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文化祭に向けて
光と闇の夢
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テーブル席でお互いに向かい合いながら、窓の先を眺め続けていた僕たち。
店員の影が目についたけど、すぐに去って行ってしまった。
追加の紅茶でも頼もうかと思っていたんだけど、なかなかうまくいかないみたいだ。
自然に頬をつたっていた雫が涙だったなんて、ハンカチを出すまで気が付かなかった。
ぼんやりと、でも何かを探しているように、僕の視線はさまよった。
僕の心も、僕の両親と水上さんの妹の間でさまよっていた。
正反対にいるけど、同じ空間内にあるから、同時に見たくてもどかしい。
水上さんと背中合わせに、ぐるぐると回っていた。
僕の心の中で。
心の中で、ふっと何かが切れる音がした。
限界まで細くした糸の真ん中で、それを編んでいたもっと細いひもが少しずつほつれて切れた感じだった。
ようやく心の中で一つのけじめをつけた。
いや、けじめというよりかは、もう時効が過ぎてしまったかのようだ。
水上さんの方に向き直ると、水上さんもほぼ同じタイミングでこっちに向きなおした。
視線が合図もなくぶつかった瞬間、二人の顔がはじけた。
声の無い空間で二人が表情と雰囲気で笑い合っている。
周りの落ち着いた雰囲気にひび一つ入れないように、細心の注意を払いながら。
二人ともだんだんと元に戻ってくると、なんだか変な気持ちになった。
どうということもないことで、こんなきれいな空間で笑っていたのが恥ずかしくなった。
でも、お互いそれすらも心の中で許容してしまっている感じだった。
口元に微笑だけを残して、お互い敵視の無い視線を重ね続けた。
どこからともなく水上さんがタブレットを取り出すと、タッチペンで何かを書き始めた。
筆談の時に困るのが、書いている間のこの時間で、下手に相手の字を見てしまうと心を覗いているみたいで、嫌になってしまう。
とはいっても、ほかの人と話すわけにもいかないから、とりあえずカップを口に当てて、傾けてみる。
そこに残っていたかすかな砂糖の甘みが、何の予兆もなく流れてきて、むせそうになっていると、水上さんからタブレットが渡ってきた。
むせないように、自分ののどを軽く叩いて、咳を抑え込んだ。
そして、タブレットに書いてある文字に視線を落とす。
と見せかけて、一瞬だけ水上さんの方を見ると、僕の席の先を眺めていた。
おかげで心置きなく水上さんからの声掛けを読むことができる。
「私からは話したいことは話したよ
だから、今度は秦野君の番だよ」
と書いてあった。
明るく笑っていて、微笑みながら陽炎の様に消えてしまう君の姿が目に浮かんだ。
いや、きっと浮かんだあの少女は、水上さんの妹だったんだろう。
頭を横に振って、胡椒でも出すかのように、頭から振り落とした。
僕から水上さんに伝えたいこと。
あんまり思いつくことなんて少ないけど、今日のことについて少し語ろうと思った。
自分の口からはまだまだ到底言えるような状態にはないと思う。
でも、今の僕なら文字に書くぐらいならできるかもしれない。
そう思って、タッチペンをとって今日についてつづり始めた。
単純な単語の間間に、もっと短い付属語を組み合わせていく。
そんな見た目だけなら、何にも劣らない簡単さで、僕の母についてを紡ぐ。
自分の思いすべてを吐き出すように、心の隅の埃までそぎ落とすように書いていった。
思い出せる限りのすべてのことを、全力で書き続けた。
どれくらいの時間がかかっただろうか。
少し書いては、水上さんに見せて、リアクションをもらう。
そしてまた新たな言葉を紡いでいく。
言葉を書いて丸めた紙をお互いにぶつからないように投げ合った
気が付けばテーブルの端には、そこにコーヒーのかすの付いたカップが三つほど積んであった。
書いていく間に、何度僕は涙をこらえたんだろう。
女の子には絶対に見せられないような、絶妙なプライドで守られた涙は、天に一瞬上った後、すぐに頬をつたらずに落ちた。
