ、彼女は為す術なく絶命した。しかし、それと同時にクライブを突如暗闇が包む。
『何!?なんだ!?さっきまで昼だったのに……』
「あーあ……」
『なんだよあーあって!』
「あのな、これはゲームなんだぞ。それに、確かにこれは魔物はいるけど争うんじゃなくて共存していくゲームなんだ。つまり……その架け橋になる重要キャラクターのミアを殺した時点でゲームは進行不可能になったわけだ!」
『えーなんか俺やばいことしたってこと?』
「まぁ簡単に言えばバグだな。で、今の状況はフリーズ」
『ほんとだ……体が動かねぇ』
「どうすんの?アキレス腱伸ばしてるみたいな格好だけど」
『踏み込んで切ったからだよ。俺どうすればいいんだよ!』
「なぁ、僕そろそろろ飽きたから格ゲーやっていい?」
『やめろ!ふざけんな!ディスク出した瞬間存在が消滅するかもしれねぇだろ』
「そん時って葬儀どうすんだろうな」
『そこの心配はいいわ!』
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