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最後の記憶
しおりを挟むそれからというもの、「普通の毎日」がずっと続いていた。
朝起きて、学校に行く。
登校中に狐雪と色んな話をする。
学校の授業を受けて、家に帰ってくる。
そして、夕飯と風呂を済まして、寝る。
そして、またあの世界に行って、記憶を取り戻しに行く。
そんな、 日々が続いていたある日
今日も記憶を取り戻しに行くつもりで布団に入った。
「おはよう」
「今寝たばっかなんだけどね」
といつもの会話。
もうこの世界に来ることもなれてしまった
今僕は、自分の家のリビングにいる
「今日が最後だよ」
「え、もうそんなに思い出したっけ」
「ほとんどの人の記憶は取り戻したし、学校のこととかも思い出せたでしょ?
残ってるのはただ一つなんだよ」
「そのひとつってのは?」
「入ってからのお楽しみ~」
最後の記憶ってなんだろう
まあ、入ったら分かるだろうし
そう思って、扉に足を踏み入れるのだった
そこは、僕のよく知っている街の商店街だった
そして、隣には
「今日は何買おっか
お姉ちゃんに作ってもらいたいものとかある?」
僕の記憶を取り戻してくれた少女がいた。
この瞬間、僕の思考は固まってしまった
えっと~
彼女って誰なんだろう
確かに顔と声は覚えていた
でも、誰なのかは思い出せなかった
記憶の旅に案内してくれていたから、すっかり忘れていた
思い出せていなかったことを
でも、確かにおかしな事だ
あの世界に入る前には出会っていたはずなんだ
よく見知っていて、かなり親しい人
あ~
もうわかんないや
この記憶の旅でわかるんだろうし
取り敢えず話を続けるか
「なんでもいいんじゃないかな」
「それじゃあ、お兄ちゃんが大好きなオムライスにしよう」
お兄ちゃん?
まさかのぼくの妹だったのか?
絢香は思い出せたのに
もう1人の妹は忘れてしまっていたんだろうか
あ~もう
焦れったいから、とにかくこの記憶の旅を終わらせよう
「そうしよっか」
「それじゃあ、向こうのスーパーの卵を買いに行こう」
そして、横断歩道を渡ろうとした瞬間
僕は少女に突き飛ばされた。
へ?
と思った次の瞬間
トラックが飛び込んできた
突き飛ばしてくれたおかげで、何とかぶつからなかったが、彼女は巻き込まれてしまった。
彼女から吹き出る血を見た瞬間、僕の意識は消沈した。
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