あんまり意地にならない僕にだって、守らなきゃいけないダサいプライドがあるんだ。
見栄えでも自尊心でもない、本能的なプライドが。
全部を伝え終わった僕は、水上さんに一言メッセージを書いた。
それは、みんなに聞いてみたくても、きっとほとんどの人が教えてくれないもの。
僕だって自分から教えることなんてないかもしれないけど、こうやって聞いてしまうもの。
「水上さんって夢持ってる?」
と、なるべく端的に、ストレートに聞いた。
水上さんがどう反応するのか気になって、コップを口に当てながらも、コーヒーが入らないぐらいにしか傾けなかった。
視線を全力で下げて、水上さんの様子をうかがっていた。
でも、水上さんの様子はいたって冷静としていて、驚いてカップを落とすかと思った。
少しして、水上さんからタブレットが返ってきた。
いつもの水上さんの丸い字で
「今のところ夢はないよ
音楽に関連することができたら、それが一番としか思ってないからね
秦野君は?」
と、水上さんらしい回答だった。
バンドのメンバーでいるときの水上さんではなく、二人で授業を受けているときとかの、少しほんわかとした水上さんだ。
そして、最後にやっぱり僕に質問を返してきた。
予想通りだったけど、正直応えるか考えていなかった。
僕の夢が自分のお父さんであるって言うことは、多分今のところ誰一人として知らない。
家の中にあこがれの人のものがあっても、僕の場合は一切気が付かれなさそうだ。
僕から周りの人に言うこともなかったし、親を夢にしているのが恥ずかしくって、ずっと言えないでいた。
今回も隠してしまおうかと思ったけど、やっぱりやめた。
何か強い力が僕を突き動かしたんだ。
僕は、自分の意思ではなく、何かの力でタッチペンを握った。
そして、自分の夢について書いた。
「僕の夢は、僕のお父さんみたいになることなんだ
僕のお父さんは有名なドラマーだったから、そういう人に慣れたらなって思うんだ
まだまだ遠い存在だけど」
と、自分の夢について書いてみた。
これまで隠していたっていうのが馬鹿らしく思えるほど、すごい単純なことだった。
でも、そのことがどれだけ自分の自信になるかは、やってみないとわからないと思う。
人に伝えるって言うことが、僕にとって絶大な力を持っていたんだ。
水上さんは僕の夢についての文章を読むと、面白い言葉を書いた。
いつものマナーさえ忘れて、水上さんが書いているのをリアルタイムで見てしまった。
だから、水上さんが書き終わった瞬間に、奪うように自分の方に向けた。
その文章とは
「私と君って、似ているようで対照的だよね
こうやっておんなじ日に、亡くした人の大切な日が重なっている
でも、それは誕生日と命日で全然違うでしょ
それとおんなじくらい、夢も違うよね」
と、多分途中までであろう文章を読んだ。
何か返したほうがいいのか迷ったけど、とりあえず続きを促して、タブレットは返した。
すると、すぐに全部の文字を消して、さらに続きを書き始めてしまった。
「私の夢は、見えない闇を追い続けている感じ
どこに答えがあるのわからないし、答えがあっているかの検証もできない
でも、秦野君の夢は現実的
もう答えが見えているけど、そこまでの道が光に覆われている感じだよね」
って書いていた。
実際に僕もおんなじ風に感じた。
僕の夢は明確な一つの目標があって、そこに突き進んでいくかのようだった。
ただ、僕は少し前まで、夢の一端しか見えていなかったけど。
僕が全分読んだのを確認すると、水上さんはまた新しい文章を書き始めた。
「秦野君の夢は、明確な目標があるから、すこしやりやすいんじゃないかな
真っ白な世界でただ追いかけるだけだから
私の夢は、どこに進んでいいのかわからなさすぎるから、いつも止まってばっかりで進めないんだ
一番後悔しない選択を探してるからね」
って書いて僕に渡した。
僕には、水上さんの言いたいことはすぐにわかった。
でも、僕は水上さんの言いたいことに賛成はできなかった。
だから、僕はたった一文だけ書いて水上さんに渡した。
「でも、僕のお父さんは空に浮いているんだよ」
と、短く内容がぶれないように書いた。
