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日常を思い出して
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気がつけば、昨日寝たベッドの上に寝ていた。
本当にこれで現実世界にもどれのだろう。
すると、リビングの方から
「起きてる?
朝ごはんできたから、リビングに来なさい」
という声がした。
絢香の声だった。
実際のところ、まだ現実世界だという実感がない。
さっきと同じように、僕の記憶をたどっているような気がしてしまうのだ。
まあ、きっと杞憂だということにしよう。
リビングに向かうと、絢香がご飯を並べて待っていた。
まあ、美味しいご飯だった。
多分僕には作れない美味しさだった。
「はい、これ弁当」
「ありがとう」
しかも、弁当まで作ってくれた。
適当に自分の部屋にあった荷物をまとめて、
「行ってきます」
「はい、行ってらっしゃい」
家を出た。
はて
僕の学校はどこにあるのだろうか
もはや僕は今何年生なんだ?
そうだ
リュックの中に何かあるかもしれない
そう思って、リュックの前ポケットを漁ると、学生証があった
それに、自分のケータイも昨日中に見つかっている
だから、地図アプリを使って、学校に向かおうとした。
しかし、大変な目にあった。
地図アプリの言う通りについて行ったはずなのに、なかなか学校につかなかった。
道路の真ん中にバス停があったり、バスが書いてある時間と違ったり。
最早、行き先が違うバス停に行かされたりと、すごい迷わされた。
仕方がなかったので、歩いていったが、ものすごい時間がかかった。
学校に着いたのが、10時を回っていて、完璧な遅刻だった。
もう完璧な遅刻だ。
ただ、一応中学校なので、特に文句は言われないだろうと思っていた。
と思っていたのだが
「周吾
後で生徒指導室にこい」
まさかの呼び出しをくらってしまった。
まあ、少し怒られるぐらいならいいだろう。
僕が入った時は、社会の授業中だったので、誰も話しかけては来なかったが、変な目で見られた。
なんできてんだよみたいな視線だった。
これまでに僕変なことしてきたのかなって思ってたら
「周吾くん」
と、ノリの良さそうな女子がやってきた。
えっと、誰?
「あれ、もしかして私が誰かわかんないの?」
「う、うん」
「え~
いくら記憶がなくなっても、私は覚えておいて欲しかったな~
まあ、周吾くんが自分で理解するまで教えないから
自分で探してね」
そう言って、彼女は僕の元を離れていった。
本当に誰だったんだろう。
帰り際の彼女の顔を見たら、すごい泣きそうな顔をしていた。
次の授業は数学だった。
だいたい先生の言ってることはわかったので、ちょっとクラス見渡した。
さっきの彼女は、僕の近い席にいた。
斜め二つ前だった。
このクラスはあまりにも静かで、つまらないなぁと思っていたら、睡魔に襲われた。
昨日も、あまり寝れた感じもなく、夢の中で生きている感じだった。
どから、昨日の睡眠で、全く疲れが取れていなかった。
体の倦怠感と睡魔には勝てず、そのまま寝入ってしまった。
「あれ、もうこっちに来たの?
まだ夜になってないよね?」
あの、よくわからない人の声だ。
気がつけば、また家のリビングに立っていた。
「昨日、記憶を取り戻しに行ったせいで、ほとんど寝られなかったんだよ
おかげで、授業中に寝ちゃったんだ」
「まあそういう時もあるよ
じゃあ、今暇ってこと?」
「暇ってわけじゃないけど、急ぐこともないかな」
「それじゃあ、また記憶を取り戻しに行こっか」
「もうちょっと休みたいんだけどなぁ」
「ほんとに眠かったら、このせかいでもこんなピンピンしてないよ
向こうの疲れはこっちにも影響するからね」
「てことは、まだ僕は元気ってこと?」
「いくらかは疲れてるだろうね
でも、記憶を取り戻しに行くぐらいなら出来ると思うよ」
「それじゃあ、行ってくるよ」
「ただ、今回はちょっとテストするね」
「テスト?」
「うん
今回は、前みたいにわかりやすい記憶ではなくて、わかりにくい記憶で、ちゃんと思い出せるのか
これが出来ると、一気に記憶を取り戻させても、何とかなるようになるんだよ」
「それは、なんの違いで変わるの?」
「1つは、どれだけ前の記憶を持っているか
鮮明じゃなくとも、思い出せなくとも、残っているものはあるからね
それが上手く繋がるのか
2つ目に、その人の理解力かな
現状をちゃんと理解する力がないと、いくらピースがあっても繋がらないからね」
「なるほど
それじゃあ、行ってくるよ
わかんなくなったら帰ってくるかも」
「そうしたらいいよ
違う記憶を見せて取り戻させてあげるから」
「わかった
行ってきます」
扉を開けた瞬間、そういえば授業の最中だったのを思い出したけど、諦めた。
そして、扉に足を踏み入れるのだった。
起きると、ベッドの上だった。
しかも、自分のベッドの上だった。
もう一度寝るか迷っていると
「そろそろ起きないと、遅れるよ」
絢香が下で呼んでいた。
絢香を怒らせるとどうなるか分からないが、多分大変なことになるだろう。
だから、ちゃんと起きた。
「ほら、今日は遊びに行くんでしょ
テキパキ準備して行っちゃいなよ」
「うん、わかった」
いや、知らないんだけど。
そういや、場所とか知ってんのかな?
