36 / 45
いつも幸せは最後に訪れて
遊び始めたらキリがない
しおりを挟む
それから、僕らは輪投げで勝負をした。
意外にもこの輪投げは難しく作られていて、まだあんまり景品は取られていないみたいだった。
諒一の店員権限で、諒一にかったら好きなだけ景品が取れるっていうことで、勝負になった。
予想としては、高得点勝負になるはずだったんだけど
「また外れた...」
と、お互い何回投げても、一つも入らない状態が続いていた。
というのも、確実にこれはルールに問題があると思う。
まず輪についてなんだけど、これがまたいろんな工夫がされていて、難易度を上げていた。
新円ではなくて、楕円に設計されているから、投げ方を工夫しないとうまく入らない。
しかも、一か所に少しおもりが付いているから、投げるとふらふらと飛んでいくから、相当考えて投げるか、回転させないで投げないと入らない。
この輪だけでも相当難しいというのに、それだけでは済まないのがこの輪投げだった。
というのが、輪投げの距離が、かなり離れているところから投げなければいけない。
だから、最初の数回は距離感覚をつかむだけでもかなり難しい。
しかも、あの輪の挙動だから、さっきと全く同じ投げ方をしても、同じところまで届かないんだ。
それだけでなく、輪投げの目標である支柱も、すごい工夫がされていた。
僕らから離れるように傾いて設置されているんだ。
だから、ちょっとでもずれれば引っかからないし、うまくいったと思ってもはじかれる仕組みだ。
ここまで難易度が高いと、どうやったら入るのかわからなかった。
この鬼のような難易度の輪投げだったけど、一つだけいい点がある。
それは投げられる輪の回数なんだけど、これがかなり多く設定されている。
最初の数回で感覚がつかめなくても、何度もやり直していくことができる。
でも、どれだけ計算されているのかわからないけど、これがまた絶妙だった。
「よっしゃー!」
と言って、僕が初めて輪投げを成功させたのは、あと残り二回しか投げられなくなってからだ。
感覚をつかむためにと、がむしゃらに投げていると、どんどん回数が減ってしまうので、気が付けばなくなってしまう。
ようやく感覚がつかめたと思えば、腕にかかっている輪がなくなってしまうんだ。
それは諒一も同じようで
「これで同点だ!」
と言って、僕と同じタイミングでぎりぎりで一個目の輪を入れた。
あれだけ体育会系の面持ちで、こういうのが得意だと思われていた諒一でさえ、これだけ大変なんだ。
圧倒的に文科系な僕がこれだけ時間がかかっても仕方ないと思えてしまう。
でも、僕はここで勝たなきゃいけないんだ。
輪投げの景品にある、御菓子類をいくらか持ち帰らなきゃいけないんだ。
なにせ、あれがあれば、パーティの準備が楽になるんだ。
だから、ここで入れなければいけないんだ...!!
僕が膝を駆使して投げたわっかは、いびつな放物線を描いて、丁度支柱にぶつかった。
普通の輪投げだったらすでにあきらめていたかもしれない。
でも、この絶妙な支柱の傾き加減から、もしかしたらと祈った。
コツン
と、わっかが地面に落ちる音がした。
パッと目を開けると、そこに移っていたのは、わっかとその中にある支柱だった。
「やったー!」
どうにかして、最後の一個を入れることに成功した。
でも、まだ諒一の番が残っているから、まだまだ油断できない。
あいつの方が輪投げとかは得意だろうから、軽々しく成功させてくるかもしれない。
あんまり人の失敗を祈るのは気が引けるけど、それでも諒一が外すことにかけていた。
一方で、諒一は何度も膝を曲げ伸ばししながら、まるで立ち幅跳びでもするかのような挙動をしていた。
そうして、さっきの動きを完全にまねるようにして、最後の輪を投げた。
これで、僕らの勝負に決着がつく,,,
輪っかは、僕の輪っかと全く同じように、一度支柱にぶつかった。
そして、目を閉じて、輪っかが落ちる音がするのを静かに待っていた。
まあ、そんなに長い時間はかからないと思ったけど、それでも有限の時間が無限に引き延ばされたような感覚に浸った。
神に祈る姿勢で、目をつむりながら諒一に勝つことを祈った...