今は春だからか、窓の外でもあんまり葉っぱは落ちない。
店員の影が目についたけど、すぐに去って行ってしまった。
追加の紅茶でも頼もうかと思っていたんだけど、なかなかうまくいかないみたいだ。
自然に頬をつたっていた雫が涙だったなんて、ハンカチを出すまで気が付かなかった。
ぼんやりと、でも何かを探しているように、僕の視線はさまよった。
僕の心も、僕の両親と水上さんの妹の間でさまよっていた。
正反対にいるけど、同じ空間内にあるから、同時に見たくてもどかしい。
水上さんと背中合わせに、ぐるぐると回っていた。
僕の心の中で。
心の中で、ふっと何かが切れる音がした。
限界まで細くした糸の真ん中で、それを編んでいたもっと細いひもが少しずつほつれて切れた感じだった。
ようやく心の中で一つのけじめをつけた。
いや、けじめというよりかは、もう時効が過ぎてしまったかのようだ。
水上さんの方に向き直ると、水上さんもほぼ同じタイミングでこっちに向きなおした。
視線が合図もなくぶつかった瞬間、二人の顔がはじけた。
声の無い空間で二人が表情と雰囲気で笑い合っている。
周りの落ち着いた雰囲気にひび一つ入れないように、細心の注意を払いながら。
二人ともだんだんと元に戻ってくると、なんだか変な気持ちになった。
どうということもないことで、こんなきれいな空間で笑っていたのが恥ずかしくなった。
でも、お互いそれすらも心の中で許容してしまっている感じだった。
口元に微笑だけを残して、お互い敵視の無い視線を重ね続けた。
どこからともなく水上さんがタブレットを取り出すと、タッチペンで何かを書き始めた。
筆談の時に困るのが、書いている間のこの時間で、下手に相手の字を見てしまうと心を覗いているみたいで、嫌になってしまう。
とはいっても、ほかの人と話すわけにもいかないから、とりあえずカップを口に当てて、傾けてみる。
そこに残っていたかすかな砂糖の甘みが、何の予兆もなく流れてきて、むせそうになっていると、水上さんからタブレットが渡ってきた。
むせないように、自分ののどを軽く叩いて、咳を抑え込んだ。
そして、タブレットに書いてある文字に視線を落とす。
と見せかけて、一瞬だけ水上さんの方を見ると、僕の席の先を眺めていた。
おかげで心置きなく水上さんからの声掛けを読むことができる。
「私からは話したいことは話したよ
だから、今度は秦野君の番だよ」
と書いてあった。
明るく笑っていて、微笑みながら陽炎の様に消えてしまう君の姿が目に浮かんだ。
いや、きっと浮かんだあの少女は、水上さんの妹だったんだろう。
頭を横に振って、胡椒でも出すかのように、頭から振り落とした。
僕から水上さんに伝えたいこと。
あんまり思いつくことなんて少ないけど、今日のことについて少し語ろうと思った。
自分の口からはまだまだ到底言えるような状態にはないと思う。
でも、今の僕なら文字に書くぐらいならできるかもしれない。
そう思って、タッチペンをとって今日についてつづり始めた。
単純な単語の間間に、もっと短い付属語を組み合わせていく。
そんな見た目だけなら、何にも劣らない簡単さで、僕の母についてを紡ぐ。
自分の思いすべてを吐き出すように、心の隅の埃までそぎ落とすように書いていった。
思い出せる限りのすべてのことを、全力で書き続けた。
どれくらいの時間がかかっただろうか。
少し書いては、水上さんに見せて、リアクションをもらう。
そしてまた新たな言葉を紡いでいく。
言葉を書いて丸めた紙をお互いにぶつからないように投げ合った
気が付けばテーブルの端には、そこにコーヒーのかすの付いたカップが三つほど積んであった。
書いていく間に、何度僕は涙をこらえたんだろう。
女の子には絶対に見せられないような、絶妙なプライドで守られた涙は、天に一瞬上った後、すぐに頬をつたらずに落ちた。
あんまり意地にならない僕にだって、守らなきゃいけないダサいプライドがあるんだ。
見栄えでも自尊心でもない、本能的なプライドが。
全部を伝え終わった僕は、水上さんに一言メッセージを書いた。
それは、みんなに聞いてみたくても、きっとほとんどの人が教えてくれないもの。