「今日どこ集合って僕言ってたか覚えてる?」
「ここの最寄り駅だって言ってたよ
なんか変わったの?」
「いや、ふと思い出せなくなってね」
「そう
ほら、これ食べたら行ってきちゃいな」
「ありがとう」
テキパキと朝ごはんを食べて、家を出た。
「行ってきます」
確か、さっき学校に行く時に、駅を通ったので、そこにかけていった。
すると、さっきに僕に話しかけてきた彼女がたっていた。
「待たせた?」
「いや、今来たところだからいいよ
それより、今日はどこに行く?
カフェにする?」
「そうしよっか」
えっと、なんでこんな関係になってるんだろう?
もしかして恋人同士だったんだろうか?
いや、そんな人を忘れることは無いと信じたい。
妹のことは覚えていたから、恋人のことは忘れないだろう。
じゃあ、どんな関係だろう。
もしかして、と思ったことがあったので、一旦帰ろうと思ったら、近くのコンビニの扉が、あの扉になっていた。
「ちょっと買い物してくる」
といって、僕はその扉に入った。
「どうだった?
彼女はなんだと思う?」
「幼馴染
友達以上恋人未満だろうから」
「よく分かったね
この調子なら、少し難しくても平気そうだね
ほら、今日はハーブティーを用意しておいたから」
「ありがとう」
いや、実際は適当に言ったんだ。
友達以上恋人未満ぐらいの関係なのはみてとれたけど、ほんとに幼馴染かは分からなかった。
ただ、単にそんな気がしただけ。
そういえば、彼女の名前はなんだろう?
花霞 狐雪
多分、幼稚園ぐらいからの付き合いだろう。
そのおかげで、あの顔からなんとか名前を思い出せた。
「彼女の名前思い出せた?」
「花霞 狐雪」
「すごいね
正直思い出せないと思ってたよ
そろそろ帰る?」
「彼女のこともわかったしね
お暇させてもらうこととするよ」
「行ってらっしゃい」
「行ってきます」
そして、もう一度あの扉をくぐった。
なんと、周りは夕日で赤く染め上がっていた。
「やっと目が覚めた」
「狐雪」
「へ、今なんて?」
「花霞 狐雪」
「思い出してくれたんだ
良かった~
もうみんな帰っちゃったよ
先生も笑ってたよ」
「そういや呼び出しされてたんだった」
「別にいいってよ
こんなに気持ちよさそうに寝てるんだから、きっと疲れてたんだろうってさ
明日遅刻しなければ別にいいって
それより、一緒に帰らない?」
「いいよ
ちょっとまってて」
そして、帰りの支度を適当に済ませて
「それじゃあ、帰ろっか」
「うん!!」
もしかして、体力無限にあるのだろうか
今日の授業の後でもこんなに元気なんて
僕とは全く持って反対の人だなぁと思った。
狐雪と一緒に帰るのは楽しかった。
急に小雪がしがみついてきたり、腕に抱きついてきたりと、面白かった。
それに、狐雪は、話していても一切相手をつまらなくさせないので、楽しかった。
「じゃあね」
途中の交差点で、彼女と分岐することになった。
彼女の家は知らないが、この方角にあるということだけは知れた。
「うん、また明日」
そして、僕達は自分の帰路に着いた。
そういや、彼女についてきたおかげで、帰り道の短縮に繋がった。
行きは、色々迷わされたが、帰りは問題なく帰れた。
そして、さっきもいた気がする家に入っていくのだった。
本当にこれで現実世界にもどれのだろう。
すると、リビングの方から
「起きてる?