カタン
と、輪っかが落ちる音がした。
僕が目を開ける前に、諒一の声が響き渡った。
「クッソー!!」
その声に、期待を持ちながら目を開けると、わっかは支柱に入らずに落ちていた。
一瞬、諒一に勝てたことが認識できなくて、何が起きたのか良く分からなくなった。
少しして、諒一にかったと確信すると、諒一に勝さる大声を出した。
「よっしゃ、勝ったぞー!!」
大声で叫びながら、全力でガッツポーズした。
すると、輪投げの店員の人から
「二人とも、ちょっと静かにして」
と、規制を受けてしまったので、仕方なく声を落とした。
ガッツポーズを下げてから、諒一の方を向くと、丁度視線が合った。
お互い、叱られたことを思い返して、小さな声で笑い合った。
そして、諒一がこっちに近付いてきて
「どれでも欲しいだけ取っていっていいよ」
と言ってくれた。
僕は、まず輪投げの景品がある場所に行った。
多分本来お客さんが入れる場所じゃないからか、輪投げの台の裏に隠されていた。
そこには、たくさんのお菓子と、ちょっとした小物類と、玩具系のものがたくさん置いてあった。
中には、子供だましの銃とか、無駄に見た目がいい子供用のバットとかも入っていた。
その中から、大量にお菓子を取って、手に抱えて持ち帰ろうとしたら、諒一がそれを見かねてか、袋をどこからか出してくれた。
それにどさっと入れると、まだ入りそうだったから、数個追加して全部持って帰ることにした。
諒一たちのお店を出る前に、諒一の方を向くとやっぱり似合うあの服装と笑顔で
「ありがとうございました」
と、昔気質のおやじさん任たことを言っていた。
それを見て、僕は笑いながら、手を振って教室を出ていった。
教室を出るときに、時計を確認したら、今からちょうど5コマ目が始まる時間になっていた。
諒一の店を離れる前に、ふと諒一の店になんで人がいなかったか気になった。
折角面白いことをしているんだから、もっと盛り上がっていてもおかしくないのにと思った。
まあ、もしかしたら難易度が高すぎてみんな離れてしまったのかもしれない。
なんて、勝手な憶測を立ててから、教室を振り返ると
「ただいま閉店中」
と書かれていた。
つまり、四コマ目は休みだったのに、僕と遊んでくれたってことだろう。
まあ、諒一もあの格好だったから、四コマ目はずっと教室にいるつもりだったんだろうけど。
それでも、本当にいい友達を作ったんだなって思えた。
それから、たくさんの店や演劇とかを回った。
やっぱり、みんな似たような物を、ほかの店と比べられても勝てるように工夫していて、どれをとっても面白かった。
諒一のところのように難易度を上げていたり、脱出ゲームでも景品を豪華にしていたり、演劇でも観客が劇の一人の役をやっていたりと、本当に何でもありの文化祭だ。
文化祭のルールなんて、他人に危害を加えずに面白いことぐらいだろうなぁ。
ふらっと軽音部の発表にも立ち寄ってみた。
僕らとはまったく違うような音楽の形態をとるバンドが、さわやかな音楽を演奏していた。
このところずっと「涙色のさよなら」しか聞いていなかったからか、すごく耳に新しい感覚だった。
それでも、やっぱり綺麗な音楽を聴くと、音楽の世界に入れるようになったらしい。
新緑樹のような、青々とした世界を味わわせてもらった。
それは、僕らでは到底演奏することができなさそうな曲だったけど、それでも別に嫌いになることもなかったし、普通の音楽と一歩違う世界にいるようで、真新しいものだった。
いろんなものを見ていたら、気が付けばやっぱり時間は過ぎていた。
チャイムが鳴ると同時に、ある放送がされた。
最初の時と同じ声の主からの言葉だった。
「これから昼休憩に入ります
生徒の皆さんはご飯を食べて、午後の準備をしましょう」
とのことだった。
それが聞こえた瞬間、僕は教室にかけていった。
意外にもこの輪投げは難しく作られていて、まだあんまり景品は取られていないみたいだった。
