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5.パンドラの箱
7 ♡
口の中を自在に動き回る専務の舌に翻弄されて、すっかり我を失っていたらしい。専務の手が私の胸をすっぽりと包みこんでいたとは気づかなかった。
揉みしだくように、その手が動き始めるまでは。
「あっ……」
痛いほど強く、と思えばそっと皮膚に触れるみたいにさわさわと。指先が胸の頂を摘まんだときには、電流が走ったように声が出て。
「や、……あ」
無意識のうちに腰がよじれるように動いてしまう。
こんなの知らない。こんなふうに体の芯が熱くなるなんて。
「うっ、あ、……だ、ダメ」
「ん? なにがダメなんだ?」
だって、このままじゃ。
ふいに、“蕩ける”という文字が頭に浮かぶ。
「小恋……ん? なにが、ダメなんだ?」
そんなふうに、ささやかれるたびに、
触れられるままに、
じっとりと体の芯からあふれ出る甘い蜜が、下着を濡らしていくのを感じながら、私はいま蕩けている。
恋の熱にあてられて、とろとろに蕩けている。
でもどうしよう、どんなに我慢しても、気持ちいいのが止まらない。
「だって……」
あぁ、どうしよう。
声が漏れないように指を噛んで、首を下に動かせば、
私の胸を掴み、チラチラといやらしく舌を動かしている専務と目が合った。
スタンドライトのオレンジ色の灯りが専務の瞳の中で光を作っていた。
まるで獲物を狙うような強い視線で、専務はニヤリと口角を上げ、その口は私の胸を含んでいる。
あぁ、専務って本当にもう……。
手が伸びてきて、私の腕を掴んだ。
「小恋、指を噛むな」
ともすれば恍惚として、快楽を隠しきれない顔を見られたくなくて、
しがみつこうと手を伸ばすと、体を起こした専務が、ギュウッと抱きしめてくれた。
「かわいいな、お前は」
あぁ、専務の匂い。
わたしの大好きな、専務の香水と汗が――。
「んっ……」
左手は私の背中に回っているのに、右手はいつのまにか、太腿を伝わり、付け根に伸びていて。
「これが気持ちいいか?」
下着の上から敏感なところを、専務の指先がなぞる。
「あ、……あっ」
きつく、しがみついた。
ただ無我夢中で。
小刻みに揺れたかと思うと、グリグリと強く押してきて。そのたびに、恥ずかしい声が漏れてしまう。
大好きです、龍崎専務。
「我慢するな、かわいい声を聞かせろよ……」
だから、耳を舐めないで。
「い、いや……」
離れないで、もっと強く抱いて。もと激しく……。
「しょうがないな、こんなに濡らして」
「ち、ちがっ……」
「初めてのくせに欲しくてたまらないか? 小恋…… ん?」
こんなときでも余裕の笑みで。
やっぱり専務は意地悪だ。
「専務が、悪い」
「そうか、俺が悪いか」
クスクス笑いながらシャツを脱いだ上半身の、肩から胸にかけて龍の爪が見えた。
「よく見ろ小恋。お前はもうこの龍から逃げられないぞ」
ああ、龍も私を、見てる。
耳を齧られたとき、龍に噛まれたような錯覚に陥った。
龍の舌が唇を、首筋を味わうよう、這っていく……。
逃が、さない……で、ずっと。ずっと、このまま。
もし逃げようとしても、
絶対に追いかけてきて。
まるで捕食者のように妖しく瞳を細め、舌なめずりをして笑った専務は、
いきなり私の足を掴んで大きく開いた。
「あ……、や、そん、な」
いつの間にか脱がされていた下着。
つい今まで胸を噛んでいた専務の口が、下りて行き、指先が濡れたそこを押し開いていく。
羞恥心と快感は比例するのかもしれない。
ああもうだめ、恥ずかしくて気持ちよくて、これ以上感じたら、私、どうにかなっちゃう。
手で口を覆い肩で息をしながら、いいしれぬ熱がこれ以上膨らまないよう、必死で堪えた。
「小恋、力を抜け」
え、で、でも。
だったらと言わんばかりに、フゥと息を吹きかけられた。
まさかそんなところを? ハッとする間もなく、じゅるじゅると音を立てて専務の舌が私の濡れたそこを舐め上げていく。
「あっ、……あ」
指は私の中で何かを探るように動き、舌は執拗に敏感なところに執着する。