朝ごはんできたから、リビングに来なさい」
という声がした。
絢香の声だった。
実際のところ、まだ現実世界だという実感がない。
さっきと同じように、僕の記憶をたどっているような気がしてしまうのだ。
まあ、きっと杞憂だということにしよう。
リビングに向かうと、絢香がご飯を並べて待っていた。
まあ、美味しいご飯だった。
多分僕には作れない美味しさだった。
「はい、これ弁当」
「ありがとう」
しかも、弁当まで作ってくれた。
適当に自分の部屋にあった荷物をまとめて、
「行ってきます」
「はい、行ってらっしゃい」
家を出た。
はて
僕の学校はどこにあるのだろうか
もはや僕は今何年生なんだ?
そうだ
リュックの中に何かあるかもしれない
そう思って、リュックの前ポケットを漁ると、学生証があった
それに、自分のケータイも昨日中に見つかっている
だから、地図アプリを使って、学校に向かおうとした。
しかし、大変な目にあった。
地図アプリの言う通りについて行ったはずなのに、なかなか学校につかなかった。
道路の真ん中にバス停があったり、バスが書いてある時間と違ったり。
最早、行き先が違うバス停に行かされたりと、すごい迷わされた。
仕方がなかったので、歩いていったが、ものすごい時間がかかった。
学校に着いたのが、10時を回っていて、完璧な遅刻だった。
もう完璧な遅刻だ。
ただ、一応中学校なので、特に文句は言われないだろうと思っていた。
と思っていたのだが
「周吾
後で生徒指導室にこい」
まさかの呼び出しをくらってしまった。
まあ、少し怒られるぐらいならいいだろう。
僕が入った時は、社会の授業中だったので、誰も話しかけては来なかったが、変な目で見られた。
なんできてんだよみたいな視線だった。
これまでに僕変なことしてきたのかなって思ってたら
「周吾くん」
と、ノリの良さそうな女子がやってきた。
えっと、誰?
「あれ、もしかして私が誰かわかんないの?」
「う、うん」
「え~
いくら記憶がなくなっても、私は覚えておいて欲しかったな~
まあ、周吾くんが自分で理解するまで教えないから
自分で探してね」
そう言って、彼女は僕の元を離れていった。
本当に誰だったんだろう。
帰り際の彼女の顔を見たら、すごい泣きそうな顔をしていた。
次の授業は数学だった。
だいたい先生の言ってることはわかったので、ちょっとクラス見渡した。
さっきの彼女は、僕の近い席にいた。
斜め二つ前だった。
このクラスはあまりにも静かで、つまらないなぁと思っていたら、睡魔に襲われた。
昨日も、あまり寝れた感じもなく、夢の中で生きている感じだった。
どから、昨日の睡眠で、全く疲れが取れていなかった。
体の倦怠感と睡魔には勝てず、そのまま寝入ってしまった。
「あれ、もうこっちに来たの?
まだ夜になってないよね?」
あの、よくわからない人の声だ。
気がつけば、また家のリビングに立っていた。
「昨日、記憶を取り戻しに行ったせいで、ほとんど寝られなかったんだよ
おかげで、授業中に寝ちゃったんだ」
「まあそういう時もあるよ
じゃあ、今暇ってこと?」
「暇ってわけじゃないけど、急ぐこともないかな」
「それじゃあ、また記憶を取り戻しに行こっか」
「もうちょっと休みたいんだけどなぁ」
「ほんとに眠かったら、このせかいでもこんなピンピンしてないよ
向こうの疲れはこっちにも影響するからね」
「てことは、まだ僕は元気ってこと?」
「いくらかは疲れてるだろうね
でも、記憶を取り戻しに行くぐらいなら出来ると思うよ」
「それじゃあ、行ってくるよ」
「ただ、今回はちょっとテストするね」
「テスト?」
「うん
今回は、前みたいにわかりやすい記憶ではなくて、わかりにくい記憶で、ちゃんと思い出せるのか
これが出来ると、一気に記憶を取り戻させても、何とかなるようになるんだよ」
「それは、なんの違いで変わるの?」
「1つは、どれだけ前の記憶を持っているか
鮮明じゃなくとも、思い出せなくとも、残っているものはあるからね
それが上手く繋がるのか
2つ目に、その人の理解力かな
現状をちゃんと理解する力がないと、いくらピースがあっても繋がらないからね」
「なるほど
それじゃあ、行ってくるよ
わかんなくなったら帰ってくるかも」
「そうしたらいいよ
違う記憶を見せて取り戻させてあげるから」
「わかった
行ってきます」
扉を開けた瞬間、そういえば授業の最中だったのを思い出したけど、諦めた。
そして、扉に足を踏み入れるのだった。
起きると、ベッドの上だった。
しかも、自分のベッドの上だった。
もう一度寝るか迷っていると
「そろそろ起きないと、遅れるよ」
絢香が下で呼んでいた。
絢香を怒らせるとどうなるか分からないが、多分大変なことになるだろう。
だから、ちゃんと起きた。
「ほら、今日は遊びに行くんでしょ
テキパキ準備して行っちゃいなよ」
「うん、わかった」
いや、知らないんだけど。
そういや、場所とか知ってんのかな?