諒一の店員権限で、諒一にかったら好きなだけ景品が取れるっていうことで、勝負になった。
予想としては、高得点勝負になるはずだったんだけど
「また外れた...」
と、お互い何回投げても、一つも入らない状態が続いていた。
というのも、確実にこれはルールに問題があると思う。
まず輪についてなんだけど、これがまたいろんな工夫がされていて、難易度を上げていた。
新円ではなくて、楕円に設計されているから、投げ方を工夫しないとうまく入らない。
しかも、一か所に少しおもりが付いているから、投げるとふらふらと飛んでいくから、相当考えて投げるか、回転させないで投げないと入らない。
この輪だけでも相当難しいというのに、それだけでは済まないのがこの輪投げだった。
というのが、輪投げの距離が、かなり離れているところから投げなければいけない。
だから、最初の数回は距離感覚をつかむだけでもかなり難しい。
しかも、あの輪の挙動だから、さっきと全く同じ投げ方をしても、同じところまで届かないんだ。
それだけでなく、輪投げの目標である支柱も、すごい工夫がされていた。
僕らから離れるように傾いて設置されているんだ。
だから、ちょっとでもずれれば引っかからないし、うまくいったと思ってもはじかれる仕組みだ。
ここまで難易度が高いと、どうやったら入るのかわからなかった。
この鬼のような難易度の輪投げだったけど、一つだけいい点がある。
それは投げられる輪の回数なんだけど、これがかなり多く設定されている。
最初の数回で感覚がつかめなくても、何度もやり直していくことができる。
でも、どれだけ計算されているのかわからないけど、これがまた絶妙だった。
「よっしゃー!」
と言って、僕が初めて輪投げを成功させたのは、あと残り二回しか投げられなくなってからだ。
感覚をつかむためにと、がむしゃらに投げていると、どんどん回数が減ってしまうので、気が付けばなくなってしまう。
ようやく感覚がつかめたと思えば、腕にかかっている輪がなくなってしまうんだ。
それは諒一も同じようで
「これで同点だ!」
と言って、僕と同じタイミングでぎりぎりで一個目の輪を入れた。
あれだけ体育会系の面持ちで、こういうのが得意だと思われていた諒一でさえ、これだけ大変なんだ。
圧倒的に文科系な僕がこれだけ時間がかかっても仕方ないと思えてしまう。
でも、僕はここで勝たなきゃいけないんだ。
輪投げの景品にある、御菓子類をいくらか持ち帰らなきゃいけないんだ。
なにせ、あれがあれば、パーティの準備が楽になるんだ。
だから、ここで入れなければいけないんだ...!!
僕が膝を駆使して投げたわっかは、いびつな放物線を描いて、丁度支柱にぶつかった。
普通の輪投げだったらすでにあきらめていたかもしれない。
でも、この絶妙な支柱の傾き加減から、もしかしたらと祈った。
コツン
と、わっかが地面に落ちる音がした。
パッと目を開けると、そこに移っていたのは、わっかとその中にある支柱だった。
「やったー!」
どうにかして、最後の一個を入れることに成功した。
でも、まだ諒一の番が残っているから、まだまだ油断できない。
あいつの方が輪投げとかは得意だろうから、軽々しく成功させてくるかもしれない。
あんまり人の失敗を祈るのは気が引けるけど、それでも諒一が外すことにかけていた。
一方で、諒一は何度も膝を曲げ伸ばししながら、まるで立ち幅跳びでもするかのような挙動をしていた。
そうして、さっきの動きを完全にまねるようにして、最後の輪を投げた。
これで、僕らの勝負に決着がつく,,,
輪っかは、僕の輪っかと全く同じように、一度支柱にぶつかった。
そして、目を閉じて、輪っかが落ちる音がするのを静かに待っていた。
まあ、そんなに長い時間はかからないと思ったけど、それでも有限の時間が無限に引き延ばされたような感覚に浸った。
神に祈る姿勢で、目をつむりながら諒一に勝つことを祈った...