ああ、もうダメ。
私は全てを投げ出して、ドロドロの蜂蜜になった。
揉みしだくように、その手が動き始めるまでは。
「あっ……」
痛いほど強く、と思えばそっと皮膚に触れるみたいにさわさわと。指先が胸の頂を摘まんだときには、電流が走ったように声が出て。
「や、……あ」
無意識のうちに腰がよじれるように動いてしまう。
こんなの知らない。こんなふうに体の芯が熱くなるなんて。
「うっ、あ、……だ、ダメ」
「ん? なにがダメなんだ?」
だって、このままじゃ。
ふいに、“蕩ける”という文字が頭に浮かぶ。
「小恋……ん? なにが、ダメなんだ?」
そんなふうに、ささやかれるたびに、
触れられるままに、
じっとりと体の芯からあふれ出る甘い蜜が、下着を濡らしていくのを感じながら、私はいま蕩けている。
恋の熱にあてられて、とろとろに蕩けている。
でもどうしよう、どんなに我慢しても、気持ちいいのが止まらない。
「だって……」
あぁ、どうしよう。
声が漏れないように指を噛んで、首を下に動かせば、
私の胸を掴み、チラチラといやらしく舌を動かしている専務と目が合った。
スタンドライトのオレンジ色の灯りが専務の瞳の中で光を作っていた。
まるで獲物を狙うような強い視線で、専務はニヤリと口角を上げ、その口は私の胸を含んでいる。
あぁ、専務って本当にもう……。
手が伸びてきて、私の腕を掴んだ。
「小恋、指を噛むな」
ともすれば恍惚として、快楽を隠しきれない顔を見られたくなくて、
しがみつこうと手を伸ばすと、体を起こした専務が、ギュウッと抱きしめてくれた。
「かわいいな、お前は」
あぁ、専務の匂い。
わたしの大好きな、専務の香水と汗が――。
「んっ……」
左手は私の背中に回っているのに、右手はいつのまにか、太腿を伝わり、付け根に伸びていて。
「これが気持ちいいか?」
下着の上から敏感なところを、専務の指先がなぞる。
「あ、……あっ」
きつく、しがみついた。
ただ無我夢中で。
小刻みに揺れたかと思うと、グリグリと強く押してきて。そのたびに、恥ずかしい声が漏れてしまう。
大好きです、龍崎専務。
「我慢するな、かわいい声を聞かせろよ……」
だから、耳を舐めないで。
「い、いや……」
離れないで、もっと強く抱いて。もと激しく……。
「しょうがないな、こんなに濡らして」
「ち、ちがっ……」
「初めてのくせに欲しくてたまらないか? 小恋…… ん?」
こんなときでも余裕の笑みで。
やっぱり専務は意地悪だ。
「専務が、悪い」
「そうか、俺が悪いか」
クスクス笑いながらシャツを脱いだ上半身の、肩から胸にかけて龍の爪が見えた。
「よく見ろ小恋。お前はもうこの龍から逃げられないぞ」
ああ、龍も私を、見てる。
耳を齧られたとき、龍に噛まれたような錯覚に陥った。
龍の舌が唇を、首筋を味わうよう、這っていく……。
逃が、さない……で、ずっと。ずっと、このまま。
もし逃げようとしても、
絶対に追いかけてきて。
まるで捕食者のように妖しく瞳を細め、舌なめずりをして笑った専務は、
いきなり私の足を掴んで大きく開いた。
「あ……、や、そん、な」
いつの間にか脱がされていた下着。
つい今まで胸を噛んでいた専務の口が、下りて行き、指先が濡れたそこを押し開いていく。
羞恥心と快感は比例するのかもしれない。
ああもうだめ、恥ずかしくて気持ちよくて、これ以上感じたら、私、どうにかなっちゃう。
手で口を覆い肩で息をしながら、いいしれぬ熱がこれ以上膨らまないよう、必死で堪えた。
「小恋、力を抜け」
え、で、でも。
だったらと言わんばかりに、フゥと息を吹きかけられた。
まさかそんなところを? ハッとする間もなく、じゅるじゅると音を立てて専務の舌が私の濡れたそこを舐め上げていく。
「あっ、……あ」
指は私の中で何かを探るように動き、舌は執拗に敏感なところに執着する。
ああ、もうダメ。
私は全てを投げ出して、ドロドロの蜂蜜になった。
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