「今日どこ集合って僕言ってたか覚えてる?」
「ここの最寄り駅だって言ってたよ
なんか変わったの?」
「いや、ふと思い出せなくなってね」
「そう
ほら、これ食べたら行ってきちゃいな」
「ありがとう」
テキパキと朝ごはんを食べて、家を出た。
「行ってきます」
確か、さっき学校に行く時に、駅を通ったので、そこにかけていった。
すると、さっきに僕に話しかけてきた彼女がたっていた。
「待たせた?」
「いや、今来たところだからいいよ
それより、今日はどこに行く?
カフェにする?」
「そうしよっか」
えっと、なんでこんな関係になってるんだろう?
もしかして恋人同士だったんだろうか?
いや、そんな人を忘れることは無いと信じたい。
妹のことは覚えていたから、恋人のことは忘れないだろう。
じゃあ、どんな関係だろう。
もしかして、と思ったことがあったので、一旦帰ろうと思ったら、近くのコンビニの扉が、あの扉になっていた。
「ちょっと買い物してくる」
といって、僕はその扉に入った。
「どうだった?
彼女はなんだと思う?」
「幼馴染
友達以上恋人未満だろうから」
「よく分かったね
この調子なら、少し難しくても平気そうだね
ほら、今日はハーブティーを用意しておいたから」
「ありがとう」
いや、実際は適当に言ったんだ。
友達以上恋人未満ぐらいの関係なのはみてとれたけど、ほんとに幼馴染かは分からなかった。
ただ、単にそんな気がしただけ。
そういえば、彼女の名前はなんだろう?
花霞 狐雪
多分、幼稚園ぐらいからの付き合いだろう。
そのおかげで、あの顔からなんとか名前を思い出せた。
「彼女の名前思い出せた?」
「花霞 狐雪」
「すごいね
正直思い出せないと思ってたよ
そろそろ帰る?」
「彼女のこともわかったしね
お暇させてもらうこととするよ」
「行ってらっしゃい」
「行ってきます」
そして、もう一度あの扉をくぐった。
なんと、周りは夕日で赤く染め上がっていた。
「やっと目が覚めた」
「狐雪」
「へ、今なんて?」
「花霞 狐雪」
「思い出してくれたんだ
良かった~
もうみんな帰っちゃったよ
先生も笑ってたよ」
「そういや呼び出しされてたんだった」
「別にいいってよ
こんなに気持ちよさそうに寝てるんだから、きっと疲れてたんだろうってさ
明日遅刻しなければ別にいいって
それより、一緒に帰らない?」
「いいよ
ちょっとまってて」
そして、帰りの支度を適当に済ませて
「それじゃあ、帰ろっか」
「うん!!」
もしかして、体力無限にあるのだろうか
今日の授業の後でもこんなに元気なんて
僕とは全く持って反対の人だなぁと思った。
狐雪と一緒に帰るのは楽しかった。
急に小雪がしがみついてきたり、腕に抱きついてきたりと、面白かった。
それに、狐雪は、話していても一切相手をつまらなくさせないので、楽しかった。
「じゃあね」
途中の交差点で、彼女と分岐することになった。
彼女の家は知らないが、この方角にあるということだけは知れた。
「うん、また明日」
そして、僕達は自分の帰路に着いた。
そういや、彼女についてきたおかげで、帰り道の短縮に繋がった。
行きは、色々迷わされたが、帰りは問題なく帰れた。
そして、さっきもいた気がする家に入っていくのだった。
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