カタン
と、輪っかが落ちる音がした。
僕が目を開ける前に、諒一の声が響き渡った。
「クッソー!!」
その声に、期待を持ちながら目を開けると、わっかは支柱に入らずに落ちていた。
一瞬、諒一に勝てたことが認識できなくて、何が起きたのか良く分からなくなった。
少しして、諒一にかったと確信すると、諒一に勝さる大声を出した。
「よっしゃ、勝ったぞー!!」
大声で叫びながら、全力でガッツポーズした。
すると、輪投げの店員の人から
「二人とも、ちょっと静かにして」
と、規制を受けてしまったので、仕方なく声を落とした。
ガッツポーズを下げてから、諒一の方を向くと、丁度視線が合った。
お互い、叱られたことを思い返して、小さな声で笑い合った。
そして、諒一がこっちに近付いてきて
「どれでも欲しいだけ取っていっていいよ」
と言ってくれた。
僕は、まず輪投げの景品がある場所に行った。
多分本来お客さんが入れる場所じゃないからか、輪投げの台の裏に隠されていた。
そこには、たくさんのお菓子と、ちょっとした小物類と、玩具系のものがたくさん置いてあった。
中には、子供だましの銃とか、無駄に見た目がいい子供用のバットとかも入っていた。
その中から、大量にお菓子を取って、手に抱えて持ち帰ろうとしたら、諒一がそれを見かねてか、袋をどこからか出してくれた。
それにどさっと入れると、まだ入りそうだったから、数個追加して全部持って帰ることにした。
諒一たちのお店を出る前に、諒一の方を向くとやっぱり似合うあの服装と笑顔で
「ありがとうございました」
と、昔気質のおやじさん任たことを言っていた。
それを見て、僕は笑いながら、手を振って教室を出ていった。
教室を出るときに、時計を確認したら、今からちょうど5コマ目が始まる時間になっていた。
諒一の店を離れる前に、ふと諒一の店になんで人がいなかったか気になった。
折角面白いことをしているんだから、もっと盛り上がっていてもおかしくないのにと思った。
まあ、もしかしたら難易度が高すぎてみんな離れてしまったのかもしれない。
なんて、勝手な憶測を立ててから、教室を振り返ると
「ただいま閉店中」
と書かれていた。
つまり、四コマ目は休みだったのに、僕と遊んでくれたってことだろう。
まあ、諒一もあの格好だったから、四コマ目はずっと教室にいるつもりだったんだろうけど。
それでも、本当にいい友達を作ったんだなって思えた。
それから、たくさんの店や演劇とかを回った。
やっぱり、みんな似たような物を、ほかの店と比べられても勝てるように工夫していて、どれをとっても面白かった。
諒一のところのように難易度を上げていたり、脱出ゲームでも景品を豪華にしていたり、演劇でも観客が劇の一人の役をやっていたりと、本当に何でもありの文化祭だ。
文化祭のルールなんて、他人に危害を加えずに面白いことぐらいだろうなぁ。
ふらっと軽音部の発表にも立ち寄ってみた。
僕らとはまったく違うような音楽の形態をとるバンドが、さわやかな音楽を演奏していた。
このところずっと「涙色のさよなら」しか聞いていなかったからか、すごく耳に新しい感覚だった。
それでも、やっぱり綺麗な音楽を聴くと、音楽の世界に入れるようになったらしい。
新緑樹のような、青々とした世界を味わわせてもらった。
それは、僕らでは到底演奏することができなさそうな曲だったけど、それでも別に嫌いになることもなかったし、普通の音楽と一歩違う世界にいるようで、真新しいものだった。
いろんなものを見ていたら、気が付けばやっぱり時間は過ぎていた。
チャイムが鳴ると同時に、ある放送がされた。
最初の時と同じ声の主からの言葉だった。
「これから昼休憩に入ります
生徒の皆さんはご飯を食べて、午後の準備をしましょう」
とのことだった。
それが聞こえた瞬間、僕は教室にかけていった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
秋月の鬼
凪子
キャラ文芸
時は昔。吉野の国の寒村に生まれ育った少女・常盤(ときわ)は、主都・白鴎(はくおう)を目指して旅立つ。領主秋月家では、当主である京次郎が正室を娶るため、国中の娘から身分を問わず花嫁候補を募っていた。
安曇城へたどりついた常盤は、美貌の花魁・夕霧や、高貴な姫君・容花、おきゃんな町娘・春日、おしとやかな令嬢・清子らと出会う。
境遇も立場もさまざまな彼女らは候補者として大部屋に集められ、その日から当主の嫁選びと称する試練が始まった。
ところが、その試練は死者が出るほど苛酷なものだった……。
常盤は試練を乗り越え、領主の正妻の座を掴みとれるのか?
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる