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霊感少年の事件簿 前日譚3

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あたしは滅多に泣かない子だったから、祖父は驚いたようだった。
「どうしたんだ、キリコ。誰かに何か言われたか?」
おろおろしている割には的確だった。
あたしは頷いた。
「なんと言われた?」
「・・・」
あたしは、泣いて「あたしがしゃべったって言わないで」といった女の子のことを考えた。あたしは約束は守る人間だ。彼女がしゃべったっていわなきゃいい。
「ここは呪われていて、あたしとかかわったらいけないって・・・」
声が震えてしまった。
「くだらない、ホントくだらない。こんなバカなこと言う人がいるなんて、思わなかった」
「・・・そうか・・・」
祖父はそれ以上口にしなかった。

あたしと祖父の夕食は早い。
この山の中に住んでいるのはあたしと祖父だけだ。
夕方の6時にはご飯を食べ始める。
ご飯を食べ終わったら、祖父は仕事の続きをする。出荷する野菜の根切りであったり、道具の手入れだったり、いろいろだ。あたしは台所を片付けて、宿題するのが仕事だ。

だけど祖父はその日は日課の仕事をしなかった。
夕食後、祖父はとっておきの茶葉で、お茶を入れるようにあたしに指示した。それから仏壇に供えてあったゼリーを持ってきた。叔父がもってきた、高そうなゼリーだ。
ふたりでゼリーを食べ終わった後、祖父はおもむろに話し出した。

「キリコ。〇〇ちゃんがいった話は本当なんだ」
あたしは二重の意味でびっくりした。あたしはその子の名前は出してないし、祖父が肯定するなんて思ってなかったからだ。
「○○ちゃんが言ったんだろう?今日は夏祭りだからな。キリコは毎年その子をさそって、断られているだろう?キリコのことだ、そろそろどうして断るのか問い詰めたんじゃないのか?」
正解だ。あたしは舌を巻いた。
しかし、
「お祖父ちゃんまで何を言ってるの?呪いとか、バカみたい。そんなハナシ大嫌い!」
あたしが胸糞わるくなって言うと、祖父は悲しそうな顔をした。
「そうだな、キリコにとっては、そうだよな・・・」
という。あたしは、祖父をにらみつけた。
「そんなシューキョーとかメイシンのせいで、あたしの父さんと母さんはっ!」
しかし、祖父にとっても娘であり婿であったのだ。あたしは口をつぐんだ。祖父は妻も失っている。

「キリコにとっても、あの事件は辛い思いでだろう。でも、そろそろきちんと話そうと思う。どうして、私たちの家族が死ぬことになったのか。新聞やTVで言っていることだけじゃないんだ」

呪いだって?ふざけんな。
あたしのキツイ目を受けながら、祖父はとつとつと話し始めた。


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