僕だって自分から教えることなんてないかもしれないけど、こうやって聞いてしまうもの。
「水上さんって夢持ってる?」
と、なるべく端的に、ストレートに聞いた。
水上さんがどう反応するのか気になって、コップを口に当てながらも、コーヒーが入らないぐらいにしか傾けなかった。
視線を全力で下げて、水上さんの様子をうかがっていた。
でも、水上さんの様子はいたって冷静としていて、驚いてカップを落とすかと思った。
少しして、水上さんからタブレットが返ってきた。
いつもの水上さんの丸い字で
「今のところ夢はないよ
音楽に関連することができたら、それが一番としか思ってないからね
秦野君は?」
と、水上さんらしい回答だった。
バンドのメンバーでいるときの水上さんではなく、二人で授業を受けているときとかの、少しほんわかとした水上さんだ。
そして、最後にやっぱり僕に質問を返してきた。
予想通りだったけど、正直応えるか考えていなかった。
僕の夢が自分のお父さんであるって言うことは、多分今のところ誰一人として知らない。
家の中にあこがれの人のものがあっても、僕の場合は一切気が付かれなさそうだ。
僕から周りの人に言うこともなかったし、親を夢にしているのが恥ずかしくって、ずっと言えないでいた。
今回も隠してしまおうかと思ったけど、やっぱりやめた。
何か強い力が僕を突き動かしたんだ。
僕は、自分の意思ではなく、何かの力でタッチペンを握った。
そして、自分の夢について書いた。
「僕の夢は、僕のお父さんみたいになることなんだ
僕のお父さんは有名なドラマーだったから、そういう人に慣れたらなって思うんだ
まだまだ遠い存在だけど」
と、自分の夢について書いてみた。
これまで隠していたっていうのが馬鹿らしく思えるほど、すごい単純なことだった。
でも、そのことがどれだけ自分の自信になるかは、やってみないとわからないと思う。
人に伝えるって言うことが、僕にとって絶大な力を持っていたんだ。
水上さんは僕の夢についての文章を読むと、面白い言葉を書いた。
いつものマナーさえ忘れて、水上さんが書いているのをリアルタイムで見てしまった。
だから、水上さんが書き終わった瞬間に、奪うように自分の方に向けた。
その文章とは
「私と君って、似ているようで対照的だよね
こうやっておんなじ日に、亡くした人の大切な日が重なっている
でも、それは誕生日と命日で全然違うでしょ
それとおんなじくらい、夢も違うよね」
と、多分途中までであろう文章を読んだ。
何か返したほうがいいのか迷ったけど、とりあえず続きを促して、タブレットは返した。
すると、すぐに全部の文字を消して、さらに続きを書き始めてしまった。
「私の夢は、見えない闇を追い続けている感じ
どこに答えがあるのわからないし、答えがあっているかの検証もできない
でも、秦野君の夢は現実的
もう答えが見えているけど、そこまでの道が光に覆われている感じだよね」
って書いていた。
実際に僕もおんなじ風に感じた。
僕の夢は明確な一つの目標があって、そこに突き進んでいくかのようだった。
ただ、僕は少し前まで、夢の一端しか見えていなかったけど。
僕が全分読んだのを確認すると、水上さんはまた新しい文章を書き始めた。
「秦野君の夢は、明確な目標があるから、すこしやりやすいんじゃないかな
真っ白な世界でただ追いかけるだけだから
私の夢は、どこに進んでいいのかわからなさすぎるから、いつも止まってばっかりで進めないんだ
一番後悔しない選択を探してるからね」
って書いて僕に渡した。
僕には、水上さんの言いたいことはすぐにわかった。
でも、僕は水上さんの言いたいことに賛成はできなかった。
だから、僕はたった一文だけ書いて水上さんに渡した。
「でも、僕のお父さんは空に浮いているんだよ」
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今は春だからか、窓の外でもあんまり葉っぱは落ちない。
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